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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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 軍事ライターの文谷です
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2016.04
25
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00:16
Category : 未分類
 「沖縄問題には中国脅威論は逆効果」いった指摘は面白い。

 これは、去年12月の『群像』に白井聡さんの対談が載っていたのだ。件のごとく、アレ右派は「中国が沖縄を侵略しようとしている」と中国の脅威を煽っている。だが、沖縄県民の歴史的記憶からすれば、旧日本軍や米軍政のほうがリアルではないかというもの。

 具体的には白井聡、島口雅彦さんの「国家の自殺を食い止められるか」の一節である。
ちなみに、保守は沖縄で中国脅威論をふりまいているわけですが、これ全く逆効果なんですね。沖縄の人の目で歴史を振り返ってみると日本人にやられたという記憶はあるし、アメリカ人にやられた記憶もある。しかし、中国人に支配されてという記憶はないわけですね。彼らにとって中国脅威論は全くの多くじゃないかということがリアルにわかるわけです
(白井)白井聡、島口雅彦「国家の自殺を食い止められるか」『群像』2015.12月号(講談社,2015.12)


 その伝でいえば「海兵隊がいなければ中国が侵略してくる」は確かに逆効果でしかない。

 もちろん、尖閣や中間線問題には敏感である。領土問題は身体感覚に近いものであるためだ。尖閣は自分たちのものであると信じ込んでいるので、そこでの領土問題から対中感情はよいものではない。

 だが「中国が沖縄本島に侵攻して、過酷な軍政を云々、だから辺野古を、海兵隊を」と守旧派や米軍の幇間が言い出せば反感しか浮かばないだろう。沖縄では、旧日本軍隊や米軍政への歴史的記憶があるためだ。戦車で自動車ごと轢かれても「避けなかったオマエが悪いので賠償なし」とか「沖縄の自治は神話」といった記憶だ。

 実際のところは、中国が直接沖縄の島嶼は攻める理由も考え難いものだがね。

 まず、彼らが現在力を注いでいるのは南シナ海であって東シナ海ではない。

 また、沖縄方面には台湾の問題もある。台湾を回収できないのに沖縄に手を出すと、日米は敵の敵は味方で、台湾地区の台北政権に手助けをしてしまうので損となる。

 そして、戦時の列島線通過なら別に島を占領する必要はない。琉球列島の海空戦力を無効化すればよい。そこで上陸まですると、肝心の列島線を通過させる艦隊戦力を消耗させてしまう問題もある。そもそも、対日米戦でそこまででられるかは怪しい。実際は第一列島線以内に焦点をあてたA2ADではないかな。

 沖縄基地問題については、せめては交換条件でのお願いだと思うよ。「中国との対峙があるので、嘉手納だけは置かせてくれ、だが何の役にも立たず評判の悪い海兵隊はアメリカに帰らせるから」あたりが落としどころなのだが。肝心の政府もそれを言い出せないあたりが沖縄問題で一番まずい所に見えるものだ。



 なんにしても「中国の侵略が間近い」は新興宗教っぽさが一杯なんだよね。あの手の御宗旨は神仏キリスト系を問わず、たいがいが国難を主張する。そしてそれを真顔で他人に説くものだ。信仰はそういうものだからしかたがないが、それに雷同するネトウヨは相当に頭が悪いもんだ。

 このあたり、宗教ではないが、宗教的的情熱からのアレ発言「原発停めると被災地が停電」と、それに雷同するネトウヨの構図と同じ話だ。

 まあなんつーのかな、雷同するあたりで頭の中身が窺われるけどね。兵隊でも車と野球とサッカーの話しかできない奴は、産経や夕刊フジあたりを真に受ける。自称現実派としてこの種の宗教的発言を得として発言する。「中国の侵略が間近い」とか「原発停めると被災地が停電」とかね。海士や3曹ならばまだいいんだけどねえ。



   白井聡、島口雅彦「国家の自殺を食い止められるか」『群像』2015.12月号(講談社,2015.12)pp.124-136.
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