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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2021.06
29
CM:7
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08:52
Category : 未分類
 原発ヨイショ連はなぜ早合点するのか。

 毎日新聞で太陽光開発の記事が出た。「全国で公害化する太陽光発電 出現した黒い山、田んぼは埋まった」である。

 これは太陽光の開発に問題があるといった内容である。その一部に景観、土砂崩れ、パネル散逸、反射光の問題がある。またそれに関する反論がある。その程度の内容でしかない。

 それを太陽光そのものへの批判と捉えるのは無理がある。そもそも記事の結論も「太陽光と共存可能な根本的な解決策を国に迫っている。」でしかない。


■ 太陽光そのものを批判していない

 それを総ての太陽光を環境破壊と短絡する人が出ている。「総ての太陽光は環境を破壊する」といった理解である。

 このあたりは「全国で公害化する太陽光発電」で検索すると出てくる。中には「47都道府県を取材したところ、8割[の都道府県]がトラブルを抱えている」を「太陽光設備の8割がトラブルを抱えている」と短絡した例もある。


■ 記事のどこにも原発推進はない

 原発ヨイショ連はそれ以上の早合点している。原発推進であるといった理解だ。

 敷地面積やら発電安定性といった今では意味のない古い話を持ち出す。

 どちらもそれっぽいが主張としては否定されている。まともに取り合われていない内容だ。

 日本でも土地は余っている。また送電距離としても大したものではない。そこでは敷地面積は大した問題とはならない。

 発電安定性も同じだ。太陽光は夜間発電できないと言う。だが原発稼働率も100/100ではない。元に今も社会的理由から原発の2割も動いていない。太陽光を含めた他手段でその穴を埋めている。


 毎日新聞は反原発から再エネ批判に掌を返したとも言い出している。

 だが、毎日の記事のどこを読んでも原発推進もないし再エネ批判もない。太陽光の開発の一部をもって公害といっているだけだ。


■ スカ政権そのものが推進している

 ちなみに、これを言い出しているのはアレ・スカ政権支持層がほとんどである。

 ただ、記事中では政府による強力推進が語られている。

梶山弘志経済産業相は「現実的には太陽光をどれだ け敷設できるかということだ」と言い切る。6月に発表した「グリーン成長戦略」では全発電量の5~6割を再生エネが占める見通しを示したうえで、太陽光を 「主力」と位置づけた。
全国で公害化する太陽光発電 出現した黒い山、田んぼは埋まった


 このあたりは見てみないフリをしている。自称保守政権は原発推進から再エネ推進に掌を返しているのだが、それは全く触れない。それがなかなか興味深いものだ。
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2021.06
28
CM:7
TB:0
11:40
Category : 未分類
 宮内庁長官を経由した
天皇陛下の御懸念があった。オリンピックはヤバいからやめろといった主旨である

 それを体制と体制応援団は躍起になって否定しようとしている。

 内閣は「長官本人がそう思っているだけ」「
天皇陛下は『五輪は危険だやめろ」と仰せ付けられたわけではない」で否定している。

 内閣官房長官は次のように発言した。
天皇陛下が名誉総裁を務める東京五輪・パラリンピックをめぐり、宮内庁の西村泰彦長官が「開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されていると拝察している」と述べたことについて、加藤勝信官房長官は24日の記者会見で「宮内庁長官自身の考えを述べられたと承知している」と語った。
菊地直己「陛下の懸念は『宮内庁長官自身の考え』 加藤官房長官」『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASP6S5WBRP6SUTFK01C.html



 体制応援団は「長官がウソをついている」で吹き上がっている。

 例えば次のような発言だ
和泉守兼定 頑張ろう日本!@netsensor1
宮内庁長官「開催が感染拡大につながらないかご懸念されている、ご心配であると拝察をいたします」
この警察官僚上がりの宮内庁長官、即刻クビにしろ。天皇陛下が言ってもいない事を勝手に拝察するな。
「天皇陛下 五輪開催で感染拡大 ご心配と拝察」宮内庁長官 NHKニュース
2021年6月24日
https://twitter.com/netsensor1/status/1408021766371303430



■ 二つは異なっている

 両者は同じようで違う。

 内閣は「
天皇陛下はそうおっしゃっている」ことを承知している。自分たちのやっていることは
大御心に反することは理解している。

 だが、それを認めると右派政権の立場がなくなる。だから否定を図る。

 それが「長官の思い間違い」である。宮内庁長官が錯誤をした。そうして問題をごまかそうとしている。

 体制応援団は仰せ出でそのものがなかったと信じ込んでいる。

 背後には「僕たち[自称]保守が肯定する体制の施策を
天皇陛下が否定するはずはない。」といった心理がある。

 だが、現実では矛盾している
天皇陛下の五輪反対とスカ政権の五輪推進が相反する状態にある。

 それを合理化したのが「長官がウソをついている」だ。それにより「
天皇陛下はそのようなことをおっしゃっていない」と思い込もうとしている状態にある。


■ 神の奇跡が起きた

 そこには「神の奇跡が起きた」と「宇宙人の子供」の差がある。

 内閣の反応は修道女の出産のごまかしである。

 修道院で長く修道生活をしている女が子供を産んだ。修道士なり脱柵なりして子供を作ったわけだ。

 だが、それは修道院の名誉から認められない。

 だから「奇跡が起きた」とかいってごまかす。または「サキュバスが他人の子種を運んで人工授精したのだ」といった屁理屈を作る。

 「そんなことはない」は本人も周囲も、さらには修道院の外でも理解されている。中にいれば「また院長が修道女に手を出した」「こないだローマに赴任した甥もホントは実子だしなあ」と噂される程度の屁理屈でしかない。


■ 私は宇宙人の子供を宿した

 対して、体制応援団の反応は「私は宇宙人の子供を産んだ」だ。

 気の毒にレイプなりで子供が出来た。

 でも自分はそれを認めたくない。封建的社会の圧力下ほかでの誤解を否定したい。「レイプられた汚れた女ではない」、「誘惑するような女ではない」と自己規定している。でもお腹がドンドン大きくなる。中絶ができない社会にいるので出産しかできない。

 そのときに心理的防御機制として合理化が起きる。

 それが「私は宇宙人の子供を産んだ」だ。

 そして、それなりの同意を得られる。同様の心理的圧力を抱えているネット上の[自称]保守の階層では「私もそうだった」や「状況からそうとしか考えられない」といった同意が得られる

 「宮内庁長官がウソをついた」はまったくそれである。彼ら[自称]保守にとっては
天皇陛下がそのようなことをおっしゃるとは認められない。だから
天皇陛下でもなく内閣でもない第三者、まずは宇宙人のせいにするわけだ。

 まー、体制応援団は介護施設に入ってもそんなものではないかね。やたらプライドが高い。「ワシは脱糞してない。宇宙人がオムツのなかにウンコを入れたんじゃ」とかいうんじゃないかな。
2021.06
25
CM:6
TB:0
11:42
Category : 未分類
 いまさら石炭火力はない。世界ではそのような扱いになっている。

 日本は未練がましかった。日本の重工業は世界から取り残されている。原発もいまさらとなった。そこで唯一どうにか競争できそうな分野が石炭火力だったからだ。だから高性能高効率の石炭火力はクリーンと無理やりな理屈をつけて生き残りを図った。

 だがついに観念した。世界にバカにされる上、さらには世界を敵に回すからだ。三菱商事の自称「高性能高効率」ベトナム石炭火力開発は世界中の反対に会い三菱ひいては日本の評判も落とす事態となった。だから撤退した。

 今では日本でも石炭火力はないといった認識になっている。商社は「石炭火力はもう開発しない」と明言したし銀行も「金貸さない」といっている。


■ 8月16日に「本土決戦やれ」というようなもの

 その状況で「日本の石炭火力を売り込め」とは時流を読めないことこの上ない。

 これは石井孝明さんの主張だ。

石井孝明(Ishii Takaaki)@ishiitakaaki
何考えてるんだ。日本の石炭発電技術は文句なく世界一で、売り込むのが政府の仕事だろう。経産省も逃げてるが情けない。政府がビジネスの迷惑 R
T石炭火力の海外建設、高効率でも支援認めず 小泉環境相:朝日新聞デジタル
石炭火力の海外建設、高効率でも支援認めず 小泉環境相:朝日新聞デジタル
 小泉進次郎環境相は15日の会見で、途上国への石炭火力発電所の建設支援について、日本が例外として認めてきた高効率の発電所も今後は認めない考えを示した。政府による石炭火力の開発支援は事実上やめることにな…

https://twitter.com/ishiitakaaki/status/1405902023657021442


 まずは8月16日に「本土決戦やれ」といっているようなものだ。


■ 三世議員の陪食大臣でもわかることなんだがね

 その上で小泉進次郎の資質に原因を求めるのもズレている。風見鶏で実態あることは何も言えない。その小泉環境大臣がそう言える状況にある。それが何を意味しているか理解できていない。

 例えば、石井さんの主張に賛同しているのんさんだ。

のん@korokoro_ZX88
この大臣前から知ってたけど、頭弱すぎ。
超々臨界圧とかIGCCの技術を誰か教えてやってくれ。
でも、頭弱いから教えても理解できんか。

石井孝明(Ishii Takaaki)@ishiitakaaki
· 6月18日
何考えてるんだ。日本の石炭発電技術は文句なく世界一で、売り込むのが政府の仕事だろう。経産省も逃げてるが情けない。政府がビジネスの迷惑

https://twitter.com/korokoro_ZX88/status/1406087988346429441


 石炭火力はもうだめ。三世議員の陪食大臣でもそれが見えている。

 それを理解できていない。

 そして「頭弱すぎ」(のん)で科学技術の「超超臨界圧とかIGCCの技術」(のん)が分からないから石炭火力は押せないと思い込んでいるあたりは相当にズレている。背景にあるのはメカミリの類の誤りと同じ。高い技術力はエライといったお理工さんてきな価値観がある。

 でもねえ、どんなに高度な技術でも有害は有害である。日本人はそれは原発で散々身に沁みたはずだ。

 でもそれを理解できない技術だいすキッズは未だに存在しているということだ。
2021.06
24
CM:7
TB:0
20:03
Category : 未分類
 東京コロナ26%増加で570人とのこと。

 まー、コロナで滅びやしないとは思うのだがね。

 この惨状はコロナのせいじゃなく自公のせいであることは確かだ。アレとスガがいなけりゃ死ななくていい人間はいっぱいいたし畳まなくていい店はいっぱいあったわけだ。

 だいたい下げ止まって再び増加の段階で緊急事態宣言を緩めて蔓延防止にしたあたりで何を考えているのかと。死んだあともずっと馬鹿にされるようなことをよくやったものだなとしか言いようはない。

 こうなるとコンボイおかき屋さんみたいに畏れ多くも
天皇陛下におすがりするしかないと書こうと思ったのだけれども。現実が願望を通り越してニュースになってしまっているのがどうもね。
宮内庁の西村長官は、24日の定例の記者会見で、「オリンピックをめぐる情勢につきまして、天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を、大変ご心配されておられます」と述べました。
そのうえで、「国民の間で不安の声があるなかで、ご自身が名誉総裁をおつとめになるオリンピック・パラリンピックの開催が感染拡大につながらないかご懸念されている、ご心配であると拝察をいたします」と話しました。
「『天皇陛下 五輪開催で感染拡大 ご心配と拝察』 宮内庁長官」『NHK NEWS WEB』(日本放送協会,2021年6月24日 18時52分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210624/k10013101951000.html


 象徴天皇制で仰せ出でできる範囲ギリギリではないかと。

 承詔必謹だよねとは思うけどスガはどうするものかね。君命に受けざるありと突っぱねるならそれもありだろう。だが内閣書記官長に「宮内大臣の発言」と逃げるあたりでまあ姑息だよね。

天皇陛下が懸念されているとの指摘について、「宮内庁長官自身の考え方を述べられた」と語るにとどめた。
「加藤官房長官『宮内庁長官の考え方』 天皇陛下、五輪で感染拡大を懸念」『時事ドットコムニュース」
(時事通信社,2021年06月24日17時59分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021062401025&g=pol


 まあ、今の体たらくからすれ戦前ならば「
至尊の信任を失った」として総辞職なわけだ。田中義一内閣みたいに。
2021.06
20
CM:6
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20:42
Category : 未分類
 まあ五輪をやるとは言ってるがホントにできるのかも感染者数次第なんでまだわからないけどね。

 モスクワ五輪からソ連崩壊まで11年、サラエボオリンピックからユーゴスラビア崩壊まで7年という来歴が気にかかるものだ。

 特にソ連は斜陽のさなかで国威掲揚でオリンピックをやった。70年代の経済的行き詰まりで相当に傾いている。そして79年末のアフガン侵攻でほとんど経済封鎖に近い制裁を食らった状態にある。

 オリンピックで死期を早めた部分もあるのだろう。大盤振る舞いをやっていなければ経済負担ももう少しはねえ。ちなみに終わった直後にはポーランドで連帯のストライキが始まる。ソ連は介入しようとも経済的理由でどうしてもきない状態であった。オリンピックがなければ介入できたのかもね。

 あとはオリンピックで1等賞とかとってもねえ。

 東ドイツって金メダル取りまくったけどそれは何の利益にもつながらずぶっ倒れたわけだ。まあ運動選手なんて頭が悪いし計画経済で大事な生産性なんかには何の寄与もしない、東ドイツ経済の寄生虫だからねえ。

 もしオリンピックをやったとすると、その後の日本は暗いんじゃないかな。

 だいたい前のオリンピックのあともオリンピック不況でオリンピック貧乏が出た。当時はまだ日本の成長期なので一時的不況であった。今回は衰退期の日本でしかもオリンピック前からアベ一味のせいで社会は貧困化しているからね。

 とんでもない貧乏がくるだろうし、オリンピック疫病も大流行するんじゃないかな。剣呑ヽヽ
2021.06
15
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TB:0
11:15
Category : 未分類
 やはり忙しいと余計なことをする。先週末にステットラーの芯ホルダー、先程に本命の2ミリ芯が到着したのでそれぞれで10分ほど遊んでしまう。

 ここ10年くらいか鉛筆はカランダッシュの5Bを使っていた。カランダッシュは木部の品質がよろしく小刀でも一番削りやすい。鉛筆はなぐり書きメインとなっている。それで図版を引くわけでもない。だから芯は柔らかく老眼にも優しい濃いめの5Bを選ぶようになった。

 ただ出先では面倒臭い。最近では刃物を取り出し削るのは憚られる。だから5本6本ほど持ち出すがアイデア出しを続けると芯先は摩耗し切ってしまう。

 それで困っていたときにノック式の芯ホルダーを見つけた。昔の三ツ爪四ツ爪の不便なクラッチ式ではない。シャーペン同様の機構である。これなら1本だけで足りる。不安でも予備芯かねて別の1本も準備すればよい。

 物色した結果、ステットラーの925-20と925-35を買った。芯は普通の通販では4Bまでしか手に入らない。一つは三菱ブランドで唯一好調な三菱鉛筆のUNIである。もう一つはステットラーだ。まあ4B買ってもいずれは書い直す。だから安いやつで良いとUNIの4Bですませた。

 ただホルダーには一長一短があった。ー20は総プラスチック製で悪くはないが安っぽい。-35は総金属でいい感じだが振ると金属音がする。芯が収納される真鍮チューブとアルミ軸がぶつかる音がする。

 その不満から今朝方に-35の静音化をした。軸のなるべく末端に養生テープを巻いた。それでぶつかった際の金属音は抑制される。同時に真鍮チューブの可動域も小さくなる。振動幅も小さくなるので音も小さくなるだろううと忙しいにもかかわらずやった。成功。

92535静音化

 そして先程に濃いめの芯が届いたので忙しい中でまた試した。KOH-I-NOORの5B、6B、7Bである。較べると5B(規格は硬度設定されているけど)は心持ち硬く字も薄い、6Bでも字が薄い気がする。だから7Bとした。だいたいそれでカランダッシュの5Bと同じ書き味となり同じ使い方では同じ濃度になった。

 そのとき気づいたのだがコヒノール(KOH-I-NOOR)はコイノアである。ケースの黄色い色からふとそう思いググったらそうだった。

 ケースが黄色なのは高級鉛筆が黄色く塗られた名残だ。シベリア産高級黒鉛のブランディングで黄色人種の黄色が使われたのである。中にはモンゴル鉛筆といった宣伝がされていた。ペトロスキー『鉛筆と人間』にはこの黄色鉛筆を始めたのはコイノア鉛筆と書いてあった(と記憶している)

 それがあってKOH-I-NOORはコイノアはでもあるのではないか。コヒノールとの違いは読み方の揺れであると思って調べたものだ。

 本当に忙しいときには余計なことをしたくなるものでこんな文章も書いてしまうものだ。
 

 
2021.06
14
CM:0
TB:0
15:19
Category : 未分類
 忙しいときに限ってどうでもいいことをしてしまう。読書とかすると致命的なので流石にそれはしない。

 実際には5分くらいで済む掃除とか洗濯を始める。特に後者は干すのも楽しみになっている。最近にファンヒータのコロナが作っているコンプレッサー乾燥機(乾燥室用)を追加したからだ。水が貯まるのは見ていて楽しいものだ。

 その一環で書皮に油を注した。背表紙が見えなくなると題名がわからなくなる。それを回避する方法だ。本屋の書皮には本の題名を書いたラベルを貼っているのだがそれとは違う方法でということで試してみた。

 以前に挙げた記事で書いた54kgクラフト半晒に施工した。油は油絵用のポッピーオイル、それを綿棒でとって、さらに別の綿棒にわずかに移してそれを背表紙にちょんちょんあてて塗る。指で伸ばして暫く経つと別の紙に紙移りしなくなる。念の為24時間以上放置して油が乾く、酸化重合してから再びカバーした。

 その効果は次の通り。上が透かし施工、下が無施工である。

油ブックカバー

 ちなみに、アイデアは戦前の紙幣偽造から得た。肖像で透かしを作るのは難しい。だから薄く油を引いてそれっぽくするやり方だ。それを書皮で行った。

 そういえば、30年くらい前の昔の旭屋? 紀伊国屋?は小説用に楕円に背抜きをした書皮を使っていた。アイデアではあったが保護効果は低いは緩むわで使い物にはならず裏にグラシンでもはっておけとおもったものだ。
2021.06
13
CM:3
TB:0
10:59
Category : 未分類
 反・反ワクチンと反・反原発の連中には計画経済志向がある。その実施を最優先する。不都合な障害がでてもそれはないものとして無視する。計画進捗の邪魔となる要素は理非を枉げても排除する。そのような発想がある。

 広げれば反・ニセ科学もそうなのだ。まずはお理工さんといっても理系カルトといってもいい連中の振る舞いからはそれが窺える。
 

■ コロナワクチン

 ワクチン接種だけのスピードを競う様子はまったくそれだ。それさえあればすべての問題は解決する。そのためには接種を強力推進しろという。それだけならまだいいが、ワクチンに不安感を抱える階層を頑迷であり非科学的であると敵対視する。

 そしてワクチン不安を接種が進まない原因であると批判する。

 接種を進める政府は悪者にはしない。その方針は正しいと認めているからだ。だからいくら不手際があっても肯定する。

 そしてワクチン不安派を批判する。その規模はたいしたものではない。コロナワクチンの否定派なんてほどんどいない。だが、ほとんど力を保たないそれを接種が進まない主原因である。反ワクチン派の陰謀として攻撃する。

 これはHPVでもおなじでであった。忌避は製薬会社や行政の振る舞いが原因である。副作用ほかが出ても認めない。だからそのリスクから嫌われた。それを反・反ワクチン連は非科学的な反対派のせいとして攻撃している。


■ トリチウム海洋放出

 原発でもそうだ。いまさらの原発再稼働やフクシマ汚染物質処理でも「原発を回す」計画の執行だけを求めている。そこにある問題他には一切眼をかけようとしていない。

 その5カ年計画に反する要素は理非を問わずに批判する。再エネへの投資や放射性廃棄物放出の懸念は彼らの宗旨に反する。だから頭から拒絶する。

 当然ながら批判の首尾は一貫しない。宗教的感覚に基づく拒否である。だから拒否したあとに理由を探す形となる。だからそのときそのときで批判はひっくり返る。

 再エネへの批判は年を追って変化する。最初はコスト的に割に合わないといった。コスト面で原発に肩を並べると発電能力が足りないと言った。発電力が需要をカバーするようになると安定性が足りないと言い出し風景の美観を損ねると言い出した。

 汚染物質の排出もそうだ。

 もともとは原発は事故を起こさないから始まった。今、「日本人のゼロリスク」批判をしている連中は以前は原発は事実上事故を起こさない。発生確率は天文学的な低確率であるとゼロリスクと同じことを言っていた。それがフクシマで事故を起こすとメルトダウンではないだすといい、セシウムは人体に影響しないといった。

 ALPSで処理した水はトリチウム以外は全部除けるといったが、実際の処理水にはトリチウム以外もふんだんに混じっていた。それにもかかわらずトリチウム要りの水を海洋排出すべきといった。

 また日本の原発は世界水準でクリーンと言っていた。放射性廃棄物は外に漏らさないと豪語していた。それにも関わらず最近では「世界にはもっとトリチウムを排出している原発がある」と手のひら返しの開き直りをしている。

 そのようなデタラメをしているので原発推進はうまく行かなくなっている。

 だが、デタラメをしている現状も認められないので原因を無知蒙昧な反原発のせいにしているところだ。


■ 社会主義の5カ年計画

 そのふるまいは計画経済そっくりである。中央集権的な組織が一つの目標を立てる。その目標達成にすべてを優先する。異論は認めない。また環境破壊や社会配分の歪みといった要素は全部無視する。問題は見ないふりをしてなかったことにする。批判は国家に反逆する反体制派による計画妨害の陰謀である。そのような社会主義国のふるまいそのものである。

 犠牲を前提しその犠牲を顧みないやり方だ。綿花生産の国家目標のためにはカスピ海はなくなってもよい。経済成長のためには揚子江カワイルカは絶滅してもしょうがない。目標達成のためには労働者に健康被害が出ても、国民福祉があとまわしになってもよい。そのスタンスに立ったワクチン推進であり原発推進である。

 実際にその主張も中央集権的な構造にドハマリした連中によってなされている。ホンモノの中央の官僚ではないのに自分はそのような立場にある。無知蒙昧な大衆を教導するのだと思いこんでいる連中がしている。

 ワクチン接種ならネット医者連である。全ては医者が決める。無知蒙昧な被医療者は黙っていろ。大した医者でもない様子だが自分が政府であるように振る舞っている。

 原発推進は理系カルトだ。ニセ科学討伐をしているSF作家やらファンのたぐいである。すべては頭のよい科学技術セクターが専決する。それ以外の市民大衆は科学知識に欠けるので口をだすな。従いさえすればよいといったスタンスにある。

 だが、そのような主張をしている連中は実際にはたいしたものではない。政府の方針の乗っかるネット医者やらSF作家である。中央の技術官僚ではない。それに及ぶような頭の良いやつもいない。むしろそこには一流どころか二流にもなれない不満があるようにも見える。

 またその主張を支持する連中はもっとくだらない。ネット医者やらSF作家の主張を丸写しのオウム返ししている。これも二流にも及ばない連中である。ツイッターやらYou Tubeでアレ気な連中の言っていることを真に受けているのだが、それで自分は情報収集をしていると思いこんでいるフランシーヌの水準である。あまりにもお◯◯さんなものだ。
2021.06
07
CM:1
TB:0
00:30
Category : 未分類
 頭を使わない作業はよい。折り紙のような作業に没頭すると煩わしいことを忘れられる。だから喫茶店で仕事をする前には折り紙をする。

 よくやるのは書皮の直しだ。買ったばかりの本の皮を巻直す。だいたい10分位だがそれで頭が切り替わる。

書皮

 通販の本や古本はグラシンを巻いていた。トレペのようでいてもっと安い紙だ。本の題名が読めるので古本屋がよく巻いている。

 ここ10年ではそうしていた。

 コツは軽く火熨斗を掛けると言う話がある。でも己はそれはやっていない

グラシン

 ただ、グラシンはどうもとも感じていた。緩み易い。テンションを掛けるため引っ張るとすぐに破れる。読むときに湿気で浮く感じがある。また滑りやすい。

 どうにかしようということで全紙で買ったクラフトの半晒54kgで巻直すことにした。

 54kgにしたのは理由がある。

 まずリブロの書皮がそれくらいだった。20年前の書泉の和紙系を除けば一番の書皮だと思っていた。マイクロメータで図ってもだいたい同じ数字だった。

 うっすらと下も見える。表1や背表紙がそれとなく見えるので本棚でも見つけやすい。手の湿気で密着度が上がり油が移るとそれなりに読める。ちなみに乾性油を塗ると半透明になる。綿棒にわずかに含ませてそれに別の綿棒をあててそれで紙を軽くなぞる。そうするとそこが透かし状となる。これは2回だけやったことある。

 あとはテンションに耐える。グッと引くとそれなりに伸びる。だから皮が緩まない。

 そうしてここしばらくでグラシンの本を50冊ばかりを半晒に改めた。

半晒54キロ

 折り方は写真のとおり。昔はこれで書皮を巻く本屋があったが今はまず見ない。

折返し
2021.06
01
CM:5
TB:0
13:42
Category : 未分類
 サクラエビ不漁との関係が問題視されている富士川の汚泥問題なのだが。

 出元の日本軽金属は戦争中も公害出し放題で問題となっている。たしかあったはずと『続内務省外史』を読み返すと183ページにあった。松本省吾「アルミ工場と農民の対立」がそれ。

 軍需を後ろ盾に調子乗りすぎたのだろう。

 よそはここまではいっていない。

 もちろん軍需生産と農業との対立は珍しくはない。例えば船岡の海軍火薬廠でも似たような事態が生じている。これは日本海軍火薬史?かなにかに書いてあった。少なくとも広島県立図書館には収蔵されている。

 だが、戦時下においても合理的な対処はした。農業生産もまた戦争経済の一部である。だから一方的に農民が蹂躙される事態は生じない。農業生産や治安を重視する内務省や農林省も問題視する。軍隊も無視はしない。生産を緩めることはできないまでもそれと矛盾しない限りの対応はする。

 ただ、日本軽金属でそれをした雰囲気はない。「工場側の鼻息は大変荒く、軍を背景に絶対交渉に応じようとしないのです。」(p.194) と当時でもありえない対応をした。

 だから戦時下にも関わらず農民が立ち上がったわけだ。


■ 戦後も続けたんじゃないかね

 今回のサクラエビ問題もこの延長じゃないかね。

 戦前から続く公害軽視があった。だから以前の水域への関連会社の不法投棄も含めたずさん処理や知らぬ顔をしていた。

 それからすれば今回も「工場側の鼻息は大変荒く、[因果関係の不証明を]背景に絶対交渉に応じようとしないのです。」なのではないのかね。

 ちなみに日本軽金属を見ると古河財閥系とのこと。かの足尾銅山の古河財閥である。財閥はそれであまりにも嫌われていた。大震災で古河庭園を開放されても全然感謝されないというほど。

 それからすれば、まあといったこともあるものだ。 


   松本省吾「アルミ工場と農民の対立」『続内務省外史』(地方財務協会,1987)pp.193-194.