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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2017.04
11
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Category : 未分類
 海難に際しては船員は救難の義務を負う。これは明文化されていない義務である。躾ではなく慣習法である。国際慣習としてのグッドシーマンシップ、船員の常務であるからだ。

 それを果たしただけで「日本スゴイ」とは何事だろうか?

 ニューズウィークジャパンに遠藤誉さんが寄せた「海保の精神は『正義仁愛』-タジタジの中国政府」、はっきりいえば反語的用法としての疑問しか沸かない。


■ 海保が救助しただけ

 事実は難船者を見つけた海保が救助しただけの話だ。

 それを気持ち悪く脚色している。「尖閣の接続水域に中国公船がいたのに、日本の海保は対立を放棄して人命第一で救助した」といったものだ。しかも、たまたま展開が遅れた中国公船が救助できなかったことをネガティブに書いている。

 接続水域は基本的に公海である。そこに中国公船がいても問題はない。ちなみに、尖閣の対峙はプロレス化している。これは日本が主張する領海への進入も3-3-2 formulaと呼ばれる形でルーチン化していることでわかる。「一ヶ月に三回、一度に三隻、二時間」で332だ。

 つまり、実際には大したこともない。

 ついでに言えば、領海に進入する事態でも難船者がいればそちらの救助が優先される。平時だからそれは当然だ。


■ 五省と同じで言わされているだけ

 さらに気持ち悪いのは、「海保の精神は『正義仁愛』」と言った形で精神性をヨイショすることだ。

海上保安庁の精神は「正義仁愛」。どの保安官に聞いても、必ず間違いなく「正義仁愛の精神に基づいて行動している」と回答するだろう。(遠藤)


 あの手のスローガン、あるいは念仏は、とりあえずそう言っとけというものだ。毎日毎日そのように調教しておけば部外に対してはそれで済ませる。

 海自の五省と同じだ。そう言っときゃ回りが勝手に納得する。だからそういう。

 当然、意味なんかわかっちゃいない。「『努力に憾み』の『うらみ』ってなんだ?」と訪ねてみれば良い。まずは答えられない。単にそう言えといっているから言うだけの話だ。気の利いたやつは意味はわかるが、アノたぐいの念仏嫌いも多いのでわざと否定的なことも言う。己は「五〇年経っても一〇〇年経っても消えない怒りの感情」とデタラメをいっていた。

 それを真面目に受け取るあたり、まあ警察自衛隊消防応援団への負の感情、「気の毒」といった憐れむ感情と「世間知らずでコロリだな」といった侮蔑が同時に浮かぶものだ。
 ちなみに、警察自衛隊消防応援団は思想左右問わず(右が多いけど)オバちゃんに矢鱈多い。社会規範あるいはその圧力として「女性はそういったものに懐疑的になってはいけない」があるのではないかと思うもんだ。「男は小馬鹿にすることが許されるけど、女性はそれは駄目」みたいな矯正的なフォースね。



   遠藤誉「海保の精神は『正義仁愛』-タジタジの中国政府」『NEWSWEEK ニューズウィーク日本語版』(Newsweek,2016年8月22日)http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/08/post-5689.php
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