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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2020.04
30
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16:55
Category : 未分類
 土曜日の東奥日報にコメントが載りました。

2020年4月30日東奥日報

2020年4月30日コメント部分

 ちなみに、コメントは電話で10分、その後にメールで2500字、パッと30分くらいで書いて送りました
 全文はナンなのである程度の項目だけで示すと下のような感じです

 B-1Bの進出について一言で言えば「日本を安心させるためのデモンストレーション」だと思います。

1 戦略空軍基地としてのグアムの価値は低下した
2 グアム撤退で日本政府は米軍事力のプレゼンスに不安を抱く
3 そのためほぼ同時期に米本土からの展開を展示した
4 演習はほぼ政治的目的だけが追求される

 細かく言えば
1 戦略空軍基地としてのグアムの価値は低下した
  そのためB-52の撤退が決まった
 ・ 必ずしも攻撃拠点としてのグアムは必要はない
   もともと戦略空軍は世界規模に展開可能である
   (以下細目は略)
  - もともとは冷戦時代に嘉手納や硫黄島はソ連に近すぎるために後退し
    日本への沖縄、小笠原返還で米領グアムに固定化したもの
   (以下細目は略)
 ・ 対中戦でのリスクが高まった/安全地帯ではなくなった
   (以下細目は略)
 ・ 高コストの基地となった
  - 本土から離れているため輸送コストや人員配置、技術者招聘が高く付く
    (以下細目は略)
  - 航空機の運用コストは嘉手納のほうが安い
    (以下細目は略)

2 グアム撤退により特に日本政府は米軍事力のプレゼンスに不安を抱く
 ・ グアム撤退は軍事力の後退の印象を伴う
    (以下細目は略)
 ・ 米軍実務層や中国北朝鮮は撤退を気にしない
  - 米軍の実務サイドは問題にしない
    (以下細目は略)
  - また中国も北朝鮮も米軍事力の後退の印象は持たない
    (以下細目は略)
 ・ 日本政府ほかの同盟国とと米外交サイドは気にする
  - 特に日本は米軍事力のプレゼンス低下に敏感となっている
    (以下細目は略)
  - 米外交サイドほかもプレゼンスの低下を指摘する
    (以下細目は略)

3 そのためほぼ同時期に米本土からの展開を展示した
 ・ 最大目的は日本政府を安心させることである
  - なかでも外務防衛の安全保障実務セクターを安心させること
    (以下細目は略)
 ・ 同時にグアム撤退は問題ないといった米国内向けの説明ともなる
  - 「実際に米本土基地から展開可能です」
 ・ 理屈としては中国、北朝鮮への圧力ともなるとする
  - おそらく、日本の安全保障セクターはそう説明する
 ・ 空自を演習に参加させること日米同盟の深化が図れる
  - 空自の顔も立つ、米軍の空自への貸しにもなる
  - なによりも日本の政権の望む状況の展示ともなっている

4 演習はほぼ政治的目的だけが追求される
 ・ 以上の背景からすれば
   演習は軍事面での必要性や実用性を反映する必要はない
 ・ 基本はB-1が本土から東アジアを作戦範囲に収めていることを提示すればよい
 ・ 加えて、米戦略空軍からすれば
   米国内向けに戦略空軍と米空軍の価値を示せると都合がよい
 ・ 空自との共同訓練もまたプレゼンスである
  - 日本に向けて日米同盟は機能している、日本はパートナーであることを示す
  - 空自に花をもたせる、日本国内向けに我々は空自は米空軍と協同していると
    アピールするチャンスを与える
 ・ 空自戦闘機との共同訓練は一緒に飛ぶだけ
  - 推測でその内容を具体的に挙げるとすれば
    A 事前計画通りに合流すること(護衛任務ほかと理由つけるかもしれない)
    B 相互の通信の確立、米爆撃機と日本戦闘機で円滑に連絡できることの確認
    C 重視される内容は写真撮影、PHOTEXと呼ばれる演習写真の撮影
      最も失敗は許されない任務はこれ
 

 だと思います

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