- 2022 . 12 «
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- 21
- 22
- 23
- 24
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- » 2023 . 02
Category : 未分類
報告事項でのプレゼンばかりに目が眩んで、関連事項を調べておこうとしないのは問題だと思ったよ。
10年位前か、三術校で当直士官をやっていた時に、学生隊から幹部学生の女の子が来て、翌日にやる当直報告をやらせてみろという話があった。当直報告とは、朝のオペレーションで最初にやる報告。
所詮は学校での報告なので、実オペレーションへの影響はない、だから、失敗しても構わない。だから、前日午前中にフォーマットだけ渡して「しくじっても何も起きません。だから好きにおやんなさい、わからないとこは教えるから」と放置しておいた。
夕刻になって、学校長見送りか国旗卸し方の頃に当直室に入ると、すでに女の子がいる。女の子なのでクソ真面目で、一語一句を覚えようとしている。
しかし、天気予報なんて当日の朝にならないとわからない。飛行場がVFRなのかIMCなのか、滑走路がゼロワンなのかワンナイナーなのかもその時にならなければわからない。
それよりも、文面を見ながら報告するのはよろしくない。
学校長の顔見ながらでなければ、テープレコーダが話しているのと変わらない。学校長が怪訝な顔をしている、あるいは興味ありそうなら細かく説明して、知っているから先にいけという面をしていれば、スットばす。副校長や部科長クラスで発言しそうな奴がいるかどうかも確認しなければならない。
話すスピードも問題がある。スットばせるところはスットバシて良い。だが、面倒な部分はゆっくり言わないと、聞いている連中の、頭のなかにある、かな漢字変換が間に合わない。
そう言うのだが「課程主任が文面どおりに正確に読め」といって、丸暗記をやめようとしない。そのうち、当の○○課程主任が来て、一語一句正確に読めといって帰っていく、己が言ってももう駄目な感じ。
そこにファックスが来る。MH-53Eについているエンジンでの故障速報の類で、それも報告だねというと「どうしましょうか」という顔をする。当直海曹が懇意の回転翼(ただし電気)の海曹で、前に岩国で勤務している。だから「彼に聞けば技術的な問題は分かるよ」というと「そんなことよりも報告要領です」という。
でもねえ、新品のA幹3尉に、ヘリに付いているエンジン部品はどこにあるどういったものかは知らないはず。試しに聞いてもわからない。それを海曹が説明するが、それよりも報告要領としてのしゃべり方しか気にしていない。「いや、報告要領よりも、商売モノの部品の役割とか場所を知らないと話にならない「明日一番に航空発動機科に聞きに言ったほうがよい」というと、頷くものの、多分、まともに聞こえていない。
翌日、やや早めに、新品3尉の課程主任が出勤してくる。事故速報の話をして、航空発動機に話を聞きに行かせたほうがいいというと「そんなことよりも報告要領だ」と己が赤入れた事故速報の原稿を暗記させようとする。課程主任は着替えるとまた当直室に来て、リハーサルをやらせると、女の子と当日の学生(体験)当直士官を会議室に連れて行った。
で、当直報告。ヤッパリ丸暗記で駄目。その日に学校が関与する飛行作業もないのに、天気予報は結局、全部読んだ。人員現況も、しゃべり方だけを覚えていて、表の読み方を理解していなかったので間違えた上で質問にも誤った答えをする。なによりも事故速報で、原稿の通りに読むものの、技術的な質問(というか、答え知っているから試験のようなもの)には、シドロモドロ。本当はしてはいけないが、己がカンペを見せても、どこを読んだらよいかわからない。
最後に、研究部長が表面上、叱った。人員現況や事故速報の中身について当直士官が正しい状況を知らなければ、誰に聞けばいいのか。報告の形式は間違えてもいいけど、報告内容は承知しておかないといけない、というもの。帰りに部長・科長とその件を話になると、「学生の報告が毎回そうだから、課程主任に怒っているんだよ」とのこと。あそこの課程の発表そのものが、プレゼン技術ばかりに凝って、結局、発表学生はあんま理解させていないからねえともね。
まあ、プレゼン技術だけを磨いてもねということだね。
10年位前か、三術校で当直士官をやっていた時に、学生隊から幹部学生の女の子が来て、翌日にやる当直報告をやらせてみろという話があった。当直報告とは、朝のオペレーションで最初にやる報告。
所詮は学校での報告なので、実オペレーションへの影響はない、だから、失敗しても構わない。だから、前日午前中にフォーマットだけ渡して「しくじっても何も起きません。だから好きにおやんなさい、わからないとこは教えるから」と放置しておいた。
夕刻になって、学校長見送りか国旗卸し方の頃に当直室に入ると、すでに女の子がいる。女の子なのでクソ真面目で、一語一句を覚えようとしている。
しかし、天気予報なんて当日の朝にならないとわからない。飛行場がVFRなのかIMCなのか、滑走路がゼロワンなのかワンナイナーなのかもその時にならなければわからない。
それよりも、文面を見ながら報告するのはよろしくない。
学校長の顔見ながらでなければ、テープレコーダが話しているのと変わらない。学校長が怪訝な顔をしている、あるいは興味ありそうなら細かく説明して、知っているから先にいけという面をしていれば、スットばす。副校長や部科長クラスで発言しそうな奴がいるかどうかも確認しなければならない。
話すスピードも問題がある。スットばせるところはスットバシて良い。だが、面倒な部分はゆっくり言わないと、聞いている連中の、頭のなかにある、かな漢字変換が間に合わない。
そう言うのだが「課程主任が文面どおりに正確に読め」といって、丸暗記をやめようとしない。そのうち、当の○○課程主任が来て、一語一句正確に読めといって帰っていく、己が言ってももう駄目な感じ。
そこにファックスが来る。MH-53Eについているエンジンでの故障速報の類で、それも報告だねというと「どうしましょうか」という顔をする。当直海曹が懇意の回転翼(ただし電気)の海曹で、前に岩国で勤務している。だから「彼に聞けば技術的な問題は分かるよ」というと「そんなことよりも報告要領です」という。
でもねえ、新品のA幹3尉に、ヘリに付いているエンジン部品はどこにあるどういったものかは知らないはず。試しに聞いてもわからない。それを海曹が説明するが、それよりも報告要領としてのしゃべり方しか気にしていない。「いや、報告要領よりも、商売モノの部品の役割とか場所を知らないと話にならない「明日一番に航空発動機科に聞きに言ったほうがよい」というと、頷くものの、多分、まともに聞こえていない。
翌日、やや早めに、新品3尉の課程主任が出勤してくる。事故速報の話をして、航空発動機に話を聞きに行かせたほうがいいというと「そんなことよりも報告要領だ」と己が赤入れた事故速報の原稿を暗記させようとする。課程主任は着替えるとまた当直室に来て、リハーサルをやらせると、女の子と当日の学生(体験)当直士官を会議室に連れて行った。
で、当直報告。ヤッパリ丸暗記で駄目。その日に学校が関与する飛行作業もないのに、天気予報は結局、全部読んだ。人員現況も、しゃべり方だけを覚えていて、表の読み方を理解していなかったので間違えた上で質問にも誤った答えをする。なによりも事故速報で、原稿の通りに読むものの、技術的な質問(というか、答え知っているから試験のようなもの)には、シドロモドロ。本当はしてはいけないが、己がカンペを見せても、どこを読んだらよいかわからない。
最後に、研究部長が表面上、叱った。人員現況や事故速報の中身について当直士官が正しい状況を知らなければ、誰に聞けばいいのか。報告の形式は間違えてもいいけど、報告内容は承知しておかないといけない、というもの。帰りに部長・科長とその件を話になると、「学生の報告が毎回そうだから、課程主任に怒っているんだよ」とのこと。あそこの課程の発表そのものが、プレゼン技術ばかりに凝って、結局、発表学生はあんま理解させていないからねえともね。
まあ、プレゼン技術だけを磨いてもねということだね。
スポンサーサイト
Trackback
Comment
No title
01:12
岩見浩造
URL
編集
指導していた課程主任の影響もあるのではないかと思いますが、
そういう人は段々現実的な対処法を学習して行ったりするもんでしょうか。