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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2014.06
01
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01:51
Category : 未分類
 戦時国際法に、敵性落水者の救助義務があるのだろうか? 

 Dragonerさんはそれがあると主張している。
割と本気で、雷の漂流敵兵救助なんて戦時国際法の義務を「日本人の誇り」と誇るぐらいなら、日本軍の侵攻で帰れなくなった女生徒を囲ってウハウハしてた将軍を「日本男児の本懐!」と賞賛した方が良いと思っている
https://twitter.com/dragoner_JP/status/472640719933276160
だが、該当する戦時国際法は聞いたこともない。

 実際、戦時国際法にあるのは、救助用航空機や救助艇、病院船の保護規定や、落水者を目的とした攻撃の禁止だけである。落水者の救助は義務になっていない。

 そもそも、敵性落水者保護を義務付けると、その作業の間は自軍が危険にさらされる。人命は重要であるが、そのために危険を犯すことを義務付けるのは、特に戦闘時には非合理的である。潜水艦が敵艦を沈めた後に、浮上し救助を義務付けるのは妥当だろうか? 救助ができない航空機は、当然免除しなければならないが、それと水上艦や潜水艦とのバランスはどうだろうか? 戦時国際法の義務と主張するDragonerさんは、そのあたりの矛盾に気づかないのが不思議である。

 落水者への救難や援助は、成文化された国際法にもない。(救助を義務的に果たすことを前提とした海難救助地域の指定はある) 実際に義務付けているのは、グッドシーマンシップを果たす義務といった国際慣習(これも国際法を構成するが、成文法ではない)である。

 もちろん、戦時にも、安全な状態であれば、船員として救助しなければならないだろう。救難能力に余裕があれば、救難航空機を出すべきだろう。しかし、それは戦時国際法での義務ではない。やれば賞賛すべき行為であり、評価に値しないとは到底言えない。

 この前提条件を無視して、響の行為とその功績を否定的に扱うのは妥当ではないだろう。存在もしない「戦時国際法の義務」を振り回して、人道上あった立派な行為の評価について泥を塗るのは、何のためか疑いたくなる。

 結局、Dragonerさんは、訳知り顔をしたいだけではないのか。女生徒を囲った日本軍隊の非人道性を指摘したいのだろうが、そのために、救助や人道的行為の価値までも「戦時国際法の義務」と捏造してまで不当に下げようとすることには、いやらしさを感じてしまうものである。



※ まあ、JSFとそのお仲間は相互主義だし、前に散々言われているから、ボクも散々言うことにしますよ。

※※ グッドシーマンシップとは、船員としての慣習的義務だと思ってもらえばいいです。落水者への無償救助義務慣習はそこに始まります。船員の常務という言い方もあるけど、それは海上衝突予防法に限定されるような言い方なので、横文字で。
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