fc2ブログ

RSS
Admin
Archives

隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
→ 新刊・既刊等はこちら

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Powered by fc2 blog  |  Designed by sebek
2019.02
06
CM:5
TB:0
14:20
Category : 未分類
 安全保障屋や軍事セクターは相手を過大評価する。「仮想敵は強力だ」といっていれば商売になるからだ。日本ならかつてのソ連脅威論やこの間の北朝鮮弾道弾の脅威はまったくそれだ。またこの間のレーダ照射は危険でアブナイもその類である。

 これは他国でも同じだ。中国の解放軍関係者はクールジャパンを過大評価している。それにより「日本の文化産業は強力になった」と完了形で書いている。そして日本に負けないように中国も同じような文化のゴリ押し輸出をすべきと示唆している。

 具体的には「”酷日本”戦略及其対日本外交的影響」である。酷日本はクールジャパンの中文訳であり悪い意味はない。。

 クールジャパンで日本の国家影響力は増すともしている。上で紹介した部分は「日本文化産業在国際上形成了」(p.35)と完了形で成功したとしており、さらにはそれにより「以増強日本産品国競争力並堤升国家影響力」(p.35)と述べている。

 筆者は解放軍関係者だ。張光新さんは解放軍外国語学員、李可さんは解放軍理工学院のそれぞれ講師だ。

 その結論も日本の安全保障屋や軍事セクターの言うことと似ている。日本が酷日本によりソフトパワー面での国力を増している。だから中国も国の金を突っ込んで文化影響力を増すべきといった中身だ。

 だが、実態を知る日本人からすればどうかしている。クールジャパン政策は死に体である。もともともどうかしている。実際は経産省の業界利益があり、アレ政権がそれと結託して年1500億をブチ込んだアレ政策である。そしてすぐに各種推進体のアレ経営が問題になっている。

 だが中国の安保軍事セクターは過大評価している。中国に限らないが安保軍事のセクターはフシアナなのだろう。

 ちなみに、さらに裏返しにすれば日本における孔子学園への評価も似たようなものだ。日本の安保軍事のセクターは「孔子学園は文化侵略の手羽先」のような口を効くが、実際を見るとさほどのものでもない。仮想敵国のやることはなんでも強力な効果を持ち脅威に見える。そのような病気に掛かっているのだろう。



*   張光新、李可「”酷日本”戦略及其対日本外交的影響」『東北亜柔実力』32(東北亜学刊、2017.3月)pp.35-40.
スポンサーサイト