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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
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2017.08
15
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03:42
Category : 未分類
 今年も8月15日。終戦の日が来ます。土曜日にはTBSラジオで亡くなられた秋山ちえ子の『かわいそうなしゃち』の朗読が始まりました。

 戦争中に起きた動物の出征。お国のために水族館から出征したシャチのおはなしは、昭和時代に小学校教育を受けた人ならみんな知っている内容です。毎年、あの暑い夏の一日の記念日に、秋山ちえ子は戦争を語り継ぐため、相模湾、江ノ島での悲劇を朗読をします。

 敵の潜水艦を沈めるために調教されたにシャチ。秘匿名称はオルカ金物。生物爆雷として潜行中の潜水艦に体当たりするように条件付けをされたシャチ、ジョーイのお話です。

 体当たり用の爆雷を取り付けられたジョーイですが、戦局が悪化し外地での運用が不可能になります。御役御免で除隊したはずのジョーイは、江ノ島にある水族館に戻り、毎日近くの海で遊んでは帰ってくるといったように、ノンビリ過ごしていました。

 ですが戦争は内地まで近づいてしまいました。すでに特攻隊は何遍も飛び立っていました。そして内地でも、水中でも、体当たりで敵を沈めようとする体当たりの潜水艇が準備されていたのです。

 ジョーイは、特攻隊の人の潜水艦を襲ってしまうかもしれません。だから、軍隊からシャチを殺しなさいという命令が出てしまったのです。

 水族館では、ジョーイに毒薬を注射しようとしますが針は海獣の厚い皮を通さずポキリと折れてしまいます。大好きな魚に毒の入れて与えようとしても、知能の高いジョーイはそれを見抜いてしまいます。

 飼育員のおじさんたちは、命令違反を承知でジョーイを外海に逃がそうとしますが、水族館で育ったジョーイは外海で生きていけず帰ってきてしまうのです。

 それでもジョーイは褒めてもらいたくて芸をします。飛び上がって回転したり、上半身を水上に突き出してみたり、逆立ちをして尻尾を立ててみたり。飼育員さんを鼻先に乗せようとしたりして、ほめてもらおうとするのです。それを見ていたみんなは、銃殺や干上げて殺すことはとてもできない。餓死させるしかないだろうと決めました。

 しかし、そんなことを知るジョーイではありません。よい芸を見せれば今まで育ててくれた人間が餌をくれるものと信じています。芸をすれば体力が奪われてしまうというのに。そして、ジョーイはどんどん弱っていってしまいました。流線型の体は脂肪が減って痩せ馬がでてしまいました。ほとんど衰弱して、ただ浮かぶだけになってしまいますが、飼育員の長谷川さんを見つけるとあの小さな眼の澄んだ瞳で見つめて、餌を貰おうと芸をみせようとするのです。

 ジョーイを子供のように思う飼育員の長谷川さんは辛くなって、辛くなって、ついに食料のサバやイワシを、ジョーイに分けてしまいました。限られた燃料を使って、汚穢船を転用した支援船で網を引いて手に入れた皆の食べ物です。「ジョーイ、腹が減ったろう、おいしいか、おいしいか」と食べさせる長谷川さんに他の飼育員のおじさんたちは何もいえませんでした。所長も、大学の人も、配属された海軍の将校さんも何も言わずに、見守っていました。中には涙を流している人もいました。

 みんなその晩に話し合いをしました。「ジョーイを殺すことなんかできない」「心を鬼にしてプールからジョーイを追い出そう。銛でついてもいい、音でいじめてもいい、普通のシャチとは違う体になってしまったけれども、外に出れば、お腹が空けば魚を食べるだろう。」

 でも、海軍の人は申し訳なさそうに口を開きました。「ジョーイが三浦半島まで出てしまったら、特攻隊の若い人を殺してしまうかもしれません」

 戦争は過酷でした。特攻隊は東京のすぐそば、相模湾の近くにある三浦半島でまで用意されていたのです。そして、毎日、敵の軍艦に体当りする訓練をしていたのです。

 そして、特攻隊の人の乗る、体当たりで敵を沈める潜水艇は、あまりにも小さすぎて、爆雷をつけていないジョーイであってもぶつかれば沈んでしまうかもしれないのというのです。

 飼育員のみんなも黙ってしまいました。実は戦争がどうなっているか、軍隊の方針がどうであるのかということは誰の頭にもありませんでした。でも、みんなは特攻隊の兵隊さんが、自分の子供のような年齢の兵隊さんの身の上を思うとなんともいえませんでした。特攻隊の兵隊さんたちは水族館の側に寄宿しており、上陸日にはジョーイの芸を楽しみに見に来ていたくらいですからなおさらです。

 学徒出陣してきた分隊士さんの中には、学生時代に研究で水族館に通っていた人もいました。若い下士官を連れた将校さんは、彼らをジョーイの鼻先に乗せてやれるように懇願しました。若い下士官も軍服を着ながらジョーイの鼻や背に乗って無邪気に喜んで、ジョーイに貴重品になった特別配給の飴を食べさせようとしたりしているのも見ていました。

 そして、その兵隊さんたちの潜水艇は安全なものではなく、ちょっとした不具合で沈んだままになってしまう。そのまま殉職してしまうことも知っていました。みんなは、もう若い人が、訓練で死ぬのはやりきれないです。

 長谷川さんが口を開きました。「もう、ジョーイには何の餌もやらない」みんなは、下をうつむいて何も離しませんでした。ただただ、長谷川さんを囲んで味のしない合成の理研酒をまわし飲むだけでした。

 それから3週間たった夏の暑い日、長崎に原爆が落ちた4日後、ジョーイはプールで沈み、窒息してしまいました。せめて綺麗な体で埋めてあげようと、一端引き上げて爆雷取付具や安全尖外しを取り除き、ガスが堪って膨れたお腹を開いたとき、本当は風呂桶のように大きなジョーイの胃袋は湯たんぽの大きさまでしぼんでいたそうです。

 いまでもジョーイが死んだ8月15日には、鎌倉建長寺で慰霊祭が行われるそうです。
 『かわいそうなしゃち』でした。
 それではみなさん、ごきげんよう。



2009年夏『瀛報』(ようほう)29号のまえがきから、一部修正。

参考
谷甲州「ジョーイ・オルカ」『星の墓標』(1987.7 早川書房)
秋山ちえ子 朗読 土家由岐雄「かわいそうなぞう」『大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版』2017年8月12日(TBSラジオ、2017.8)
2002年8月朗読・録音
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2017.08
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23:01
Category : 未分類
4種類目できました
4種類できました、新護衛艦の件についての突発本です

突発本

パンフ二つ目

新刊は合計4種類です

本誌『駝峰航空輸送戦』 599円 20ページ
パンフ『攻撃ヘリによる対機雷戦』 199円 8ページ
パンフ『魚雷搭載口からの特殊作戦』  199円 8ページ
突発本 「新護衛艦を概括すれば『海自の勝利』としかいいようがないよね」 399円 10ページ

場所は 3日目 日曜日 東-三ホール アー60a 隅田金属ぼるじひ社 です
2017.08
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00:58
Category : 未分類
新刊 3種できました

本誌『駝峰航空輸送戦』 599円 20ページ
パンフ『攻撃ヘリによる対機雷戦』 199円 8ページ
パンフ『魚雷搭載口からの特殊作戦』  199円 8ページ

あと一個、突発本つくれるかどうかです
出すとしたら、多少薄いかもしれませんが釣り銭(100円玉不足が怖い)の関係から399円。

パンフ二つ目

場所は 3日目 日曜日 東-三ホール アー60a 隅田金属ぼるじひ社 です

2017.08
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14:23
Category : 未分類
新刊です 

対中封鎖と対抗策としてのヒマラヤ越え航空輸送を挙げて
「封鎖の自己阻害性」つまり封鎖それ自体が封鎖を不完全にする件について書いてみました

新刊紹介

パンフは「攻撃ヘリによる対機雷戦」です
ほか、パンフをもう1-2種作っている最中です、一つはできるでしょ

場所は 3日目 日曜日 東-三ホール アー60a 隅田金属ぼるじひ社 です
2017.08
08
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21:54
Category : 未分類
 「みちびき」完成がニュースになっている。これは準天頂衛星4号機だ。その打ち上げに成功すれば日本上空には常に1機が直上にある状態が維持できることになる。

 それについてNHKは次のように報道している。
スマートフォンなどの位置情報システムの性能を飛躍的に高める日本版GPS衛星「みちびき」の4号機が完成し、8日報道陣に公開されました。
[中略]
みちびきは今月11日、3号機が種子島宇宙センターから打ち上げられる予定で、今回の4号機も含めた4機体制が整うと、現在10メートルほどあるGPSの位置情報の誤差を数センチにまで縮めることができるということです。

これが実現できれば、ショベルカーやトラクターといった建設業や農業に使われる機械を自動で運転したり、ドローンを使って自動で物資を輸送したりするなど社会のさまざまな分野で新たなサービスが展開できるようになると期待されています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170808/k10011092981000.html


 だが、「みちびき」は実用されるのだろうか?

 それはない。なぜなら、サービスエリアは日本列島周辺に限定される。そのような機能を商品に組み込むGPSメーカーはないこと。さらにはそもそもセンチメートル単位の測地の必要性そのものがないことだ。


■ アメリカ市場に「みちびき」対応はいらない

 GPS機器を作る側になれば理解は容易いだろう。

 このグローバル経済の下では世界市場を相手にしなければならない。特に工業製品はそれが求められる。市場規模が確保できなければスケールメルっとを甘受できないからだ。
 これはチップからソフト、完成品に至るまで同じである。GPSの周りを集約したICや、それを動かすソフト、それらを搭載した各種機械は世界市場対応を狙う。

 そこに「みちびき」対応を入れる余裕があるだろうか? 

 チップは入れられない可能性が大きい。もちろん受波部分は従来品と共用できるだろう。だが、その後処理を担当するハードが必要となると、まずは入れない。日本限りのサービスだからだ。

 ソフトもどうなるか怪しい。もちろん、受波できれば後工程はソフトでできる。だが、日本限りのサービスであり、万人が実用する水準の性能ではない。携帯電話にRTKを入れるようなもので無駄でしかないからだ。

 製品も同じだ。ソキアがトータルステーションのGPS機能に「みちびき」対応をいれるだろうか? そんなものをつければ、その分値段は高くなる。「みちびき」が対応しないエリアでの競争力を失う。オプションでつけるにしても、世界市場・世界標準ではないので高くなるので日本人でも買わない。


■ 誰も使わない「みちびき」

 つまり、誰も使わないということだ。国の事業でお付き合いさせると言った程度だ。

 必要な分野そのものがない。

 農業や土木での情報施工でも光学認識を選ぶ。田んぼに苗を植えるにしても、カメラからの光学情報でやったほうが間違いはない。事故等で「みちびき」が不調となっても影響を請けないからだ。

 そして、実際に農業では光学認識型が商品化されている。前の農機具の後を追っかけてくるタイプだ。これは世界市場でも使えるものなのでメーカーもそちらを推す。当然ながら「みちびき」なんぞ使わない。

 ドローンも同じだ。大概の運航なら従来のデシメートル誤差で十分である。それがセンチメートルとなるメリットはないからだ。物資輸送でセンチ単位誤差が必要か、航空写真でセンチ単位誤差が必要かということだ。


■ これも一種の宇宙開発詐欺

 結局はこれも詐欺の一種だ。使いもしない「みちびき」事業に金を突っ込んで宇宙屋が儲ける錬金術でしかない。

 それを今頃打ち上げるのもマヌケだ。センチ程度の誤差は已にRTKで実現している。移動体に適用するにしても、それならデファレンシャルで十分だからだ。

 まずはサッサとやめたほうがよい。日本は已に貧乏国に陥ろうとしている。金がないのに無駄金を使う余裕はない。

 一番いいのは打ち上げ失敗だ。それで4号機が人の迷惑にならないところに落ちれば、管理する手間も省けるので一番よろしい。已に打ち上げた衛星も放置に限るだろう。
2017.08
07
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11:58
Category : 未分類
 違和感というものは不思議なものだ。表面づらはとりあえず整っているが、どこかが間違っていると分かるからだ。騙し絵的な狂いがある。あるいは本来あるべきものがない。そういった、明瞭な間違いではない間違いがそこに存在することを警告する感覚である。

 須賀原洋行さんの主張がそれだ。
須賀原洋行‏ @tebasakitoriri
電気自動車が世界を席巻してしまうと、結果的には地球環境に悪影響を及ぼしますよね。火力発電や原子力発電で作る電力を使うのですから。
日本はハイブリッド車のさらなる進化や、燃料電池車の水素のエコな製造方法など追求することで本当の世界貢献をすべきなのでは。
https://twitter.com/tebasakitoriri/status/893506054037700608

須賀原洋行‏ @tebasakitoriri
EV車って、アメリカを裏で操る石油メジャーが自分達の利権はそのままに、いかにも自動車業界がエコに転身したかのように見せかける為の道具なのでは。
https://twitter.com/tebasakitoriri/status/893518308271468544


 筆者はこの発言に違和感を感じた。

 それは何故か? 詰めて考えれば現実社会の電気自動車の普及と矛盾するからだ。


■ では、なぜ「世界を席巻」できるのか

 その違和感を分解して示せば次のようなものだ。

 まずは須賀原さんの予想の捻れである。EVは不利と言いながら、同時にEVが世界を席巻するという見通しを立てている。

 須賀原さんはEVはHVどころか在来エンジンよりも不利としている。まず「本当の世界貢献」(須賀原)としてEVはHVや水素燃料によりも不利であると述べている。同時にEVは在来のレシプロ車よりも不利であるとも示唆している。「結果的には地球環境に悪影響を及ぼしますよね。火力発電や原子力発電で作る電力を使うのですから。」(須賀原)はそれだ。

 だが、これは「電気自動車が世界を席巻してしまう」(須賀原)と衝突する。EVが本当に不利なら普及しないからだ。


■ 勝者はEV

 実際には「EVは将来見通しで優位に立っている、そのために普及する」と予想されている。

 だいたい20年代に日米欧中で10~20%のシェアを達成すると見込まれている。

 EVは在来車に優位に立つからだ。在来車のレシプロエンジンは熱効率の向上はほぼ見込めない。それに対し、化石燃料発電でも高い熱効率が実現され、燃料も安価な天然ガスでよいEVは優位に立つ。電池技術も進歩している。このため発電ロス、送電ロス、充電ロスを勘案してもカロリーベースではEVが勝つと見られているからだ。

 そこでHV、水素燃料電池は特書されない。EV有利の日陰となるからだ。

 HVはEVに敵しない。EVよりも優れていると主張するなら、なぜPHVが登場するのかを考えればよい。HVが優れていればPHVは出現しない。電力供給が不安定な地域や長距離運転用の需要はあるだろう。だが、ディーゼルに勝てるかもやや怪しい。負けもしないが引き分け程度となるだろう。

 水素燃料はロクなものではない。天然ガスのリフォーミングは化学エネルギーの半分を切り捨てるようなものだ。そして、EVを水素燃料電池で置き換えるために「燃料電池車の水素のエコな製造方法」(須賀原)を追求するはない。自然エネルギーで電気分解するくらいならその電力で電池を充電する。あるいは水素を作っても電池対応できない航空燃料生産等に回す。


■ 将来に見えてきた「自動車敗戦」の否認

 須賀原さんは、なぜそのような矛盾した主張をしたのだろうか?

 おそらくは敗戦の否認だ。

 日本自動車産業はEV不利が見込まれている。ハッキリいえばこのままでは負けが見えている。しかも欧州に負けるだけではない。中国の長城や吉利にも負けようとしている。

 だが、須賀原さんはそれを認めたくない。政治でのアクロバティック体制擁護のように、既存体制が最善解であり、それを擁護するのが現実的だと思いこんでいる。

 EV有利を石油メジャーの陰謀としてするのもその否認である。「アメリカを裏で操る石油メジャーが[中略]自動車業界がエコに転身したかのように見せかける為の道具」(須賀原)と述べているが、石油メジャーと自動車業界は別セクターである。そもそも「アメリカを裏で操る石油メジャー」(須賀原)が、なぜ石油を使わないEVをエコであるかと宣伝しなければならないか不思議なものだ。認知のゆがみといったものだ。

 そして日本自動車産業、トヨタ-マツダ合弁の擁護をする。これはアレ宰相擁護と同じだ。自分がヨイショしてきた体制が負けることを認めたくない。棺桶に片足突っ込んで、そろそろお腹が痛くなるヤツなのに、政治的に生き残れると自分を騙そうとする。

 そして今では手垢がついたEV批判を引っ張り出す。「電気自動車は環境負荷は実は大きい」といったものだ。20年近く前に太陽光批判ででてきたものと同じだ。当時の段階ではそうだが、今では成り立たない批判である。

 「電気自動車は地球環境に悪い、だからHVや水素燃料電池を作らなければならない」と主張はこのようなものだ。これは須賀原さんのライト・イズ・ライト的な価値判断にも都合がよい。サヨク的な環境保護指向を否定する、あるいは冷水を浴びせられると信じられるからだ。





----------------------- オマケ (当日16時追記)------------------------------

もちろん、ERを含むHVやディーゼル車は記事中で述べた通り長距離運航の有利があるわけで

LN BB-45‏ @BB45_Colorado
加えて、燃料切れを起こしても、燃料を10リットルも持ってきてもらえば100~200km動くことができる。
勿論これらは、エアコンなどの電装系をフルに使った場合の数字。僕には、EVがこの性能を獲得することは当分無理としか考えられない。
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/894445053753475074


内燃エンジン車はEVに対してこのような利点がある。それは事実でしょう。

でも、ISOかなにかで自動車用補助電力バッテリーかなにか規格化して、コンビニ等で店で貸す形で電力売ると相当どうにかなっちゃう気がする。その場合、ER用のエンジン傾倒は不要になる。

もちろん、今はない。でもEVが普及したらそういったギミックや商売がうまれるんじゃないかな。統一形状統一極性で、電池劣化や充電率の差もあるので個別電力計をつけて保証金取って返すところで精算みたいな。

まー、特許とか実用新案とればいい商機かもしれない。キャンプやらの農業用動力の需要もあるだろうし。

けど、規格化の際には特許や実用新案は全部スキップできる形にされるのではないかとも思う。海上輸送コンテナは規格化の際、コネクタ形状は既存特許を全部回避する形にしたから。

2017.08
06
CM:4
TB:0
23:34
Category : 未分類
 「電力供給に余裕はない」といった主張がある。これは東北大地震とそれ以降の原発停止への反論としてしばしば見られるものだ。

 その立場から、今夏も電力余裕はない、電力余裕3%は余裕ではないと述べる向きもある。これは今夏は電力に余裕があるといった新聞報道への反発である。

 例えば諸星さんの主張がそれだ。
諸星友郎/トモロックス/ゴズマ星丸‏ @tomorox
ネトウヨモードというかアンチ朝日新聞モードで一言言わせてもらうけどさ、夏の電力「余力は十分ある」って、自分で「3%は最低限度必要」って書いといて関東と中部が3.5%と3%で「十分」って、端的にバカじゃないの?
https://twitter.com/tomorox/status/894043749013049346


 だが、3%は相当に余裕がある数字だ。無制限の電力需要に対応する前提であり、しかもそのピーク時でも3%の余裕がある見込みだからだ。

 つまり電力供給は破綻しないことを示している。

 もし仮に3%の余裕が失われても需要調整で対応できる。電力需要は容易に調整できるからだ。まずは短期長期の節電の呼びかけがあり、以降も産業界への節電要請、大口需要家の需要制限、電力制限令の発動といった縦深がある。

 これも一種のバッファである。そのため、突然の停電や輪番停電は置きない。

 自由意志での節電呼びかけだけでも強力である。それで突然のピークはしのげるからだ。昔、高校野球の時期にあったようにテレビやラジオで「ホニャララ電力の供給量がピークに近づいたので節電を呼びかけています」だけで極短期的にはすぐに落とせる。そしてその日のピークを超えれば供給は問題はない。

 その上、予想以上の酷暑が続いても大口需要を減らせば対応できる。特高受電をするような大口需要家は格安で電力を購入しており、契約上はその代償として供給逼迫時には節電に応じなければならないからだ。

 長期的にみても電力供給の逼迫はない。これは節電や省エネの進捗だけではない。人口減少や家庭用太陽光による需要削減の効果は大きい。同時に産業構造の変化により工業用電力の需要減少もそれにくわえてよい。

 つまり「『3%は最低限度必要』って書いといて関東と中部が3.5%と3%で『十分』って、端的にバカじゃないの?」(諸星)は成り立たないということだ。特に「電力需要も調整できる」観点なしに「バカじゃないの?」は厳しい言い立てである。

 ちなみに、電力不足となっても電力料金を上げれば一発で解決する。そしてそれは家庭向け電力料金をいじらなくても可能である。電力代を一律にすればよいからだ。今まで野放図に割り引いてきた工業用、農業用電力や公的セクター向けの料金を一般家庭と同じにするだけでよい。

 それによりより需要は相当縮む。工業や商業は家庭向けの高価格を払うのは馬鹿馬鹿しいので自家発電にシフトする。農業用も電力はほぼタダ半額*のため全力で回していたポンプの吐出量を調整する揚程も見返しをする、あるいはディーゼルへの切り替えも進める。特に地方公共団体はいままでやらなかった節電をする。例えば未だに電球が残る外灯や信号用電力も一掃されるだろう。



* 確認したらだいたい半額だった
2017.08
04
CM:26
TB:0
16:19
Category : 未分類
 「ボクたち理系は賢いから宇宙開発詐欺に引っかからないのです」は興味深い発言である。

 なぜなら今まで「できるできる」詐欺に引っかかり、それどころか片棒を担いできた経緯に反するからだ。

 例えば次のような無邪気な発言である。(ここでは名前は秘す)*
近いこと思ったんだけど、「宇宙開発詐欺」って、むしろどんなことをすると宇宙クラスタがホイホイされるのか考えを聞いてみたいところなんだけど…実りのない実績のないことをやってると宇宙クラスタはあっさり離れるよ、机上の空論はそもそもお話にならないからね。

あと、宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られると思う、しかもそれなりに知識がないと語れないからね宇宙開発分野って。


 これは理系カルトが詐術を見抜けなかったことと反している。今までの宇宙開発、航空開発、原子力政策の詐欺を見抜けず、むしろ詐術に加担してきた経緯と矛盾するものだ。


■ ロケット開発の詐欺性に言及しない
 だが、もし本当に航空宇宙クラスタが賢いなら、なぜ日本の宇宙開発にある詐欺性に言及しないかは不思議なものだ。昔から商業的成功の見込みがあると嘘をついて開発するが、商業的に成功した例は皆無である。

 例えばH-2や2Aをみればよい。ほとんどが国内官需である。最近になって民生分を2件受註しているがアリバイでしかない。だいたいロケットは補助金をぶち込んで飛ばしている。その点からすれば受注金額ではペイしないダンピングである。そこに商業的成功はない。

 だが、それを宇宙屋は批判しなかった。それで食っている連中ならともかくとしよう。メシの食い上げだからだ。だが利害関係もない「宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られる」はずの連中はその詐欺性を指摘していない。

 これは準天頂衛星も同じだ。需要があるから飛ばした衛星ではない。これは打ち上げを決めてから使い途を公募した経緯を思い出せばよい。補正信号を出すといった機能にしても地上波でのデファレンシャル等補正データ放送の普及で終わっている。

 この無駄遣いも航空宇宙クラスタは何もいわなかった。目的と手段、コストと利益のロジックが破綻しているにもかかわらずヨイショしかしていない。


■ ヒコーキも同じ
 これは航空機開発も同じだ。

 F-2開発もヨイショしかしなかった。あれはF-16のコピーでしかない。もともと成功が保証されている空力モデルをそのまま流用しただけだからだ。いくら構造再計算しようがサイズを一回り大きくしようが変わらない。その能力もF-16そのものであった。ミサイル4発搭載なぞバッカニアでもトーネートでも実現した性能だ。それをさも強力無比であるように褒め称えた。

 そして航空宇宙クラスタ連は「それならF-16買えばよい」とは一言もいわなかった。無駄遣いであることを理解できなかったか、無駄遣いの詐欺的事業でも国産ヒコーキだからと指摘しなかったかだ。

 これはP-1/C-2も同じだ。P-1のようなドンガラに金を突っ込むべきではないとは誰もいわない。自主開発でもP-8の内臓を国産にすればよい点は指摘していない。C-2は能力不足ともいわない。本当に必要な機体はC-17なのだが、それを理解できないか、理解しても国産ヒコーキだから躊躇したのだろう。


■ 核燃料リサイクルも同じ
 さらにいえば、その種の理系カルトは核燃料リサイクルも詐欺であると声を挙げていない。事業として破綻しているのに何もいわない。

 ちなみに航空宇宙クラスタとやらは、かつては、あるいま今でも原子力をヨイショしている連中を含んでいる。

 はたして「宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られる」のかは怪訝だ。

 そ知識興味とやらもまずはメカミリだけの興味でしかない。歯車とピコピコの理屈は好きなのだろう。だが経済性や実現可能性、需要との合致についての理屈はない。社会の仕組みはまったく好きではないのだろう。**

 だいたい理系カルトに詐欺のような欺瞞を見破る力があるかはさらに怪しい。原発事故でも「メルトダウンではないだす」「馬鹿は黙ってろ」といった位だ。

 当時でも「フクシマでは何かありえない事態が起きている」ことは普通に理解できた。政府や電力会社はそれを正確には公表していないことも明白だった。

 それを察知できずヨイショしていた連中である。文系的知識以前に、社会的感覚、あるいは世間知の欠如を伺わせるものだ。

 そして権威主義なのでエラい人がいえば詐欺でも信じる。特に下層の航空宇宙クラスタは権威主義の塊である。自分よりもエラいクラスター構成要素が「宇宙開発に成功すれば巨万の富が」といえばそれを信じるだろう。上がチューリップが儲かるといえばチューリップを買う、万年青とウサギが儲かるといえば万年青とウサギを買う。その程度の連中である。



* もとの発言はこちらこちらである。

** 大炎上中のMRJはやや異なる。一応はそろばんを弾いているからだ。ただし原油価格100ドルでなければ市場競争力はないだろう。今の原油価格ならブラジル製のほうがLCCは安い。
2017.08
01
CM:11
TB:0
12:45
Category : 未分類
 宇宙開発ならなんでも肯定する連中がいる。自称航空宇宙クラスターとやらがそれだ。本来、産業におけるクラスターは企業や利害者を集めたアクターである。「北欧の海運クラスター」といった形で使うものだ。ただのマニアやファンは含まないのだが、それはさておく。

 それが堀江さんのロケット開発で頼まれてもいないヨイショをしている。失敗した打ち上げを成功を言い張るマヌケがそれだ。何よりも判子を押したように同じことを言い、同じマンガを貼り付けている。主張や表現にオリジナリティの欠片もない。個別の発言者ではなく、一般的な例で示すため発言者にモザイクを掛けたが、次のようなツイートがそれだ*

名称未設定 1
うちみに、ボクの友達のユダヤ人(仮名:山本さん)は「みんなが同じこと言ってるときはそれを疑え、それユダヤの知恵」と日本語でいっていた。


■ 将来見通しがない

 そして何よりも不思議なのは、将来の見通しに現実味がないことだ。念仏のようにロケットは失敗を繰り返して成功すると自己暗示をかけている。だが、今後に堀江さんのロケットが完成するかどうかはわからないし、メカとして成功しても事業の成功につながるかもわからない。

 特に事業についての盲目性は滑稽ですらある。いい歳こいたメカミリの連中それに全く言及していないのだ。

 もちろん花火の打ち上げに興じているならそれでよい。イベントとして面白いよねといった消費なら頷けるものだ。

 だが、それが航空宇宙クラスター(自称)は、日本の科学技術立国やら宇宙商売での日本シェア挽回につながると吹いている。まずは文系的な社会への理解を疑うものだ。理系カルトやお理工さんと、その知性の偏りと不足を指摘されて然るべき言動である。

 堀江さんの小型商業ロケット事業は前途安泰ではない。思いつくままでも技術、市場、企業統治に問題を抱えているためだ。


■ 経済性が実現できるか?

 まず、技術面での問題である。

 これは工学的問題だけではない。純技術的にはロケットが宇宙に到達するか否か、そのペイロードは如何ほどかといった疑問があるが、問題はそれだけではない。

 なによりも経済性が実現できるかが問題となる。堀江さんが私企業低コスト国産ロケット製造に成功しても、他国の私企業低コスト小型ロケットより高ければ意味はない。100億円の政府系ロケットに対し1億を実現できても、アメリカや中国、インドが3000万のロケットを製造すれば太刀打ちできないということだ。

 そして、この手の話には航空宇宙クラスター(自称)はまず乗ってこない。頭の良い人もいてそれに気づくのだろうが、雰囲気から言い出せないのだろう。そもそもそれで食っている連中の金主はほぼ同じである。国産ヨイショ記事を欲しがるメディアでの商売を考えるとそれを言い出せない。そうみえるものだ。


■ 市場で生き残れるか

 そして市場に参入できるか、生き残れるかの問題もある。

 これはロケット単体価格だけではない。打ち上げ用地や支援設備も同じだ。これらは日本で作るとどうしても高くなる。

 その意味で、国産ロケットを日本で打ち上げる事業そのものは難しくなる。日本での打ち上げには広大な場所の確保や周辺対策、天候不順の問題もある。海沿いでは漁業との関係があるし、北海道では特に最後の天候不順も問題となる。さらにいえば、低緯度でなければ使いにくいといった問題もある。

 果たしてアメリカやインドや中国に対抗できるのかということだ。

 ちなみに、製造元の産業基盤でもアメリカと中国は強いだろう。どちらも軍事産業そのものの下請けあたりを使えるからだ。他にもSA-2やらSM-1ERやらの在庫ブースタあたりを転用されれば短期的には勝ち目はない。

 つまりは、低コスト小型ロケット打ち上げ企業を日本で作っても世界に勝てるかは疑問なのだ。

 それからすれば国産と国内打ち上げにこだわる利点は薄い。諸外国のベンチャーが作ったヨリ安価なロケットを海外で打ち上げたほうがよい。銭ゲバ的見地を詰めれば法的規制がザルで環境意識の低く、人口稠密度が低く命の値段も安いフィリピンやパプアニューギニアで打ち上げるほうがよいだろう。

 これも航空宇宙クラスター(自称)とやらは言及しない話だ。


■ 企業統治に不安はないか

 最後は企業統治の問題である。

 堀江さんの経営であることには触れない。ライブドアの企業統治や、投資確保や株価上昇だけを目的とした企業経営や、現実的には他を圧する技術を持たなかった点はここでは触れない。

 だが、クラウドファウンディングで金を集めたロケット打ち上げ事業に継続性があるかどうかは疑問だ。

 それは本来の健全な投資ではない。小型ロケットの商業打ち上げが本当にベンチャーである、儲かる商売なら株式なり社債なりと言った形で出資を募り、配当あるいは利子を付けるのが常道である。

 対して「なつのロケット団」とやらは見世物としての投げ銭頂戴である。3万払えばステッカーをあげます、Tシャツをあげますとするのは、例えば、今考えた比喩の例としては日本軍隊のレプリカ戦闘機(ロシア2000年製製造:2億円)を作って、現存する貴重な隼戦闘機を飛ばしますので愛国人士や戦中派二世は献金しましょうと変わらない。

 さらに、広告塔は露骨である。航空宇宙クラスター(自称)とやらの重鎮が座っている。もちろん八千草薫がでてくる健康食品とは言わないが、事業としての目論見を示す数字は見たことがない。それよりも投げ銭頂戴を優先しているようにも見るものだ。

 はたしてそのようなやり方でうまくいくのだろうか。そのような疑念が浮かぶ。

 だが、そのような批判的見地が航空宇宙クラスター(自称)ない。これもオメデタイものだ。


■ 堀江さんはともかく支持層がアレ

 もちろん、堀江さんの事業にケチを付けるつもりはない。ベンチャーとはそういうものだからだ。十に一はモノになるかもしれない。そうなれば堀江さんは真の成功者となるだろう。

 だが、ヨイショ連は賢くは見えない。自称クラスター連は、十に一のベンチャーであることを見抜けないのではないかと疑うものだ。

 仮に、モノホンの宇宙開発詐欺があればキレイに引っかかるだろう。例えば、仮に旧本軍秘密兵器のロケットを見つけてきて、ロシアの金持ちに転売しようとしたが石油価格暴落で失敗した。だから「日本の空を再び」とでも称して花火大会をしよう程度の香具師がでてきた時には抵抗できるかわからない。

 そのときには、無償ボランティアでサクラをするのではないかね。打ち上げの度に種子島に行って、金のなくなった日本の宇宙開発ヨイショをするようなSF作家やらが片棒を担いで安愚楽牧場になるのではないかと踏んでいる。実際にそうなる方にこのカシオミニをかけても良い。


■ オマケ

 まあ、北朝鮮と合弁したら大笑いして堀江さんを褒めるけどね。それなら目のつけどころが違う。技術レベルも同コストでは日本の10倍、打ち上げ場所に制限はないし、危険な燃料や製造プロセスでも労働法規や環境法規の制限なく扱える。失敗して人家におちても保障は安い。あるいは最終アッセンブリをロシアにしてロシア製を装い、輸送費はともかく時間対応が難しいけどキューバあたりから打ち上げとかね。


* 個別の発言についてとりあげたものではなく、一般例をしめしたものなのでアドレスは示さない。元ツイートはこれ