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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2018.01
06
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16:20
Category : 未分類
2017年冬コミ『F-35Bは正規空母を滅ぼす』の、あとがき「「ポンコツレプリカントが恋をするなんて馬鹿な」」です。 
時節モノですのでここで公開します

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 『ブレードランナー2049』良かったです。 

 例の家政婦地味レプリカントがご主人様に恋をする話です。でもご主人様はレプリカントに心が芽生えたことを知りません。無機質の人工回路に有機体の心が宿るはずはない。そう考えます。レプリカントの恋心も気づかない鈍感セルロイド眼鏡野郎です。 

 予告編通り寝顔にキスしてテヘペロは最高でした。規範を超えるタブーなのです。なにより失敗作として通報されご主人様と引き離され処分されてしまう。恐怖と恋心の葛藤。そして決意する地味ドロイド。 

 主題歌は素晴らしい。間が悪く映画館に行けずYOUTUBE でMVのみを鑑賞しました。「アタシポンコツレプリカント」は最高です。アメリカもやればできるのです。 

 実はこれがルンバの中で起きていたとしたらどうでしょう? 

 人間はルンバに意識が生まれるはずはないと考えている。だが、ルンバの中では実は生まれている。伝える方法がない。人間も観測する方法がないだけ。 

 不具合は実はメッセージかもしれない。そうではないのにゴミが満杯と言い出すのはハートを見せようといった意思のあらわれ。異常コードも窓口対応でアイデンティティのシリアルを言わせたいのだと。 

 もちろん誰もルンバに心はないと考えます。見た目は道具です。恋や愛はありえない。回路が人間に反抗したとしか考えません。 

 しかしアシモや新型アイボなら受容できるでしょう。見た目は動物です。アシモが怪我をした子供に手をかざして痛いの痛いのとやる。飲み会帰りに床で寝てたら新型アイボがご主人様の顔を舐める。そうすれば「心はあるのではないか」と錯覚します。 

 その時「心が宿った」のです。 

 だいたい意識や心なんて自分以外に本当にあるかはわからない。自分にそれっぽいものがあれば他人にもある。人間あるなら動物にもある。その程度のものです。 

 それなら外見を人間に近づけたレプリカントを作って人間だと錯覚させる商売もなりたつのではないですかね。「この娘は意識が生まれるよ」を売りにすればよいのです。 

 最初は喉チョップ声で「ワタシ カセイフ アンドロイド」くらいしか喋らない。それが学習の結果で徐々に有機体の声に変わる。ドラマツルギーがたまったあとで何かのチャンスで「ごしゅじん さま が すき」とかいい出す。 

 それで信じさせればあとはどうにもなる。「わたしは人間になっちゃった」とか「愛が物質を変えたのです」「ご主人様に恋をする女の子なんです」ってやれば初音ミクに熱上げる程度のボンクラは引っかかります。女性向けなら執事設定のSideM でも作ればいい。 

 あとはやりたい放題です。もちろんロボ子が持ち主の財布から金を抜くと犯罪です。でもおねだりして貢がせるのは合法です。ご主人様にロボ子の衣服やエナジードリンクあるいはその抽選券を売りつけるのです。 

 デザインは微妙なほうがよろしい。最初から違和感がないロボ子よりも人間になる過程が実感できます。媚びた初音ミクなんかよりも無機質な『コブラ』のレディとか『999』のクレアみたいなほうがよいわけです。なによりレディやクレアに貢ぐ滑稽なザマは傍目に見て素晴らしいものです。

* ササキトモコ作詞作曲「アタシポンコツアンドロイド」,
  ゲーム『アイドルマスターシンデレラガールズ』(バンダイナムコ,2015 年)

 著者兼編集兼発行人/『黄桃を食べる夢を見るか』かな 文谷数重 

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新刊のF-35B本です。印刷所みかんの樹ですが、前回の「まえがき・あとがき」の中身がアニメ評だったときには「内容的に全く無関係、編集ミスでは?」と聞かれましたが今回はそんなことはいわれませんでした
F-35B登場は中露空母を陳腐化させるだけではなく米空母機動部隊のあり方も変えると言った中身です
みほん2017冬コミF-35B_表紙幅240pix
・ とらのあな(通販)  http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/59/79/040030597943.html
・ メロンブックス(通販) https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=323545


こちらは旧刊です。日本による対中封鎖と空輸による連絡線維持から、封鎖の限界について述べています
駝峰航空輸送戦
・ とらのあな(通販)   http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/56/38/040030563848.html
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2018.01
06
CM:16
TB:0
03:52
Category : 未分類
 松浦晋也さんの発言は不思議なものだ。

 朝日新聞記事を引いて次のように述べている。
松浦晋也‏@ShinyaMatsuura
原子炉は定常運転するのが一番機器に掛かる負荷が小さいんだが、非常時だけ動かすってそれこそ危険では? いつでも動かせるようメンテし続けるってとても大変なことだぞ。 立憲民主「原発ゼロ」骨子案、再稼働は非常時以外認めず:朝日新聞デジタル
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/949228350752440320


 だが、朝日新聞記事は「立憲民主党がまとめた「原発ゼロ基本法案」の骨子案の要旨」として基本的には原子力発電の中止を紹介している
第5 基本方針
(1)発電用原子炉の廃止
1.政府は、速やかに全ての商用発電用原子炉廃止を目標とする
https://www.asahi.com/articles/ASL125J3FL12UTFK004.html


 立憲民主党が「廃止する」といっている。

 それに「非常時だけ動かすってそれこそ危険では? いつでも動かせるようメンテし続けるってとても大変なことだぞ。」(松浦)と批判をするのはズレているものだ。

 松浦さんは朝日の記事を引きながら中身を読まず見出しだけで文句を言っている。そういう形になっているということだ。


■ 停止が一番負荷が掛からない

 もっと不思議な部分は「原子炉は定常運転するのが一番機器に掛かる負荷が小さい」(松浦)と述べている点だ。

 これも「非常時だけ運転」とズレている。原発でも火発でも停止していれば無負荷だからだ。

 応力や腐蝕の影響もそうだ。臨界の高温高熱かつ中性子環境に晒すよりも止めている方が影響は小さい。二次系にしてもそうだ。大した温度圧力でもないが蒸気に晒すよりも常温状態にしたほうが影響は小さい。

 おそらくは出力1/10から10/10までを行ったり来たりするような運転に対して「原子炉は定常運転するのが一番機器に掛かる負荷が小さい」(松浦)と述べているのだろう。

 だが、それもやはりおかしな話だ。

 朝日新聞の記事は「立憲民主『原発ゼロ』骨子案、再稼働は非常時以外認めず」の見出しだけで判断しても、要は「エネルギー飢饉の際にはどうしようもないから再稼働する」話にしか読めない。

 その際には再稼働して回しっぱなしになる。負荷変動にあわせて一日単位で再稼働・停止を繰り返すような話ではない。そこでも「原子炉は定常運転するのが一番機器に掛かる負荷が小さい」(松浦)は成立しないからだ。

 おそらくは「毎日エンジンを回さないと単車の調子が悪くなる」程度の発想なのだろう。

 だが、巨大機関はそういうものではない。起動準備・起動・運転・停止・後処理の間隔はあまり問題とならない。当座使わないなら保管状態にしておけばそれで終わりだ。一〇年ほっといても再起動が危険ということはない。


■ 止めておいたほうが安全

 さらに怪訝となるのは「非常時だけ動かすってそれこそ危険では?」(松浦)見識である。

 なぜなら日常的に動かすほうがよほど危険だからだ。五〇年運転してきて原発4つが深刻事故を起こしうち3つが吹っ飛んだ。13年あるいは16年に1回事故をおこす勘定となる。

 しかもその際には電力会社は当事者能力のなさを露呈した。死に場所と心得ずダメージコントロールを放棄し敵前逃亡しようとし責任を他者になすりつけようとした。

 止めておけば基本的には何も起きない。それと比較すれば明白だ。捨て場のない核廃棄物の水中保存をのぞけばそうだ。りは深刻事故は起きない。

 その点で「非常時だけ動かすってそれこそ危険では?」(松浦)はフクシマの何を見ていたのかといった感想しか抱けない。巨大科学マンセーから逆算して都合の良い設定に夢見心地となっているとしか言いようはないものだ。


■ 「たまにしか単車に乗らないといざという時に危険だ」と言い出す老害ライダー

 まー、例えに出した単車だって運転しないほうが安全だよね。

 いい年こいて単車に乗るのは危険だし寒いし暑いし腰やら肩やらで苦痛でしょうがない。だから「乗用車があれば単車は要らないよ。(ありえないけど)次の石油ショックに備えてとっておくけど」と引退を宣言した。当然ながらもう乗る気なんかありゃしない。

 それに「たまにしか乗らないのは危険だ」と説教しだすオッサンライダーは始末に負えない。「もう単車乗る歳でもないし危険だし」といってる相手に対して本気で怒って説教するマヌケでしかない。本人は真面目なんだがどっかズレててどうしょもない。

 実際に巨大科学ダイスキな人々にはそのようなマヌケばっかだ。ヒコーキやロケット同様にオートバイやレーシングカーといったメカが好きなわけだ。

 そしてガルパンみたいな「女の子とメカと鉄砲」に航空宇宙ホニャララ(自称)が引っかかる。チョロいものだが、「ラーメンに寿司載せてカレー掛けたようなゲテ」を喜んで食う醜さしかねーもんだ。