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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2020.10
10
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Category : 未分類
 タイトルは今月の『世界』にあった一節である。「ジェネレーション・レフト宣言」* で斉藤幸平さんはこのように述べた。
(*1)斉藤幸平「ジェネレーション・レフト宣言」『世界』938(岩波書店,2020.10)pp.23-33.

「『経済を語ってこなかった左派』という藁人形たたきが、今度は逆に経済問題だけを左派・リベラルは優先的に語っていけばいいかのような言説へと横滑りしていく(6)」(p.26)

「6 ブレイディみかこ, 松尾匡、北田暁大『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学」(亜紀書房,二〇一八年)。本当に左派が経済を語ってこなかったのであれば、井手英策、金子勝、宮本太郎など『世界』でもなじみのある面々はいったいなにを語ってきたのだろうか。単に財政出動をして経済成長をしようという路線『だけ』が『経済を語る』こととしてカウントされるように、その定義が恣意的に狭められていることがわかる。」(p.33)


 まあ響く話だ。特にお理工さんの言い出すそれと全く変わらない。

 例えば菊地誠さんは野党やリベラルに「財政出動をしないことだけを攻めろ」といっている。これは「政治の不正に文句をいうな」と言っていることと同じだ。
kikumaco(10/31,11/22ビッグアップル)@kikumaco
安倍政権にしろ菅政権にしろ、とにかくくだらないことで批判しないで、財政出動が足りないことを非難しましょうよ。国はもっと金を出せ、という声を大きくしないと。それがだいじよ、今は
https://twitter.com/kikumaco/status/1310579972822585346

kikumaco(10/31,11/22ビッグアップル)@kikumaco
何度も書きますが、野党支持者、特にリベラルを指向する人たちはぜひとも「そろそろ左派は経済を語ろう」を読んでください。必読です。今の野党のなにがどう間違っているのかが分かるし、僕たちが求めるべき真のリベラル勢力がどういうものかを考えさせてくれます。未読のかたはぜひ
https://twitter.com/kikumaco/status/1308990627074498560


 経済や政治にある不公正や不健全に触れずに「財政出動をして経済成長をしようという路線『だけ』が『経済を語る』こととしてカウント」(斉藤)しているようにしか見えないものだ。



■ グレタさんへの共感に恐怖するネトウヨ層 

 もう一つ考えさせられた字句もある。別記事(*2)におけるグレタさんへの共感を示す一文だ。
(*2)岸本聡子「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」『世界』938(岩波書店,2020.10)pp.34-41.

スウェーデンの一六歳の環境活動家グレタ・トゥンベリがたった一人で起こした行動の共感は、二〇一九年のはじめ、学生たちが気候のための学校ストライキとしてヨーロッパ全域に広まった。(p.41)


 日本のネトウヨ層の反応はなんだったのだろうかという疑問である。ネトウヨ層は「グレダは左派勢力に操られている」「背後には環境ビジネスがある」といっていた。

 彼らはなぜそのような反応をしたのか。

 まずは恐怖なのだろう。

 ネトウヨたちは環境問題を歯牙にもかけなかった。あるいは矮小化していた。それが自称現実主義の類であるからだ。

 だが、その環境問題や環境活動家が世界的に共感を得た。それによりネトウヨ層は自分たちの足元が実は誤っているのではないか。また自分たちこそが多数派といった根拠のない自信を失ったことに恐怖したのだろう。(*3)

(*3) ちなみに、ネトウヨ層の「自分たちこそが多数派である」という根拠のない思い込みは例の学術会議の件でも出てきている。「レジ袋で世論は学術会議に背を向けている」「世論は学術会議を廃止に傾いている」とか言い出しているあたりは全くそれ。エコチェンバーの中のアレ常識を世間の常識であると思いこんでいるわけだ。それが一致していないことを伺わせる事態が起きると自己が不安になる。「マスコミの工作だ騙されるな」とか「背後に巨大な敵がいて世間はそれに動かされている」となるのだろうよ。
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