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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2021.01
10
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15:34
Category : 未分類
 対艦ミサイルが最終突入時に高機動を行う。それにより防御側の方向判断や測角が甘いレーダの追尾を困難とさせる。運動解析も厄介にさせる。

 これのやり方は30年以上も前から行われている。ハープーンでは80年代からハイダイブ機動があった。90年代となると各種の高機動がそれだ。

 今更それを日本のミサイルが目指すといってはしゃぐのは不思議なものだ。
はらぺこ(CV:沢城みゆき)@harapeko11
SAMかいくぐるためにステルス性を、CIWSかいくぐるためにバレルロールかましながら突っ込んでくるというイカれた機動性の島嶼防衛用新対艦、もうここまできたらミサイルという名の無人機
https://twitter.com/Sikakugouma/status/1342650796156940289


 おおもとはJSFさんの記事らしい。JSF「飛翔中に衛星中継で敵目標最新位置情報を受け取る12式地対艦誘導弾能力向上型」『YAHOO!JAPAN  ニュース』(2020.12.25) で今更ながらに新技術っぽく書いている。

最終突入段階でバレルロール(螺旋を描きながら回転する飛行)しながら飛翔することで、敵艦の近接防空兵器の対空機関砲の照準を回避することを狙っています。これを行うには機体と翼の強度を確保し高度な誘導制御技術が必要となるでしょう。(JSF)


 ほんとに何回も繰り替えすが「何をいまさら」なんだよねえ。

 そもそも大した技術でもない。高機動とはいうものの加速度ほかの負担はたいしたものではない。従来の各国製対艦ミサイルでも実現している。だから強度はあんましいらない。「高度な誘導制御技術」(JSF)なんかもいらない。ミサイルはホーミングが必要もなくなる距離まで来るとレーダなんか使わない。あとはその距離内でできる上下左右への蛇行と最後の最後で元のコースに戻る程度の制御でよい。

 なによりも「超音速よりこっちのほうが厄介」ということに気づいていなかったこと。急に「対艦ミサイルの終末高軌道厄介」とかいってる御仁はみんなそう。それまでは「ASM-3の超音速が正解、高機動や超低空、高度ステルスよりもそっちのほうが大事」といっていたような人たちである。

 なんつーかね「防衛省がやることが正解」と思い込んでいる感じがね。

 その上で自分で一切考えず評価もしない。10年前にもいったけど「『10式戦車は軽量でスゲー重戦車なんか時代遅れ』といっていたのが翌年に重戦車の11式戦車ができると『11式は重量で強力、軽量戦車なんて時代遅れ』」と言い出す感じ。まあ、日本の対艦ミサイル整備でASM-3の改良型がキャンセルされて極超低空、高機動、高ステルス路線に移ったら「超音速ミサイルなんて時代遅れ」とか言い出すのだろうね。このカシオミニを賭けてもいいよ。

 
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