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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2016.09
13
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Category : 未分類
 桜井よしこさんがアフリカ外交で中国に勝てると言い出している。「『 対中国戦略でも高まる重要性 大きな可能性を内在するアフリカ外交 』」では
アフリカ大陸の50を超える国々に対し、中国非難決議に関して反対の立場を取らせれば、決議を阻止することができる。国連加盟諸国200のうち、約4分の1を占めるアフリカを押さえることは、国際政治において大きな力を得ることなのだ。
http://yoshiko-sakurai.jp/2016/09/10/6510

と述べている。


■ アフリカは中国のショバ

 だが、どうやってアフリカに中国非難決議をさせるというのだろうか?

 アフリカは中国のショバである。中国は50年代から第三世界との連帯を表明してアフリカを支援してきた。もちろん、その目的は新中国を正当政府と認めさせ、国府を孤立させるためだ。だが、貧乏な頃からタンザン鉄道建設といった汗を流しているし、資源のない貧しい国にも親切な支援をしている。結果、アフリカでは中国は大きな影響力を持つに至った。

 それに対し、日本にはさしたる蓄積はない。日本の援助はまず資源や市場目当てであり、そのためにアフリカの敵、アパルトヘイト時代の南アフリカにも名誉白人といった国際的不名誉を背負い込みながら肩入れし続けた。


■ 人的援助も中国が上

 桜井さんは人的援助で中国に勝てると言っているが、これも誤りだ。
人を育て技術を移転することに関して、日本にはどの国にも負けない実績があり、それは中国との大きな相違として評価されてきた。(桜井)

と述べている。

 だが、留学生受け入れの数も日本は中国には負けている。新中国はやはり初期から留学生を受け入れているためだ。

 これはググれば分かることだ。「アフリカの人が中国に留学する理由」『かつろうのカツカツ日記』(2014.9.23)では次のように述べている。
このサイト(http://www.chinaafricarealstory.com/2010/09/how-many-africans-are-studying-in-china.html)によると2012年の時点で、中国は年間5,500人のアフリカのからの人に奨学金を出しているとある。自費も含めると20,000人以上の留学生が中国にいるとある。

一方、2013年に日本が受け入れていたアフリカの留学生の数は1,155人となっている。(http://www.jasso.go.jp/statistics/intl_student/data13.html)
「アフリカの人が中国に留学する理由」


 まず、日本は留学先にならない。

 アフリカの留学生は日本を第一選択としない。まず米国、あるいは旧宗主国の英仏、冷戦時代、東側あるいは非同盟ならソ連も留学先に選ぶ。その次は中国である。日本はあまり選択肢とならない。

 経済的に勢いがある国といった点でも、日本よりも中国を選ぶ。経済的には中国のほうが大きい。かつてのジャパン・アズ・ナンバーワン時代ならともかく、いまなら日本語習熟や日本人との人的関係よりも中国を選ぶためだ。


■ 「金を出せば相手が靡く」発想

 桜井さんは、日本がいくらアフリカに援助しても、アフリカは対中非難には転じないことも無視している。

 アフリカは日本の援助は貰うだろう。タダでもらえるものはなんでも貰うためだ。

 だが、「国際社会で中国を非難しろ」と言われて従うだろうか?

 中国の援助、投資、貿易は日本の比ではない。日本人が居て中国人が居なければ愛想くらいは言う。だが、中国がいるところではそれは言わない。よくて「日本の立場は承知した」程度である。

 そもそも、金を出せば相手が靡くといった発想そのものが不健全な上、その金額でも勝てないのである。

 その状況で「アフリカ大陸の50を超える国々に対し、[斜陽国家日本が少額の札束で頬を叩いて]中国非難決議に関して反対の立場を取らせ」ることができる(桜井)といった考えは甘すぎるのである。

 それを信じる連中は、夜郎自大な日本会議的な妄執に取り憑かれているのだろう。それにつける薬があればよろしいが、著効のある薬剤はない。対処療法としては醤油の一升でも飲ませれば静かになるが、本人達に病識がないのでそれはなかなかしないだろう。
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