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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2016.10
14
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Category : 未分類
 産経新聞「国産輸送機「C2」を海外に売り込め! 10カ国の参謀総長らを招き航空宇宙展」だが、そこに売れる見込みについての記述はない。日本技術スゲーの防衛産業ヨイショ記事なので、売れる見込がないことは書かなかったわけだ。


■ 売れそうな国もない

 呼んだ国をみても売れる見込もない。C-2輸送機の内覧会に呼んだ国をみても、顧客となりそうな国がない。
視察に参加したのは米国、フィリピン、カンボジア、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、シンガポール、タイ、ベトナム、サウジアラビアの計10カ国の軍幹部。
http://www.sankei.com/politics/news/161013/plt1610130028-n1.html

フィリピン、カンボジア、ミャンマーは逆立ちしても買うカネがない。モンゴルとベトナム、サウジアラビアは長距離輸送機の需要がない。インドネシアは高い機体は買いたくないし、性能が劣っても自国製航空機としたい。シンガポールは実績ない飛行機は買わない。米国はC-17持っているから要らない。

 中には売ってはいけない国も含まれている。人権無視のフィリピンとサウジアラビアは売ってはいけない国である。それほどではないにせよ軍政のタイも売り難い。

 もちろん、この10ヶ国にだけ売りたいというわけではないだろう。

 だが、他に売れそうな国があるか? 探しても売れそうな国はない。長距離海外展開をしたい金持ち国はだいたいC-17を手に入れたあとだ。それ以外の国はC-130Jで済んでしまう。


■ 「売りはヘッド・アップ・ディスプレイ」(産経)

 そもそもC-2の長所とやらが噴飯物である。

 記事ではC-2は目玉商品と述べた
C2の展示は国産防衛装備の中でも、空自が「国内開発ということで、よく見ていただきたい」(杉山良行航空幕僚長)と“目玉商品”に位置づけている。
http://www.sankei.com/politics/news/161013/plt1610130028-n1.html


 だが、そこであげる利点は、C-1より高性能を除けばHUDだけだ。
コックピットのデジタル化も進め、計器に目を落とすことなく高度や速度などの情報を把握することができる「ヘッド・アップ・ディスプレイ」を装備している。
http://www.sankei.com/politics/news/161013/plt1610130028-n2.html


 HUDなんて米国の輸送機にはくっついている。何をいまさらといったものだ。

 国産スゲー、日本スゲー病もここまできたかといったものだ。


■ 売れない理由のほうが面白いのにね

 本来なら、売れない理由を書けば面白い。

 ただ産経は防衛産業含めた「防衛エライ」や、時代遅れとなった日本の技術立国、ものづくり礼賛の方針があるから書けないのだろう。

 ちなみに、記事はC-2の問題として末尾に価格だけを挙げている。「日本製は高性能だが値段が高いので売れない」といった、80-90年代のジャパン・アズ・ナンバーワンを引きづったものだ。日本航空産業が亜流であることを直視したくないのだろう。

 そもそも海のものとも山のものともつかない飛行機なんか売れるわけもないのだけどね。砂漠で動くのかとか、高標高極寒地の飛行場から飛べるのか、高湿度に耐えられるのかと言われても、動きますと言えないのがC-2である。そのような飛行機が売れるわけでもない。その点、砂漠から南極まで離着陸できるC-130とは比べ物にならない。
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