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Category : 未分類
蚕の人工飼料飼育の中文記事を読んでいたのだけれども。73年に中国から日本に行ったとき、日本が教えてくれないので「じゃあ自分たちでやる」が始まりらしい。で74年には完全人工飼料飼育に成功したという。
で、その中身は桑の葉っぱ50%、大豆のカス20%、サツマイモ30%でできている。桑の葉っぱは乾燥後に破砕、タンパク質をもたらす大豆搾りカスは油脂を抜く、抜かないと蚕が食わない。フスマをまぜてもよい。サツマイモはコーンスターチでもよく蔗糖を足す方法もある。あとは含水率80%まで柔くすればそれで良いという話だ。細かい話をするとタンパク質の含有量で繭重量や繭層重量、産卵重量は変化するとある。
ただ、品種は選ぶ。80~81年に蚕300品種で悉皆試験をすると人工飼料100%で大丈夫なのは23品種、逆に2種類は全く食べなかったとのこと。
だいたいそのようなことが書いてあった。*1
この食わず嫌いが日本の「あさぎり」や「しんあさぎり」「はばたき」が注目された価値だったのだろう。これらの品種は悪食でバナナでも生育する。絹糸は太く短い問題があるのでそのままでは使いにくいが交配すれば従来品種の食性を変化させられる。だから特筆すべきトピックだったのだろう。
今からすれば大豆絞粕とフスマと廃蜜糖が相当に富合調とできるのではないかねえ。おそらく桑葉はなるべく減らしたい。刈り取りや葉っぱと枝との分離が面倒だろうから。なんとなくだが小松菜とかアブラナで桑葉を代用する研究とかあるのだろうねえ。
まあ、商売の雑誌読む脇で疲れるとこんなのばかり読んでいる。夏王朝の実在は文献と炭素14と天文学で合致したから疑うべくもないとか紅星牌の宣紙のブランド戦略、もともと高い上に上海万博記念バージョンみたいな通常品の10倍近い特別版を作ってしかもそれがプレミアで今では3倍の価格みたいな話。
*1 蔡幼民「家蚕人工飼育研究工作回顧」『蚕業科学』2022年1期(中国农业科学院蚕业研究所) pp1-6
で、その中身は桑の葉っぱ50%、大豆のカス20%、サツマイモ30%でできている。桑の葉っぱは乾燥後に破砕、タンパク質をもたらす大豆搾りカスは油脂を抜く、抜かないと蚕が食わない。フスマをまぜてもよい。サツマイモはコーンスターチでもよく蔗糖を足す方法もある。あとは含水率80%まで柔くすればそれで良いという話だ。細かい話をするとタンパク質の含有量で繭重量や繭層重量、産卵重量は変化するとある。
ただ、品種は選ぶ。80~81年に蚕300品種で悉皆試験をすると人工飼料100%で大丈夫なのは23品種、逆に2種類は全く食べなかったとのこと。
だいたいそのようなことが書いてあった。*1
この食わず嫌いが日本の「あさぎり」や「しんあさぎり」「はばたき」が注目された価値だったのだろう。これらの品種は悪食でバナナでも生育する。絹糸は太く短い問題があるのでそのままでは使いにくいが交配すれば従来品種の食性を変化させられる。だから特筆すべきトピックだったのだろう。
今からすれば大豆絞粕とフスマと廃蜜糖が相当に富合調とできるのではないかねえ。おそらく桑葉はなるべく減らしたい。刈り取りや葉っぱと枝との分離が面倒だろうから。なんとなくだが小松菜とかアブラナで桑葉を代用する研究とかあるのだろうねえ。
まあ、商売の雑誌読む脇で疲れるとこんなのばかり読んでいる。夏王朝の実在は文献と炭素14と天文学で合致したから疑うべくもないとか紅星牌の宣紙のブランド戦略、もともと高い上に上海万博記念バージョンみたいな通常品の10倍近い特別版を作ってしかもそれがプレミアで今では3倍の価格みたいな話。
*1 蔡幼民「家蚕人工飼育研究工作回顧」『蚕業科学』2022年1期(中国农业科学院蚕业研究所) pp1-6
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こないだの「電力足りない」で原発ヨイショ連が巻き返しを図っている。得とした顔で「いますぐ再稼働しろ」みたいな間抜け話を吹聴している。
でもねえ、今回の電力不足は電力供給力の問題ではない。普段は無視して良い事件が2連チャンしただけ。地震で火力が止まってそこに大寒波があっただけ。電力供給設備そのものが足りないわけではない。
しかも節電でどうにかなった。「節電よろしく」を27時間、うち「ホントに大変だからお願い」は8時間くらいでしかない。
全然大したことはない。2013年からの約10年、雑に8万時間のうち本気の節電は8時間でしかないということだ。
■ 火力増強の必要すら低い
それからすれば火力増強の必要すら低い。天然ガス発電能力の積み増しが是非とも必要というわけでもない。人口やら産業構造から今後も電力需要は増える見込みにないからだ。
実際に火力を新設する企業も出てこない。工場につけるような小口はともかく、電力会社が設置するような本格発電所はつくられない。
理由は太陽光に勝ち目がないからだ。燃料ゼロの太陽光には発電コストでは敵わない。さらに設備新設、減価償却を足しても火力では太陽光に勝てない。だから作らないわけだ。
■ 夜間は既存火力で、その老朽後進は蓄電池
夜間電力は問題とならない。既存火力で足りる上、その更新期には蓄電池が出現するからだ。
蓄電池のコストは半分程度まで減る。これは一番安くなるレドックス・フローの数字だ。2030年には2016年の66%になると見積もられている。有機電解液が出現すると更に下がる。
また、NASもそれなりに下がる。今の段階でも1KWHあたり5万だが今後はさらに安くなる。
■ 原発なんて今更だよね
電力は今までどおり再エネに進むということだ。いまでも電力は足りている。太陽光と蓄電池が増えるので火力は増えない。それからすればそうのような結論となる。
そこに原発の必要はない。金銭や政治、放射性廃棄物処理といったコストは火力よりなお高い。火力よりなお安い太陽光・蓄電池の時代にはお呼びではない。
それも見えないで「再稼動」と言い出すのはなにかの付け所が悪いということだ。
■ 再稼動に賛同するマヌケは毎回減るよね
まあ、また未来には同じようなごく短期間の電力不足がありその際にはまた再稼動と言い出すだろう。
ただ、そのときには今以上に賛同は得られなくなるだろうよ。
2012年のころには再稼動はそれなりの賛同を得られた。それが10年後の22年には大幅に減った。再稼動と言い出すバカへの付和雷同は減った。バカは2032年(推定)の電力不足でも再稼動と言い出すだろうがそのときには支持は更に減るだろうね。
でもねえ、今回の電力不足は電力供給力の問題ではない。普段は無視して良い事件が2連チャンしただけ。地震で火力が止まってそこに大寒波があっただけ。電力供給設備そのものが足りないわけではない。
しかも節電でどうにかなった。「節電よろしく」を27時間、うち「ホントに大変だからお願い」は8時間くらいでしかない。
全然大したことはない。2013年からの約10年、雑に8万時間のうち本気の節電は8時間でしかないということだ。
■ 火力増強の必要すら低い
それからすれば火力増強の必要すら低い。天然ガス発電能力の積み増しが是非とも必要というわけでもない。人口やら産業構造から今後も電力需要は増える見込みにないからだ。
実際に火力を新設する企業も出てこない。工場につけるような小口はともかく、電力会社が設置するような本格発電所はつくられない。
理由は太陽光に勝ち目がないからだ。燃料ゼロの太陽光には発電コストでは敵わない。さらに設備新設、減価償却を足しても火力では太陽光に勝てない。だから作らないわけだ。
■ 夜間は既存火力で、その老朽後進は蓄電池
夜間電力は問題とならない。既存火力で足りる上、その更新期には蓄電池が出現するからだ。
蓄電池のコストは半分程度まで減る。これは一番安くなるレドックス・フローの数字だ。2030年には2016年の66%になると見積もられている。有機電解液が出現すると更に下がる。
また、NASもそれなりに下がる。今の段階でも1KWHあたり5万だが今後はさらに安くなる。
■ 原発なんて今更だよね
電力は今までどおり再エネに進むということだ。いまでも電力は足りている。太陽光と蓄電池が増えるので火力は増えない。それからすればそうのような結論となる。
そこに原発の必要はない。金銭や政治、放射性廃棄物処理といったコストは火力よりなお高い。火力よりなお安い太陽光・蓄電池の時代にはお呼びではない。
それも見えないで「再稼動」と言い出すのはなにかの付け所が悪いということだ。
■ 再稼動に賛同するマヌケは毎回減るよね
まあ、また未来には同じようなごく短期間の電力不足がありその際にはまた再稼動と言い出すだろう。
ただ、そのときには今以上に賛同は得られなくなるだろうよ。
2012年のころには再稼動はそれなりの賛同を得られた。それが10年後の22年には大幅に減った。再稼動と言い出すバカへの付和雷同は減った。バカは2032年(推定)の電力不足でも再稼動と言い出すだろうがそのときには支持は更に減るだろうね。
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物語や事件はタイトルに宿る。その見出しがステキなら読むもの見るものを引っ張る。例えば『私は貝になりたい』は題名だけで何者かである。
そのたぐいで好きな事件に『昭和天一坊』事件がある。相場師の口八丁手八丁なんだがなによりゴロが良いと印象が残る。
それからすると『令和天一坊事件』もいいのではないかねと突然に思った。もちろん事件の中身は知らない。
おんなじことを考えている人がいるかと思いググったのだが、令和天一坊は誰も使っている様子はない。それどころか昭和天一坊も出てこず神田伯山が天一坊を演るといった中身にぶつかるだけだ。
■ 脱FM文明化
そこでまた臼井ミトンはAM文明に上手く適応したなと飛躍した発見に至ったよ。神田伯山はラジオでTBS体制やその中での混乱を揶揄しているのだけれども。
生き残った臼井ミトンは聴取者に合わせたAM文明化に成功したなとは思った。一年半前にTBSのFM化指向の代表として提示されたバービーの「週末ノオト」、塚本ニキ(月-木)の「明日のカレッジ」、臼井ミトンの「金曜ログ」なんだが、臼井ミトンはほぼ完全に適応し塚本ニキも相当の変化を遂げた。だから生き残った。
最初は聞けたものではなかった。多分、キャラやテーマではなくフォーマットやプロトコルの違いだ。なおプロトコルは通信のほうのそれで儀礼の方ではない。想定聴取者の想定が誤っておりフィードバックが効いてなかった。明日のカレッジの英語学習なんかその極みだったし矢鱈とハイテンションを見せるあたり想定聴取者はその間は耳を閉ざす形だった。
なんつーかねえ、FM文明ね。西欧にあこがれてFM文明に浴したい奴はFMを聞くわけで因習大好きな土着民はいまのAM文明でいいと思っている。その現地語しかわからない土着民に英語で宣教しようとする構図であったわけだ。文明の衝突だよね。
ただ、一年余で軌道修正された。それがなくなったあたりで聴取者からは及第となった。土民に英語で宣教しても駄目であることに気づいた。または李承晩やゴー・ディン・ジェムみたいになることがわかったためだ。
対して「週末ノオト」はそれがなかった。想定聴取者の推測に失敗したというか、想定聴取者に合わせる様子がなかった。それからすれば妥当な結果となるなと。
■ スーイスーイ水曜日を覚えている
TBSラジオは改革失敗で全治3年か5年じゃないかな。近年はうまく行っているものを打ち切って従来とは別路線でしかも準備不十分の状態で代替することをやってる。その毒がそろそろ出てくるのではないかねえ。
聴取率とスポンサー獲得にはラグがある。聴取率が落ちてもスポンサーはすぐには手は退かない。ラジオなら2-3年はあるだろう。
だから今では増益の形にはなっている。経費を圧縮した分は利益になるからだ。
ただ、聴取者離れが確定してスポンサーが減り始めると収入そのものが減り経費圧縮分では支えきれなくなる。
それがそろそろ始まるのではないかな。スポンサーも伝統企業ではなく怪しいのが増えてきているわけだし。
昔の大失敗と低迷をを繰り返すのではないねえ。よく言われる84年のピープルの失敗やそれ以降も続く12時代から16時までの低迷ね。スーパーワイドピープルは小学校5年生のときだったがほぼ引き込まれなかった。嵐山光三郎のスーイスーイ水曜日しか覚えていない。あとは午後は「小沢昭一的こころ」が内包された東京ダイヤル954まで聞くものがなかった。
大沢悠里も終わるので土曜午後はその危険もある。昔は一番よかった曜日だが今では金曜に食われている。しかも毒蝮も85歳だ。日曜はいまでも聞くべきがない。ラジオ寄席とライフくらいだ。いずれは平日御前もそうなるかもね。
なんというか、菊地成孔の粋な夜電波の打ち切りあたりからその予兆はあったとは思うもんだよ。
そのたぐいで好きな事件に『昭和天一坊』事件がある。相場師の口八丁手八丁なんだがなによりゴロが良いと印象が残る。
それからすると『令和天一坊事件』もいいのではないかねと突然に思った。もちろん事件の中身は知らない。
おんなじことを考えている人がいるかと思いググったのだが、令和天一坊は誰も使っている様子はない。それどころか昭和天一坊も出てこず神田伯山が天一坊を演るといった中身にぶつかるだけだ。
■ 脱FM文明化
そこでまた臼井ミトンはAM文明に上手く適応したなと飛躍した発見に至ったよ。神田伯山はラジオでTBS体制やその中での混乱を揶揄しているのだけれども。
生き残った臼井ミトンは聴取者に合わせたAM文明化に成功したなとは思った。一年半前にTBSのFM化指向の代表として提示されたバービーの「週末ノオト」、塚本ニキ(月-木)の「明日のカレッジ」、臼井ミトンの「金曜ログ」なんだが、臼井ミトンはほぼ完全に適応し塚本ニキも相当の変化を遂げた。だから生き残った。
最初は聞けたものではなかった。多分、キャラやテーマではなくフォーマットやプロトコルの違いだ。なおプロトコルは通信のほうのそれで儀礼の方ではない。想定聴取者の想定が誤っておりフィードバックが効いてなかった。明日のカレッジの英語学習なんかその極みだったし矢鱈とハイテンションを見せるあたり想定聴取者はその間は耳を閉ざす形だった。
なんつーかねえ、FM文明ね。西欧にあこがれてFM文明に浴したい奴はFMを聞くわけで因習大好きな土着民はいまのAM文明でいいと思っている。その現地語しかわからない土着民に英語で宣教しようとする構図であったわけだ。文明の衝突だよね。
ただ、一年余で軌道修正された。それがなくなったあたりで聴取者からは及第となった。土民に英語で宣教しても駄目であることに気づいた。または李承晩やゴー・ディン・ジェムみたいになることがわかったためだ。
対して「週末ノオト」はそれがなかった。想定聴取者の推測に失敗したというか、想定聴取者に合わせる様子がなかった。それからすれば妥当な結果となるなと。
■ スーイスーイ水曜日を覚えている
TBSラジオは改革失敗で全治3年か5年じゃないかな。近年はうまく行っているものを打ち切って従来とは別路線でしかも準備不十分の状態で代替することをやってる。その毒がそろそろ出てくるのではないかねえ。
聴取率とスポンサー獲得にはラグがある。聴取率が落ちてもスポンサーはすぐには手は退かない。ラジオなら2-3年はあるだろう。
だから今では増益の形にはなっている。経費を圧縮した分は利益になるからだ。
ただ、聴取者離れが確定してスポンサーが減り始めると収入そのものが減り経費圧縮分では支えきれなくなる。
それがそろそろ始まるのではないかな。スポンサーも伝統企業ではなく怪しいのが増えてきているわけだし。
昔の大失敗と低迷をを繰り返すのではないねえ。よく言われる84年のピープルの失敗やそれ以降も続く12時代から16時までの低迷ね。スーパーワイドピープルは小学校5年生のときだったがほぼ引き込まれなかった。嵐山光三郎のスーイスーイ水曜日しか覚えていない。あとは午後は「小沢昭一的こころ」が内包された東京ダイヤル954まで聞くものがなかった。
大沢悠里も終わるので土曜午後はその危険もある。昔は一番よかった曜日だが今では金曜に食われている。しかも毒蝮も85歳だ。日曜はいまでも聞くべきがない。ラジオ寄席とライフくらいだ。いずれは平日御前もそうなるかもね。
なんというか、菊地成孔の粋な夜電波の打ち切りあたりからその予兆はあったとは思うもんだよ。
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ウクライナ侵攻から1ヶ月は立っていない。侵攻開始は24日である。今日でも25日目でしかない。
それにも関わらずロシア敗北と中国の台湾回収延期を絡めた記事がリークしてくるシチュエーション事態が怪訝である。
福島香織さんの 「これではできない『台湾武力侵攻』、プーチンの失敗で大誤算の習近平」『JBPRESS』ではそのような報告書がロシアからリークされたとしている。
記事では台湾のネットメディアからの引用として次のように述べている。
■ いつ書いたレポートだろうね
ただ、時期的にはおかしい。侵攻開始から2週間から4週間で出てくるレポートの内容ではない。
「ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなった」とのあたりが怪しい。時期的にない。「侵攻は失敗した」と結論づけるならわかる。だが「挽回できなくなった」と判断するにしては早い。もちろん、そのような主張は3週目あたりから出始めているが報告書の類で前提とするのは早い。
逆に言えば、今の段階なら主張の焦点は「ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなった」に置かれるはずだ。
それを越えて主張の焦点を中国の両岸問題に持っていくあたりが時期的にオカシイ。
■ 秋口にしては準備がない
そして秋口の台湾武力回収を前提とする話も奇妙だ。
もちろん中国は台湾に圧力を掛けている。習指導部の主導であるかはともかく中国は台独選択肢を弄ぶ蔡英文政権に圧力を掛けている。
ただ、武力回収そのものの兆候はない。半年後の計画ならD-180日である。多少の動きもあるはずだ。
それについて米国は何も言っていない。台北当局も何も言っていないし。武器生産を急ぐなり予備役の訓練を強化するなり海岸防備を進めるなりはなにもないのである。
■ 欲する内容にピンポイントに過ぎるよね
最後が台湾なり日本なりのアレ右派が欲しがる内容にドンピシャリとなっていることだ。
「ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなった」前提で中国問題を論じるとしよう。それならまずは米中関係だ。あるいは中国外交の動向なりエネルギー市場への影響である。
だが、それには一切触れずに台湾武力回収と中国権力闘争に焦点を当てる点で奇妙である。
そして台湾や日本のアレ右派に過度にマッチする内容となっている。「中国は台湾武力回収を決心している」「習近平は権力闘争で敗北する」といった彼らの願望や未来予想図に合わせた内容となっているのである。
■ まあガセだと知っていて書いている記事だからねえ
それからすればガセだということだ。台湾や日本のアレ右派に向けて書かれた偽文書のたぐいである。
なお、台湾にもアレ右派はいる。国民党や聯合報は中国の手羽先で大陸併合を狙っているみたいなヤツ。立憲や朝日新聞はと全然変わらない。しかも媚日派を兼任するのが結構ね。
つまり福島さんの記事は空中楼閣だということだ。立脚点がアレ右派向けのガセである。その点で確かな根拠に基づいた記事ではない。
もちろん、福島さんはそれに気づいているから「これが本物の内部文書であるとすれば」と断っているのだけれども。
まあ、JBPRESSが求める記事ではあるよね。想定読者が読みたがる内容でありその意味では寄り添った読み物でもあるから。
それにも関わらずロシア敗北と中国の台湾回収延期を絡めた記事がリークしてくるシチュエーション事態が怪訝である。
福島香織さんの 「これではできない『台湾武力侵攻』、プーチンの失敗で大誤算の習近平」『JBPRESS』ではそのような報告書がロシアからリークされたとしている。
記事では台湾のネットメディアからの引用として次のように述べている。
習近平はこの秋に台湾全面進攻を計画していた。その勝利によって、党大会で政権3期目連任を確実なものにできると考えていた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなったとみるや、習近平は台湾武力侵攻の機会がすでに存在し得ないと気づいた。さらに米国がこれを機に中国を脅して、習近平の政敵に有利な条件を与えることになった
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/69316
■ いつ書いたレポートだろうね
ただ、時期的にはおかしい。侵攻開始から2週間から4週間で出てくるレポートの内容ではない。
「ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなった」とのあたりが怪しい。時期的にない。「侵攻は失敗した」と結論づけるならわかる。だが「挽回できなくなった」と判断するにしては早い。もちろん、そのような主張は3週目あたりから出始めているが報告書の類で前提とするのは早い。
逆に言えば、今の段階なら主張の焦点は「ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなった」に置かれるはずだ。
それを越えて主張の焦点を中国の両岸問題に持っていくあたりが時期的にオカシイ。
■ 秋口にしては準備がない
そして秋口の台湾武力回収を前提とする話も奇妙だ。
もちろん中国は台湾に圧力を掛けている。習指導部の主導であるかはともかく中国は台独選択肢を弄ぶ蔡英文政権に圧力を掛けている。
ただ、武力回収そのものの兆候はない。半年後の計画ならD-180日である。多少の動きもあるはずだ。
それについて米国は何も言っていない。台北当局も何も言っていないし。武器生産を急ぐなり予備役の訓練を強化するなり海岸防備を進めるなりはなにもないのである。
■ 欲する内容にピンポイントに過ぎるよね
最後が台湾なり日本なりのアレ右派が欲しがる内容にドンピシャリとなっていることだ。
「ロシアのウクライナ侵攻が失敗して挽回できなくなった」前提で中国問題を論じるとしよう。それならまずは米中関係だ。あるいは中国外交の動向なりエネルギー市場への影響である。
だが、それには一切触れずに台湾武力回収と中国権力闘争に焦点を当てる点で奇妙である。
そして台湾や日本のアレ右派に過度にマッチする内容となっている。「中国は台湾武力回収を決心している」「習近平は権力闘争で敗北する」といった彼らの願望や未来予想図に合わせた内容となっているのである。
■ まあガセだと知っていて書いている記事だからねえ
それからすればガセだということだ。台湾や日本のアレ右派に向けて書かれた偽文書のたぐいである。
なお、台湾にもアレ右派はいる。国民党や聯合報は中国の手羽先で大陸併合を狙っているみたいなヤツ。立憲や朝日新聞はと全然変わらない。しかも媚日派を兼任するのが結構ね。
つまり福島さんの記事は空中楼閣だということだ。立脚点がアレ右派向けのガセである。その点で確かな根拠に基づいた記事ではない。
もちろん、福島さんはそれに気づいているから「これが本物の内部文書であるとすれば」と断っているのだけれども。
まあ、JBPRESSが求める記事ではあるよね。想定読者が読みたがる内容でありその意味では寄り添った読み物でもあるから。
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ロシアの侵攻は批難しウクライナの支援をする。それはそうだろう。
だがねえ、ウクライナへの感情移入が過ぎて十字軍運動みたいになってるのをみると「どうかしている」ようにしかみえない。日本もウクライナを救うためにすべてをなげうてだの、日本もロシアに打撃を与え続けろみたいややつね。天然ガス禁輸やロシア正面での演習、さらには北方領土の武力回収みたいな主張だ。
しかも、それが同業者連ときた日には「まあこの商売の水準もそんなものかな」とね。
基本は欧州と米国のショバの話だ。日本やアジアからすれば自分の庭先ではない。まずは欧州や米国が釈迦力になる話である。あとの地域は、ロシアの侵略は許さないが、なにかするといえば、お付き合い+といったあたりだ。
それからすれば、日本は大損をしてまでどうこうする話ではない。天然ガス禁輸やロシア正面での演習、さらには北方領土の武力回収は選択肢とはならないということだ。
天然ガスはほっとけばよい。日本の立場のほうが強い。制裁しようがロシアは日本に売る。日本はロシアを批難し制裁しながらそれを買えばよい。まず向こうが売らないとはいわない。この状況では言い出せない。米国ほかが、ほぼ同価格で代わりのLNGを手配するといってくれるまでは今まで通り買えばよい。
演習や回収は問題外だ。日本がそれをするとアジアに日本軍国主義の復活の証拠とされてしまう可能性が高い。マレーシアやインドネシア、ベトナム、台湾やフィリピンにもそのような印象を与えてしまう。特に北方領土の武力回収を示唆すると米国や欧州からも戦後秩序への挑戦ともとられてしまう。
そんな馬鹿な選択肢はない。
のだけれども、それを言い出すあたりの同業者連はねえ。なにかの壁があるのかなあとしか思えないものだ。♪フランシーヌの場合は♪と口から出てしまうものだよ。
まー、冷戦時代の反共運動の思想がまだ抜けてないんじゃないかねえ
そのうち連中の小説やら記事でも、そのような文章が鮮明になって出てきたりするのではないかと。実際にいまでも旗幟も鮮明だからねえ。連中大好きの自民党から出たはずの岸田首相を無理に批判しているあたりとか、いまさらエネルギー安保で原発再稼働とかそんなあたりで本当に鮮明。その先鋭さも含めて十字軍やら反共十字軍やらアジア反共連盟みたいな宗教右派や、右派よそおった宗教と親和性たかいことも鮮明だなあと。
どーでもいいけど、由紀さおりの「恋文」の歌い出しは30近くまでずっと枕詞のたぐいだと思っていた。「『あすなぶる』は流すの枕詞で男女関係が終わるときに使う」みたいな。前にも書いた最初の上司に八戸のスナックかなにかにつれてかれたときにママかなにかが歌っていて、モニタに出たカラオケの歌詞が「アズナブール流しながらこの手紙を書いてます」で「なんだ、シャルルアズナブールのことだったのか」と初めて気づいたものだよ。
だがねえ、ウクライナへの感情移入が過ぎて十字軍運動みたいになってるのをみると「どうかしている」ようにしかみえない。日本もウクライナを救うためにすべてをなげうてだの、日本もロシアに打撃を与え続けろみたいややつね。天然ガス禁輸やロシア正面での演習、さらには北方領土の武力回収みたいな主張だ。
しかも、それが同業者連ときた日には「まあこの商売の水準もそんなものかな」とね。
基本は欧州と米国のショバの話だ。日本やアジアからすれば自分の庭先ではない。まずは欧州や米国が釈迦力になる話である。あとの地域は、ロシアの侵略は許さないが、なにかするといえば、お付き合い+といったあたりだ。
それからすれば、日本は大損をしてまでどうこうする話ではない。天然ガス禁輸やロシア正面での演習、さらには北方領土の武力回収は選択肢とはならないということだ。
天然ガスはほっとけばよい。日本の立場のほうが強い。制裁しようがロシアは日本に売る。日本はロシアを批難し制裁しながらそれを買えばよい。まず向こうが売らないとはいわない。この状況では言い出せない。米国ほかが、ほぼ同価格で代わりのLNGを手配するといってくれるまでは今まで通り買えばよい。
演習や回収は問題外だ。日本がそれをするとアジアに日本軍国主義の復活の証拠とされてしまう可能性が高い。マレーシアやインドネシア、ベトナム、台湾やフィリピンにもそのような印象を与えてしまう。特に北方領土の武力回収を示唆すると米国や欧州からも戦後秩序への挑戦ともとられてしまう。
そんな馬鹿な選択肢はない。
のだけれども、それを言い出すあたりの同業者連はねえ。なにかの壁があるのかなあとしか思えないものだ。♪フランシーヌの場合は♪と口から出てしまうものだよ。
まー、冷戦時代の反共運動の思想がまだ抜けてないんじゃないかねえ
そのうち連中の小説やら記事でも、そのような文章が鮮明になって出てきたりするのではないかと。実際にいまでも旗幟も鮮明だからねえ。連中大好きの自民党から出たはずの岸田首相を無理に批判しているあたりとか、いまさらエネルギー安保で原発再稼働とかそんなあたりで本当に鮮明。その先鋭さも含めて十字軍やら反共十字軍やらアジア反共連盟みたいな宗教右派や、右派よそおった宗教と親和性たかいことも鮮明だなあと。
どーでもいいけど、由紀さおりの「恋文」の歌い出しは30近くまでずっと枕詞のたぐいだと思っていた。「『あすなぶる』は流すの枕詞で男女関係が終わるときに使う」みたいな。前にも書いた最初の上司に八戸のスナックかなにかにつれてかれたときにママかなにかが歌っていて、モニタに出たカラオケの歌詞が「アズナブール流しながらこの手紙を書いてます」で「なんだ、シャルルアズナブールのことだったのか」と初めて気づいたものだよ。
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ここしばらくキエフ総攻撃が始まるといった話が続いているのだけれども。
ロシア指導部からすれば陥さないと面目が立たない。他の都市やら地域はほっといてでも陥落させないといけない。方法としては兵糧攻めもあるだろうが、時間の観点から採用しがたい。だから総攻撃で攻略を図るだろう。
でもまあ、それがうまくいくかはわからない。兵器の話なんか関係ない。ナショナリズムに燃えた守備隊が最新鋭装備の敵軍に抵抗し続けた例はいくらでもある。第一次上海事変の十九路軍はその好例だ。第二次上海事変では杭州湾上陸まで民国軍は日本軍に対して一歩も退かなかった。
ロシアの攻略は難しい。通常兵器や化学兵器を足してもそんなものだ。
もし、仮に総攻撃に失敗したらどうなるか。
プーチンの威信は地に落ちるだろうねえ。
日露戦争旅順攻略のときみたいになるかもねえ。第一次総攻撃で1万5000の損害を出した。そのときには戦争に熱狂していた日本国民が激怒し戦争指導に文句をつけた。
今までの戦争反対とは違う方向からの反発も受けるだろうよ。また権力闘争も始まるのではないかね。東条の指導では戦争に勝てないみたいなロジックで。
あとはロシア国内の治安悪化の要因ともなるかもね。戦争反対や反プーチン運動が盛んになると治安維持がキツくなる。その治安維持の厳しさが反体制運動を引き起こす。その反体制運動で治安維持がさらに過酷となる。いい酒を飲むといい肴が食べたくなり、いい肴を食べるといい酒を飲みたくなる菊正宗理論で。
■ マリアナ陥落と同じになるかもね
ロシア人も「今のロシアにとって一番いいのは首の挿げ替え」と考えるだろう。
それからすればキエフ攻略失敗はその理由として丁度よいように見える。総攻撃失敗あるいは第一次のあとの第二次総攻撃失敗でプーチンを失脚させる形ではないかな。
マリアナ陥落のあとに東条をクビにしたのと同じだ。またはシチリア上陸とバドリオ政権成立のアレと同じ状態が来るのではないかね。
まあ、ロシア軍部も先が見えるかどうか。ある程度に政治的に動き回れれば厄介な連中を総攻撃で使い潰すだろうねえ。負けてなおプーチンを支持しそうな厄介な政治思想をもつ組織由来の部隊とかあれば白襷隊とかにして全滅させるくらいの工夫はするかもしれない。
ロシア指導部からすれば陥さないと面目が立たない。他の都市やら地域はほっといてでも陥落させないといけない。方法としては兵糧攻めもあるだろうが、時間の観点から採用しがたい。だから総攻撃で攻略を図るだろう。
でもまあ、それがうまくいくかはわからない。兵器の話なんか関係ない。ナショナリズムに燃えた守備隊が最新鋭装備の敵軍に抵抗し続けた例はいくらでもある。第一次上海事変の十九路軍はその好例だ。第二次上海事変では杭州湾上陸まで民国軍は日本軍に対して一歩も退かなかった。
ロシアの攻略は難しい。通常兵器や化学兵器を足してもそんなものだ。
もし、仮に総攻撃に失敗したらどうなるか。
プーチンの威信は地に落ちるだろうねえ。
日露戦争旅順攻略のときみたいになるかもねえ。第一次総攻撃で1万5000の損害を出した。そのときには戦争に熱狂していた日本国民が激怒し戦争指導に文句をつけた。
今までの戦争反対とは違う方向からの反発も受けるだろうよ。また権力闘争も始まるのではないかね。東条の指導では戦争に勝てないみたいなロジックで。
あとはロシア国内の治安悪化の要因ともなるかもね。戦争反対や反プーチン運動が盛んになると治安維持がキツくなる。その治安維持の厳しさが反体制運動を引き起こす。その反体制運動で治安維持がさらに過酷となる。いい酒を飲むといい肴が食べたくなり、いい肴を食べるといい酒を飲みたくなる菊正宗理論で。
■ マリアナ陥落と同じになるかもね
ロシア人も「今のロシアにとって一番いいのは首の挿げ替え」と考えるだろう。
それからすればキエフ攻略失敗はその理由として丁度よいように見える。総攻撃失敗あるいは第一次のあとの第二次総攻撃失敗でプーチンを失脚させる形ではないかな。
マリアナ陥落のあとに東条をクビにしたのと同じだ。またはシチリア上陸とバドリオ政権成立のアレと同じ状態が来るのではないかね。
まあ、ロシア軍部も先が見えるかどうか。ある程度に政治的に動き回れれば厄介な連中を総攻撃で使い潰すだろうねえ。負けてなおプーチンを支持しそうな厄介な政治思想をもつ組織由来の部隊とかあれば白襷隊とかにして全滅させるくらいの工夫はするかもしれない。
Category : 未分類
まあ、あさま山荘事件と同じで戦争はエンタメだ。だから一日中毎日見ているのも理解できないわけではないのだが。
それに齧りついている連中を見ているとね
・ 「モスクワから700kmのキエフも落とせないロシア軍が7000kmの『北海道に上陸してくる(JSM一味)』わけはないだろう」とか
・ 「『ミストラル級がロシアに引き渡されれば日本にとって脅威です(JSF)』とか言ってたなあ」とか
・ 「『情弱マカーキ』とか、当時でも『情弱』って死語使って悦にいってたセルフロシア大使館の高町シアさんも
この状況となると『ウクライナの発表は大本営発表』しか言えないんだな」とか
・ 「高町発言をみていると『結局、ミストラルは期日通りどころかロシアに引き渡されなかったよね』とか
『艦船本体と資金を占有しているほうがどう考えて強いのにねえ』とか己の以前の感想が想起されるなあ」とね
なんつーかなあ、反面教師だよねと。あさま山荘事件と同じで見ていても具体的に得るものはあんましないし、細部ばっか見てるから全体を見誤るのだよねとは思うもんだ。
■ 徳に背くので国内に向けて説明できない
それはさておき、中国がロシア擁護からはなれつつあるのには「やっぱそうなるよね」と。国連総会でのロシア批難に中国は棄権を投じた。外交部の王毅部長は従来の立場からの転換を図っている。
これは損得計算と理解されている。中国はロシアを支えると損をするから転換したといった見立てだ。
もちろん、その観点もあるだろう。
ただ、それとは別に徳の問題もあるだろうと見ている。為政者としての徳目からロシアの不正は支持しえないといった行動原理が影響したものではないか。己はそう見ている。
中国の政治選択を理解するには行動原理としての徳があるのではないかと疑っている。正確に言えばほぼ確信している。
これは普遍的価値観としての自由や民主主義とはやや異なる。政者正也、「政は正なり」といった古典的価値観が継続したものだ。
社会、文化的に「為政者=士大夫はそれに従わなければならない」と考えられている。だから中国は露骨なことはできない。
だから今のロシア侵攻については無名の師なので流石に味方はできない。そうすると指導者-為政者の階層や、知識-読書階級、人民-老百姓から不徳であると批判されてしまう。冷戦期の米国のように敵味方の論理で怪しい独裁政権を推せない。それはやりにくい構図がある。
それをするにはよほどの理屈がいる。「ロシアに使嗾されたベトナムが当時唯一の衛星国であったカンボジアを侵略した、だから侵略されたポルポトを支援する、ベトナムを懲罰する」みたいなアクロバティックな理屈を持ち出し、それを国内に認めさせる、あるいはベトナム懲罰には日米にも認めさせる必要があるわけだ。
その点で中国には相当に信用できる要素はある。
逆に、普遍的価値観としての自由や民主主義とはやや異なる起源となるが儒教的徳目としての人道主義も期待できる。たとえば外交や内政における總理としての周恩来の政治判断はまったくそれだ。*
以前の日本はそれを承知していた。そのため阿吽の呼吸で行動できた。だから「中国は結局のとこと国際法は無視しないよ、だから東海防空識別圏を作っても撃墜なんかしない」よ判断できたわけだ。
もちろん、今の日本は相当怪しいけどね。だから中国が軍事的な隙をついて尖閣に上陸してくるとか、台湾への武力回収を始めるとか本気で言い出すやつが増えているわけだ。
■ 何かを咎めだてする気はないけれども
まあ軍事趣味者は細部に興味がいって全体方向、例えば構造とか来歴にはあまり興味は行かないよねとはかねがね思っている。
その好例であるなといった発言を見かけた。
疑問解決の方向性として「国際法に詳しい人に聞きたい」といった部分で、やはり趣味者としてメカニズム細部に興味が向いているなあと。軍事外交安保の全体に通底しているのだけれども「国際法の細部をみればそれがわかる」といった発想があるよねと。
ただ、それよりも「総会は何ができるのか」といった観点で見るべきではないか。
そこからすれば「たぶん、総会だから何でもできる、男を女にもできる」に行き当たるものではないかとね。組織は自治機能を持ちその最高機関であるわけだから。
実際に総会決議で常任理事国は入れ替えられている。71年のアルバニア決議はそれだからねえ。
そこでなんというか、国際法の細部を見て解決するというのは、よくある武器の性能を見て戦争の帰趨を判断しようといったミクロ的、模型趣味や写真趣味の方に多いアプローチだと思った。
もちろん、北大路さんに対して敵対感覚も悪意もないし、何かを咎めだてする気はありません。お気を悪くされる内容とは思うけど、ご本人ではなくそのアプローチに対しての批評ということで。
* もちろん西欧の普遍的価値観とは異なる。「具体的に誰かはわからないけど、この盗賊5人の中で誰か一人が女性を惨殺したのは間違いないんだから、『とりあえずは一味の頭が殺したことでそいつ死刑』でも構わないよね、社会の平穏安定から『特定できないから全員無罪』とか『証拠裁判主義』、『財形法的主義』とか理屈を持ち出すのは為政者失格だよね」みたいなところはある。
ちなみに、これは中国の裁判ではなく江戸時代に荻生徂徠が言ったことね。
** 咎めだてする気分があるのは軍事趣味界隈の国際法屋だよねえと。国際法なんて民法みたいなもので、如何に利用するかの部分が大きいのに、国家の外交安保をコントロールする不磨の大典であるように扱っているとか、米英が自分の都合にあわせてコネクリだして前例ともならず当然ながら膾炙にも至っていない外国への軍事介入ほかのアクロバティックなロジック*** を「国際法の常識です」みたいに扱っているのはね。
*** 米英の実務者がそれを言うならわかるんだよね。本来なら軍事介入できない外国に軍事介入する必要性がある、またはそれをすすめるのが仕事だから。でも、日本人が米国当局と自己同一化して無批判に「それが正解」と言い出すあたりはねえ。外交安保に加えて国際法の一部も「米国がやっていることだから正解です」みたいな、チリ軍政下での「カソリック大-シカゴ学派-新自由主義ムラ」の安全ホショーセクタ-版なんだろうなとは思うものだよ。
それに齧りついている連中を見ているとね
・ 「モスクワから700kmのキエフも落とせないロシア軍が7000kmの『北海道に上陸してくる(JSM一味)』わけはないだろう」とか
・ 「『ミストラル級がロシアに引き渡されれば日本にとって脅威です(JSF)』とか言ってたなあ」とか
・ 「『情弱マカーキ』とか、当時でも『情弱』って死語使って悦にいってたセルフロシア大使館の高町シアさんも
この状況となると『ウクライナの発表は大本営発表』しか言えないんだな」とか
・ 「高町発言をみていると『結局、ミストラルは期日通りどころかロシアに引き渡されなかったよね』とか
『艦船本体と資金を占有しているほうがどう考えて強いのにねえ』とか己の以前の感想が想起されるなあ」とね
なんつーかなあ、反面教師だよねと。あさま山荘事件と同じで見ていても具体的に得るものはあんましないし、細部ばっか見てるから全体を見誤るのだよねとは思うもんだ。
■ 徳に背くので国内に向けて説明できない
それはさておき、中国がロシア擁護からはなれつつあるのには「やっぱそうなるよね」と。国連総会でのロシア批難に中国は棄権を投じた。外交部の王毅部長は従来の立場からの転換を図っている。
これは損得計算と理解されている。中国はロシアを支えると損をするから転換したといった見立てだ。
もちろん、その観点もあるだろう。
ただ、それとは別に徳の問題もあるだろうと見ている。為政者としての徳目からロシアの不正は支持しえないといった行動原理が影響したものではないか。己はそう見ている。
中国の政治選択を理解するには行動原理としての徳があるのではないかと疑っている。正確に言えばほぼ確信している。
これは普遍的価値観としての自由や民主主義とはやや異なる。政者正也、「政は正なり」といった古典的価値観が継続したものだ。
社会、文化的に「為政者=士大夫はそれに従わなければならない」と考えられている。だから中国は露骨なことはできない。
だから今のロシア侵攻については無名の師なので流石に味方はできない。そうすると指導者-為政者の階層や、知識-読書階級、人民-老百姓から不徳であると批判されてしまう。冷戦期の米国のように敵味方の論理で怪しい独裁政権を推せない。それはやりにくい構図がある。
それをするにはよほどの理屈がいる。「ロシアに使嗾されたベトナムが当時唯一の衛星国であったカンボジアを侵略した、だから侵略されたポルポトを支援する、ベトナムを懲罰する」みたいなアクロバティックな理屈を持ち出し、それを国内に認めさせる、あるいはベトナム懲罰には日米にも認めさせる必要があるわけだ。
その点で中国には相当に信用できる要素はある。
逆に、普遍的価値観としての自由や民主主義とはやや異なる起源となるが儒教的徳目としての人道主義も期待できる。たとえば外交や内政における總理としての周恩来の政治判断はまったくそれだ。*
以前の日本はそれを承知していた。そのため阿吽の呼吸で行動できた。だから「中国は結局のとこと国際法は無視しないよ、だから東海防空識別圏を作っても撃墜なんかしない」よ判断できたわけだ。
もちろん、今の日本は相当怪しいけどね。だから中国が軍事的な隙をついて尖閣に上陸してくるとか、台湾への武力回収を始めるとか本気で言い出すやつが増えているわけだ。
■ 何かを咎めだてする気はないけれども
まあ軍事趣味者は細部に興味がいって全体方向、例えば構造とか来歴にはあまり興味は行かないよねとはかねがね思っている。
その好例であるなといった発言を見かけた。
第52北大路機関@HARUNAKURAMA
国際法に詳しい方に聞きたいのですが
ESS国連緊急特別総会の決議は安保理決議の様に法的拘束力を持つものでしょうか
非難決議や国連防護軍派遣
国連憲章上の総会決議とは違い,ESSは総会手続き規則で安保理からの授権を受けての招集ですので,結果的に安保理決議を代行する権限があるとも解釈できます
https://twitter.com/HARUNAKURAMA/status/1499050398698520576
疑問解決の方向性として「国際法に詳しい人に聞きたい」といった部分で、やはり趣味者としてメカニズム細部に興味が向いているなあと。軍事外交安保の全体に通底しているのだけれども「国際法の細部をみればそれがわかる」といった発想があるよねと。
ただ、それよりも「総会は何ができるのか」といった観点で見るべきではないか。
そこからすれば「たぶん、総会だから何でもできる、男を女にもできる」に行き当たるものではないかとね。組織は自治機能を持ちその最高機関であるわけだから。
実際に総会決議で常任理事国は入れ替えられている。71年のアルバニア決議はそれだからねえ。
そこでなんというか、国際法の細部を見て解決するというのは、よくある武器の性能を見て戦争の帰趨を判断しようといったミクロ的、模型趣味や写真趣味の方に多いアプローチだと思った。
もちろん、北大路さんに対して敵対感覚も悪意もないし、何かを咎めだてする気はありません。お気を悪くされる内容とは思うけど、ご本人ではなくそのアプローチに対しての批評ということで。
* もちろん西欧の普遍的価値観とは異なる。「具体的に誰かはわからないけど、この盗賊5人の中で誰か一人が女性を惨殺したのは間違いないんだから、『とりあえずは一味の頭が殺したことでそいつ死刑』でも構わないよね、社会の平穏安定から『特定できないから全員無罪』とか『証拠裁判主義』、『財形法的主義』とか理屈を持ち出すのは為政者失格だよね」みたいなところはある。
ちなみに、これは中国の裁判ではなく江戸時代に荻生徂徠が言ったことね。
** 咎めだてする気分があるのは軍事趣味界隈の国際法屋だよねえと。国際法なんて民法みたいなもので、如何に利用するかの部分が大きいのに、国家の外交安保をコントロールする不磨の大典であるように扱っているとか、米英が自分の都合にあわせてコネクリだして前例ともならず当然ながら膾炙にも至っていない外国への軍事介入ほかのアクロバティックなロジック*** を「国際法の常識です」みたいに扱っているのはね。
*** 米英の実務者がそれを言うならわかるんだよね。本来なら軍事介入できない外国に軍事介入する必要性がある、またはそれをすすめるのが仕事だから。でも、日本人が米国当局と自己同一化して無批判に「それが正解」と言い出すあたりはねえ。外交安保に加えて国際法の一部も「米国がやっていることだから正解です」みたいな、チリ軍政下での「カソリック大-シカゴ学派-新自由主義ムラ」の安全ホショーセクタ-版なんだろうなとは思うものだよ。
Category : 未分類
ウクライナ侵攻の件で地政学を持ち出すと、それだけで聞く必要はないとなるねえ。「地政学だと当然」だの「地政学をやってりゃわかる」のたぐいだ。
まあ「地政学リスク」ならいい。そういう用語だから。
ただ、本尊の地政学本体を信じ込んでいるのはどうかしている。地理的配置だけで侵略を決めたとか、地理的配置から侵略を狙っていたと言い出すあたりだ。
基本は宗教的な亡国思想なんじゃないかねえ。 後者は神仏基を通じたアレね。日本や今の日本が仲良くしている善の国は、日本や日本が仲良くしている国の敵対国、悪い国悪い国家から責められているといったアレね。
その悪い国はいい国を侵略しようとしているといった理由付けで地政学を使っているわけだ。
実際にカルトっぺえやつとか、カルトと仲良しが地政学を連発しているわけだしねえ。そして、そいつらのYOUTUBE見ているアレ層も地政学々々々言ってるわけでね。
なんにせよ地政学を使うということは「ボクは頭は悪いです」といってるようなものだし、実際に見ていても「頭が悪いのだろうなあ」とは思うもんだよ。
まあ、ウクライナ問題についてはアンダーソンぺえ事態が起きている方が興味深いけどね。
これ、勝っても負けてもウクライナ国籍の人たちにウクライナ国民といった自己認識がが完全確立する契機になるんじゃないかね。今まではウクライナ人意識はやや漠然としていたしロシアとの繋がりといった感覚も残っていたけど、今後は従来の親ロシア派も含めて完全に「私達はウクライナ人」で、しかも「だからウクライナの領土が回復するまで将来に渡ってロシアとは戦う」「宿敵のロシアにといつも戦う準備をする」で統一されるのではないかねえ。
なんにせよ、ロシアは今まで以上に強力な敵対国を抱えたわけだ。戦後ウクライナが軍事力増強を進めて、まあキエフあたりに昔みたいにOMGめいた部隊を配置するとロシアは常時警戒だよね。今度のOMGは東なり北なりに進む可能性大だから。
まあロシアの自業自得だけれども。
まあ「地政学リスク」ならいい。そういう用語だから。
ただ、本尊の地政学本体を信じ込んでいるのはどうかしている。地理的配置だけで侵略を決めたとか、地理的配置から侵略を狙っていたと言い出すあたりだ。
基本は宗教的な亡国思想なんじゃないかねえ。 後者は神仏基を通じたアレね。日本や今の日本が仲良くしている善の国は、日本や日本が仲良くしている国の敵対国、悪い国悪い国家から責められているといったアレね。
その悪い国はいい国を侵略しようとしているといった理由付けで地政学を使っているわけだ。
実際にカルトっぺえやつとか、カルトと仲良しが地政学を連発しているわけだしねえ。そして、そいつらのYOUTUBE見ているアレ層も地政学々々々言ってるわけでね。
なんにせよ地政学を使うということは「ボクは頭は悪いです」といってるようなものだし、実際に見ていても「頭が悪いのだろうなあ」とは思うもんだよ。
まあ、ウクライナ問題についてはアンダーソンぺえ事態が起きている方が興味深いけどね。
これ、勝っても負けてもウクライナ国籍の人たちにウクライナ国民といった自己認識がが完全確立する契機になるんじゃないかね。今まではウクライナ人意識はやや漠然としていたしロシアとの繋がりといった感覚も残っていたけど、今後は従来の親ロシア派も含めて完全に「私達はウクライナ人」で、しかも「だからウクライナの領土が回復するまで将来に渡ってロシアとは戦う」「宿敵のロシアにといつも戦う準備をする」で統一されるのではないかねえ。
なんにせよ、ロシアは今まで以上に強力な敵対国を抱えたわけだ。戦後ウクライナが軍事力増強を進めて、まあキエフあたりに昔みたいにOMGめいた部隊を配置するとロシアは常時警戒だよね。今度のOMGは東なり北なりに進む可能性大だから。
まあロシアの自業自得だけれども。