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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2021.02
26
CM:3
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12:33
Category : 未分類
 グレーゾーンが、グレーゾーンがと言っている連中がいるのだけれども。

 その話を見ていると四〇年前の裏日本アプローチそっくりの感がある。冷戦期の70年代末にソ連が沿海州から佐渡―新潟や山陰をつくといった主張だ。

 でも、今から見返すと当時からあまりまともに扱われていない。まともな人は言及していない。それはソ連の可能行動を超えており蓋然性もないためだ。技術的にはできないことはないが、それで日本には勝てない、またやったところで益もないと見られていたためだ。

 中国による対日グレーゾーンも似たようなものだ。やったあとの日中泥沼化や熱戦化の可能性を考えるとやれない。尖閣は一方的に盗めるような島でもない。

 確かに考えられる穴ではある。だが、現状でもまあ塞げる。安全保障というよりもピコピコの連中が言う程度のセキュリティホールみたいな話だ。もちろん深刻ではなく次のアップデートで対処しておく程度だ。*

 それよりは香港や台湾地区も含めた日中活動家の活動とそれによるエスカレーションだろうね。特に漁業を装った日本活動家のアレが契機となって衝突やら下手すると全面戦争のほうが警戒すべき現実味があるものだよ。


■ 国連海洋法と海警法と、足しても海上保安庁法しかしてない

 法律の話をしているのを見ていてもそんなもの。国連海洋法と海警法と、足しても海上保安庁法の範囲だけで話している。そこにある穴をつついて日本が滅びるみたいな話をしている。

 その外にある諸要素は全く抜いたスコラ派みたいな話をしている。

 まずは井戸の中の蛙が集まった論議でしかない。まったく郭の中を出ない話だ。

 海洋法の外にも世界はある。日中関係やそれぞれのセクターがどう動くか、中国の国内事情や日米同盟や日中米の経済利益といったものだ。

 それを見たほうがいいと思うもんだよ。米海軍のコース・オブ・アクションのアレみたいに、彼我のシチュエーションをぶつけてグレーゾーン戦法とやらが①適切であるか? ②実現できる範囲にあるか? ③アクセプタブルであるか?を検討しろと。

 中でも国連海洋法を不磨の大典みたいに扱ってる連中はどうもね。中国が無視して日本巡視船に射撃してもこっちは反撃できないみたいなナイーブなこと言ってる。正当防衛とか緊急避難とか戦時復仇とかあるわけだし、中国も「平和憲法を持つ日本は絶対それをしないからグレーゾーン大成功」なんて甘い考えを持つかと。


* 組織が注意しとけばいいていどなのだが、海自や海保、あと警察庁あたりが自分たちの商売を重要に見せたいし、予算や組織人員を増やしたい頭があるか「グレーゾーンは危険であぶない」といっているようなものだけどねえ。
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2021.02
23
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01:05
Category : 未分類
 「中国は国際法を無視しない」を書きました

Japan in-depth : https://japan-indepth.jp/?p=57370
ヤフー : https://news.yahoo.co.jp/articles/159e4bc40dc890b469b9dafc853efbceeaa746fa

 海警法で中国があぶないばっか言っているけど、今までの振る舞いからすりゃ中国は国際法を優先するよといった内容です。ついでに日本政府もそれがわかっているから「懸念」しかしていないよとか、まずは国共内戦では台湾が大陸を攻撃した例ばっかだよといったことも書いておきました。

 ヤフコメとか見ると中国の手羽先とかいってますけど、じゃあ「中国は国際法を無視して海警法を優先する」と信じているのか?と聞いてみたいものです。
2021.02
14
CM:5
TB:0
19:21
Category : 未分類
 初任幹部のときに技術の話はたいてい業者さんから教えてもらっていた。建築は何となく分かる。でも土木の話は漠然としか理解していない。設備の話はイメージもできない。

 海自はOJT主義つまりはいきなり仕事しろとなる。3術校の施設課程は基本中の基本しかしない。だから建築土木電気をやっていない、また海曹海士をやっていないそれ以外の大学出は、まずはいきなりの仕事となる。

 己の場合は知らないことは業者さんから教えてもらっていた。特に横須賀で建設土木設備、海洋土木も含めていきなりやるときにはそれで勉強していた。雑誌や本も読んでいたが、それは広く基礎から応用に向かう形で効率が悪い。それよりも、今の問題とその結論を教えてもらう。そして雑誌や本で逆算でそこ至るまでの知識を拾っていくほうが効率がよかった。

 巡航戦車になったおぷさんの発言でそれを思い出したよ。

巡航戦車になったおぷ@ef2818
今の現場で、「弊社」の新入社員に対してすごく親切かつ厳しく指導してくれる方がいてね、その人が言うには自分が新人のときにもっとちゃんと教えてもらいたかったという思いがあるからだという。あんたいい人だね!
https://twitter.com/ef2818/status/1360612543207677952


巡航戦車になったおぷ@ef2818
あ、この「いい人」はゼネコンの正社員です。
https://twitter.com/ef2818/status/1360613644761931776


 八戸が終わって横須賀で施設係になった時期はよく覚えている。それまでは除雪指揮と分隊士だけやっていればよかった。それが建設そのものをやるようになったときのことだ。採用する工法、一般的な工法、特質、注意点ほかを五洋(正確に言うと五栄)と六国建設の代理人さん、川鉄エンジニアリングのコンサルさんに教えてもらった。そして本で調べるときのキーワードを拾い、その後に理解の答え合わせをしてもらっていた。

 時間は相当あった。防衛施設局(当時)の監督官は打ち合わせに時間通り来る試しはない。三〇分から二時間かそれ以上ある待ち時間に話を聞ける。事務所の外には実物教材はあるし、施工中の写真もある。それで教えてもらっていた。

 そのあと、その施設局の連絡官になったときにもそうしていた。特にコンサル屋さんだ。ほぼ技術士なのでその分野は悉皆知っている。だから待ち時間やら監督官支援業務での車両移動中にはよく教えてもらっていた。

 変わったところでは青森県土木の定年前のオトッツアンも結構教えてもらった。大湊浚渫土の青森港埋立工事処理についての話の際に浚渫埋立ほかの土木関連の小技、海自じゃやらないやり方を結構教えてくれる。本人たちは世間話のつもりなのだろうがこっちはメモをとっていたくらいだった。

 その後にC4SC、どこかにある防衛省の秘密司令部の施設係長のときには住重と日本カルミックと三菱電機と清掃屋さん(清掃屋さんは3回変わったが代理人はいつも同じ人、雪印を退社した方だった)ね。ここもヤケに待ち時間が長いのでその技術について資料にないことまで教えてもらえた。特に住重の設備代理人(50代)は本来は全然関係ない三菱電機の設備代理人(30代)にも教えていたし、三菱電機の代理人も住重に缶コーヒー持って聞きにいっていた。

 面白いところだとこの4社で人のやり取りもしていた。入構できる人が制限されている。すぐに許可は下りない。工期3日のうちその作業は1時間もない。そんなときに似た機材を持っている業者と人や工程をやり取りするようになった。

 なぜか以前は認めなかったらしい。最初に業者から「それやっていいか?」と言われたときに先任やってもらっていた監督官の海曹に「どうします?」といわれて「いいんじゃない」と答えたのを思い出した。以前はできなかったという。だがそれを拒絶した理由がわからなかった。今から思えば会計(統合部隊なので経理ではない)あたりにわざわざ聞いての反対されたのではないかと思う。経済的合理性はあるし立ち入りでも工期でも官側にとって有利なのに。
2021.02
09
CM:2
TB:0
12:33
Category : 未分類
 ビットコイン高騰云々がニュースになっているのだが。

 それなりに普及すると米国の経済制裁の効きが悪くなることとなる。銀行を使わせないアレだ。SWIFTコードだかを使う銀行の国際決済をできなくさせるやつの威力は減る。まずはイランとか北朝鮮も普通に決済ができるようになる。

 逆に、銀行制裁ばっかやるとビットコインの類も普及する形となる。国ごと禁止とかをしょっちゅうするとそうなる。その国家や組織や国民は暗号通貨に流れる。ビットコインの類を使うやつが増えるからだ。

 まずは銀行八分はさじ加減ではないかな。やればやるほど効果が薄くなる。今は効いているがそのうち効かなくなる。

 これは北朝鮮禁輸も同じ。禁輸水準を上げれば上げるほど経済封鎖突破の旨味が増す。だから効果は逓減する。

 それでいてコストばかりかかる。

 今の海上監視はそれ。せどりを~と言ってもねえ。武器とか精密機械といったほんとに必要なものは中朝国境あるいは厳密に言えば面していないが中露国境から通る。それは止められない以上は真面目にやってもね。密貿易ほかの利潤を増やすだけになるのではないかね。

 それからすれば、経済封鎖もたまに監視して道向を掴むだけでいいんじゃないかな。

 一番いいのは交易復活だけどね。フット・イン・ザ・ドアとやらでこっちの影響力を増やす。また資本主義の毒で相手の体制を腐敗させる、国民を堕落させる。そっちのほうがいいいと思う。どうせ核は放棄しないから。
2021.02
08
CM:13
TB:0
19:56
Category : 未分類
 「そうりゅう」の接触事故の件なのだけれども。

 もちろん全然状況はわからない。

 ただ、その上で、あり得るだろう原因を上げるとすれば、接敵目標と接触したのではないか。


■ 接敵行動をとって、なんらかのミスで衝突かな

 商船を目標として接敵しようとした結果の事故ではないか。もちろん衝突する気はないがギリまで近づこうとした。そこで意図しない状況が発生した。その結果として衝突しのではないか。

・ ギリまで近づこうとしたら相手が転進した
・ 測的ミス
・ ギリで接触しないと踏んでいた

 このどれかじゃないかな。


■ 急浮上と漫然航行はないと思う

 急浮上は、多分ない。えひめ丸の件があるからその際には十分に注意するだろう。だからそう判断できる。単独でやるとしてもまずレーダ含めてで水面を監視してそっから潜って急浮上するだろう。

 通信等で漫然と露頂航行していて接触もない。商船のディーゼルは直結しているので騒音は法外に大きい。それが聞き取れないことはないし周囲は潜望鏡で監視しているはずだ。

 充電している状態でもまずは同じ。充電中でもまわりは見る。仮にすぐに潜れない、速力がないから注水して沈下しかできないとしても逃げようはある。電池を使えば水平面の移動は容易なはずだからだ。


■ 充電中かつ見張り不十分はあるかもしれない

 ただ、この充電中の場合には不運もあるかもしれない。露頂で停止状態で充電中に(このやり方があるかは知らない)の状況で、見張りが気づかない状況で突然目標が現れる。それが衝突コースで、潜水して避けられない上に、行き足がないからほとんど動けずに衝突はあるかもしれない。


■ 書かないのも商売上で正しくないと思うから書いたよ

 まあ、極端な重大事故ではないし軽傷のみで死者もないから書けるのだけれどもね。

 もちろん重大事故ならどう書くかは悩む。

 その上、たぶん艦長は同期だ。それに引っかかる部分はある。書きたくない心持ちもある。

 でも、己の商売からすりゃそれで書かないのも正しくない。前にも「事象というな事件といえ」と自分でも言っている。

 だから書いてみたもんだよ。
2021.02
06
CM:5
TB:0
16:19
Category : 未分類
「小型艦艇名『しま』に統一すべき」を書きました。

・ JAPAN In-depth : https://japan-indepth.jp/?p=56879
・ ヤフー : https://news.yahoo.co.jp/articles/4180fce42a4766d330c735f8d3de0f8e0f181d1e

 最初は「『ホニャララとり』って付けても鳥は投票しないからムダ」って書こうと思っていたのですが、まあ統一すべき「しま」の有利ということで。

 専従掃海艦艇は10隻残るかどうかで非FRPはあと3隻分だからね。そうはならないけど単にメジャー順とすると海内六六国二島の筆頭「つしま」「いき」と配慮が必要な「おきなわ」で終わりかなあ。
2021.02
03
CM:3
TB:0
02:02
Category : 未分類
 ザット読んだだけの雑誌記事に「日本の船会社には日銭が入らなくなった」といった話があった。

 これはコンテナ輸送が一本化してONEになったときの記事である。

 それまでは船会社はコンテナ事業で毎日現金が入った。輸送料金と船積証書:B/Lは引き換えだからといった話だ。そして船積証書があれば荷主は信用状取引:L/Cを現金化できる。だから、荷主はB/Lを貰うために先を急いで輸送料金を払った。(うろおぼえで、特にBLとかLCとかの話は誤りがあるかもしれない)

 だが、ONEにすると毎日の入金はなくなる。船会社ではなくONEに支払われるからだ。そこにコンテナ事業を差し出した日系大手三社は資金繰りが厳しくなるだろう。

 だいたいそんな話である。

 到着してからそれを思い出し「もう一度読もう」と思ったのだが見つからない。ONEとコンテナといった検索肢を頼りに国会図書館で軽く探したが見つからなかった。

 読んだことはあるのだ見つからないというのは結構ある話だ。陸自ヘリのエンジンの価格についての話もそうだった。会計検査院が持ち帰って報告書を作った。それを読んだ記憶があるのだがどこにあるのかは再度見つけられなかった。

 それを防ぐために読んだ本や雑誌についてはメモをとっている。

 でも船会社の日銭の話をメモをしたのがたぶん三年くらい前だ。メモ帳だと一五冊ほど前くらい相当する。当然ながら持ってきていないので往生したわけだ。

 まあ、普段は事前に古いメモをみて著者名と記事名と雑誌名と号数を雑紙に写してもってくるのだけれどもね。
2021.02
02
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TB:0
23:23
Category : 未分類
 久しぶりに神保町にいった。文房堂、東京堂、東方書店、明倫館書店と回ってきたのだけれども。

 明倫館の隣の黄色いビルが空っぽ、ホットドックとチョコチップの店らしいのだけれどもねえ。



 ここ、店の並びからマンガ専門の本屋さんとかやると繁盛すると思う。

 ちなみに、今気になって調べたけど隣の「いきなりステーキ」は店じまいしていたらしい。前通ったのに全然気づかなかった。
2021.02
02
CM:0
TB:0
23:11
Category : 未分類
 木部には油はどうつけるか? べったりつけるのか、うっすらつけるのか?

 大抵は後者のうっすらにしている。新品はべったりつけて24時間以上放置して拭き取る。それを何回かやったあとはうっすらとつけて割と早めに拭き取る。

 ポピーオイルを買ってきたのでパームレストとホニャララのクルミ材につけた。パームレストのうちウォールナッツ材(これもクルミだけど)はまだ吸い込むのでべったりつける。もう一つの紫檀はもう吸い込まないので、うっすらつけて拭き取る。それで油が切れた面はきれいになった。ホニャララのクルミ材はうっすらつけるだけ。

 機械もそう。あまり油は付けない。グリスなんかもつけたあとで拭き取る。油膜があればいいだろう程度にする。

 そうしないとホコリが付くから。別のホニャララのウチバリまわりはそうなっていた。買って10年たって初めて開けたらそう。以降は半年に一回くらい拭き取ってから減摩作用のあるモリブデンいりをうっすらとつけるようにしている。

 クルミ材のほうの機械なんかはアクションの給油に天ぷら油をつかっていた。オレがそれでいいとおもっていたのでそうしていた。SNSにそう書いたらわざわざ「腐蝕とか酸化する可能性が」とか「硫黄を含んでいるから」とか持ってもいない奴が文句をつけてきたことがある。 まずは己の勝手なんだがねえ。

 ちなみにドイツ製ではなく西ドイツ製で30年以上前のもの。でも今でも動作は快調で何の問題もない。天ぷら油のおかげで発錆もない。