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Category : 未分類
1967年のTVドラマ『遊撃戦』と1978年の映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』は構図的に相似である。桂林飛行場の燃料庫攻撃と都市帝国の機関室攻撃は全く同じ構図である。
これは以前にも述べたとおりだ。だが、以前に述べたモチーフと役割分担の類似に加え、援助者の存在でも両者は重なると気付き再び書き記すものだ。
■ 敵内部への攻撃
第一はモチーフが類似している。内部にある弱点を突く点だ。
『遊撃戦』は地中式燃料庫を爆破する。物語はB29による九州爆撃の根拠地、桂林飛行場の弱点として山をくり抜いた地中式燃料庫をが設定されている。黒田兵曹長が指揮を取る日本軍遊撃隊は燃料庫に突入して爆破を行う。多分、最初の構想は弾薬庫だが爆弾は裸火では爆発しない。だから不自然ながら燃料庫としたものだ。
『愛の戦士たち』は白色彗星内部の機関室が目標である。これは『ヤマト2』と同じ。敵戦闘機の出入口から侵入し白兵戦を挑む。動力源に爆弾を据え付け都市帝国を機能停止に追い込み破壊する。
両者は類型としては同じである。あるいは『ナバロンの要塞』が起源かもしれないが、両者の類似よりは離れている。
■ 役割分担
第二はキャラの行動である。これは酷似している。
『遊撃戦』はのメンバーは黒田兵曹長、上野兵長、三浦上等兵、中西一等兵、渡一等兵である。
『愛の戦士たち』は古代、加藤、斉藤、真田がそれに相当する。
行動ではうち三者が重なる。上野(軽機)と加藤(コスモタイガー)は脱出口を確保する。そしてどちらも脱出時には事切れている。三浦(燃料庫)と斉藤(機関室)は破壊場所の確保、燃料庫と機関室入口を守る。破壊作業が終わるまで敵警衛と戦い、ともに立ち往生する。中西と真田は破壊作業を担当する。
■ 援助者も似る
第三は援助者の存在である。符号はやや弱いものの同じ役割を果たす登場人物が登場する。これは以前には気づかなかったものだ。
まず、黒田・古代を導く存在がある。安倍(陸軍)大尉と土方艦長がそれだ。どちらも未成熟な部隊を取りまとめる立場にあり、いずれも中途死亡する。
また、弱点を知らせる援助者もいる。『遊撃戦』では東亜同文学院出身の特務、『愛の戦士たち』でのデスラーがそれだ。前者は第一話で死亡するが、彼のもたらした情報は同窓の渡一等兵により地下燃料庫への突入経路であることが判明する。あるいは、最終回前回での曹長もそれに加えてもいいかもしれない。遊撃隊の桂林飛行場突入を援護したためだ。
■ 換骨奪胎といってよい
これらの点からすればまずは全体構造とモチーフは同じである。
その点で換骨奪胎といってよい。そもそもの構図も同じだ。「敵本拠地を破壊するために旅立つ、そして破壊に成功する」話である。「謎情報を確かめに行く」話も同じ。しかも最初は謎のメッセージを受ける点も同じ。脱走の形で旅に出る形も同じ。土方を拾う話も『遊撃戦』で一人生き残った日本軍と接触する2話、「居残り軍曹」と「老兵は死なず」と同じだ。
両者の差異は本質的差ではない。大林太良による世界各地の海幸彦山幸彦型神話での類型紹介でのバージョン違いのようなものだ。なくしたのは針ではなく猟犬である、舞台は海での漁労ではなく山での狩猟である程度の差だ。
まずは、ヤマトの二作目を作る時に「『遊撃戦』の構造やモチーフをそのまま使おう」という話としたのだろう。もちろん、それは違法性はない。『七人の侍』から『荒野の七人』を作るようなものである。あるいは『隠し砦の三悪人』からR2-D2とC-3POを抽出したのと同じだ。差し支えはない。
これは以前にも述べたとおりだ。だが、以前に述べたモチーフと役割分担の類似に加え、援助者の存在でも両者は重なると気付き再び書き記すものだ。
■ 敵内部への攻撃
第一はモチーフが類似している。内部にある弱点を突く点だ。
『遊撃戦』は地中式燃料庫を爆破する。物語はB29による九州爆撃の根拠地、桂林飛行場の弱点として山をくり抜いた地中式燃料庫をが設定されている。黒田兵曹長が指揮を取る日本軍遊撃隊は燃料庫に突入して爆破を行う。多分、最初の構想は弾薬庫だが爆弾は裸火では爆発しない。だから不自然ながら燃料庫としたものだ。
『愛の戦士たち』は白色彗星内部の機関室が目標である。これは『ヤマト2』と同じ。敵戦闘機の出入口から侵入し白兵戦を挑む。動力源に爆弾を据え付け都市帝国を機能停止に追い込み破壊する。
両者は類型としては同じである。あるいは『ナバロンの要塞』が起源かもしれないが、両者の類似よりは離れている。
■ 役割分担
第二はキャラの行動である。これは酷似している。
『遊撃戦』はのメンバーは黒田兵曹長、上野兵長、三浦上等兵、中西一等兵、渡一等兵である。
『愛の戦士たち』は古代、加藤、斉藤、真田がそれに相当する。
行動ではうち三者が重なる。上野(軽機)と加藤(コスモタイガー)は脱出口を確保する。そしてどちらも脱出時には事切れている。三浦(燃料庫)と斉藤(機関室)は破壊場所の確保、燃料庫と機関室入口を守る。破壊作業が終わるまで敵警衛と戦い、ともに立ち往生する。中西と真田は破壊作業を担当する。
■ 援助者も似る
第三は援助者の存在である。符号はやや弱いものの同じ役割を果たす登場人物が登場する。これは以前には気づかなかったものだ。
まず、黒田・古代を導く存在がある。安倍(陸軍)大尉と土方艦長がそれだ。どちらも未成熟な部隊を取りまとめる立場にあり、いずれも中途死亡する。
また、弱点を知らせる援助者もいる。『遊撃戦』では東亜同文学院出身の特務、『愛の戦士たち』でのデスラーがそれだ。前者は第一話で死亡するが、彼のもたらした情報は同窓の渡一等兵により地下燃料庫への突入経路であることが判明する。あるいは、最終回前回での曹長もそれに加えてもいいかもしれない。遊撃隊の桂林飛行場突入を援護したためだ。
■ 換骨奪胎といってよい
これらの点からすればまずは全体構造とモチーフは同じである。
その点で換骨奪胎といってよい。そもそもの構図も同じだ。「敵本拠地を破壊するために旅立つ、そして破壊に成功する」話である。「謎情報を確かめに行く」話も同じ。しかも最初は謎のメッセージを受ける点も同じ。脱走の形で旅に出る形も同じ。土方を拾う話も『遊撃戦』で一人生き残った日本軍と接触する2話、「居残り軍曹」と「老兵は死なず」と同じだ。
両者の差異は本質的差ではない。大林太良による世界各地の海幸彦山幸彦型神話での類型紹介でのバージョン違いのようなものだ。なくしたのは針ではなく猟犬である、舞台は海での漁労ではなく山での狩猟である程度の差だ。
まずは、ヤマトの二作目を作る時に「『遊撃戦』の構造やモチーフをそのまま使おう」という話としたのだろう。もちろん、それは違法性はない。『七人の侍』から『荒野の七人』を作るようなものである。あるいは『隠し砦の三悪人』からR2-D2とC-3POを抽出したのと同じだ。差し支えはない。
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