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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2016.09
29
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Category : 未分類
 昨日、岩波ホールで『とうもろこしの島』見てきました。先週見た『みかんの丘』と交互に上映している映画です。



 面白いというより感心する中身でした。全然しゃべらないけど、何考えているかがわかる。字幕は2時間で四〇〇字詰一枚くらいでしょう。でも、爺ィの願いやら、孫娘のフラッシュバック、負傷兵の申し訳ない感情はわかる。それでよくできているなと感心するといったものです。なんかこう何でも説明するTVドラマとかに閉口するとそれだけで加点要素です。

 アブハジアでは川の中洲に農地を作る習慣があるといった説明だけで、あとは無言で番屋を作るシーンが続くわけです。少ない会話で孫娘は両親を失っていることがわかる。それで農地を持たない爺様のところに身を寄せる。最初は簗でとった鮒の調理にも不慣れだが、時期に自分で干魚を作り爺様を助ける。そして二人で中洲を開墾してとうもろこしを育てる。

 をれを見ていると畑が大事なものだと印象づけられるわけです。その大事な畑をハンターに荒らされる。このあたりで、観客も「なんと酷いことを」となる。その時、とうもろこし畑をかけがえないものとなる。そしてそれを無残にされるとなると、キャラの涙にも感情移入するわけです。

 このあたり、アレだった軍艦ゲームのテレビマンガとは大違いです。「聖別して大事にしてもいない如月ちゃんが沈んでも、ニワトリ一羽〆たのと全然変わらない」と前書いたとおりです。

 そして、この貧しく辛い目にあった二人が最後に試練を受ける。神も仏もないものかとなるわけです。だから、それを強調するためには、両方の軍隊もこの二人にあまり優しくしていなかったのでしょう。どっちも手伝ってやるよとか、コレ持ってけだと最後の試練が引き立たないわけです。

 万人向けではないですが、ウトっとも来ない、周りも寝ない映画だからそんなに悪くはない映画です。前の『めぐりあう日』よりは全然ねと。

 ただ、交互上映の『みかんの丘』が良すぎたから、それと較べると、となる。

 まあ、同じ映画を何回も見に行って具体的に何も言えずにいいぞと言い合うよりも、違う映画みたほうがとね。普段見るお話と違う映画をみて、5本に1本面白いのを見つけたほうが発見感があってよろしいと思いますよ。

 ど真ん中のマクドナルドばっか食うよりも、フレッシュネスとかクア・アイナとかドムドムとか両端を探した方が面白いと思うから、基本岩波は見ることにしているのですけどね。別に餃子で喩えて神楽坂やら池袋開楽のジャンボ餃子や神保町スイートポウズや餃子の満州でもいいのですけど。あと開楽は昔モット汚かったイメージがあるのだけどいつの間にかオシャレになっていてちょっと残念な感じが。
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