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桜井よしこさんは、毎日が戦後最大の危機なのではないか? 自分の主張を価値づけるために、新宗教のように「国難が来た」を繰り返すあたりは、毎年々々「今年は最高のでき」を繰り返すボジョレ・ヌーボーと全く変わらない
■ 安売りされる「戦後最大の危機」
海底ガス田開発で戦後最大の危機とは何事か。
中間線の向こうでやっているガス田開発が「日本にとって戦後最大の危機」なのかね。戦後最大の危機はいくつも思いつくが、キューバ危機、石油ショック、MIG亡命事件、80年代初頭の米ソ緊迫化といろいろ考えつく。
だが、そこに対中問題を含めることは難しい。尖閣での漁民逮捕と対峙や、領海内での原潜チェイスもあるが、戦後最大の危機にはまだ弱い。あくまで中間線の向こうでやっているガス田開発はそれには及ばない。
■ 日本が採掘しない理由をご存じない
経済的に成立せず立ち消えになったガス田試掘を持ち出すこともどうもズレている。
まず、東シナ海ガス田は人件費や消費地までの輸送コストが安い中国でしか成り立たない。実際に日本は帝国石油に採掘権を与えたが、試掘までに至っていないのはこのような経済的理由による
仮に試掘をして成功して、大陸側からストローを仕返しても、結局はお互いさまになり、中国を責める材料にはならない。
■ 「軍事的脅威」の押し売り
さらに、リグが軍事的な脅威だと言い出すのも当てつけがましい。
これは、中間線にピケットとして軍艦を置き、電子情報収集機を飛ばすのとどうちがうのだろうか?
しかも、リグは防御が難しく、戦時にはいつでも攻撃できる。実際に、日本のP-3Cは毎日上空通過で監視しているが、中国側は非武装であるので何も対処できていない。仮に対空機関砲程度をおいても、容易にPGMでアウトレンジされてしまう。重要器材を地下化も分散もできない脆弱な目標である。
桜井さんの言う対潜戦での脅威にしても、各国とも公海にはすでにSOSUSのたぐいの海底設置式ソーナーを構わず設置している。それを海上から見え、雑音源器材が多く積まれているリグに付けた時だけ脅威というのも、物をご存じない。
■ 信者オルグのための国難ビジネス
なんにせよ、感情的な反発だけの話だ。
もちろん、海底でストローされているといった不愉快さはある。
だが、それをもって「戦後最大の危機」や「安全保障での脅威」と押し売りするのは国難ビジネスにしか見えない。国難を言い立てることで信者をオルグしようとする各種新興宗教と変わらない。実際に、その種の宗教の寄り合いである日本会議と、ネトウヨ教祖である桜井さんの共生関係をみても、まずは眉唾で読まないといけない主張である。
■ 安売りされる「戦後最大の危機」
海底ガス田開発で戦後最大の危機とは何事か。
押し込まれる米国と押す中国。日本にとって戦後最大の危機だ。自立国家として、日本の国益を自ら守らなければならない局面に、私たちは立っている。国会で集団的自衛権や憲法について机上の論を重ねて、いかにして中国の脅威から東シナ海ガス田を守れるのか。日本国民と日本、尖閣も同様だ。政治家は、猛省してほしい。
http://www.sankei.com/premium/news/150706/prm1507060007-n5.html
中間線の向こうでやっているガス田開発が「日本にとって戦後最大の危機」なのかね。戦後最大の危機はいくつも思いつくが、キューバ危機、石油ショック、MIG亡命事件、80年代初頭の米ソ緊迫化といろいろ考えつく。
だが、そこに対中問題を含めることは難しい。尖閣での漁民逮捕と対峙や、領海内での原潜チェイスもあるが、戦後最大の危機にはまだ弱い。あくまで中間線の向こうでやっているガス田開発はそれには及ばない。
■ 日本が採掘しない理由をご存じない
経済的に成立せず立ち消えになったガス田試掘を持ち出すこともどうもズレている。
ガスの開発ならば、海底のガス田が中間線をまたいで日本側にも広がっている可能性は高く、中国がわが国の貴重な資源を奪っていないか、調査するのが当然であろう。同時に、日本側の海で日本の企業の試掘を可能にする方策を立てなければならない。
http://www.sankei.com/premium/news/150706/prm1507060007-n2.html
まず、東シナ海ガス田は人件費や消費地までの輸送コストが安い中国でしか成り立たない。実際に日本は帝国石油に採掘権を与えたが、試掘までに至っていないのはこのような経済的理由による
仮に試掘をして成功して、大陸側からストローを仕返しても、結局はお互いさまになり、中国を責める材料にはならない。
■ 「軍事的脅威」の押し売り
さらに、リグが軍事的な脅威だと言い出すのも当てつけがましい。
仮にこの中心部にレーダーを設置すれば、500キロ圏内のあらゆる通信波を拾い、沖縄、南西諸島全域の自衛隊と米軍の動きをキャッチできる。現在中国沿岸部に設置されているレーダーでは、尖閣諸島周辺までの情報収集が精いっぱいだが、中間線付近にレーダーを設置することで中国の対日情報収集能力は格段に高まるというのだ。
構造物の海面下に水中音波探知機を取り付ければ、ガス田の施設が水中プラットホームとして機能し、潜水艦の動きも探知されてしまう。
資源獲得にも軍事情報獲得にも使えるプラットホームの一群を、中間線のごく近くに、日本国民がほとんど知らない間に建てられてしまった。このようなことを許してよいのか。このことは、国家安全保障会議にとっても深刻な問題ではないのか。
http://www.sankei.com/premium/news/150706/prm1507060007-n3.html
これは、中間線にピケットとして軍艦を置き、電子情報収集機を飛ばすのとどうちがうのだろうか?
しかも、リグは防御が難しく、戦時にはいつでも攻撃できる。実際に、日本のP-3Cは毎日上空通過で監視しているが、中国側は非武装であるので何も対処できていない。仮に対空機関砲程度をおいても、容易にPGMでアウトレンジされてしまう。重要器材を地下化も分散もできない脆弱な目標である。
桜井さんの言う対潜戦での脅威にしても、各国とも公海にはすでにSOSUSのたぐいの海底設置式ソーナーを構わず設置している。それを海上から見え、雑音源器材が多く積まれているリグに付けた時だけ脅威というのも、物をご存じない。
■ 信者オルグのための国難ビジネス
なんにせよ、感情的な反発だけの話だ。
もちろん、海底でストローされているといった不愉快さはある。
だが、それをもって「戦後最大の危機」や「安全保障での脅威」と押し売りするのは国難ビジネスにしか見えない。国難を言い立てることで信者をオルグしようとする各種新興宗教と変わらない。実際に、その種の宗教の寄り合いである日本会議と、ネトウヨ教祖である桜井さんの共生関係をみても、まずは眉唾で読まないといけない主張である。
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