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- » 2023 . 02
Category : 未分類
技本の展覧会に行ってきたのだが、発表が発表になっていないのには驚いた。
将来戦闘機云々の話は、すべて原稿の棒読み、視線は常に原稿。酷い例となると、自分の名前のところまで原稿を読むのは、まあ徹底している。完全なフィード・フォワード。
その内容も、展覧会の発表ではない。役人が自分の仕事を内容別に列挙しているだけ。博士課程の中間報告でも、もっと「自分が発見したことはコレ」を前に出すものだけれどもね。
まずは、端的に言えない。DMUでのシミュレーションの結果で、
・ ステルス化しているほうがステルス化しないほうより強いです
・ ネットワーク化しているほうがネットワーク化しないほうより強いです
という説明はナンだ。来場する聴衆は、ステルス化もネットワーク化の利点も承知している。その観客に向かってそれはない。
本来なら
・ ステルス化とネットワーク化に、全リソース突っ込まないと負ける
と、「私は発見した」を前に出すべきだよ。そのあとに、「何故なら~」、「シミュレーションによると~」、「速度はあまり意味は無い~」、「航続距離が生残性を~」というべきじゃないのかね。
とにかく「コレ出来るとスゲーから、作らせろ」を前に出さないのもアレ。身内と支持者向けだから、些細な事をゴニョゴニョいっても許されるけど、他省庁の事業なら「コレができるとこんなに便利になる」を前に押し出すものだよ。
そこは、フカしてもいい。「世界一の戦闘機ができる」は言い過ぎだが「世界に追いつく」とか、「条件次第ではF-22やF-35にも勝てる見込みがある」、「F-15は凌駕できる」でいいし、さらに「独自戦闘機が作れないと足許を見られる」と足してから、「だからステルス機作らせろ」って持って行かないといけない。
日本人は航空戦力の重要性を理解しているから、戦車と違って、そうすりゃキチンと金を出す話になる。もちろん己はアラ探しするけどね。「1800度とかディスク一体型とか、高く付く上に寿命短くね」とか、「ハイパワー・スリムは無理だし、しかもダクト曲げるとかすりゃ、スリム・アンダーパワーじゃね」とかね。
でも、開発サイドが「コレができればスゲー」を信じて、力強く主張できないのはひ弱ではないかね。パソコンでピコピコやっているだけじゃダメ。横滑りの事務官自衛官ではなく、技術者が開発行政で金ぶんどってくるようなシステムにしないといけないんじゃないのかね。
とまあ、こんな印象。
あとは、貰ったパンフにこういうのがあった。※

実際にUEP対策って本当に要るかは相当疑問なものだ。知られている限りは、UEP感応は、ソ連が氷海での潜水艦用のみを作っただけである。シグネチュアとしても、水圧以上にあまり機雷に向くわけではなさそうだし、深い海での確実性はありそうにない。将来の可能性つぶしならいいかもしれないと言った程度か。
ただし、この図は電気防食を知らなかったり、プロペラが銅合金なのをご存じない自称アルファ・ブロガーさんには良い資料だと思うので、一度ご覧になったほうが良い。お仲間も相当行っているので、教えてあげればいいのにと思うよ。
以上が、商売方面の話。
ただ、この日の個人的な驚きとしては、そのあとの「台東区の伝統工芸職人展」かな。資料館で空気銃関係でも漁ろうかと思って行ったら「日中韓国立博物館合同企画特別展『東アジアの華 陶磁名品展』」で眼の正月。さらに表慶館で工芸職人展がやっていたのだが。

スダレ職人が、伊達巻作るときの鬼簾や、海苔巻作るときの巻簾を作っているのには衝撃だった。材料や工法からすれば、当たり前といえば当たり前なのだけれども。どう考えても違う問屋で違う職人が作っていると思い込んでいたよ。
あとはヤスリ職人や銀器職人の作業や道具が見れて満足々々。
※ 「艦艇UEP低減対策の研究」『艦艇装備研究所』(防衛省技術研究本部,2014?)p.12
将来戦闘機云々の話は、すべて原稿の棒読み、視線は常に原稿。酷い例となると、自分の名前のところまで原稿を読むのは、まあ徹底している。完全なフィード・フォワード。
その内容も、展覧会の発表ではない。役人が自分の仕事を内容別に列挙しているだけ。博士課程の中間報告でも、もっと「自分が発見したことはコレ」を前に出すものだけれどもね。
まずは、端的に言えない。DMUでのシミュレーションの結果で、
・ ステルス化しているほうがステルス化しないほうより強いです
・ ネットワーク化しているほうがネットワーク化しないほうより強いです
という説明はナンだ。来場する聴衆は、ステルス化もネットワーク化の利点も承知している。その観客に向かってそれはない。
本来なら
・ ステルス化とネットワーク化に、全リソース突っ込まないと負ける
と、「私は発見した」を前に出すべきだよ。そのあとに、「何故なら~」、「シミュレーションによると~」、「速度はあまり意味は無い~」、「航続距離が生残性を~」というべきじゃないのかね。
とにかく「コレ出来るとスゲーから、作らせろ」を前に出さないのもアレ。身内と支持者向けだから、些細な事をゴニョゴニョいっても許されるけど、他省庁の事業なら「コレができるとこんなに便利になる」を前に押し出すものだよ。
そこは、フカしてもいい。「世界一の戦闘機ができる」は言い過ぎだが「世界に追いつく」とか、「条件次第ではF-22やF-35にも勝てる見込みがある」、「F-15は凌駕できる」でいいし、さらに「独自戦闘機が作れないと足許を見られる」と足してから、「だからステルス機作らせろ」って持って行かないといけない。
日本人は航空戦力の重要性を理解しているから、戦車と違って、そうすりゃキチンと金を出す話になる。もちろん己はアラ探しするけどね。「1800度とかディスク一体型とか、高く付く上に寿命短くね」とか、「ハイパワー・スリムは無理だし、しかもダクト曲げるとかすりゃ、スリム・アンダーパワーじゃね」とかね。
でも、開発サイドが「コレができればスゲー」を信じて、力強く主張できないのはひ弱ではないかね。パソコンでピコピコやっているだけじゃダメ。横滑りの事務官自衛官ではなく、技術者が開発行政で金ぶんどってくるようなシステムにしないといけないんじゃないのかね。
とまあ、こんな印象。
あとは、貰ったパンフにこういうのがあった。※

実際にUEP対策って本当に要るかは相当疑問なものだ。知られている限りは、UEP感応は、ソ連が氷海での潜水艦用のみを作っただけである。シグネチュアとしても、水圧以上にあまり機雷に向くわけではなさそうだし、深い海での確実性はありそうにない。将来の可能性つぶしならいいかもしれないと言った程度か。
ただし、この図は電気防食を知らなかったり、プロペラが銅合金なのをご存じない自称アルファ・ブロガーさんには良い資料だと思うので、一度ご覧になったほうが良い。お仲間も相当行っているので、教えてあげればいいのにと思うよ。
以上が、商売方面の話。
ただ、この日の個人的な驚きとしては、そのあとの「台東区の伝統工芸職人展」かな。資料館で空気銃関係でも漁ろうかと思って行ったら「日中韓国立博物館合同企画特別展『東アジアの華 陶磁名品展』」で眼の正月。さらに表慶館で工芸職人展がやっていたのだが。

スダレ職人が、伊達巻作るときの鬼簾や、海苔巻作るときの巻簾を作っているのには衝撃だった。材料や工法からすれば、当たり前といえば当たり前なのだけれども。どう考えても違う問屋で違う職人が作っていると思い込んでいたよ。
あとはヤスリ職人や銀器職人の作業や道具が見れて満足々々。
※ 「艦艇UEP低減対策の研究」『艦艇装備研究所』(防衛省技術研究本部,2014?)p.12
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14:34
陣羽笛
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JSFセンセイとかあれな兵器フェチは日本の兵器開発の総本山のスゴイところてな、妄想を抱いているけどね。まあ妄想ですから。