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桜井よしこさんは、インドは本気で原発を欲しがっていると思っているのだろうか?
「日印、安倍外交で重要拠点を確立」で桜井さんは「インドの原爆はよい原爆」「インド人は核実験しない約束を守る」だから「日本はインドに原発を輸出しろ」と述べている。
桜井さんは「インドの原爆はよい原爆である」と述べている。
そして「インドは核実験はしないと約束しているから信頼しろ」とも述べている。
その結果、冒頭の結論に達する。なんでインドと原子力協定を結ぶことで「アジアの安定に資する」かどうかは説明していないが、とにかくインドに原発を輸出するとそうなると説明している。
だが、インドが約束を守ると真顔で述べるあたり、桜井さんは相当に素朴、あるいは厚顔ではないか?
そもそも「インドが日本の原発を欲しがっている」と考えているあたりも、無邪気にしかみえない。自分たちが原発大好きだからといって、世界も原発が大好きであるといった確信があるのだろう。
■ インドとの約束はアテにならない
インドとの約束は信用できるものではない。そのあたりを信用している段階で、桜井さんの見通しはお汁粉並みに甘い。
まず、インドとの同盟も噴飯物だ。桜井さんほかの、神がかり保守層だけが信じているようにしか見えない。
インドの外交は節操が無い。ゴーリズムといえば聞こえがいいが、実際にここ50年間だけでもインドは第三世界寄り・ソ連寄り・米国寄りと三回も掌を返して友好国を変えている。そしてその時期でも友好国の敵陣営にも擦り寄っている。
日印で互いに利用する関係ならまだしも、同盟を結べる相手ではない。日本は同盟を結んだとはしゃいでも、反対側ではインドは中国と仲良くしている。そのうち裏切られたと感じるのがオチだ。
また、核実験しないといった約束も怪しい。あの国の約束と履行は全く別問題である。既に述べたようにゴーリズムなので自分の利益しか考えない。信義則もないし、信頼関係を構築できると考えるとエライ目に遭う。
自国の都合で核実験が必要となれば、適当なことを言い出すのがインドだ。もちろんいまでも核兵器を持っているので、いまさら核実験しようがしまいが別段構わない。だが、その時になればインドは適当なことをいうだろう。「未臨界実験が失敗して事故を起こしただけ」とでもいうのではないか
そのインドを桜井さんは信用しきっている。「日本もインドの年来の核不拡散の行動を信頼し、早期に原子力協定を結ぶことが日印の力を強め、アジアの安定と繁栄に貢献する」(桜井)と言い出すあたりは相当に夢見心地である。
その眼は節穴なのだろう。前にも『日本とインド いま結ばれる民主主義国家―中国『封じ込め』は可能か』といったどうしようもない本を出している。中国封じ込めなんて言い出し、それができると思っているあたりも証拠である。
■ インドは原発を求めていない
そしてなにより興味深いのは原発愛だ。桜井さんが「インドが本気で原発を求めている」「インドも原発大好き」と信じきっている。自分が原発が大好きなあまり「世界も原発が大好だ」だと信じている構図がある。
だが、インドは原発開発に熱意はない。電力不足もあり、前々から作る作ると言っているが、結局はできていない。このあたりでやる気の無さが窺える。
むしろ彼らの興味は石炭の活用にある。インドは石炭大国であり、自国消費量の100年以上の資源を持っている。だが、国内経済体制の非効率から外国炭も輸入している状況にある。この点で、彼らは石炭採掘と発電を結びつけようとしている。
これはいまのモディ政権でも同じである。モディは石炭採掘とそれによる電力問題解決を重視しており。だが、原発にはそれほどの熱意はない。「原発市場があるよ」と各国に見せつけているだけの話である。
今回の日本との原子力協定も、原発を売り込もうとするアレ政権に合わせているだけの話だ。それでインドは日本に貸しをつくれる。実際に原発を作ろうという熱意はない。
それだけの話を、アレ宰相のインド外交の勝利と持ち上げる。このあたり桜井さんは相当に無邪気なものだ。
「日印、安倍外交で重要拠点を確立」で桜井さんは「インドの原爆はよい原爆」「インド人は核実験しない約束を守る」だから「日本はインドに原発を輸出しろ」と述べている。
桜井さんは「インドの原爆はよい原爆である」と述べている。
突然、侵略してくる中国が核大国の特権を手にし、その脅威に晒されるインドは核を保有できない。インドが74年に核実験に踏み切ったのは、大国のエゴの理不尽さに負けないためだった
http://yoshiko-sakurai.jp/2015/12/24/6231
そして「インドは核実験はしないと約束しているから信頼しろ」とも述べている。
ただインドは、核実験の自粛(モラトリアム)を08年9月に約束しており、米国をはじめフランス、ロシア、カナダ、韓国などはインドを信頼して原子力協定に合意済みだ。日本もインドの年来の核不拡散の行動を信頼し、早期に原子力協定を結ぶことが日印の力を強め、アジアの安定と繁栄に貢献すると私は考える。
http://yoshiko-sakurai.jp/2015/12/24/6231
その結果、冒頭の結論に達する。なんでインドと原子力協定を結ぶことで「アジアの安定に資する」かどうかは説明していないが、とにかくインドに原発を輸出するとそうなると説明している。
安倍晋三首相のインド訪問は日印双方のみならず、アジアの安定に資する大きな果実をもたらした。[中略]日本の原子力技術をインドに提供する原子力協定で、原則合意に達したことも意義深い。
http://yoshiko-sakurai.jp/2015/12/24/6231
だが、インドが約束を守ると真顔で述べるあたり、桜井さんは相当に素朴、あるいは厚顔ではないか?
そもそも「インドが日本の原発を欲しがっている」と考えているあたりも、無邪気にしかみえない。自分たちが原発大好きだからといって、世界も原発が大好きであるといった確信があるのだろう。
■ インドとの約束はアテにならない
インドとの約束は信用できるものではない。そのあたりを信用している段階で、桜井さんの見通しはお汁粉並みに甘い。
まず、インドとの同盟も噴飯物だ。桜井さんほかの、神がかり保守層だけが信じているようにしか見えない。
インドの外交は節操が無い。ゴーリズムといえば聞こえがいいが、実際にここ50年間だけでもインドは第三世界寄り・ソ連寄り・米国寄りと三回も掌を返して友好国を変えている。そしてその時期でも友好国の敵陣営にも擦り寄っている。
日印で互いに利用する関係ならまだしも、同盟を結べる相手ではない。日本は同盟を結んだとはしゃいでも、反対側ではインドは中国と仲良くしている。そのうち裏切られたと感じるのがオチだ。
また、核実験しないといった約束も怪しい。あの国の約束と履行は全く別問題である。既に述べたようにゴーリズムなので自分の利益しか考えない。信義則もないし、信頼関係を構築できると考えるとエライ目に遭う。
自国の都合で核実験が必要となれば、適当なことを言い出すのがインドだ。もちろんいまでも核兵器を持っているので、いまさら核実験しようがしまいが別段構わない。だが、その時になればインドは適当なことをいうだろう。「未臨界実験が失敗して事故を起こしただけ」とでもいうのではないか
そのインドを桜井さんは信用しきっている。「日本もインドの年来の核不拡散の行動を信頼し、早期に原子力協定を結ぶことが日印の力を強め、アジアの安定と繁栄に貢献する」(桜井)と言い出すあたりは相当に夢見心地である。
その眼は節穴なのだろう。前にも『日本とインド いま結ばれる民主主義国家―中国『封じ込め』は可能か』といったどうしようもない本を出している。中国封じ込めなんて言い出し、それができると思っているあたりも証拠である。
■ インドは原発を求めていない
そしてなにより興味深いのは原発愛だ。桜井さんが「インドが本気で原発を求めている」「インドも原発大好き」と信じきっている。自分が原発が大好きなあまり「世界も原発が大好だ」だと信じている構図がある。
だが、インドは原発開発に熱意はない。電力不足もあり、前々から作る作ると言っているが、結局はできていない。このあたりでやる気の無さが窺える。
むしろ彼らの興味は石炭の活用にある。インドは石炭大国であり、自国消費量の100年以上の資源を持っている。だが、国内経済体制の非効率から外国炭も輸入している状況にある。この点で、彼らは石炭採掘と発電を結びつけようとしている。
これはいまのモディ政権でも同じである。モディは石炭採掘とそれによる電力問題解決を重視しており。だが、原発にはそれほどの熱意はない。「原発市場があるよ」と各国に見せつけているだけの話である。
今回の日本との原子力協定も、原発を売り込もうとするアレ政権に合わせているだけの話だ。それでインドは日本に貸しをつくれる。実際に原発を作ろうという熱意はない。
それだけの話を、アレ宰相のインド外交の勝利と持ち上げる。このあたり桜井さんは相当に無邪気なものだ。
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