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三重水素水を海洋放出・蒸発する話がでているのだが、本統にできるものかね?
経産も海洋放出・蒸発に話を持って行こうとしている様子にある。朝日新聞「トリチウム除去は困難、海放出が最短と評価 経産省部会」 からは、いつもの露骨に小さい数字を見せるアレが伺える。
「海洋放出は34億、蒸発は349億でできる、他の3884億-1000億は非現実的」と提示するアレだ。
そうすれば「海洋放出か、蒸発か」その二者選択に持って行きやすいためだ。
どうせ検討価格の操作をしている。海洋放出と蒸気を安めにして、地層注入やセメント固化を高めにしているのだろう。実際に価格をみても、おそらく海洋放出や蒸発放出はほぼ直接工事費だけで見積もっていて、それ以外は高めに間接工事費をみているのではないか。
■ 反対を加味すると、実現は困難
だが、実際に海洋放出や蒸発ができるものだろうか?
役人や職業政治家はそれで騙せるし、承知しつつ騙されてもくれる。政府レベルでの方針までにはできるだろう。
だが実行する段になると、政府外の抵抗は小さいものではない。対して漁民や国民、外国政府、海外を含むNGO等が納得するかどうかは相当に怪しい。このあたりは騙せないし、なかなか騙されてもくれないので、実行できるかは怪しい。
特に漁協は強く反対する。うち現地漁協や県漁連は補償できるが、茨城宮城千葉の漁協への保障は難しい。
外国の反対は厳しいだろう。以前、太平洋への汚染水垂れ流しはロシア、中国、韓国に苦情を言われた。米国もカナダもいい顔はしていなかった。蒸発でも大規模にやれば同じように怒るだろう。
昔、日本も怒っている。ロシアが不要になった原子炉を日本海に捨てたことがあるが、その時、日本がどういう反応をしたのかを思い出せばいいだろう。
それを考えれば、結局はどちらもできまいといった塩梅となる。それを無理に進めようとしても、その費用は34億(海洋放出)や349億(蒸発)では収まらないし、しかも金を出しても実現するかどうかも怪しい。
■ もう一つの選択肢「保管継続」
その点からすれば、表外選択肢を選ぶしかないのではないか。
具体的には保管継続がそれだ。5年で80万トンなら40年で640万トン、危険物でもないので別に保管できない数字ではない。
そして40年も貯めれば、最初の分は半減期を3回超える。そうすれば三重水素は1/8まで減る。汚染水のうち、相当量を占める低濃度分はそれで処理できる。レベルが自然放射線まで落ち着けば普通の水と同じだ。普通に海洋に捨てられるだろうし、あるいは敷地内に散水しても問題はない。
海流放出も蒸発も、保管継続には勝てないのではないか。実現性では保管がずば抜けて優位にあり、おそらくコストも大差はない。電力会社と経産省といった関係者のフラストレーションは溜まる話だが、今まで原発で甘い汁を吸った報いでもある。それは国民の知ったことではない。
経産も海洋放出・蒸発に話を持って行こうとしている様子にある。朝日新聞「トリチウム除去は困難、海放出が最短と評価 経産省部会」 からは、いつもの露骨に小さい数字を見せるアレが伺える。
「海洋放出は34億、蒸発は349億でできる、他の3884億-1000億は非現実的」と提示するアレだ。
そうすれば「海洋放出か、蒸発か」その二者選択に持って行きやすいためだ。
どうせ検討価格の操作をしている。海洋放出と蒸気を安めにして、地層注入やセメント固化を高めにしているのだろう。実際に価格をみても、おそらく海洋放出や蒸発放出はほぼ直接工事費だけで見積もっていて、それ以外は高めに間接工事費をみているのではないか。
■ 反対を加味すると、実現は困難
だが、実際に海洋放出や蒸発ができるものだろうか?
役人や職業政治家はそれで騙せるし、承知しつつ騙されてもくれる。政府レベルでの方針までにはできるだろう。
だが実行する段になると、政府外の抵抗は小さいものではない。対して漁民や国民、外国政府、海外を含むNGO等が納得するかどうかは相当に怪しい。このあたりは騙せないし、なかなか騙されてもくれないので、実行できるかは怪しい。
特に漁協は強く反対する。うち現地漁協や県漁連は補償できるが、茨城宮城千葉の漁協への保障は難しい。
外国の反対は厳しいだろう。以前、太平洋への汚染水垂れ流しはロシア、中国、韓国に苦情を言われた。米国もカナダもいい顔はしていなかった。蒸発でも大規模にやれば同じように怒るだろう。
昔、日本も怒っている。ロシアが不要になった原子炉を日本海に捨てたことがあるが、その時、日本がどういう反応をしたのかを思い出せばいいだろう。
それを考えれば、結局はどちらもできまいといった塩梅となる。それを無理に進めようとしても、その費用は34億(海洋放出)や349億(蒸発)では収まらないし、しかも金を出しても実現するかどうかも怪しい。
■ もう一つの選択肢「保管継続」
その点からすれば、表外選択肢を選ぶしかないのではないか。
具体的には保管継続がそれだ。5年で80万トンなら40年で640万トン、危険物でもないので別に保管できない数字ではない。
そして40年も貯めれば、最初の分は半減期を3回超える。そうすれば三重水素は1/8まで減る。汚染水のうち、相当量を占める低濃度分はそれで処理できる。レベルが自然放射線まで落ち着けば普通の水と同じだ。普通に海洋に捨てられるだろうし、あるいは敷地内に散水しても問題はない。
海流放出も蒸発も、保管継続には勝てないのではないか。実現性では保管がずば抜けて優位にあり、おそらくコストも大差はない。電力会社と経産省といった関係者のフラストレーションは溜まる話だが、今まで原発で甘い汁を吸った報いでもある。それは国民の知ったことではない。
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