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宇都宮さんは立候補すると未来を失う。これはどう選挙戦を戦っても変わるものではない。
■ 戦力比は10:10:10:2
まず、宇都宮さんには勝機がない。大雑把だが現段階での得票雰囲気は、小池・鳥越・増田・宇都宮で10:10:10:2だ。
池・鳥・増の前三人はまだ誰が勝つか分からないし、展開次第でそれも変わる。
だが、宇都宮さんはどうあがいても勝てない。唯一勝利する可能性は、前三人が集まった場所に隕石でも落ちてくることだけだが、たぶんそこにも宇都宮さんはいるのでやはり勝ち目はない。
おそらく、前の都知事選の田母神さんよりも酷い結果となるだろう。既存政党支持がない点では同じだが、支持者の学力偏差値はおそらく宇都宮さん陣営が高い。死票を嫌い、あるいは宇都宮さんへの投票は支持者が忌み嫌う自公候補への投票と同じことに気づき、「支持はするけど投票はしない」選択肢を選ぶためだ。
そもそも、選挙運動もうまく展開できるかも厳しい。宇都宮さんには陣笠都議区議はいない。今までは共産・社民から都議区議とその支援者、票田コミで借りられたが、今回はそれもできない。この点も、金も含めてネトウヨ信者の力を借りられた田母神さんよりも悪条件にある。
■ 鳥越さんが負ければ戦犯
そして、宇都宮さんは戦犯になる可能性が高い。既に述べたように池・鳥・増の三人は現段階では団子状態にある。この状況で野党統一候補の鳥越さんが負ければ共産・社民含めて「宇都宮さんが立候補したせいだ」となる。
そうなると、次の選挙で推薦を得られる可能性がなくなる。次に単独立候補しても今回よりも支援も得票もなくなる。
つまり、年齢的に69とあと1-2回は都知事選にでられる立場でありながら都知事への道を閉ざす結果となる。
逆に、今回譲れば次の都知事選で良い勝負ができる可能性が高い。
別に鳥越さんが負けても構わない。次の統一候補者の可能性が高くなるためだ。民進に恩を売れること、さらに鳥越さんを支持することで、民進支持層にも存在をアピールし「共産系」といった嫌悪感も逓減できる。
だが、宇都宮さんは今回立候補した。つまり将来の都知事選で本命候補の地位を失い、戦犯となってしまったということだ。
■ 鳥越さんが勝てば不要品
さらに悲惨なのが鳥越さんが勝利した場合である。その場合は、宇都宮さんが存在感を失い、不要品となる。
今回、宇都宮さんが持つ最大の武器は「宇都宮票があれば選挙に勝てる」に尽きる。
だが、鳥越さんが勝てばその武器の価値は無効化される。「宇都宮さんの単体票はさほどではない」「基本は共産党票に乗った人」となれば、次の選挙ではマトモに協力すら要請されなくなる。今回の上杉隆さん同然の扱いとなるということだ。
当時に、政策実現のパワーも失う。同じ理由で鳥越さんが勝てば、誰も宇都宮さんのいうことは効かなくなる。宇都宮さんのやりたい政策、あるいは「この問題を変えたい」という問題意識について、都政共産党にも反映させることはできなくなるだろう。
つまりは、泡沫候補の立場に陥るということだ。都知事選挙で負けたあとの磯村さん、明石さんと同じで、政治的には何の力もなくなった不要品となるのである。
■ 回避策は「立候補しないこと」だけ
これらの問題を回避する唯一の方法は、立候補取りやめである。それで鳥越陣営に恩をうって将来の都知事選の可能性を残す。それしかない。
最悪でも要は明日の朝、立候補の届け出をしないことだ。この状況では野党統一陣営にさほどの恩は売れないが、支持者の戦略的投票により宇都宮さん自身の単体票が実態よりも小さく表示される不利をさけることができる。
もちろん、立候補は宇都宮さん本人だけで決められるものでもないといった問題もあるだろう。支持組織内の政治状況、半径10m以内の人的関係により、湊川的な立候補を強いられている可能性もあるだろう。
だが、それは将来を失う道である。その場合には、次の選挙ではポスターも貼りきれない選挙になりかねない選択でしかない。
■ (オマケ)
「どこが勝つか」とか「どのような戦いになるか」よりも「戦争が終わると、どのような情勢になるか」のほうが面白いんだよねえ。戦争もそうだけど、武器の性能や戦術的な判断よりも「全体の構造がどうなっているか」とか「どのように構造が変わるのか」の方が好きだから、商業誌でもあまりドンパチの記事が書けないんだよねえ。
もちろん、早朝に鳥・宮合意とか、明日の届け出に誰も来ないとかあればそれはそれで面白いけどね。支持者の手前? 死なない程度に軽く腹を切って、晒でも巻いて会見すればいいんじゃないかな。
■ 20時25分追記
この記事を反映後、前記事のコメントをチェックして教えてもらってググったのだが。
NHK「東京都知事選 宇都宮氏が立候補取りやめ 7月13日 19時31分」だって、今気づいたよ。
■ 戦力比は10:10:10:2
まず、宇都宮さんには勝機がない。大雑把だが現段階での得票雰囲気は、小池・鳥越・増田・宇都宮で10:10:10:2だ。
池・鳥・増の前三人はまだ誰が勝つか分からないし、展開次第でそれも変わる。
だが、宇都宮さんはどうあがいても勝てない。唯一勝利する可能性は、前三人が集まった場所に隕石でも落ちてくることだけだが、たぶんそこにも宇都宮さんはいるのでやはり勝ち目はない。
おそらく、前の都知事選の田母神さんよりも酷い結果となるだろう。既存政党支持がない点では同じだが、支持者の学力偏差値はおそらく宇都宮さん陣営が高い。死票を嫌い、あるいは宇都宮さんへの投票は支持者が忌み嫌う自公候補への投票と同じことに気づき、「支持はするけど投票はしない」選択肢を選ぶためだ。
そもそも、選挙運動もうまく展開できるかも厳しい。宇都宮さんには陣笠都議区議はいない。今までは共産・社民から都議区議とその支援者、票田コミで借りられたが、今回はそれもできない。この点も、金も含めてネトウヨ信者の力を借りられた田母神さんよりも悪条件にある。
■ 鳥越さんが負ければ戦犯
そして、宇都宮さんは戦犯になる可能性が高い。既に述べたように池・鳥・増の三人は現段階では団子状態にある。この状況で野党統一候補の鳥越さんが負ければ共産・社民含めて「宇都宮さんが立候補したせいだ」となる。
そうなると、次の選挙で推薦を得られる可能性がなくなる。次に単独立候補しても今回よりも支援も得票もなくなる。
つまり、年齢的に69とあと1-2回は都知事選にでられる立場でありながら都知事への道を閉ざす結果となる。
逆に、今回譲れば次の都知事選で良い勝負ができる可能性が高い。
別に鳥越さんが負けても構わない。次の統一候補者の可能性が高くなるためだ。民進に恩を売れること、さらに鳥越さんを支持することで、民進支持層にも存在をアピールし「共産系」といった嫌悪感も逓減できる。
だが、宇都宮さんは今回立候補した。つまり将来の都知事選で本命候補の地位を失い、戦犯となってしまったということだ。
■ 鳥越さんが勝てば不要品
さらに悲惨なのが鳥越さんが勝利した場合である。その場合は、宇都宮さんが存在感を失い、不要品となる。
今回、宇都宮さんが持つ最大の武器は「宇都宮票があれば選挙に勝てる」に尽きる。
だが、鳥越さんが勝てばその武器の価値は無効化される。「宇都宮さんの単体票はさほどではない」「基本は共産党票に乗った人」となれば、次の選挙ではマトモに協力すら要請されなくなる。今回の上杉隆さん同然の扱いとなるということだ。
当時に、政策実現のパワーも失う。同じ理由で鳥越さんが勝てば、誰も宇都宮さんのいうことは効かなくなる。宇都宮さんのやりたい政策、あるいは「この問題を変えたい」という問題意識について、都政共産党にも反映させることはできなくなるだろう。
つまりは、泡沫候補の立場に陥るということだ。都知事選挙で負けたあとの磯村さん、明石さんと同じで、政治的には何の力もなくなった不要品となるのである。
■ 回避策は「立候補しないこと」だけ
これらの問題を回避する唯一の方法は、立候補取りやめである。それで鳥越陣営に恩をうって将来の都知事選の可能性を残す。それしかない。
最悪でも要は明日の朝、立候補の届け出をしないことだ。この状況では野党統一陣営にさほどの恩は売れないが、支持者の戦略的投票により宇都宮さん自身の単体票が実態よりも小さく表示される不利をさけることができる。
もちろん、立候補は宇都宮さん本人だけで決められるものでもないといった問題もあるだろう。支持組織内の政治状況、半径10m以内の人的関係により、湊川的な立候補を強いられている可能性もあるだろう。
だが、それは将来を失う道である。その場合には、次の選挙ではポスターも貼りきれない選挙になりかねない選択でしかない。
■ (オマケ)
「どこが勝つか」とか「どのような戦いになるか」よりも「戦争が終わると、どのような情勢になるか」のほうが面白いんだよねえ。戦争もそうだけど、武器の性能や戦術的な判断よりも「全体の構造がどうなっているか」とか「どのように構造が変わるのか」の方が好きだから、商業誌でもあまりドンパチの記事が書けないんだよねえ。
もちろん、早朝に鳥・宮合意とか、明日の届け出に誰も来ないとかあればそれはそれで面白いけどね。支持者の手前? 死なない程度に軽く腹を切って、晒でも巻いて会見すればいいんじゃないかな。
■ 20時25分追記
この記事を反映後、前記事のコメントをチェックして教えてもらってググったのだが。
NHK「東京都知事選 宇都宮氏が立候補取りやめ 7月13日 19時31分」だって、今気づいたよ。
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産経新聞は過去主張との不整合性を問われたらどうするのだろうか?
昨日の段階から、その成否はともかくとして都知事選の野党候補者は調整段階にあることは明らかであった。
だが産経は読者への迎合、あるいは願望から野党も分裂するといった筋書きに拘泥した。
昨日は、このような記事を掲載している。
そして今朝になっても次のように述べている。
■ 調整に成功したらどうするのだろうか?
調整が成功した時、書いた記者は今度はどう書くのだろうか?
別段、急転直下の結論ということは珍しくもない。だが、今まで調整段階にあったことを見抜けなかったことを告白するような形になってしまう。
普通はそれが怖い。だから調整段階にあり、その成功の見込みは高いと思いながらも、「候補者調整が鍵」や「調整を否定しなかった」と書く。
そのての慎重さの記事は産経では見たことがない。結局は自陣営と敵陣営を分け、自陣営の有利を宣伝し、敵陣営の不利を申し立てるだけだ。
おそらく、従来主張の矛盾についても「[産経の]読者はすぐに忘れる」と考え、それよりも「読者の願望に添った情勢見積もりを書かないとソッポ向かれる、PV伸びない」とでも考えているのだろう。
■ それなら野球もそう書けばよい
それなら、産経は野球の記事もそう書けば良い。
産経は基本的に大阪の地方新聞である。その読者に迎合し産経WESTで試合開始直後からその場しのぎで書けば読者の歓心を買えるだろう。
例えば「巨人先制点、阪神有利変わらず」「中盤戦巨人リードするも打線の維持が割れるのは必至」「巨人は終盤でも投手継続の意向を堅持、守備崩壊含みの展開」といった具合だ。*
産経なら、試合が負けた翌日でもそれを続けられる。「阪神の戦いは無駄ではない、巨人一強支配への抵抗」とでも書けるし「後楽園審判の判断は無効:パール塁審(インド)語る」「(書評)阪神が戦ってくれて感謝しています -球界が賞賛する阪神巨人戦」とでも書けるだろうよ。
あるいは「【野球ワールド】巨人外国人選手は遺伝子操作人間」や「2049年の球界地図(読売新聞内部資料)」「【断末魔の巨人経済】窮地に陥った巨人軍、読売新聞の販促縮小で球場ガラガラの可能性大」とかね。
まあ、産経読者のレベルなら、それでもいけると思うよ。歴史戦やらの単なるバリエーションの連発記事に納得するくらいだから。
* オリンピックやら国際試合の中継はどこも似たようなものだけどね。特にサッカー。所詮は球蹴り遊びなのに「先制点奪われるも、日本有利」「前半性落とすも、日本に勝機」「まだまだ逆転可能」「奇跡は起きる、日本チーム」といっていて辟易するものだよ。
昨日の段階から、その成否はともかくとして都知事選の野党候補者は調整段階にあることは明らかであった。
だが産経は読者への迎合、あるいは願望から野党も分裂するといった筋書きに拘泥した。
昨日は、このような記事を掲載している。
宇都宮健児氏(69)は12日、報道陣の取材に応じ、『現在のところ、出馬の意志は揺らいでいない』と述べた。[中略]リベラル票が割れるのは必至だ。」
http://www.sankei.com/politics/news/160712/plt1607120035-n1.html
そして今朝になっても次のように述べている。
元日弁連会長の宇都宮健児氏(69)は出馬の意向を堅持しており、野党も分裂含みの状態となった。
http://www.sankei.com/politics/news/160713/plt1607130018-n1.html
■ 調整に成功したらどうするのだろうか?
調整が成功した時、書いた記者は今度はどう書くのだろうか?
別段、急転直下の結論ということは珍しくもない。だが、今まで調整段階にあったことを見抜けなかったことを告白するような形になってしまう。
普通はそれが怖い。だから調整段階にあり、その成功の見込みは高いと思いながらも、「候補者調整が鍵」や「調整を否定しなかった」と書く。
そのての慎重さの記事は産経では見たことがない。結局は自陣営と敵陣営を分け、自陣営の有利を宣伝し、敵陣営の不利を申し立てるだけだ。
おそらく、従来主張の矛盾についても「[産経の]読者はすぐに忘れる」と考え、それよりも「読者の願望に添った情勢見積もりを書かないとソッポ向かれる、PV伸びない」とでも考えているのだろう。
■ それなら野球もそう書けばよい
それなら、産経は野球の記事もそう書けば良い。
産経は基本的に大阪の地方新聞である。その読者に迎合し産経WESTで試合開始直後からその場しのぎで書けば読者の歓心を買えるだろう。
例えば「巨人先制点、阪神有利変わらず」「中盤戦巨人リードするも打線の維持が割れるのは必至」「巨人は終盤でも投手継続の意向を堅持、守備崩壊含みの展開」といった具合だ。*
産経なら、試合が負けた翌日でもそれを続けられる。「阪神の戦いは無駄ではない、巨人一強支配への抵抗」とでも書けるし「後楽園審判の判断は無効:パール塁審(インド)語る」「(書評)阪神が戦ってくれて感謝しています -球界が賞賛する阪神巨人戦」とでも書けるだろうよ。
あるいは「【野球ワールド】巨人外国人選手は遺伝子操作人間」や「2049年の球界地図(読売新聞内部資料)」「【断末魔の巨人経済】窮地に陥った巨人軍、読売新聞の販促縮小で球場ガラガラの可能性大」とかね。
まあ、産経読者のレベルなら、それでもいけると思うよ。歴史戦やらの単なるバリエーションの連発記事に納得するくらいだから。
* オリンピックやら国際試合の中継はどこも似たようなものだけどね。特にサッカー。所詮は球蹴り遊びなのに「先制点奪われるも、日本有利」「前半性落とすも、日本に勝機」「まだまだ逆転可能」「奇跡は起きる、日本チーム」といっていて辟易するものだよ。