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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
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2017.11
04
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12:32
Category : 未分類
 属するセクターがやっていることは正しい。そう信じ込めるのは頭が幸せにできているからだろう。それにより問題点を否認できるからだ。欠点が見えない、あるいは見ても気づけなければ、所属セクターにある闇を見ないで済むからだ。

 新・山と縄@office-R2さんもそのような方なのだろう。消防商売をしているうちに消防セクターとしての一体感を感じている。そしてかの消防設備、予防消防にある問題を否認している。

 以下、筆者記事への反応である。

新・山と縄@office-R2‏ @R2_rope2
その他 新・山と縄@office-R2さんが新・山と縄@office-R2をリツイートしました
「耐火性が上がってるんだから避難器具なんか無駄」
「家で火事があれば家人は気付くだろ。火災報知器なんか無駄」 と平気で言えてしまう御仁、海自の基地設備の担当者だったらしい。
お察しですわ。
https://twitter.com/R2_rope2/status/925335745828569088

新・山と縄@office-R2‏ @R2_rope2 10月31日
住宅火災件数が減り、全焼火災が減る一方で、住宅火災死者数は減っていません。
耐火性がある建物なら死人が出ないか?と言えば全くそんな事はなく、建物の中は炎・ガス・煙の充満する地獄になるのは珍しくもないわけです。
耐火建物でも、窓やドアから延焼する事はあり、安全ではありません。
https://twitter.com/R2_rope2/status/925333077479473152

新・山と縄@office-R2‏ @R2_rope2
非常口や消火器、緩降機やシューターが法定設備となっているのは、過去にこういった機材が無かったから人が死んだ火災はもちろん、機材があったのに適切な管理がされていなかった為に死人が出た大火災があったからです。
やたらと梯子車が整備されているのも同じ。
https://twitter.com/R2_rope2/status/925334032816074752

新・山と縄@office-R2‏ @R2_rope2 10月31日
(自分は)使った事はない、使わないだろう、(自分の知識では)役に立たないだろう=無駄や不要
と断じてしまえるなら、自衛隊不要論者と何にもかわりません。
もちろん、既存の避難器具に実用性があるのかは検証していく必要はありますが、その存在を不要と断じるのは全く問題外です。
https://twitter.com/R2_rope2/status/925335745828569088

新・山と縄@office-R2‏ @R2_rope2 10月31日
「家で火事があれば気付くっしょw」というのは全くの素人考えです。
その通りなら年寄りはともかく一家が全滅したり、若者が死ぬ事はありません。
気付いた時には、我が家の間取りすらわからなくなる濃煙、一吸いで昏倒する毒煙、衣服が発火するような熱気に襲われます。
住宅にも火災警報機を。
https://twitter.com/R2_rope2/status/925340495399723008

新・山と縄@office-R2‏ @R2_rope2 10月31日
小田急線の火災の時にも言いましたが、ハコがいくら防火・耐火でも、中にいる人間や人間の持ち物(服や家具やあらゆるもの)は可燃物なんですよね〜
https://twitter.com/R2_rope2/status/925351300182581248



■ シューターや緩降機の使用例はない

 まず、最初に気づく点は山と縄さんはシュータや緩降機の必要性を肯定できていない点だ。

 両者を肯定するために次のように述べている。
非常口や消火器、緩降機やシューターが法定設備となっているのは、過去にこういった機材が無かったから人が死んだ火災はもちろん、機材があったのに適切な管理がされていなかった為に死人が出た大火災があったからです。(山と縄)


 だが、そこに使用例は提示されていない。

 それは実際に使用された例がないからだ。

 シューターは防災訓練でしか使わない。これは学校のベランダ等にある布トンネル式の脱出用滑り台。だがあんなものを使うくらいなら階段伝ってでたほうが早いからだ。ロープを放りなげて地面に固定してシュータを展開して時間をおいて順番に一人づつ降りるマヌケ器材だからだ。

 緩降機はそれ以下だ。同様にベランダから減速機構付のロープで降りる仕組みだが、操作に時間がかかる点は同じだ。それなら階段で逃げる。建築基準法で耐火構造が決められており、2方向避難にもなっているのでそちらのほうが早い。



■ 火報は有毒ガスを感知しない

 新たな消防利権、住宅用火災警報機の擁護もオカシイ。

 例えば有毒ガスを探知できるとしている点は不思議なものだ。

「家で火事があれば気付くっしょw」というのは全くの素人考えです。
[略]気付いた時には、我が家の間取りすらわからなくなる濃煙、一吸いで昏倒する毒煙、衣服が発火するような熱気に襲われます。
住宅にも火災警報機を。


 一種の脅しに近いものだ。だが「一吸いで昏倒する毒煙」とはなんだろうか?

 火事ではそのようなものは出ない。高濃度一酸化炭素は不完全燃焼の結果発生するものだ。景気良く燃えていれば生まれないし、酸化して二酸化炭素になる。化学工場でもないかぎり火災で硫化水素は発生しない。一般住宅なら嫌気性発酵の結果生まれるものだ。

 さらに、それらが発生する状況では火災警報器は動作しない。まず、どちらの感知機構もない。さらにいえば一酸化炭素が生まれる状態では煙感知も膨張率感知も動作しないからだ。

 さらに「我が家の間取りすらわからなくなる濃煙」というのも変な話だ。まず、一般住宅での発生はない。それまで気づかなければ単純に二酸化炭素濃度が高くなり死んでいる。また、仮にそれでも脱出できない状況もない。一般家屋に無窓室はほぼない。そこを寝室にするならそいつが悪い。

 ちなみに、家の中心から外までの距離は4mを越えない。なお、日本戸建住宅の平均延床面積は100平米程度、そこに建坪の統計はないが半分は平屋、残り半分が二階屋と乱暴に仮定すれば75平米、25坪程度である。正方形なら8m四方強である。どこにいても外までは4mもない。

 その距離で「我が家の間取りすらわからなくなる濃煙」で脱出できないことがあるだろうか?


■ 火災保険の割引もない

 さらにいえば、住宅用火災警報器があっても焼け死ぬやつは出る。

 特に放火や無理心中には抵抗できない。放火は外からの着火であり、屋内の火報は無効である。無理心中や自殺はそもそも消す気も逃げる気もないからだ。

 なお、放火は火災原因の第一位である。また一家全滅の類も無理心中が多く含まれている。最近だと大原の海自標的部隊の幹部がノイローゼでやった火事は両者のコンプレックスである。

 その効果も相当に低い。

 本来なら、保険会社は協力に推奨するはずだ。真に有効であれば火災保険は対応する。住宅用火災報知器をつければ料金は半分、あるいはタダで配るといった措置があるはずである。

 だが、全く乗り気ではない。割引率は3%程度である。行政に付き合う形にすぎない点で、その効果もさほど見込めないことを示すものだ。


■ 情緒だけで経済性の原則を無視

 なによりも不思議な点は、消防屋は経済性の原則を無視することだ。火災は危ないと情緒だけに訴える。それで過剰な規制を進める。だが、そこに効用の検討はない。

 そもそも、消防はいくら使っていくらの財産を守っているのだろうか?

 消防は年に5兆円は使っている。自治体の消防吏員が16万、消防団員が90万人いる。人数だけで自衛官よりも多い。他にも県や総務省消防の分もある。おそらくその程度には達する。

 対して消防により得られる効用はそれほど多くもない。財産保護効果はそれほど多くもない。消防が消したところで家としての機能はなくなる。その点でみれば年に1兆円の効用も挙げていない。

 もちろん、大規模災害や他にも水害や救命もあるだろう。しょうがないから消防吏員や消防団も囲い続けるしかない。

 だが、その費用対効果の検討はない。消防セクターは危険だとしかいわない。それにより生まれる利益を具体的に説明できない。そもそもコストも把握していないのだろう。

 そしてやることは自己組織の拡大、消防体制の推進だけだ。一般住宅に火災報知器をつけろは全くそれだ。防衛組織が防衛産業を利するだけの国産を進めるように、消防も消防設備産業を進めるための設備負担を強いる構造がそこにある。

 そこに経済性の原則はない。既述のように4mで外に出られる住宅に火災報知器を義務付けるように、強制によるコスト負担と受益の検討はない。

 そもそも、建物は防災のために作るわけではない。利用するためにある。それに防災第一主義の消防屋が絡み、しかも恣意的な指導をするとろくなことはない。

 実際にその害は大きい。不特定多数が使わない建物、危険物を収納しない建物まで過剰な費用負担を強いている。それが消防行政である。

 それで建物コストは上がっている。消防は大事と唱えて余計な規制をしている。その被害は一般国民にも及ぶ。住宅も対象にし始めたからだ。連中は自分の利益のために住宅の値段を上げているのである。

 一番良いのは建築は建築行政に一本化することだ。消防同意はあくまでも「同意」である。細々した条件をつける立場ではないし、その際にはその必要性と根拠法規を示し、抗弁の機会を与えるべきだ。その点で知識もない火消しは建築に口を出させるべきではない。緩降機やシューターの費用対効果も示せない連中に要はない。



■ おまけ

 まー、山と縄さんも消防と仲良くしなければいけない商売だからしょうがないのかもね。食べるためには仕方はない。

 例えば、https://twitter.com/R2_rope2/status/926448612556488704 といった状況をみるとねえ。悪いが「屠龍の術」といった言葉を思い出すものだよ。山や川のある消防署で10年に一回に状況として発生し、40年勤務していて一回実施するかどうかだから龍よりも発生確率は高いだろうけどね。
 
 ちなみに、江戸時代の与力は十手の抜き方コンテストをしていた。いかに格好良くシュッと抜くか。袖がうまくまくれて手首がセクシーに見えるか、十手の紫房がきれいに広がるかを競っていたらしい。

 昔、腰に安全索をいかに早く巻くかの稽古に熱心だった下士官もよく見た。ただ、筆者職域はそれに感化されないように、実作業は労安法があるから索じゃなくて安全帯使えとか、腰痛とかなるから無理な姿勢で作業するなとか、彼らみたいにハシゴでペンキ塗るな危ないから仮設足場使えと先任海曹が口酸っぱくして言っていた。
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