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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2020.08
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Category : 未分類
 「安全保障でアメリカの特定の大学に行って帰ってきてすぐにテニュアを得たやつの主張って『日米同盟は大事』だけで何の新しい発見もないので読む価値ないよね」(大意)といった文章を金曜日に国会図書館で読んだ。

 白井聡『戦後政治を終わらせる -永続敗戦の、その先へ』(NHK出版、2016年)の一節である。買い落としていたので帰りしなに本屋を回って見つけて買った。

 アメリカにおける国際関係論とはどういう学問なのか。これは「アメリカの国益を最大化するためにはどうするべきかを考える学問」と明快に定義されています。[中略]日本人がアメリカに行って、この分野で学位を取り、当地の人脈を作り、そして帰国後に日本の大学や研究機関で職を得て、講義や教育、あるいは政府の政策に助言をしたりする。[中略]
 なぜわれわれが、国際政治学者の本を見るとき、学歴経歴から見るのか、察しがつくでしょう。[中略]つまりある国際政治学者のアメリカ滞在歴が長く、帰国後にあっという間に良いポストに就職しているというような場合、その著書の主張は「日米同盟は永遠に続くべきである」というものであると、見当がつくのです。そのような結論ありきで書かれた書物に、当然知的緊張はありません。(白井,pp.104-105)


 まあ顔が浮かぶよね。

 故人なら岡崎久彦さん。まあこの人はそれっぽく扱われていたけど書いてあること読むと「日米同盟は永遠に続くべきである」(白井)しかない。なんでそうなるのか、その部分をよく読むとまずは宗教的確信でしかなかった。

 生きている有象無象もいくらでも挙げられるね。国際政治とか安全保障とか自称している方々で、経歴にジョージタウン大学とかハドソン研究所が入っているあたり。だいたい就職先も似たようなものになっている。

 その中身もまあ「日米同盟は永遠に続くべきである」(白井)の亜流しかない。最近だとファイブアイズだのインテリジェンスだのといったアレだし香港や台湾問題で「法の支配」の陣営がみたいなアレかね。日本にとってその選択は得なのかどうか境界線上で微妙な部分なんだけどなぜか連中はガン推ししているあれだ。

 まあ身過ぎ世過ぎなんだろう。「日米同盟永遠論に与すれば得点が得られる」とみている。だから「「ファイブアイズは『日米同盟永遠論に寄与する』ように見えるからたぶん正解で賛成」なんだろうねえ。あるいは宗教的確信かね。

 ちなみに、あの連中はどこぞで安全保障政策の実務やっている連中にはあんまし信用はされていない。生きている有象無象についても「この経歴ってテニュアのための職業訓練だからねえ」と一蹴されている。何故か安全保障分野だけはテニュア獲得の実績がある日本の大学・大学院を出ていて、その後がジョージタウンとハドソンだとね。*

 ただ、現状では風見鶏的に利用はしている様子である。日本政治が永続敗戦論(この言葉も左っぽいから連中で使う人はいないけど)的構造にあって政権との方向性から影響力がある。だから政策にはその方向の力がかかっている。だからそれを利用するんだみたいな感じね。


* 「あの大学系統の安全保障の人って『コーネルとかフランス東洋学院でアジアの地域研究しました』みたいな人っていないよね、世間の大学で国際関係とかでテニュアとる本筋ってそっちなのに」みたいな話をしたことを覚えている
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