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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
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2019.10
13
CM:21
TB:0
13:53
Category : 未分類
 ネトウヨ連が「今回の台風で八ッ場ダムが洪水抑制に大活躍した」とか言ってる。例の旧民主党への非難だ。

 ただ実際にはあんま効いているようには見えない。

 ざっと書くなら

・ 八ッ場ダムは利根川水系である。今回に関東で氾濫が問題となった荒川水系や多摩川水系ではない。

・ 水自体もさして貯めていない。
 - 台風直前の11日の段階で水位は38m/46mと水位の80%に達している。
    ダムの形状を乱暴に錐体として貯水率は約50%、45×100万立米。(ダムの湛水量は90×100万立米)
    台風の水が貯められる量も残りの45×100万立米
 - ダムの流域面積は700平方キロ、草津の12日降水量は250ミリ、流域の降水は175×100万立米
 - つまり降水量の38%を溜めただけ

・ 調節効果は利根川に流れ込んだ雨水の2%以下
  利根川に流れ込んだ雨水は2500×100万立米。流域面積は1万7000平方キロ、流域平均降水量を少なめだが150ミリとした

・ 利根川の断面積は八ッ場ダム分に耐える
 - 利根川水系は荒川や多摩川より強い。
     ・ 「堤防-利根川-堤防」の洪水堤外地の幅は広い
     ・ 天端も高い

→ 八ッ場ダムがなくとも利根川水系は問題は生じなかった


 あとは、建設の経緯とか費用対効果との比較検討だよね。反対がなくて安価に作れるなら45×100万立米も割が合うかもしれないけどその逆ではねえ。
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2019.10
13
CM:4
TB:0
05:18
Category : 未分類
 入間川の水害シナリオで最悪の展開は多摩川の流路変遷だろうね。多摩川の流れが入間川に突っ込めば川沿いは大変となる。落合橋以南の荒川も無事ではすまないだろう。

 青梅のあたりは多摩川の扇状地となっている。頂点は宮の平駅付近だ。今の多摩川はその南端を通っている。

 そして、その多摩川扇状地の北端に霞川が流れている。これは入間川の支流だ。距離は1kmも離れていない。

 なにかの機会で川筋が入れ変わる。例えば台風の大雨の中で南岸側山地が崩れて川筋を埋める。そうなると多摩川上流の水は霞川に流れ込み入間基地のあたりでそのまま入間川に流れ込む。

 その場合には大洪水となるだろう。入間川の河川断面積、まずは堤外地(堤防の川側)間の面積では捌ききれない。まあ南北両岸が台地のあたりならあまり浸水域は広がらない。一段低いところが水をかぶるだけで済むだろう。ただ八瀬大橋以南は大変で落合橋以南は川島も川越低地も大変となりそのまま荒川もあふれさせるのではないかね。

 何を馬鹿なことをというかもしれない。

 でもねえ、今の入間川って多摩川の痕跡でもあるんだよね。武蔵野台地を大きくえぐられた現入間川流路は多摩川北流の名残なわけだ。小畔川と赤間川の間の低地は昔に多摩川が流れた結果できたわけだろうよ。そもそも多摩川扇状地ができたのも多摩川の流路変遷の結果だ。北方向に今の入間川流路に流れたリ南の現多摩川河道にながれたりの浮気の産物であの地形はできている。





 と書いていて気づいたのだけど、所沢三富の要因もそれだなと。狭山丘陵が盾になって多摩川の侵入を防いだから所沢から三富方向はは侵食をうけていない。また表流水は開析の結果低くなった入間川・多摩川の方向に去ってしまう。川から遠いから地下水も涵養されないしそれも入間川・多摩川方向に流れる。崖からドンドン流れ出る。

 だから所沢も三富も地下水位も深いところにある。「所沢には嫁にやるな」(水くみが大変)とか、近世に野火止用水ができるまでは水がないから三富が放置されたとか。古代東山道付近にある掘兼の地名とか、あのあたりの「まいまいず井戸」の原因もそれなんだろ。