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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2017.03
31
CM:25
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21:21
Category : 未分類
 産経新聞の県別購読数を見ると、大阪・奈良・和歌山だけでしか読まれていないことが判然とする。これは読売新聞が公表している「全国紙の都道府県別販売部数と世帯普及率」から索いたものだ。数字はABC協会の16年度前半期のもの。

 そもそも、全国的にみると世帯購読率は1%を越えていない。48都道府県のうち、18都府県で1%を超えるだけ。39都道府県で1%を超える全国紙3位の毎日、部数では毎日に負けるが48都道府県でまんべんなく売れている日経と較べて相当の差がある。ちなみに発行部数は両者の半分である。

 だが、大阪・奈良・和歌山だけはそれなりに売れている。大阪は13.11%、奈良15.82%、和歌山9.7%である。ちなみに残りの15都府県は4%未満である。


■ 大阪以下はアレな御仁が多いのか

 そこからすれば大阪・奈良・和歌山はアレな御仁が多いのではないかと推測できる。逆に言えば、月極で100円くらい安いだけの理由で産経が読まれるので、その方向にミスガイドされるといったものもあるのだろう。

 産経がどうしようもない記事を書き続けているのも、それで説明できるかもしれない。東京や東日本基準では馬鹿にされる内容でも、大阪・奈良・和歌山では有難がられる。その可能性もある。原発報道は全くそれだ。

 それからすれば、かの夕刊フジも関西では売れている可能性がある。関東の街頭で見る限りはゲンダイに惨敗している。だが、大阪以下で夕刊フジが売れているとすれば、関東では権力へのヨイショは人気はないが、関西では忖度ドットコムが人気がある。そうとも看取ることもできるだろう。

 そして、かのネトウヨ委員会も関西で作られ、関西で放映されている。これも同じだ。

 おそらく、関東でやると視聴もされずに「ニュース女子」のように抗議を受けて終わる。そうとも見える。なによりネトウヨ委員会を見ているといえば箱根の東、あるいは畿外では馬鹿っぽく見えるだろう。実際に「ネトウヨ委員会では~」の出羽守は馬鹿しかいない。


■ ネトウヨ思想の地産地消か?

 大阪・奈良・和歌山ではネトウヨ思想が地産地消されている。

 そうみると、ネトウヨも本場は関西で、本来は地産地消されていたものにすぎない。そうとも見える。連中は東京の政治・報道が自分たちの思い通りに動かない。それにフラストレーションを感じている。それがマスゴミ的な反朝日新聞、反毎日新聞、反TBSといったものかもしれない。

 関東から見れば上方の演芸以下は勘弁してくれなのだが、上方からみれば東京の演芸は物足りないようなものか。

 ただ、それを大阪の外に出されても迷惑なものだ。大阪でウケるために沖縄でカルトと一緒になって反・反普天間・辺野古活動をされても沖縄の人は迷惑するだけだろう。




■ オマケ

 ついでに言えば、カルトも関西起源が多いようにも見える。文化的先進地帯で鎌倉新仏教以来の新興宗教が生まれた土地でもあるからねえ。
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2017.03
29
CM:49
TB:0
08:20
Category : 未分類
 他者を批評する御仁が、自己を批評されると誹謗中傷であり、引用を著作権違反と言い立てるのは不思議なものだ。

 以前の記事がそれで非公表状態とされている。まずは本人の申立てなのだろう。

 外見は公正を装っている御仁だが、その内面はどんなものなのかね。
2017.03
28
CM:0
TB:0
02:34
Category : 未分類
 武器の性能ばっか並べ立てる記事はロクなものではない。このあたり「10式戦車でなければ国が守れない」と言っている間抜連の発言を見れば理解は容易いものだ。

 これは「北朝鮮の金正恩氏が影武者を抱えても米軍の斬首作戦に脅えるワケ‐『死の白鳥』が舞う時、死が訪れる」も例外ではない。野口裕之さんの産経新聞掲載記事だが武器の性能だけに終止するものであり、現実的な価値はなにもない。

 その主張の骨子は「米軍最新兵器を使えば金正恩を抹殺できる」といったものだ。

 だが、そこに現実的の検討がない。それが実際にできるのか、オプションとして許容されるのか、成功して効果があるかといったものだ。


■ 抹殺できるかわからない(成功・失敗の検討がない)

 そもそも抹殺できるかどうかもわからない。

 記事には、どうやって金正恩の居場所を探すかは書いていない。いきなり爆撃を実施し、特殊部隊で死体を確認する段取りだけだ。

 野口さんは、次のように「極秘居所」(野口)を爆撃するといっている。
[金正恩は]米軍が現在、練りに練っている《斬首作戦》を防げず、独裁者としての生涯を30年とちょっとで終えることになる、かもしれない。
 金委員長の極秘居所などに対するピンポイント(精密誘導)爆撃を核にすえる斬首作戦を立案した米空軍は、わずか1機が第1波目の出撃で16~24もの目標を葬り去る、恐るべき性能を誇る戦略爆撃機を保有しているからだ。複数の影武者もほぼ同時に急襲できる。
http://www.sankei.com/premium/news/170327/prm1703270005-n1.html

 だが、その後に何処が「極秘居所」(野口)であるかを突き止める、あるいは推測するかについて言及していない。ただその「極秘居所」(野口)を同時爆撃するとしか述べていない。
いずれにしても、米軍は衛星を最大活用した、24時間いかなる天候でも攻撃に転じられるJDAMなどで、金委員長を仕留める作戦を立案し終えた。同時多発で金委員長の潜伏可能性のある場所は全て猛撃される。影武者だとて容赦はされない。あとは、ドナルド・トランプ大統領が「非常に悪い振る舞いをしている」と目を付ける金委員長をどう「処理」するか、大統領の決断にかかっている。北朝鮮のどこにも、金委員長の逃げ場所はないのだ。
http://www.sankei.com/premium/news/170327/prm1703270005-n5.html


 ちなみに、米国は以前からこれら装備を保有していたが首狩りに成功していない。B-2も衛星もJDAMもイラク戦争・アフガニスタン戦争に投入された。だが、フセイン大統領もウサマビンラディンも空爆で抹殺できていない。後者はどこにいるかだけを突き止めるのに10年近くを要している。

 さらにいえば爆弾で殺した場合、本人かどうかの照合ができない。ピンポイントで攻撃して目標を消し飛ばずと、後に特殊部隊を投入できても本人だったかわからない。そもそも、大戦中の日本のようなもので人口稠密な地帯で警戒態勢である。特殊部隊は通用する敵ではない。

 これらの点で野口式首刈作戦は杜撰である。まず実現はないものだ。


■ 周辺国は賛同しない(実現性の検討がない)

 さらに、周辺国が同意しない問題がある。

 韓国は北朝鮮への本格攻撃を許すだろうか? 戦争になれば韓国は大混乱する。そのような作戦に同意しない。これは日本も同じだ。

 ちなみに、北朝鮮は韓国の領土でもある。米国は韓国の諒解を得なければならない。

 中国・ロシアも同意しない。国民世論は米軍が自国領域付近で大規模な作戦行動をすることを許さない、米軍が駐留する韓国との緩衝地帯が失われることもたれられない。アレでも一応は友好国といったていになっている。その喪失は自国政権にとっての失敗となる。

 さらにいえば、中ロも迷惑が掛かる。国家がメチャクチャになって難民が出て来る。その世話をしなければならない。さらに両国はテロ対策に敏感である。中には胡乱なやつも混じっていることを恐れている。

 野口式作戦検討はこれら検討も全く欠いている。この点でも実現性はない。


■ 結果として何も改善しない(成果の検討がない)

 そして、期待できる成果についての検討もない。

 抹殺に成功したとして、何が改善するのだろうか?

 金正恩を抹殺したとして、次が今より良くなる可能性はない。米国や韓国に対して従順になる確証もない。そもそも逆に報復として核を使う可能性もある。

 仮に、北朝鮮を崩壊させたとしても万々歳かといえばそうではない。その場合、中国がどのように変化するか。韓国が中立化するのではないかといったリスクもはらむものだ。

 この点でも野口式首刈りは意味はない。現状の問題解決に適しているかといった適合性の検討がないのである。


■ 妄想を紙面に載せるってどうよ?

 つまり、野口記事は現実世界との整合性が全く取られていない。単に、金正恩を抹殺する空想を楽しむものでしかない。しかも自国軍事力ではなく米軍軍事力をアテにする他力本願妄想である。

 まずは「どうしたものか」といったものでしかない。具体的には、それを得として書く政治部編集委員が「どうしたものか」であり、何よりも自社WEBに掲載する新聞社も「どうかしている」といったものだ
2017.03
27
CM:6
TB:0
06:13
Category : 未分類
 太田文雄さんの「学術会議は中国に協力し自衛隊に協力しないのか」はなかなか興味深いものだ。旧軍からの因果因縁、高度技術は軍事技術と言った思い込み、日本技術への夜郎自大がみえるものだからだ。


■ 因果因縁を重視できない

 その第一は、日本学術会議は自衛隊に協力せず、中国に利敵行為をしていると述べている点だ。
 学術会議がこうした[日本国内に中国人留学生が研究している]事実に目をつぶり、防衛省への科学技術協力を「軍事研究」と称して行わないのは、自国の自衛隊への協力は拒否しても人民解放軍への協力は積極的に行っていることに他ならない。
http://jinf.jp/weekly/archives/20196


 日本の研究者が軍事研究に協力しないことには理由がある。前の戦争で碌でもないことに散々協力させたといったものだ。中には自ら望んでロクデモナイことをしたやつもいる。九大生体解剖事件はまったくそれだ。

 その理由を斟酌せず、留学生を入れているだけで中国の利敵行為、売国奴というのは了見が狭い。

 経歴を拝見すると太田さんは防大出の艦艇幹部である。やはり兵書ばかり読んでいてそのあたりにはご存じなく、因果因縁を重視する世間の論理にも疎いのだろう。既述のとおり学術会議には軍事研究を嫌い、忌避する理由があり、世間もそれを諒としているからだ。

 さらにいえば、自衛官も国内留学で研究室に入っている。その点からすれば片方に肩入れとするのも極端な見方である。


■ レーザ技術は軍事九割か?

 さらにいえば、「レーザー技術のほぼ9割が軍事利用されることは世界的な常識である。」(大田)も怪しい。測距用のレーザは既に一般技術であるし、軍事でイメージするような大出力レーザは、普通は産業用をイメージするものだからだ。

 これは軽く検索するだけで出て来る。例えば、デイビッド・A・ベルフォルテ「産業用レーザ市場のレビューと予測 驚くべき回復」『Industrial Laser Solutions Japan April』(2011.4)がそれだ。

 中では「レーザの用途別売上高」がある。それを見ると金属加工、マーキング・エングレービング(多分、看板の切り抜きの類)、半導体と細密加工の順となっている。そこに軍用はない。もちろん、艦船航空機の金属加工器材もそこに含まれるだろうが、それは民生機でしかない。

 おそらく、太田さんは高度技術は全て軍用と思い込んでいるのだ。

 だが、今日では必ずしもそうではない。民生が先に出ている分野も多い。例えば、八〇年代の複合材技術としてもてはやされた炭素繊維は釣り竿が先行したものだ。電子光学(EO)も今では民需によって引っ張られている。そしてレーザも同じである。


■ 日本に原子力技術があるか?

 そして、日本に原子力技術があると思いこんでいる点も興味深い。

 「[中国人研究者が関連した]研究成果は即、人民解放軍に軍事利用されることは疑いがない。レーザー技術のみならず原子力技術に関しても、日中友好という美名の下、中国に日本の国立大学技術者が協力している事実がある。」(大田)と述べている。

 だが、日本にそのような原子力技術があるだろうか?

 日本の実用原子力技術は基本的に全て借り物、研究技術も役に立つ見込みもない。そもそも「もんじゅ」をみればマネッコかつ低水準は明らかである。

 しかし太田さんはあると思い込んでいる。おそらく、ジャパン・アズ・ナンバーワンの時代を引きずっているのだろう。

 お気の毒だが、実際に日本の技術は大したものでもない。特に兵器技術はそれが顕著だ。大抵はマネッコであり、諸外国が作った後に後追いで作る。できた頃には時代遅れとなっている。一〇式戦車、F-2戦闘機をみればその模倣の習性は明瞭だ。

 英米仏のようにゼロから作っていない。諸外国にあるもの、成功したものを「成功する」と確認したアトで作っているだけだ。F-2はその例だ。空力的に問題がないことを承知して同じレイアウトで作っている。一部を軽く作っただけで日本製は高性能とは恐れ入ったものだ。

 その伝でいえば、日本の技術は鼻くその役にも立たない。原子力技術は自力で核や原潜を作った中国の参考になる者でもない。ロケットやドローンも負けている。

 そのような技術レベルで「国内で[中国人研究者に研究させる]反日的活動を許すことは国の安全保障を危うくする」とは、不能犯に近いものだ。


■ 危険が危ないといえばいいと思いこんでいる

 そこから見えてくるのは、安全保障は「危険が危ない」といえばいいといった安直な姿勢だ。

 だいたい、安全保障セクターはどの程度、危険かを示せない。ただ、中国に有利になる点を拾って危ないを繰り返すだけである。

 その上、他の分野との整合もとれない。軍事、安全保障だけが政治ではない。軍事と経済等との釣り合いがあり、安全保障も社会保障その他とのバランスもある。それを総合して国の方針・政策は決まるが、安全保障セクターだけは自分の殻の中に閉じこもる。

 結局は、兵隊ぐらしの延長であり、組織内だけの正解探しをやっている。そのようにしかみえないものだ。







 まー、あれよ。普通はやんわりと風穴開けようとするものだ。「学術会議さんや大学の自治のおっしゃることもごもっとも、ただ、防衛省も技術がほしい、だからそちらの監督下での活動を許してほしい」くらいの言い分でロボット技術やら画像認識あたりの研究者に予算を貢げばいいものだ。

 なんで安全保障セクターは「軍隊に協力しないとはけしからん」と、「黙れ」の佐藤賢了みたいな間抜けなことをするのか不思議なものだよ。辺野古普天間問題とか、厚木の騒音とかもそうだけど、そういえば余計な反発食らうのはわかっているはずなんだけどね。
2017.03
26
CM:3
TB:0
03:18
Category : 未分類
 日経平均配当といった指数がある。一株あたりの配当額を示すものだ。そのグラフをみると320円くらい。株価の底、2011年が180円位なので1.8倍近く上がっているようにみえる。

 だが、平均株価はその間に2.4倍近く上昇している。それに倣い、株価ベースで配当率を出すと1.8/2.4で0.75倍に減ったことになる。

 これは、いま株を買っても配当はあまり見込めないことを示すものだ。


■ いまさら株を買う馬鹿はいない

 その状況で、いまさら株を買うやついるのか。

 株の利鞘を狙う連中はともかく、資産としての長期保有に食指が動くとは思えない。

 アホノミクスは1年目終わりから何の先も見えていない。* だから企業収益が今以上に改善しなければ配当は増えない。

 そして株価が上がれば上がるほど配当は減る構造がある。

 それからすれば、株価は落ちるのではないかね。

 その点からすれば、いつまで今の株価が維持できるかわからない。2年前から経験則、バフェット指数でみると不自然なる株高といわれている。

 実際に株高もアレ政権の株価コントロールの結果だ。円を切り下げて現金を株に移動させ、さらに年金機構なりに買わせて不自然なる高騰状態を演出している。

 それからすれば、コントロールに失敗すればストンと落ちるということだ。剣呑剣呑。


* 就職率改善は生産年齢人口減少を反映したものだ。政権期間のGDP成長率は失われた20年の平均値よりも低い。高成長だった民主党政権期よりも相当に落ちている。
2017.03
23
CM:7
TB:0
21:47
Category : 未分類
 自民有力者が首相になる方法として、お腹を痛くさせる選択肢はある。「今の安倍体制が続くから首相の出目はない」立場からすればそうだ。病気でいなくなることは最良の選択肢である。選挙で負けるのとは異なり、議席を失うことがないからだ。

 それに対して「病気に対する差別」といった批判は意味はあるのだろうか?

 青山一二三さんの批判は次のとおりだ。
都合のいい時に道徳律を持ち出す青山一二三さん
青山一二三‏ @aoym123
このブログもそうなんだけど、なんで普通に批判すればいいものを「お腹痛くさせて」とか病気に対する差別を助長させるんだろう。あんたらは長谷川豊の同類だよ。 / “隅田金属日誌(墨田金属日誌) 解散の出目はないのかね” http://htn.to/7AhSpW
https://twitter.com/aoym123/status/843542554788290560


 ちなみに、その記事では筆者はなにもアレ政権を批判していない。自民有力者の立場を想像し、示しただけだ。今の自民は従来の有力者を封殺して成立している、いわば不自然なる多数党だ。それが安定するわけがない。大政翼賛会と同じで内閣の指導力がなくなるとなんでもする。その中に病気が進むようにするオプションもあり得ると述べただけにすぎない。


■ 可能性予測について非道徳的と反論

 可能性の予測について差別というのは、なんだろうか?

 つまりは、不都合な見通しを「道徳的ではない」と拒絶するものでしかない。それは、例えばネパールの予測をするとしよう。政治混乱からマデシ運動が選挙をボイコットし破壊的活動に転じる可能性は高い。それを指摘した時に「選挙ボイコットや破壊活動を肯定するのか」と言い出すようなものだ。


■ いつものテンプレ

 まあ、体制擁護の御仁の党派性発言なのだろうけどね。リツイートをみていると
・ CatNA‏ @CatNewsAgency
・ 加藤AZUKI@「超」怖い話怪顧‏ @azukiglg
・ 菊池誠(4/8SilverWings)‏ @kikumaco
・ 上念 司‏ @smith796000
非常にわかりやすいものだ。

 批判の中身としてもテンプレだ。ネトウヨ系御仁が「お腹痛くなればいいのに」をアレな宰相の悪口にとる。そしてそれを不道徳だとして反論するいつものテンプレにすぎない。沖縄の基地反対運動を米軍へのヘイトだというアレなテンプレの亜種だ。

 道徳的ではないとして相手に優位に立つ、あるいは相手に罪悪感をもたせようと言った程度にすぎない。

 まーアレだ、連中はそのうち不能犯に怒り出すのではないかね。「『アレ宰相のお腹が痛くなりますように』と祈祷をしました」程度の発言に、「その発言を聞いて、心理的ストレスでお腹が痛くなったら傷害罪」とかいい出すんじゃないかなと思うよ。


■ 爺ちゃん妖怪だったけど、女房には容喙させなかった

 なんにしても、心技体そろってダメ宰相を支持してもね。

 「ジッチャンの名にかけて」というけどさ、お爺さんは帝大を出て内務省じゃないけど高文通ってる。「岸を倒せ岸を◯せ」といわれたが「岸は馬鹿」といわれたことはない。そして、ジッチャンは巣鴨にブチ込まれてのお腹が痛くなって逃げたり、いわんや政権を放り出したりはしない。

 しかも女房の始末もできないわけでもない。蒋介石や東条英機は許したが岸は政治に口を挟ませていない。

 心技体そろってダメ、その上、女房のコントロールもできないということだ。別人格とかいうなら、じゃあ政治に容喙させるなと。オマエの爺ちゃん妖怪だったが、政治に女房は容喙させなかったぞと。
2017.03
17
CM:4
TB:0
17:01
Category : 未分類
 政治的責任を追求する議会で、そこで「物証」「触法」とは何事だろうか?

 議会による国政調査、行政のチェックはフリーハンドである。また政治の過程として首相以下の閣僚に対する攻撃権を持つ。首相が自由に解散を行えるように、議会は首相以下を自在に引き下ろすことができる。その政策を受け入れられない、行政府運用を認めないでよい。別段、無過失だろうが合法だろうが構わない。

 そこで刑事訴訟のように物証や触法を持ち出すのは滑稽でしかない。刑事法でデュー・プロセス・オブ・ローが前提となるのは国家権力と個人が対峙する状況だからである。攻撃側が絶対的な権力をもち、防御側は無力であるためだ。

 当然だが、甲乙対等の民事では必要はない。状況証拠でよいし信義則に触れるだけでもよい。さらに国会の政治作用では甘くて良い。採決の形で議会が納得できさえすればよい。


■ 政治を理解できない青髭さん

 それが理解できていないのが青髭さんだ。この期に及んでセルフ体制擁護庁活動に余念がない。

 例えば以下の発言がそれだ。
青髭‏ @laboratorymembe
ところで…追求(自称)を続けている、民進党をはじめとした野党議員の皆様が誰も説明して下さらないのですが、安倍首相が学園に対し「寄付」を行っていたとしたら、どのような法に触れる行為なのでしょうか?かつて民主党のトップは「在日外国人から献金」を受けておりましたが。
https://twitter.com/laboratorymembe/status/842627670135324673


 今、注目されているのは政権による不当な国有地廉価払い下、首相以下の身内に格安で国有地を横流ししたことだ。

 これは疑獄を疑う合理的な状況にある。野党はその政治責任を問おうとしている。型式が合法であるかないかさしたる問題ではない

 それを理解できず「野党議員の皆様が誰も説明して下さらないのですが、安倍首相が学園に対し「寄付」を行っていたとしたら、どのような法に触れる行為なのでしょうか?」(青髭)と言い出すのは滑稽なものだ。

 つまり青髭さんは「形態が合法なら、身内に対して国有地をロハで引き渡すことは責められない」といっているわけだからだ。


■ はすみとしこ同等品

 そして、政府側による刑事法の問題には自ら眼をつぶっている。

無期限拘束
青髭‏ @laboratorymembe 青髭さんがはすみ としこをリツイートしました
前田朗教授(東京造形大学) どうもこの人は、「自分以外の」日本人を悪し様に罵ることで相対的に自分が先進的だと主張しつつ、利益を得ている人という印象ですねぇ。かの悪名高き「無防備都市宣言」呼びかけ人にして朝鮮大学講師、在日朝鮮人人権セミナー事務局長という納得の肩書きをお持ちで。
はすみ としこ @hasumi29430098
友人からの報告より。国連に、東京造形大学 前田朗教授が登場。「(高江の基地移設反対運動のリーダーと言われている)山城博治を早く釈放しろ」「日本において少数民族である韓国人が、『ゴキブリ』と言われ差別されて…

https://twitter.com/laboratorymembe/status/842572120617975809


 山城博治さんは微罪を理由とした無期限の拘束を受けている。これは人権や司法運用の問題である。左右の政治勢力を問わず問題となるものだ。

 だか、それに対しては何も言わない。むしろそれを黙認し、問題視する勢力を攻撃する立場にある。「山城博治さんを早く釈放しろ」といった主張に対して、「この人は、『自分以外の』日本人を悪し様に罵ることで相対的に自分が先進的だと主張しつつ、利益を得ている人」(青髭)と述べているのがそれだ。

 まずは、はすみとしこ同等品だということだ。その発言をリツイートして支持して同じことをいう以上、そういうことだ。セリフ体制擁護庁として「首相の人権は大事」でも、「反日の人権はどうでもよい」といった、ご都合的なスタンスしかない。
2017.03
17
CM:4
TB:0
07:30
Category : 未分類
 自民の有力者に「首相に解散させれば後釜が狙える」と考える御仁はいないのだろうか?

 状況は党内有力者にとって悪くない。禅譲されると言われていた稲田防衛相は、ほぼ沈んだからだ。

 つまり、今の首相がいなくなれば次の首相になれる可能性がある。このままでは疑獄追求は長く続く。それなら支持率があるうちに解散すべきと焚き付ける。それで敗北すれば自分にお鉢が回ってくる。そういった図画を書く御仁はいるのではないかということだ。


■ 党内暗躍(想像)

 そう考えると「自民内部で暗躍があるのではないか」とも想像できる。首相を侮辱したから証人喚問といいだすあたり、うまいことをいって誘導しているように聞こえなくもない。

 別段、自民が負けてもよい。ある程度の有力者なら、自分が首相になること優先する。そのために自民が負けることはどうでもよいと考える。

 そもそも、誰もそこまで党には義理はない。保守政治家として祖国のために死ぬことにやぶさかではないかもしれないが、党のための死ぬなんて考えるはずもない。戦争になってEUのために死ぬといい出さないことと同じだ。

 その点で解散誘導や、そう仕向けることあるのではないか。そう考えるものだ。


■ お腹を痛くさせてもよい

 もちろんお腹を痛くさせて退陣でもよい。追い込めるチャンスを得て、味方ヅラして追い込むとかもあるだろう。まず、自尊心が肥大している。だからヨイショ的に勇ましいこと言わせ、それにより自ら退路を絶たせることもできる。

 首相がいなくなれば自分にお鉢が回ってくる。これは解散・敗北でも病気退陣は変わらない。





■ 指揮権発動も見てみたい(オマケ)

 ま、屁理屈エンターテインメントだけどね。あっても不思議はないが、別段それを信じるほどの根拠はない。でも理屈として党内暗躍を加速する状況ではある。それが面白い。

 他にも、生放送での指揮権発動を見てみたい。

 法相による検察への指揮権発動だ。今まであるとは聞いていたが見たことがない。ツチノコのようなものである。でたら眼福、目の正月だ。

 しかも法相は件の御仁なので余計な発言も期待できる。稲田防衛相が「交戦してるけど戦闘って書いちゃうと憲法違反となるので」みたいなアレで「裁判で勝てる見込みがないから発動しました」みたいな正直発言と一緒だとゲラゲラだけどね。

 解散も、変な解散を見たい。できれば追い詰められた上で「ニッキョーソ」等の怪訝な罵声が契機となった「ニッキョーソ解散」とかみてみたいけどね。
2017.03
16
CM:2
TB:0
15:53
Category : 未分類
 産経は日本のメディア・コントロールには言及しないが、中国でハブられたときには声高となる。

 「なぜ産経を閉め出すのか 権力を監視する外国メディアが必要だ 外信部長・渡辺浩生」がそれ。李克強首相の会見に産経は招待されなかったことへの恨みつらみを述べたものだ。

 一見、主張は公正を求めるようなものにも見える。中国には取材・報道の自由はない。いずれも党・政府のコントロール下にある。それは確かに不透明であり、自由や権利について中国が後進的であることを示すものではあるだろう。

■ 権力によるGPS操作バンザイ(産経)

 だが、産経の報道からすれば「よく言えたもの」でもある。記事題名のように、産経が日本国内で「権力を監視」したことがあるだろうか? 権力ヨイショしかしていない。

 例えば「GPS捜査 最高裁の判断に疑義あり」がそれだ。

GPS捜査は特に集団窃盗や、銃器、薬物などの組織犯罪の摘発に有効だとされてきた。[中略]2020年の東京五輪を控え、治安対策は待ったなしの急務である。最高裁の判断を受け、警察庁は全国の警察に、GPS捜査を控えるよう通達を出した。早くも捜査員らは、その手足をしばられることになる。こうした事態を、一体、だれが喜ぶことになるのだろう。[改行・行あけは省略]


 ちなみに冒頭の閉め出し記事では産経は次のように述べている。「産経新聞も、中国総局長へのビザ発給が昨年9月まで3年以上凍結された。駐在記者への不審な尾行や取材妨害は日常茶飯事である。」

 つまり、産経は中国では不審な尾行を問題視する。だが、日本では令状なしのGPSログを認めており、治安対策のために必要と述べているのである。


■ 中国でも何の成果も上げていない

 そもそも、中国報道でも産経が独自取材で成果を挙げた例もない。

 それ以前に、産経の海外報道に独自性はまったくない。大体は通信社の記事転載である。たまにあるのは日本が喜ぶような記事であり、その後は雲散霧消するたぐいの記事だ。

 さらに、国内外問わず産経の記事はそこにないものに気づかない物が多い。大抵は発表されたものをベタに流して、自社あるいは読者のネトウヨ価値観でのコメントをつけるだけだ。

 その産経が中国が全人代を取材してどうにかなるか? 能力的な問題から何もできない。


■ 招待制は批判せず、招待されなかったことを恨む

 そもそも本来からして招待制の会見である。それに乗れるときは何も文句言わず、招待に呼ばれなかった時だけ文句をいう。記者クラブ制度のようなクローズな体制は認めるくせに、その体制に入れないことを恨むのはのは不覚悟なものだ。

 さらに、その中でもヨイショしかしない。国内でもアレ教育者の会見に「朝日はダメだ、産経はいないのか、産経は」といわれた。その立ち位置である。それでクローズド・ショップに入り込んで、それで権力を監視でございとはタイガイな主張である。






■ オマケ

 ちなみに、産経は日本国内で「[日本の]権力を監視する外国メディア」に反発している。例えば「イプシロンはICBM? 韓国紙 突出した反日報道 国内からも疑問の声」http://www.sankei.com/world/news/130828/wor1308280011-n1.htmlがそれ。

 日本特派員からの記事について産経は次のように述べている。
韓国メディアはここのところ日本の「軍国主義化」を強調、安倍晋三政権たたきを繰り返しているが、新型ロケットの開発目的まで歪曲(わいきょく)して伝える反日姿勢は突出


 自社による海外での現地政府の権力監視は正当でも、海外他社による日本政府の権力監視は反日呼ばわりしているということだ。なんとも都合の良い権力監視だということだよ
2017.03
14
CM:2
TB:0
12:16
Category : 未分類
 東芝の決算先送りのニュースだが、子会社そのものとしては売却されて自由になったほうがよいのではないかね。

 本体は日米同時破産しかないと言われている。今月の『世界』、細野裕二「東芝の債務超過による存続可能性」は、その点を明瞭に指摘している。

 報道を聞いてもカスみたいな会社なのだろう。まず自浄作用もない。その上、この期に及んで決心もできない。旧日本軍隊のようなものだ。ヒエラルキー構造の自己存続だけしかない。

 ならば、半導体事業や子会社は独立したほうが良いのではないか。アレな集団から離れられるため自由度が増えるし、儲けを吸い上げられることもないからだ。


■ 沈む東芝から逃げるチャンス

 人格としての子会社があるとすればそう考えるだろう。法人ではなく自然人としての立場を仮託すれば「あのマヌケ共も、取り柄だった金もなくなった。そろそろ離れたい」と考える。

 それのほうが社会のためになる。原発と心中し、あるいはその借金に縛り付けられるよりも、自由な経済活動に専念してもらう。オワコン原発のような外部負経済の塊とは違い、真に世に役に立つサービス製品を世に出し、製品雇用を増やし、設備投資をし、どうせ租税回避するだろうが多少なりとも納税してもらったほうがよい。

 記事であった優良六分野はそうではないか。半導体事業と五つの上場子会社、東芝テック、ニューフレアテクノロジー、東芝プラントシステム、芝浦メカトロニクス、西芝電機は、むしろ売却で縁切りしてもらったほうがよいようにみえる。



■ ニューフレアテクノロジーなんて空調屋かとね

 まー、どの会社が何処にあって何作ってるかなんて知らないけどね。たまに出る東芝テック、プラントシステム、芝浦メカトロニクスはともかく、後二者なんて東芝の一味とは全く思ってもいなかった。

 特にニューフレアテクノロジーなんて初めて聞いた。板橋あたりで毎日フレア加工してるエアコン屋のアレな二代目が、株式会社が安いときに「有限会社じゃ恥ずかしい」と名前変えたみたいな感じしかしない。

 まー、西芝は調べ物とか、展示会の電気推進で名前をみたことあるけど、東芝のパクリみたいな会社で島耕作あたりが私物化してそうな名前だとしか思わなかった。



*   細野裕二「東芝の債務超過による存続可能性」『世界』(岩波書店,2017.3)pp.33-42.
2017.03
14
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12:16
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 稲田さんが今日の議会で「天地神明に誓って」といっているのだが。ことこの期に及んで潔白を主張するなら靖国社の境内で盟神探湯やったらいいのではないかね。

 その主張が神道・神話に全肯定的なのだからそうすればよい。以前は憲法について「前文で書かれるべきは、日本という国が神話の時代から連綿と連なる歴史を保持し」と述べ、「建国記念の日を祝う呉市民の会」で講師しているくらいだから、真に「天地神明に誓」えるならそれもできるだろう。

 まあ盟神探湯といった古代習慣がいやなら、近世的な湯起請でもいい。神道原理主義の理事長と大臣、どっちかが嘘付いているのだから真ん中でお湯を沸かせて討論させればよろしいのではないかね。第三者の証言や物証がないことをいい出したら手を突っ込めとね。

 まー、神判だと両方とも火傷する場合もあるらしいけど。そのときには双方ともに蓑笠と杖一つだけ与えて沖鳥島に島流しで。あそこで住民が通常に生活できる、水を得て漁労耕作で生存できることが証明されれば、領土主張でも有利になるでしょう。
2017.03
13
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 ネトウヨのポップの500円さんは、基地賛成派がカルトまみれなのはどう考えているのだろうか?

 沖縄の基地反対運動は旬だ。左派としてはそれに乗り遅れる訳にはいかない。何もしなければ支持組織の突き上げを食うからだ。

 これは過激派も同じだ。何もしなければ「何のためにカンパ集めているのか」と言われるだろう。だから、弱体化した組織でも参加する。

 そして、その影響力はさほどでもない。左右を横断した基地反対運動のマスに飲み込まれている。40年間力を削がれ続けた過激派は何もできない。


■ ネトウヨの好きな餌を知っている500円さん

 それを「重大事実判明」と500円さんはいう。
500円‏ @_500yen
和田政宗「沖縄基地反対運動に過激派が参加しているのか」

警備部長「沖縄基地反対派に極左の過激派が参加してます」

重大事実判明キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
#kokkai
https://twitter.com/_500yen/status/839666998879518721


 そういえば、支持者が喝采することを知っているからだ。

 彼らは基地反対は過激派だと思いこんでいる。これまでのネトウヨ言説により、自分でモノを考えない頭の悪い支持者は「基地反対運動=サヨク=過激派」と思い込んでいるからだ。

 だが、その認識は基地反対への広範な支持といった現実と衝突している。基地反対運動が広汎な県民運動であり、一種の民族運動の萌芽さえも見られる。事実として一般の県民が支持している。これは「過激派の運動」あるいは「中国人の侵略」といった「ユダヤ人の背後の一突き」認識では受け入れられないものだ。

 つまり、ネトウヨは過激派の存在やその影響力を渇望しているのである。

 そして500円さんは、そこに餌を入れれば馬鹿だから食いつくことを知っている。だから「重大事実判明キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」(500円)とやるわけだ。

 あとは、フラストレーションの解消としてネトウヨが勝手に矛盾を止揚するだろう。例えば「県民は過激派に扇動されて反基地運動をしている」「過激派によって県内2紙がコントロールされている」「中国の資金で過激派が県内工作をしている」そういったものだ。相矛盾する二つの要素、金髪巨乳好きと清楚な女子校生好きだから、両者を一緒に見たい。だから女子校での外人教師と生徒のレズもの夢想するようなものだ。


■ カルトには選択的盲目となるネトウヨ

 そして、基地賛成派のカルトには選択的盲目となる。沖縄でのイカタコ教団(仮称)活動がそこにあっても「それはない」といった振る舞いをしている。

 彼らの活動そのものは紹介する。手登根さんあたりの基地賛成、反・反基地運動、海兵隊ヨイショ、国難思想的な中国侵攻妄想といったものがそれだ。

 だが、その背後にイカタコ教団がいることは気づかないフリをしている。

 これは500円さんだけではない。和田政宗さんも同じだ。さらに、500円さん、和田さん、手登根さんの発言を引っ張るネトウヨも同じである。

 実際に彼らはそれを質問することはないし、その結果がでてもRTはしない。和田さんが「基地賛成・海兵隊ヨイショの背後にはイカタコ教団(仮称)が存在しているのか」と質問することはない。別の議員がそれを確認しても500円さんは絶対RTしないし、500円さんをRTするようなネトウヨは見てみぬフリをする。そういうことだ。

 なんにしても、都合の良い時だけの盲目であることだよ。

 まあ、便利な病気は保守派としての矜持も覚悟もないネトウヨ的なファッションファッショ右翼の伝統だけどね。URからお金貰った甘利大臣もそうだし、政治的に厳しくなるとお腹が痛くなる宰相もそれだった。
2017.03
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 藤山哲人さんの「DC扇風機は省エネなのを実験してみた」の記事なのだが、風量を調べると称して風圧しか計っていない。

 「第14回:高級なDCモーター扇風機と、安いACモーター扇風機の違いは何?」がそれだ。


■ 計っているのは風圧だけ

 記事中で風量計測の方法として計測器を作っているが、これは風圧しか測定できない。
ここで簡単な風量計を作ってみた。
・ 子どもの学習教材の風力発電機。モーターが大きく極弱い風では発電できなかったので、モーターを取り替えてみる
・ 携帯やスマートフォンのバイブレーション用超小型モーターに取り替えて、微弱な風でも回る発電機に改造!
・ 羽にカウル(覆い)をつけて空気の抵抗を減らし、土台も作って風量計のできあがり
 この風量計で発電できた電圧をテスターで測れば、風量を数値化できる! 大きく息を思い切り吹いてみたところ、風量は「106」となった(単位は独自のもの)。


 結局は風力発電機の回転数だけ、この場合は電圧をはかっているだけ。そこから拾えるのは風圧だけだ。

 さらにいえば、この測定器はそのポイント限りの風圧しか測定できない。扇風機の風流は一様ではない。羽軸から離れればはなれるほど低くなる構造にある。この点、直線パイプの中に流れる水流とは違う。そこで1点での水圧=風圧を図ってもあまり意味はない。

 つまり記事で求めるべき風量はわかっていない。

 電気で言えば電力を図ろうとしているのに、電圧しか計っていないのだからそうなる。本来なら電流を併せて測って電力を計算するか、電力そのもの図るべきなのだがそれをしていない。

 風量を図るなら違うやり方をすべきだ。扇風機をダクトで覆って、一様の風にして離れた終末端での風圧を測定する、あるいは風車で錘を持ち上げさせるといったものだ。


■ もともと高効率

 結果、結論もおかしくなる。

 記事では、効率(電力量あたりの風量)は倍以上と結論つけている。

AC扇風機の強は47Wなのに対して、DCの最大風量8は、そのおよそ半分となる24Wしか食わない。しかも、風を弱くすればするほど省エネになり、中相当ではACモーターの37%、弱では24%の電力で同じ風量を送れるという結果だ。

 これまでの結果だけを見ると、「DC扇風機はAC扇風機よりも弱い風が出せる」ことに加えて、「DC扇風機はAC扇風機と同等の風を出しても、消費電力は半分程度」という、いいことづくめの結果となった。


 だが、これも実際のモータの効率からすれば怪訝である。もともとモータの効率は高い。悪いと言われる単相交流モータであっても電気を熱に変えているほどでもない。それをDCに変えてたところで2倍の差は出ない。実際にはインバータでの損失もあるので、その差はさほどのものとなるとは考えがたい。

 少なくとも「風を弱くすればするほど省エネになり、中相当ではACモーターの37%、弱では24%の電力で同じ風量を送れる」(藤山)とはならない。


■ 記事のDC扇風機はスイッチがプア

 もちろん、効率そのものはDC扇風機の方が高い。

 だが、そこに信頼性やコスト差を覆せるほどの優位であるかは怪しい。交流扇風機の単純な単相モータは壊れないし、壊れても2000円で新しい扇風機が買える。対して、DC扇風機はモータそのものは壊れないにせよ、回路が壊れれば終わる。電気代を回収できるのは10年後といった話はさておいてもそのような問題もある。

 もちろん極小電力なのでハンダが割れるようなことはない。

 しかしどうでもいい部品が壊れればオシマイとなる。記事で取り上げた扇風機だとスイッチがショボいように見える。そして壊れた時には何もできなくなるようにも見える。バラしてマイクロスイッチを交換すれば済む話だが、普通の家はそれをしないだろう。

 その点で、大げさなことをする割には結論に意味のない記事に見えるものだ。

 もちろん、DC扇風機そのものは買っても良い。「AC扇風機にはマネできないこの涼しい微風は、DC扇風機だけの特権」(藤山)は便利であって、音も静かなのも利点となるだろう。
2017.03
11
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13:28
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 中間線の向こうにあるガス田について、裁判をして勝てるだろうか?

 佐藤正久さんはガス田問題にご執心である。「中国の東シナ海での一方的なガス油田開発はもう阻止しなければならない」で「国による一方的な油田開発が続いて看過できない。」(佐藤)と述べている。それで、アレな支持者の歓心を買えるからだろう。

 その主張の中で国際司法裁判所を持ち出している。「国連海洋法条約に基づく国際仲裁裁判所への提訴を含め[中略]必要と意見する」(佐藤)がそれだ。これは支持者は訴訟で勝てると思い込んでいることを利用したものだ。もしかしたら、当のご本尊も勝てると思いこんでいるのかもしれない。


■ 国際裁判で負ける可能性大

 だが、裁判で勝てるかは怪しい。なぜなら、現地は日本主張の先にあり、日本資源のストローを証明しがたく、採掘実績のない日本は実損害を主張し難いからだ。

 ガス田は日本主張の中間線の向こうにある。日本が主張する領域の外である。その点で日本が負ける可能性が高い。そもそも訴訟そのものに利益があるかと言った点で取り上げられるかも怪しい。

 そして、日本側の利益が損なわれたかについての主張も難しい。まず中間線の向こうである。本来日本側に属する資源ということは難しい。地下ストロー効果についても、地面の下で繋がっている証拠を出せと言われると日本は窮する。日本はあのあたりの海底地質のデータを持っていない。以前は中国に「疑いを晴らすためにタダで見せろ」といったこともあるくらいだ。

 さらに、日本に現地ガス田商業開発の実績もない。地下でつながっているかどうかはともかく、実際に採掘してもいないガスについて日本は損害を言い立てられるだろうかも怪しい。使いもしない資源でゴチャゴチャいっても相手にもされない。


■ 負けた時、判決を受け入れるか

 実際には日本が負ける可能性が高い。具体的には「中国の採掘は合法的」あるいは「日本の訴えは妥当ではない」とされた場合がそれだ。

 その場合、佐藤さんやその支持者は判決を受け入れるか怪訝なものだ。自ら裁判を主張しながら、負ければ手のひらを返すだろう。「裁判所は中国の手羽先」「中国の不当な買収」「国際裁判に意味はない」と間違いなく言い出す。

 これは捕鯨問題の先例がある。日本では捕鯨支持派が日本に理ありと、勝てるような口を効いていた。だが、結果はボロ負けである。その後には裁判への悪口ばかりを言っていた。IWCでは不自然なる多数派ガーやら、非科学的といったものだ。

 そのあたり、少し先回りすればわかりそうなものだ。

 だが、佐藤さんはそのような発言をしている。好意的にみれば現実に訴訟にならないと多寡を括っているのだろう。だが、案外素朴に「正義の日本は絶対訴訟に勝つ」と信じているのかもしれない。彼は自衛隊のエリートのはずなんだがね。
2017.03
08
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16:30
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 野口裕之さんの記事は願望の吐露でしかない。「『核攻撃力を持った途端、金正恩は死ぬ』 米高官の警告直前の地中貫通核爆弾投下試験公表は斬首作戦の前触れか」はそれだ。

 野口さんは記事中で米国は限定攻撃による北朝鮮での核狩り、金正恩の首狩りを行うだろうとしている。

 だが、その根拠はあやふやなもの2つしかない。一つはプレッシャーをかけるためのブラフともいわれる国務省のダニエル・ラッセルの発言である。そして、もう一つは例によって「どの組織がおこなったか、どのようなモデルで行われたか」を示さないシミュレーションでしかない。


■ あるべき検討がない

 さらに、あるべき検討がない。限定攻撃を選択する上では、本来検討されるべき要素がある。

 だが、それが提示されていない点は不自然である。

 おそらく、シュミレーションとはその程度なのだろう。野口さんは「小欄[野口]が加わった安全保障関係者のシミュレーションでも、米軍が北朝鮮に仕掛ける攻撃の確率は驚異的な数字をはじき出した。」と述べている。


■ 核は狩り尽くせるか?

 まず、核が狩り尽くせるかについての検討はない。

 野口さんは核を含む限定攻撃を提示している。それで全ての核弾頭を覆滅する前提である。

 だが、核弾頭が分散・隠蔽・偽装された場合、対抗できるだろうか? 核と弾道弾10セットを、1セットづつ全国にバラマキ、洞窟や地下陣地、人道施設に収納し、さらにダミー100セットも同様に展開されれば、短期間に核を狩りつくることは厳しい。

 つまり、野口式限定攻撃は軍事技術面で厳しいと判断されるのである。


■ 日中韓露の同意が得られるか?

 また、周辺国の同意が得られるかについての検討がない。具体的には日中韓露である。さらに、国際社会との根回しができるかもない。

 限定攻撃であっても周辺国の同意なしにはできない。

 まず、中国やロシアが同意しない場合、米国は両国と敵対的関係に陥る。

 また外交のロジックとして米国の攻撃には韓国の同意も必要だ。建前上、北朝鮮は韓国未回収の領土である。そこでの大規模行動は韓国の同意を必要とするが、北朝鮮との大規模交戦は韓国の社会・経済に悪影響を与える。さらに、韓国はそれを判断できる政治状況にない。

 また、日本にしても同意するかわからない。核を狩り尽くせるか?、さらに中露韓が同意するか? といった疑問を抱くためだ。


■ 金正恩交代で北は好転するか?

 さらに、金正恩を除くことで北朝鮮が安定するかについての検討もない。

 そもそも、北朝鮮は指導者個人の思惑で動いているかどうかは疑問である。

 まず、核開発は祖業であり指導者の個人的判断で中止できるかは怪しい。辞められる太祖、正日が始めたもので、三代続いて行われている祖業である。

 また、新しい指導者が違う判断ができるかも怪しい。金正恩にしても、指導者としての役割演技をしているだけにも見える。軍や官僚機構により求められる独裁者としての役割を果たしているだけ、それら勢力の均衡点のなかでしか動けないとも見えるためだ。

 その点、金正恩を抹殺すれば四代目がいうことを聞くとは思えない。抹殺で状況が好転する見込みはないということだ。


■ 野口裕之の深夜のファミレス放談

 つまり野口さんの記事には全くの現実味がないということだ。次官補が、シミュレーションがといっているが、それがオプションとして成り立つかの検討は全て欠いている。アッキード事件、安倍小学校の目眩まし記事でしかない。

 安保関係者を強調したシミュレーションも、まずは深夜のファミレス放談と大差はないということだ。やってることは軍クラ大学生がファミレスであつまって、自分が事情通であることを誇る軍事シミュレーションレベルでしかない。まずはボンクラの所業である。


 まあ、深夜ファミレス駄話、アニメとか映画談義そのものは面白いけどね。でもそれは学生時分の話であり、今の商売でやるものじゃない。
2017.03
03
CM:31
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06:04
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 今時、国内航空輸送のような近距離・軽輸送の所要を言い出してどうするのだろうか? 商業誌に書いたC-2記事について「戦術輸送機だからC-2は失敗ではない」と主張するのは不思議なものだ。


■ 「戦術輸送機であるC-2」(はらぺこ)

 はらぺこさんは次のように述べている
はらぺこ(CV:沢城みゆき)‏ @harapeko11
軍研のC-2記事がツッコミどころ満載とのことだので買ってみたら著者はスミキンで安定のツッコミどころ満載記事だった
https://twitter.com/harapeko11/status/837237118573256704

はらぺこ(CV:沢城みゆき)‏ @harapeko11
この記事、そも戦術輸送機であるC-2を終始中途半端な戦略輸送機として扱ってC-17と比較し批判してるのが頭痛い。
https://twitter.com/harapeko11/status/837252505293594624

はらぺこ

 「戦術輸送機であるC-2」(はらぺこ)といった認識は興味深い。擁護しているC-2を短距離かつ軽輸送が任務の輸送機である。そのような認識の開陳であるからだ。

 仮にそれであれば、C-2開発や調達は無駄だったと認めるようなものだからだ。

 なぜなら、C-2は航空輸送への需要の変化をうけて開発・整備される機体だからだ。 国内に航空輸送の所要は、ほぼない。必要なのは硫黄島と沖縄だけに過ぎない。あとは訓練がてら空気輸送しているようなものだ。 対して海外派遣の所要は大きい。そして空自の海外派遣はまずは輸送機となる。

 つまり、空自輸送機に求められる役割は国内ではなく、海外にある。

 その点で、短距離・軽輸送のニュアンスとして「戦術輸送機であるC-2」(はらぺこ)とするのは、むしろC-2の航続距離や活用法を否定するものだからだ。


■ 輸送力で劣るC-2

 さらに、C-2輸送力をC-17に比肩すると主張するのは、国産機贔屓がすぎるものだ。

はらぺこ(CV:沢城みゆき)‏ @harapeko11 9 時間9 時間前
ああ、うん。確かにC-17の最大高はC-2より高いですね。でも最低高がある以上制限でますよね。それガン無視してC-2のよりC-17ふんだららって言われましてもですね。
https://twitter.com/harapeko11/status/837254407213371393


 明示された数字をみても、C-2は幅も長さも高さもC-17に劣っている。当然だが開口部も小さい。より嵩高・大重物輸送に耐えるのはどちらかは明らかだ。

 その点で、天井高だけを指摘してC-2はC-17に劣らないというのは強心臓である。「最低高がある以上制限でますよね。それガン無視してC-2のよりC-17ふんだららって言われましても」(はらぺこ)と述べているのがそれだ。C-2はC-17に劣ることは明らかなのに

 さらにいえば、C-2は断面他を出していない。出しているのは16×4×4mの数字だけ。防衛関係は優れている点は鉦や太鼓を叩いて吹聴する。それが天井高さ4mだが、それ以外を提示しない。このあたりをみると凡庸あるいはそれ以下であることが疑われる。

 これはランプも同じ。C-130ストレッチ型の床面積と同じといった主張に、ランプを含んでいないと言いだしているが、ランプ長も、そのどこまで積めるかも明示していない。ただ16×4×4mというだけだ。まずはC-130と比較してさほど優位を示せないといったものだ。


■ 将来の所要を予想できない

 なによりも不思議なのは、将来所要への不足が見込まれることだ。

 自衛隊の海外派遣は回数も規模も拡大する。その見込の中では、輸送機にはなるべく全地球的な行動力と輸送容量を持たせる必要がある。

 その点で、C-2はできたときには時代遅れになっている。寸法や重量的に輸送ヘリや掃海ヘリ、重量だと戦車や人道支援用の土木重機の輸送は厳しい。あるいは、単純な生活物資輸送(ベルリン空輸では石炭も運んだ)の能力にしても、既存のC-130の倍はない。

 結局はカンボジアPKOレベルの対応でしかない。90年末に過去20年の所要をみて作った機体が、2020年近くなって登場したようなものだ。

 その点で、C-2はC-1の失敗を繰り返す可能性が高い。C-1は完成時には既に能力不足であった。これは過去の需要にあわせて作った機体であり、できたときには時代遅れだったからだ。

 そして登場直後にC-130導入が決まった。ちなみに、C-1もできたときにはヨイショされていたが、C-130導入以降には輸送力としては全く顧みられていない。

 この点でも「戦術輸送機であるC-2」(はらぺこ)には、C-2の擁護になっていない。現在そして将来の所要に耐えるかといった視点の欠如を示すものでしかない。戦術輸送機であるC-2」(はらぺこ)で今後の航空輸送への要求に耐えることができるかどうか。それを考えるべきだ。