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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2014.08
03
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12:29
Category : 未分類
 防衛省が戦時徴用の話をしている。毎日「民間船:有事の隊員輸送 船員を予備自衛官として戦地に」だが、なんで船員を予備自衛官にしなければならないのかが全くわからない。

 自衛隊の輸送を民間船で行うことには何の問題もない。これは平時だけではなく、戦時でも変わらない。逆に、軍艦や軍隊に所属する艦船でやらなければならないという決まりはない。

 あるとすれば「船舶を自衛隊の命令で動かすためには、自衛官化が必要」という発想だろうが、船長を自衛官にしても、民船以上に指示通り動くとも思えない。

 船長=艦長は、艦船の行動について一義的な指揮権な責任を持つ。艦船の保全について疑義があれば、船長=艦艇長の判断で作業中止できる。これは商船でも海自艦船でも変わらない。

 民船の船長を自衛官にすれば、なんでも言うことを聞くと考えるのは、間違いだろう。
 従前の例を見ても、民間船舶を徴用するときに、船長を兵隊にする例はあまり聞かない。旧日本海軍が太平洋に出した漁船転用の哨戒艇位なものか。民間商船を使うときにも、商船士官を海軍士官に転換した例は、まずはない。商船か、あるいは船団に運航指揮官を配置することはあっても、船長に海軍士官の階級を与えることで、軍の指揮権下に置くという発想は、ない。これは日本軍隊だけではなく、英国の例でも同じである。

 もちろん、特設軍艦にするなら、公表された名簿に記載された海軍士官の指揮下に置かなければならない。だが、フェリーを特設軍艦にする意味もない。軍艦の地位を与える理由が考えつかない。

 あとは、記事にもあるが、そこらの水上艦艇上がりの予備自に商船運航を命じても上手くはいかない。操縦の感覚どころか、運行体制がぜんぜん違う上、それなりの習熟をしなければ使えたものではない。戦時徴用運航なら、悩むかもしれない乗船中の船員も自由意志の上で金で釣って、スペシャルボーナスと身分保障をつけて運航するのが一番手っ取り早いだろう。



※ 「民間船:有事の隊員輸送 船員を予備自衛官として戦地に」『毎日新聞』(2014.8.3)http://mainichi.jp/select/news/20140803k0000e040096000c.html
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Comment

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No title

大型船を軍籍に入れる理由が無いのは御指摘の通りかと思います。

業界特有の古傷ですが、太平洋戦争中の高い船員死亡率の件があるので、反発があるのではないでしょうかね。民主党が海員組合の意向をどこまで尊重するかは未知ですけどね。

漁船も使い捨てで相当酷いものだったと思いますが、コーストウォッチャーは軍籍を与えて身分補償しておりました。当時の日本海軍がそういう意図を以って軍籍としたかは分かりませんが。敵対国との小競り合いの当事者と言う点では危険性は高いのですが、今の時代にああいう監視体制が必要な場面があるとも思えません。北が崩壊してボートピープルが溢れ出した時に協力を仰ぐことはあるでしょうかね。

徴用船

あれ。昔は、商船学校とかに入校すると、海軍予備役(員?)とかに自動的になるかと思ってました。(・・?)

No title

軍事的な理由ではなく政治的な理由ではないでしょうか。
民間人に国防への参加意識(婉曲表現)を持たせるために、
手近な分野から手を付けているのではないかと。

おそらく今後、医療・物流・通信などの業界で類似の案件が出てくると予想します。

海運業界に身を置く人の心理はわかりませんが、
民間人として自衛隊の指示を受けるのと、
予備自衛官として命令を受けることの間には、
心理的に大きな違いがあるのではないでしょうか。

たとえば、予備自衛官として命令に異を唱えた場合、
「自衛官なら四の五の言わず命令に従え」という
世間からの(周囲の仲間ではなく世間からの、です)圧力にさらされるでしょう。
それに耐えられるかどうかです。

自衛隊も現場レベルでは国家の命令とかじゃなくて周囲の同調圧力で自己の行動が決まる部分が大きいです。
たぶん昔からどこの国の軍隊もそうだったんじゃないでしょうか。

イラクへの海外旅行の時、隊員の輸送を日本の航空会社が労働組合の反対を理由に断ったことを、念頭に置いているんですかね。

イラン・イラク戦争開戦時に邦人輸送を断った日本航空のことはご存知ないようですね。