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会話が成立するには前提がある。
それは相手の主張を理解できるというものだ。
この前提がなければどうしようもない。それでは何を言っても詮もない話でしかならいからだ。
■ 整備数縮小と更新をやめたほうがいいという話
そのような心持ちとなる事態があった。
筆者は今月売りの『軍事研究』* で次のような記述をした。発売中であるのでこの先の話の展開に最低限の部分だけを切り出すと次のような内容である。
C-2整備は縮小したほうがよい練習機のT-7への更新は止めたほうがよいといった内容だ。
■ それが廃止だってさ
それを廃止と読み取られるとはね。これは模型屋さんほかによる反応である。
まあ驚いたもんだ。「輸送機も練習機も金かかるから廃止」(NBu(144スケモ防衛隊))とか「練習機もいらない」(矢崎十兵衛竜座@9/27維新vs岡山)と理解するとはねえ。
そして「話は通じまい」とも思ったものだよ。
■ 水準は合わせられないねえ
そして「離乳食みたいな内容の軍事記事が増えるわけだ」ともね。
安全保障を、軍事技術をわかりやすく解説するの類がある。まあ新しい発見の一つもないない文章であって「安全保障の話とかいってるけど武器を紹介しているだけじゃん」みたいなヤツだ。
アレはこの水準の方達にあわせた内容だと合点がいったよ。兵器の模型とか写真ばっかの方達に合わせるとああなるわけだ。
そして、あの手の媒体の記事が抽象化を扱わないのもわかった。それが成立しないからだ。
彼らは物事の深化は稠密性にあると信じている。取るに足らないほど微細なことまでしていることが物事に詳しいのだと思い込んでいる。P-3Cの5663号機と5665号機の違いを知っている。ゼロ戦のネジの数を知っている。それが軍事に詳しい安全保障に詳しいと信じ込んでいるわけだ。
だから模型雑誌とヒコーキの写真雑誌はあんな感じにもなる。それも顧客に合わせているというわけだ。文章読解力と論理構成力の水準を想定読者にあわせなければ読まれないし売れもしないのである。
結果、当然ながら知的緊張のある記事は出てこないということだ。
* 文谷数重「航空自衛隊は劣勢を覆せるか」『軍事研究』655(JMR,2020.10)pp.68-79.
ちなみに納品したテキストファイルに付けたファイル名は「空自領空警備に穴が開く」である。
それは相手の主張を理解できるというものだ。
この前提がなければどうしようもない。それでは何を言っても詮もない話でしかならいからだ。
■ 整備数縮小と更新をやめたほうがいいという話
そのような心持ちとなる事態があった。
筆者は今月売りの『軍事研究』* で次のような記述をした。発売中であるのでこの先の話の展開に最低限の部分だけを切り出すと次のような内容である。
また支援用航空機にも峻別の余地はある。
なによりC-2輸送機である。現状ではC-1と同数に近い比率で置き換えようとしている。だが、本来C-2はそれほど調達する必要はない器材である。その整備数を縮小すればやはり調達コストと運用コストを大幅に引き下げられる。(文谷,2020,p.79)
また練習機の更新も峻別すべき事業である。
今後の練習機更新にはT-7を推す意見がある。T-4の次の練習機にといった意見だ。
だが、それはやめたほうがよい。(文谷,2020,p.79)
C-2整備は縮小したほうがよい練習機のT-7への更新は止めたほうがよいといった内容だ。
■ それが廃止だってさ
それを廃止と読み取られるとはね。これは模型屋さんほかによる反応である。
NBu(144スケモ防衛隊)@144defenceforce
今月の軍研「コスト削減のために戦闘機はF-35で一本化、輸送機も練習機も金かかるから廃止。どうしてももう一機種いれたいなら軽戦闘機のJF-17(著者オススメ)を導入したらどうだろうか」
というトンデモ論が載ってた。
https://twitter.com/144defenceforce/status/1304711822193299457
矢崎十兵衛竜座@9/27維新vs岡山@yazakiryuza
軍事研究でF-3は無駄、全部F-35で統一すべき、練習機もいらない、JF-17を買うべきという記事があると聞いてM谷かKYTNあたりかなと思って読んだら案の定M谷だった。こんな与太記事を平気で載せるから軍研は買う価値ないんだよなぁ……
https://twitter.com/yazakiryuza/status/1305743729366454272
まあ驚いたもんだ。「輸送機も練習機も金かかるから廃止」(NBu(144スケモ防衛隊))とか「練習機もいらない」(矢崎十兵衛竜座@9/27維新vs岡山)と理解するとはねえ。
そして「話は通じまい」とも思ったものだよ。
■ 水準は合わせられないねえ
そして「離乳食みたいな内容の軍事記事が増えるわけだ」ともね。
安全保障を、軍事技術をわかりやすく解説するの類がある。まあ新しい発見の一つもないない文章であって「安全保障の話とかいってるけど武器を紹介しているだけじゃん」みたいなヤツだ。
アレはこの水準の方達にあわせた内容だと合点がいったよ。兵器の模型とか写真ばっかの方達に合わせるとああなるわけだ。
そして、あの手の媒体の記事が抽象化を扱わないのもわかった。それが成立しないからだ。
彼らは物事の深化は稠密性にあると信じている。取るに足らないほど微細なことまでしていることが物事に詳しいのだと思い込んでいる。P-3Cの5663号機と5665号機の違いを知っている。ゼロ戦のネジの数を知っている。それが軍事に詳しい安全保障に詳しいと信じ込んでいるわけだ。
だから模型雑誌とヒコーキの写真雑誌はあんな感じにもなる。それも顧客に合わせているというわけだ。文章読解力と論理構成力の水準を想定読者にあわせなければ読まれないし売れもしないのである。
結果、当然ながら知的緊張のある記事は出てこないということだ。
* 文谷数重「航空自衛隊は劣勢を覆せるか」『軍事研究』655(JMR,2020.10)pp.68-79.
ちなみに納品したテキストファイルに付けたファイル名は「空自領空警備に穴が開く」である。
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