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- » 2021 . 02
Category : 未分類
自称現実派が嬉々として「再稼働」と言い出している。「電力に余裕がない」を奇貨とした主張だ。
だが「再稼働」の訴えはセクター外には広まらない。まったく賛同がない。自称現実派の身内限りでしか通用していない。
その理由は簡単だ。電力は足りている。電力業界がLNG調達に失敗しただけの話である。世論は原発に全く期待していないためだ。だから共感も賛同もないのである。
■ 電力足りている
そもそも電力は不足しているか?
不足していない。需要量に見合う分が通常通り供給されている。
需要の切り下げもほとんどやっていない。普段は安値で電気を売ってる大口需要に減らしてくれといっているだけである。
電力需要の相当を占める一般家庭や一般の契約には何も言っていない。コマーシャル等で「一般家庭のご協力」すら求めていない状態だ。
実際には相当の余裕がある。その気になって家庭に協力要求をすれば需要の5%は減る。政府から各種団体に呼びかけを頼めばさらに10%は減る。
それをやっていない段階で本当の危機ではないのである。
■ LNG調達をしくじっただけ
供給力不足も大した問題ではない。単に経産-業界の日本のLNG調達見極めがダメだっただけの話だ。理由とされるLNGスポット価格の問題は大した問題ではない。
まずは調達見通しやストックをケチった。厳冬が予想されるのにギリギリしか買わなかった。普段のストックもあまりしていなかった。その程度だ。
スポットLNGは転売可能である。ヘンリーハブほかから普段から多めに買っておいてアジアLNGの中心であるハブの釜山で売るようにしておく方法もあった。
ストックもできないわけではない。蒸発損もあるが、蒸発している間はLNGは液体のままである。ガッツリためてボイルオフ分をちょびちょび使うやり方もある。
ボイルオフは再液化もできる。蒸発した天然ガスはマイナス160度であり、それをマイナス160度のLNGにするだけだから極端に高くはつかない。常温の天然ガスを液化するように300円はかからない。
だが日本はあまり貯蔵設備は作っていない。蒸発損が出る頭がある。また需要地は都会なので土地もない。だからあまりストック設備を作りたくはないのだろう。
■ 再稼働は嫌われている
なによりも原発は国民から嫌われている。電力会社コミで好意も失われておりまったく信用されていない。
だから全く選択肢にならない。特にこの程度の電力不足では全く共感を得られないのである。
その上で述べれば商業的にも選択肢となりにくくなっている。
電力単価は一番高い。つまりは原発を動かしても結局クソ高い電力を作るだけの話である。平場ではkwh5円もしない自由市場の電力にはかなわない。LNGにもかなわない。
それを売り続けるのも厳しい。割高電力を売っていると自由市場で調達する中小電力会社との戦いに負けるからだ。
もちろん、地域独占の名残がある今は大丈夫である。古い契約があるから高い電力でも騙して売れる。
ただ、将来はない。特に価格差が大きくなれば中小にながれる。
その意味では電力会社としても原発も再稼働も魅力はなくなりつつある。
だからそれを言い出さない。
さらには言えば自分たちの運用失敗が明らかになる。LNG調達に失敗し石炭火力も故障させたのは電力会社である。またそれを許した経産行政であり、そのような行政を続けた内閣の責任ともなるからだ。
■ 天候が回復するとその主張すら意味を失う
再稼働は話題とならない理由はこのようなものだ。電力は足りている。LNGの調達に失敗しただけ。原子力発電は嫌われており信用もなく魅力もない。
主張の賞味期限も相当に短い。その天候が回復して電力があまる。新規調達したLNGが届く。原発関連でいつものポカをまたする。そうなれば自称現実派の中でも再稼働は口にしなくなるだろうね。
■ オマケ
なんとなくなんだが。いまのこの状況でも本気でLNGを買っていないのかもしれない。
ぱっとググっても本気の努力は見当たらない。例えば釜山からのLNG調達とか航海中のLNGタンカーの積荷を丸々買うとか中小国向けを札束で叩いて奪うみたいなアレをしている話でてこない。
小手先の調達は「LNGがショートしない最低限の分だけ買いまししている」だけのはなしではないのかね。現場では天候回復すると剰るとか、壊れた石炭が治れば電気があまるとか、ヘンリーハブからの分が届くまで今の程度の調達でしのげるだろうみたいな話をしている。その程度の危機でしかないのではないかともねえ
だが「再稼働」の訴えはセクター外には広まらない。まったく賛同がない。自称現実派の身内限りでしか通用していない。
その理由は簡単だ。電力は足りている。電力業界がLNG調達に失敗しただけの話である。世論は原発に全く期待していないためだ。だから共感も賛同もないのである。
■ 電力足りている
そもそも電力は不足しているか?
不足していない。需要量に見合う分が通常通り供給されている。
需要の切り下げもほとんどやっていない。普段は安値で電気を売ってる大口需要に減らしてくれといっているだけである。
電力需要の相当を占める一般家庭や一般の契約には何も言っていない。コマーシャル等で「一般家庭のご協力」すら求めていない状態だ。
実際には相当の余裕がある。その気になって家庭に協力要求をすれば需要の5%は減る。政府から各種団体に呼びかけを頼めばさらに10%は減る。
それをやっていない段階で本当の危機ではないのである。
■ LNG調達をしくじっただけ
供給力不足も大した問題ではない。単に経産-業界の日本のLNG調達見極めがダメだっただけの話だ。理由とされるLNGスポット価格の問題は大した問題ではない。
まずは調達見通しやストックをケチった。厳冬が予想されるのにギリギリしか買わなかった。普段のストックもあまりしていなかった。その程度だ。
スポットLNGは転売可能である。ヘンリーハブほかから普段から多めに買っておいてアジアLNGの中心であるハブの釜山で売るようにしておく方法もあった。
ストックもできないわけではない。蒸発損もあるが、蒸発している間はLNGは液体のままである。ガッツリためてボイルオフ分をちょびちょび使うやり方もある。
ボイルオフは再液化もできる。蒸発した天然ガスはマイナス160度であり、それをマイナス160度のLNGにするだけだから極端に高くはつかない。常温の天然ガスを液化するように300円はかからない。
だが日本はあまり貯蔵設備は作っていない。蒸発損が出る頭がある。また需要地は都会なので土地もない。だからあまりストック設備を作りたくはないのだろう。
■ 再稼働は嫌われている
なによりも原発は国民から嫌われている。電力会社コミで好意も失われておりまったく信用されていない。
だから全く選択肢にならない。特にこの程度の電力不足では全く共感を得られないのである。
その上で述べれば商業的にも選択肢となりにくくなっている。
電力単価は一番高い。つまりは原発を動かしても結局クソ高い電力を作るだけの話である。平場ではkwh5円もしない自由市場の電力にはかなわない。LNGにもかなわない。
それを売り続けるのも厳しい。割高電力を売っていると自由市場で調達する中小電力会社との戦いに負けるからだ。
もちろん、地域独占の名残がある今は大丈夫である。古い契約があるから高い電力でも騙して売れる。
ただ、将来はない。特に価格差が大きくなれば中小にながれる。
その意味では電力会社としても原発も再稼働も魅力はなくなりつつある。
だからそれを言い出さない。
さらには言えば自分たちの運用失敗が明らかになる。LNG調達に失敗し石炭火力も故障させたのは電力会社である。またそれを許した経産行政であり、そのような行政を続けた内閣の責任ともなるからだ。
■ 天候が回復するとその主張すら意味を失う
再稼働は話題とならない理由はこのようなものだ。電力は足りている。LNGの調達に失敗しただけ。原子力発電は嫌われており信用もなく魅力もない。
主張の賞味期限も相当に短い。その天候が回復して電力があまる。新規調達したLNGが届く。原発関連でいつものポカをまたする。そうなれば自称現実派の中でも再稼働は口にしなくなるだろうね。
■ オマケ
なんとなくなんだが。いまのこの状況でも本気でLNGを買っていないのかもしれない。
ぱっとググっても本気の努力は見当たらない。例えば釜山からのLNG調達とか航海中のLNGタンカーの積荷を丸々買うとか中小国向けを札束で叩いて奪うみたいなアレをしている話でてこない。
小手先の調達は「LNGがショートしない最低限の分だけ買いまししている」だけのはなしではないのかね。現場では天候回復すると剰るとか、壊れた石炭が治れば電気があまるとか、ヘンリーハブからの分が届くまで今の程度の調達でしのげるだろうみたいな話をしている。その程度の危機でしかないのではないかともねえ
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