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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.12
06
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19:50
Category : 未分類
 北米部族は、契約なんかアッケラカーのカー。法でも縛れないが、氏族の名誉が架かると顔面蒼白になって徹夜で働くという。

 季刊『民俗学』の最新号、大給近達さんの「ポトラッチを使って作ってもらったトーテムポール」に、アーチストをポトラッチで縛った話がある。ポトラッチとは、北米ネイティブ・アメリカンが行う、実施したらお返しをしなければならない、互報型の大盤振る舞いのこと。

 博物館のため、カナダで収拾にでた大給さん。最初にトーテムポール製作と購入をハイダ族、ニズガ族、クワキュートル族のアーティストに直接、頼んだところ、快諾を得た。9月契約の11月20日引渡しの契約。

 大給さんが、フィールドサーベイから11月頭に戻ってきた所、全く手をつけてない状態を見る。カナダの研究者に相談しても、彼らは誇り高いから、カナダの契約や法律を守る気もないだろうねえいわれたとのこと。

 だが、大給さんはそれでは困る。それで一計を案じて、有力なレストランに氏族のアーチストを招いて、ポトラッチを宣言。帰りの飛行機があるので、お返しのポトラッチはあのトーテムポールでいいよというと、件の3人は緊張して青ざめたという。

 その深夜から3人は徹夜して掘り始め、一週間で完成。「アーチストは『ポトラッチをされて、もし製作が間に合わなかったら、氏族の恥になると思って頑張った』」(大給)とのこと。

 相手に与えられたら、返さなければならないという頭はあるし、それを守る律儀さもあるということだ。最初に手付かずの段階でも、約束は守るつもりはあるが、時間とか、ささいなことをガタガタ言うな、といった感覚なのだろう。

 このあたり、中国ビジネスで聞く話と同じ。契約とか約束は適当だけど、それで面子が潰れるような事態になると必死になって完遂するというアレ。中国が日本にODAをきっちり返しているのも、まあそれがあるのだろう。中国は面子に掛けても日本に滞納できないわけだ。

 まああれだ、現地人はとか、中国人はとかいうが、日本人でも、時間とかルーズなのもいるからねえ。

 遅刻プロフェッショナルになると、集合時間になって「今から行く」とかそういうのもザラだし、遅刻先生もついた後で「だから一生懸命走ってきたじゃないか」と逆に怒ったり、いかに約束を守ろうか努力しているのを力説するのもなんだがね。

 まあ、遅刻プロ相手は、約束の刻限になったら無視して行動するに限る。待つから、待っているだろうと多寡を括って来ないわけだ。「来ないから帰る」とでもやって、リアルで取り合わなければ、大概は次から遅刻しない。多分、別の遅刻を待たせられるところを待たせて、こっちにくるのだろう。あるいは、それでも遅刻するなら、次から約束しないに限る。



※ 大給近達「ポトラッチを使って作ってもらったトーテムポール」『民俗学』(千里文化財団,2014.11)p150
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