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マイクロロケット屋さんの社長さんが報道記事に怒っている。時事通信の「民間ロケット、資金調達カギ=28日打ち上げ再挑戦、成功後も課題」に対してインタステラーテクノロジーの社長さんは「取材力大丈夫か?」と啖呵を切っている。
もちろん、会社の社長さんだから不都合な記事に怒るのは当然だ。
だが、そこで興味深いのは指摘された問題点に対して全く答えていないことだ。
■ 資金調達は大丈夫と言い切っていない
これは注目すべきである。
「時事通信の主張に反論できないのではないか?」といった判断を推測させるものだからだ。
時事通信の指摘は次のとおりだ。
対する社長さんの反論が上で挙げた「取材力大丈夫か?」でしかない。
「今後の事業化に必要な資金調達は心配ない」と言い切っていないのだ。
すでに自社の立場として投資は必要と報ぜられている。「同社幹部は『特定の投資家に頼り切った状態ではうまくいかなくなる』と話しており」(時事)とある。
この状況であれば社長さんは「大丈夫」といわなければならない。「『特定の投資家に頼り切った状態ではうまくいかなくなる』」は常識的な発言であり否定はできないからだ。内心不安を抱えていても、あるいは公然と駄目であっても虚勢を貼る必要がある。手元にある僅かな希望を膨らませてでもそういわなければならない。そうしなければ銀行から金を借りるどころではないし、クラウドファウンディングしてくれた篤志も裏切ることとなる。
まずは時事通信記事によって生まれる疑義を払拭できていないということだ。
■ 具体性をもった図画を描いていない
そもそも、社長さんのこれまでの発言を見ても「こうやって利益を得る」の図画がないのも不思議である。具体的に世界中にある似たような他企業に「このようにして勝つ」といった概略を示す。あるいはアメリカや中国で周回差を付けている先行他社の事例を挙げて具体的に「このようにして採算性で勝つ」といった説明はあるべきだ。だが、それがない。
その点でも「算盤をはじいているのか?」といった疑問を持たれる要因ともなるだろう。
なお、細部に関しては従前に「宇宙開発詐欺があれば一網打尽な航空宇宙クラスター(自称)」述べたとおりである。ホリエモンのベンチャーそのものは否定しないが、将来見通し、経済性、市場の展望、企業統治といった点についても将来安泰とはいえないとみている。
もちろん、ロケットの打上げで事故が起きないことは願っている。人死や怪我人がでないといいねとは思う。これは社会的な世辞ではない。
だが、特に成功は祈ってはいない。成功しても構わないが、それはどうでもいい話だ。ベンチャーそのものは大事にすべきだが、ベンチャーはロケットだけではない。ロケットだけ引っ張り出して日本の将来の成長セクターがといいだすのは馬鹿な話だ。
ただ望むのは「アレげな支持者連が落胆してくれないか」だけだ。航空宇宙クラスター(自称)が、お通夜になる様はいつ見ても面白いものだ。いつものように、あさりよしとおさんのマンガを持ち出して「ロケット打ち上げで失敗はつきもの、マスコミは騒ぐな」と言い出すのだろう。マスコミは「事業としての先行はバラ色ではない」と言ってるだけなのに過剰反応する例のブザマである。
民間ロケット、資金調達カギ=28日打ち上げ再挑戦、成功後も課題:時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042300927&g=soc … @jijicomより なにこれ?取材力大丈夫か?時事通信さん…同社幹部のコメントとかあるけど、わけわからんぞ
https://twitter.com/ina111/status/988674394938458113
もちろん、会社の社長さんだから不都合な記事に怒るのは当然だ。
だが、そこで興味深いのは指摘された問題点に対して全く答えていないことだ。
■ 資金調達は大丈夫と言い切っていない
これは注目すべきである。
「時事通信の主張に反論できないのではないか?」といった判断を推測させるものだからだ。
時事通信の指摘は次のとおりだ。
ISTはこれまで開発費に数億円を投入したが、事業化にはさらに数十億円が必要と見込んでいる。同社幹部は「特定の投資家に頼り切った状態ではうまくいかなくなる」と話しており、今後は堀江氏ら少数の投資家に限らず、銀行や投資ファンドなどからまとまった資金を調達することが課題となる。
ただ、ロケット開発を含む宇宙事業は「技術的なハードルが高く、採算が合うか分からない」(金融関係者)のが現状で、民間の資金拠出が一気に盛り上がる状況ではない。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042300927&g=soc
対する社長さんの反論が上で挙げた「取材力大丈夫か?」でしかない。
「今後の事業化に必要な資金調達は心配ない」と言い切っていないのだ。
すでに自社の立場として投資は必要と報ぜられている。「同社幹部は『特定の投資家に頼り切った状態ではうまくいかなくなる』と話しており」(時事)とある。
この状況であれば社長さんは「大丈夫」といわなければならない。「『特定の投資家に頼り切った状態ではうまくいかなくなる』」は常識的な発言であり否定はできないからだ。内心不安を抱えていても、あるいは公然と駄目であっても虚勢を貼る必要がある。手元にある僅かな希望を膨らませてでもそういわなければならない。そうしなければ銀行から金を借りるどころではないし、クラウドファウンディングしてくれた篤志も裏切ることとなる。
まずは時事通信記事によって生まれる疑義を払拭できていないということだ。
■ 具体性をもった図画を描いていない
そもそも、社長さんのこれまでの発言を見ても「こうやって利益を得る」の図画がないのも不思議である。具体的に世界中にある似たような他企業に「このようにして勝つ」といった概略を示す。あるいはアメリカや中国で周回差を付けている先行他社の事例を挙げて具体的に「このようにして採算性で勝つ」といった説明はあるべきだ。だが、それがない。
その点でも「算盤をはじいているのか?」といった疑問を持たれる要因ともなるだろう。
なお、細部に関しては従前に「宇宙開発詐欺があれば一網打尽な航空宇宙クラスター(自称)」述べたとおりである。ホリエモンのベンチャーそのものは否定しないが、将来見通し、経済性、市場の展望、企業統治といった点についても将来安泰とはいえないとみている。
もちろん、ロケットの打上げで事故が起きないことは願っている。人死や怪我人がでないといいねとは思う。これは社会的な世辞ではない。
だが、特に成功は祈ってはいない。成功しても構わないが、それはどうでもいい話だ。ベンチャーそのものは大事にすべきだが、ベンチャーはロケットだけではない。ロケットだけ引っ張り出して日本の将来の成長セクターがといいだすのは馬鹿な話だ。
ただ望むのは「アレげな支持者連が落胆してくれないか」だけだ。航空宇宙クラスター(自称)が、お通夜になる様はいつ見ても面白いものだ。いつものように、あさりよしとおさんのマンガを持ち出して「ロケット打ち上げで失敗はつきもの、マスコミは騒ぐな」と言い出すのだろう。マスコミは「事業としての先行はバラ色ではない」と言ってるだけなのに過剰反応する例のブザマである。
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