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- » 2024 . 01
Category : 未分類
フランスには、引渡しも、違約金支払いもしないオプションがある。ウクライナ情勢を受け、ロシア向けミストラル級売却をどうするかが問題となっているが、フランスが持つ選択肢は、契約遂行での引渡しか、契約解除と違約金支払いだけではない。引渡しもせず、違約金も支払わない選択肢もある。
これはフランスにはメリットとなる。まず、国際協調体制に留まれること。そしてウクライナ情勢を理由に、金を払わずに済むことである。
ロシアへの揚陸艦引渡しは、武器輸出であるため、実施は難しい。ウクライナ情勢により、欧米は対露強硬策で結束している。その中で、フランスが揚陸艦を引き渡すことは、ロシアへのいわば利敵行為となり、欧米の非難を浴びる。揚陸艦は戦力としては取るに足らないものであるが、欧州の対露強硬策をなし崩しにするものである。内心では売り渡したいが、世間体から実施は難しい
だが、契約解除により、違約金を支払うことは、フランスにとって損となるだけである。こちらはそれほどの非難はうけないだろう。だが、フランスからすれば、ふんだり蹴ったりである。建造費は回収できず、その上、追い銭を払うことになる。何のメリットもない。
しかし、ウクライナ情勢を口実にすれば、引渡しもせず、違約金も支払わないこともできる。これはフランスにとって都合がいい。対露強硬策で結束する欧米も、フランスの不払いを擁護し、むしろ評価する。それを非難しないどころか、対露強硬策の一つであると、成果の宣伝もするだろう。
この場合、フランスは独自外交路線だから云々は、ない。フランス外交は実質的に欧米協調路線である。それを失ってまでロシアと仲良くしようとは思わない。いわゆるフランスの独自外交も、平時に名声獲得やナショナリズム慰撫、商売大事で大統領主導で行われるものである。対ロシアでも、それで冷戦期に旧式プラントやSECAMを売った。だが、有事には外務省主導の欧米協調外交に復帰している。そもそも、オランド大統領は独自外交を打ち出していない。
この点からすれば、外交巧者のフランスは言を左右にして引き渡さず、支払わない可能性もある。「引き渡さない」とか「支払わない」と宣言する必要もない。のらりくらりと引き伸ばすだけでもよい。契約は契約として生きているとかいいながら、引き渡せる状態ではないといって誤魔化せばよい。なんせ、現物と現金を持っているのはフランスである。実際にいまもそうしている真っ最中かもしれない。
対して、ロシアはなにもできない。フランスの背後には欧米がつく。引渡し拒否、違約金拒否に対して、フランス系資産や投資を接収した場合、欧米側はさらに強硬策を採る。ここで天然ガス戦略云々は成り立たない。やったら最後、ロシアは欧米からのガス販売による外貨収入を失うだろう。
まあ、そうなった場合には、ロシア通の話がどう変化するかが気になるものだ。とある高名な軍事研究家が指摘していることだが、揚陸艦についての、名誉ロシア人の事情通話のシフトにはなかなか興味深い。
当初は「情弱が騒いでいますが契約は絶対で予定通り揚陸艦は引き渡されます、ロシアの勝ち」(大意)と言っていた。
その後に「違約金が支払われるならロシアの得で、ロシアの勝ち」(大意)と言い換えた。
引渡しもなく、支払いもない場合には、なんというものかね。
「契約は生きているので、いつかは引き渡されます、ロシアの勝ち」(大意)といい続けるのだろうか。
まあ「情弱」という言葉もねえ。ごく一部のカテゴリーに含まれる人々しか使わない言葉であり、当節では使っても脱構築された感じでしか聞こえない。具体的には、それを振り回すほうに気の毒な雰囲気を感じるものであるよ。
これはフランスにはメリットとなる。まず、国際協調体制に留まれること。そしてウクライナ情勢を理由に、金を払わずに済むことである。
ロシアへの揚陸艦引渡しは、武器輸出であるため、実施は難しい。ウクライナ情勢により、欧米は対露強硬策で結束している。その中で、フランスが揚陸艦を引き渡すことは、ロシアへのいわば利敵行為となり、欧米の非難を浴びる。揚陸艦は戦力としては取るに足らないものであるが、欧州の対露強硬策をなし崩しにするものである。内心では売り渡したいが、世間体から実施は難しい
だが、契約解除により、違約金を支払うことは、フランスにとって損となるだけである。こちらはそれほどの非難はうけないだろう。だが、フランスからすれば、ふんだり蹴ったりである。建造費は回収できず、その上、追い銭を払うことになる。何のメリットもない。
しかし、ウクライナ情勢を口実にすれば、引渡しもせず、違約金も支払わないこともできる。これはフランスにとって都合がいい。対露強硬策で結束する欧米も、フランスの不払いを擁護し、むしろ評価する。それを非難しないどころか、対露強硬策の一つであると、成果の宣伝もするだろう。
この場合、フランスは独自外交路線だから云々は、ない。フランス外交は実質的に欧米協調路線である。それを失ってまでロシアと仲良くしようとは思わない。いわゆるフランスの独自外交も、平時に名声獲得やナショナリズム慰撫、商売大事で大統領主導で行われるものである。対ロシアでも、それで冷戦期に旧式プラントやSECAMを売った。だが、有事には外務省主導の欧米協調外交に復帰している。そもそも、オランド大統領は独自外交を打ち出していない。
この点からすれば、外交巧者のフランスは言を左右にして引き渡さず、支払わない可能性もある。「引き渡さない」とか「支払わない」と宣言する必要もない。のらりくらりと引き伸ばすだけでもよい。契約は契約として生きているとかいいながら、引き渡せる状態ではないといって誤魔化せばよい。なんせ、現物と現金を持っているのはフランスである。実際にいまもそうしている真っ最中かもしれない。
対して、ロシアはなにもできない。フランスの背後には欧米がつく。引渡し拒否、違約金拒否に対して、フランス系資産や投資を接収した場合、欧米側はさらに強硬策を採る。ここで天然ガス戦略云々は成り立たない。やったら最後、ロシアは欧米からのガス販売による外貨収入を失うだろう。
まあ、そうなった場合には、ロシア通の話がどう変化するかが気になるものだ。とある高名な軍事研究家が指摘していることだが、揚陸艦についての、名誉ロシア人の事情通話のシフトにはなかなか興味深い。
当初は「情弱が騒いでいますが契約は絶対で予定通り揚陸艦は引き渡されます、ロシアの勝ち」(大意)と言っていた。
その後に「違約金が支払われるならロシアの得で、ロシアの勝ち」(大意)と言い換えた。
引渡しもなく、支払いもない場合には、なんというものかね。
「契約は生きているので、いつかは引き渡されます、ロシアの勝ち」(大意)といい続けるのだろうか。
まあ「情弱」という言葉もねえ。ごく一部のカテゴリーに含まれる人々しか使わない言葉であり、当節では使っても脱構築された感じでしか聞こえない。具体的には、それを振り回すほうに気の毒な雰囲気を感じるものであるよ。
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