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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
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2015.02
15
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13:05
Category : 未分類
 予備自衛官補になったオバちゃんが、体験入隊の延長で兵隊気取りとはおそれいったものだ。夕刊フジに掲載された葛城奈海さんの記事なのだが、自衛官補7日目で民間人を見下すというのはなかなかである。
筆者は02年、予備自衛官補(一般)第1期生として、神奈川県横須賀市の武山駐屯地で訓練を開始した。教育内容は「気をつけ」「回れ右」など基本教練に始まり、小銃の分解・結合、戦闘訓練、催涙ガス体験、射撃、25キロ行進など。

 大学以来、体育会系の私としては、肉体的にはさほどきつくはなかったが、部隊章などを縫い付ける「裁縫」や、毎晩ピシッとかけなければならない「アイロン」、集団行動を乱さないための「早飯」は三重苦だった。

 教官たちは、初めて扱う「予備自衛官補」なる人種に戸惑いも大いにあっただろうが、総じて指導は親身で熱く、行動のひとつひとつがキビキビとして清々しかった。最初の1週間の訓練を終え、いわゆるシャバに戻ったとき、街を歩く男性が全員“オカマ”に見えたのには、われながら仰天した。


 基本教練と催涙線香と25km行軍程度で「街を歩く男性が全員“オカマ”に見えた」とは、大した思い込みであるよ。特警隊あがりや、機上救難、EODは結構見たが、塀の中でも別にオーラなんかない。塀の外でも一般人そのものでしかない。横須賀で本物の兵隊が私服でいるのをみて「パチンコなんか行きやがってオカマ奴」と葛城さんが侮蔑していたと思うと、ゲラゲラな話だ。

 なんにせよ、葛城さんは遅れてきた「楯の会」でしかない。自意識も過剰で
 実際、私は50日間の訓練を終え、自分が日本国の一員だと実感できる教育を初めて受けたと感じた。それまで、「良き家庭人、良き市民であれ」という教育はあっても、「良き国民たれ」という教育はなかったように思う。また、自分がボーッとしている間も、実は自衛隊によって「守られていた」という事実も認識するようになった。

と寝ぼけたことを言っている。ホントに兵隊ぐらしをすれば、「『良き国民たれ』」や「実は自衛隊によって『守られていた』」ような、マヌケなことは考えないし、口にしないものだ。

 まあ、自己洗脳なのだろうね。

 結局は、葛城さんの自衛隊への片想いでしかない。自衛隊も、かつての妙齢の女性記者であればちやほやする。ちやほやされるのが嬉しくて自衛隊を評価するようになり、自衛隊ならなんでも素晴らしいというようになったのだろう。まあ02年ならこのオバちゃんも歳も32で、自称女優だからまだ現場でもちやほやもされたろうけど、今は2015年だからねえ。卒塔婆小町という言葉が想起されるものだ。

 ツイッターみても、田母神の尻馬に乗ろうとしているあたりで、現況での判断能力の低さや、その素性も明らかといったものです。
葛城奈海‏@namikatsuragi ☆☆今日・明日の田母神としお街宣予定☆☆ 22日(水) ◆17:00~ 渋谷ハチ公前  23日(木) 告示日! ◆10:00~渋谷ハチ公前 ◆12:15~新橋SL広場 ◆14:45~上野マルイ前 ◆17:00~秋葉原駅西口広場明日からは、桃太郎(練り歩き)も!
https://twitter.com/namikatsuragi/status/425814775579160578

葛城奈海‏@namikatsuragi 1月28日(火) 午後6:30~8:00(6:00開場)憲政記念館にて 東京から日本を再興する緊急集会!! 登壇予定  田母神俊雄 中山成彬  西村眞悟 他 ※入場無料( 事前申込不要) 主催・問合せ:東京から日本を再興する会03-5314-9470
https://twitter.com/namikatsuragi/status/425459448375566336

都知事選で勘違いした田母神に、さらに勘違いして擦寄る卒塔婆小町なのでしょう。都知事選も宗教セクターと、極端な右派セクターの応援でどうにかなったのに、こないだの選挙ではそれを断ってボロ負けしている。支持基盤が宗教セクター系なのに、街頭活動しても駒は増えないこともわかっていない。

 自衛官補も見た限り、ネトウヨ系の自己満足しかなっていない。防衛省も、モウ少し峻別して採用したほうがいいと思うけどね。



※ 葛城奈海「【国防女子の構え】予備自衛官補の訓練 気づいた日本社会の国防意識の低さ」『ZAKZAK』(産経新聞,2015.2.12)http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150212/dms1502121140002-n1.htm

※※ というか、正規に休暇とってきたあとで、会社にガタガタ言われたくらいで、言い返さずに辞めるやつって、腹が据わってないだけなんじゃないの。それを日本社会のせいにして、「おフランスではこうなっているザマス」はないだろうと思うがね。
日本企業に勤める同期が「1週間も会社を休むということは、分かっているんだろうな!」と上司に言われ、退官せざるを得なくなったのだ。対照的に、フランス系企業に転職した同期は「名誉ある任務だから胸を張っていってこい」と快く送り出してくれたという。
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Comment

非公開コメント

いわゆるひとつの「予備役ブルーリボンの会」ですな。
64式小銃の分解結合もできないのに北朝鮮への武力侵攻を提案とか

これ事実なら違法のような気もするんだけど、企業名出てないあたりはフカシてるんですかね?

> 日本企業に勤める同期が「1週間も会社を休むということは、分かっているんだろうな!」と上司に言われ、退官せざるを得なくなったのだ。対照的に、フランス系企業に

そもそも予備自や即応の招集訓練って、普通は連続1週間も拘束しないでしょ。
土日の休みを中心に短期間の訓練を数こなして規定日数に持っていくはず。
どうしても規定日数に足りない場合もどうにかなったはずですよ。

Re: タイトルなし

補の初手だけは分割払い不可みたい。
教育隊相当分だけは連続5日を10回でやって、予備自衛官になると終末分割払いとか、その年できなくてもゴメンみたいな制度みたいよ。予備幹部なんかだと体力測定と射撃やって、教務の形で雑談して夜は宴会みたいな感じだと聞いたけど

> そもそも予備自や即応の招集訓練って、普通は連続1週間も拘束しないでしょ。
> 土日の休みを中心に短期間の訓練を数こなして規定日数に持っていくはず。
> どうしても規定日数に足りない場合もどうにかなったはずですよ。

Re: タイトルなし

フカシってよりも、タダの調整や能力不足だと思う。だって正規で休暇とっているんだから、ガタガタいわれても、事前に申請したとおりですよ、法令で決まっているのですよで押しきれる話にすぎないし、そんなガタガタいわれるような商売していて今後どうするよと

> これ事実なら違法のような気もするんだけど、企業名出てないあたりはフカシてるんですかね?
>
> > 日本企業に勤める同期が「1週間も会社を休むということは、分かっているんだろうな!」と上司に言われ、退官せざるを得なくなったのだ。対照的に、フランス系企業に

そら、社員が誰も労働者の権利を理解してない中小零細企業なら有給とってても出社しろ!とかいう無茶もよくありますが、このおばさんはアレすぎてどうもなあ。

No title

予備自衛官とかって、雇った企業に補助金が出たと思うが、それ持ち出して反論したりしないのかな?
「確かに迷惑かけますが、でも会社もお金もらってるでしょ」ぐらい言えないの?
葛城さんみたいに人格改造されちゃって、仕事<自衛隊みたいな意識ができちゃったのだろうか。

No title

http://ameblo.jp/kodomo-egao/entry-10453212348.html

田母神ガールズだと佐波優子さんの方がまだ容姿端麗って感じだな。
元アナウンサー上がりだから当然か。

なったことないから知らないんですが、50日、400時間も使って小銃の扱い方やらないんですかね。

No title

鬼女板がどうかしましたか

兵隊気取り

こうなると、徴兵制の議論の「現在の兵士は高度な訓練を受けて…伝々」も「案山子代わりの兵隊ならおばちゃんでも充分」ともなりそうです。(´・ω・`)

前線でドンパチやるだけが軍隊じゃない。
戦時の軍隊には数を頼みとするルーティーンワークが山ほど出てくるし、
それらの仕事は予備役や臨時徴募の兵隊で充分役に立ちます。
ただし、平時には要りません。平時は訓練されたプロがある程度居れば充分。
戦時に数十万単位の助っ人を動員して軍隊の指揮下に置くシステムが必要だと思います。強制力の無いボランティアじゃ駄目。
首都圏で大規模災害が発生したら、現役プラス数万の予備役しか居ない自衛隊のマンパワーは、たぶん破綻する。

No title

きらきら星さま

日本には84万人の消防団がいるようなのですが、それだと足りないのでしょうか?全人口の 0.7%に相当します。(足りないでしょうね。。。)

私自身、地元の消防団には参加していないので、あまり大きなことは言えないのですが、知人は複数消防団に入っていて、わりと身近に感じています。こいつを強化する(例えば3倍に増やして、全人口の2%を消防団所属にする)、というのは一つの形かもしれません。

#よくわからずにコメントして済みません。ただ、大災害で市井の人々を動員する既存の枠組みとして「消防団」があるなぁ、と思っただけです。

>>ドナルドさま
>>消防団

うーん、どうなんでしょう。
緊急時に自衛隊の下に入れて強制力を伴う管理が出来るのなら案外消防団でもイケるのかも知れません。
とにかく、戦争にしろ大規模災害にしろ、鉄砲持たずにやる雑用がわんさか発生しますので、
それに充てる人手はどんな形でもいいから自衛隊に与えるべきかと思います。
でもこれだけ有事有事言ってる割には、政府与党からはいかに自衛隊のマンパワーを破綻させずに継続させるかという施策が全く出てこない。

Re: タイトルなし

実際、災害対処は本当は総務省なんですよねえ。南関東で自衛隊の全力を突っ込むのは当然だけれども
南関東にあわせた予備含めた隊員数というのは、趣旨からズレているような気もしますね

全国消防官吏の南関東投入(国費) → 消防団による地元代替 → 消防団のうち派出可能なものの南関東投入(国費)とかもあるとおもいますけど

> >>ドナルドさま
> >>消防団
>
> うーん、どうなんでしょう。
> 緊急時に自衛隊の下に入れて強制力を伴う管理が出来るのなら案外消防団でもイケるのかも知れません。
> とにかく、戦争にしろ大規模災害にしろ、鉄砲持たずにやる雑用がわんさか発生しますので、
> それに充てる人手はどんな形でもいいから自衛隊に与えるべきかと思います。
> でもこれだけ有事有事言ってる割には、政府与党からはいかに自衛隊のマンパワーを破綻させずに継続させるかという施策が全く出てこない。

総務省が大量動員出来る予備役制度的なものを整備して、
自衛隊が兵站の面倒を見るとかいうのも面白いと思います。
ただ、自衛隊にしろ消防にしろ、緊急時に数十万人を動員して
その指揮下にいれる組織が国内に存在するのは、警察は嫌がるでしょうねえ。

No title

きらきら星さま

「自衛隊の配下に入れて強制力を持たせる」必要はどこから来るのでしょうか?さらに言えば、「強制」と「自衛隊配下」は、また異なる話しです。

消防団が、地元の災害に対し、高いモラールで、まさに「命を張って」取り組んでくれることは、東日本大震災でも多くの例があり、十分に期待できると思います(数字として、何%が動員できたのかは存じ上げませんが。。)。以下に述べるように、彼らを被災地に遠征するのは考えられないので、何かを強制する必要があるとすると、「消防士の遠征をサポートするために、交代で地元消防署に出仕することの強制」でしょうが、これは任務中の十分な給与によって保証するしか無いと思います。強制する方法が思いつきません(徴兵的なイメージですか?)

次に自衛隊の配下に入ることですが、災害対策では全く必要ありません。合同対策本部があり、そこで連携して作業するだろうからです。自衛隊は災害対策の主力ではあっても、主役ではありません。命令は県知事や市町村長の肩書きで、強盗対策本部から出されるでしょう。組織力が大きく異なるので、自衛隊が一定の主導権をとるでしょうが、それは「配下に入る」とは別の話です。

戦争有事に自衛隊の配下に入るか否かですが、ここは難しいと思います。右往左往する素人集団に、軍隊教育を受けた人間が命令を出すのは本質的に難しいです。一方で、組織としては、何らかの権限がないと命令・指示が出せません。個人的には災害時と同じく、民間防衛対策本部をたて、県知事や市町村長の名前で、指示を出すのだと「思います」。大いに議論がありそうなところですね。


なお、消防団動員の課題は2つあると思っています。

・遠征には向かないこと:私の知人の消防団員は、家庭の主婦です。親家族と暮らしているので、消防団ができているのだと思います。しかし、子供たちをおいて、数週間にわたって被災地に展開することは不可能です。文谷さんのおっしゃる通り、消防(総数16万人)の例えば半分ほど(8万人)を被災地に動員し、欠損分を地元の消防団(83万人の内1/7ほど (11万人ほど)に、交代交代で出仕してもらう)に依存するような対応が必要になるでしょう。消防団員にも生活があるので、週に一日程度でないと回らないかと思います。その意味では、消防団員の倍増(170万人)はしたいですね。。派遣される8万人の消防士を、3倍(24万人)の消防団員で穴埋めするイメージです。

#他にも警察も派遣するので、治安維持にも回したいですし。。。

・訓練不足:火を消すという一点においても、消防士と消防団では、訓練、装備に大きな差があります。できないことはできないので、無理をしないとしても、半減した消防士を支えるだけの技術は必要になる。救助は無理と思うので(2次災害)、救命(AEDや応急手当など)と、放水・消火に集中して、本格的な対応がができるよう、ポンプの高性能化や医薬品装備の充実、対応する訓練などを拡充する必要はあるでしょう。

>>ドナルドさま
まあ、戦争と大規模災害はどちらも大量に人手を要するので、
動員するなら自衛隊にまとめたほうが手っ取り早いと思った次第です。
ブログ主のご指摘通り災害派遣は第一義的に総務省マターなので、
必要なマンパワーを手当てするシステムがあれば、
必ずしも動員した人員を自衛隊の指揮下に入れる必要は無いと思います。

あと少し脱線した独り言。
先の震災派遣は「銃を持たない戦争」だったと聞きます。
確かに日本を襲った未曾有の大惨事でしたし、今後の災害対処の在り方に重大な影響を与えた。
その反面、ただの1発も弾は飛ばなかった。「敵」は居なかった。
戦争と大規模災害では、何が同じで何が違うんでしょう。

Re: タイトルなし

ただ、市役所とかが、状況収集能力や整理能力、決心が遅い部分はあるから
そのあたりを、総務省音頭、自衛隊協力でお稽古しとく必要はあると思うんですよね
「右か左か」「右」「なぜならホニャララだから」を、どのレベルでも言えるようにしとかないと

No title

災害と戦争の同時発生を考えると、人的資源の不足は厳しい。
アメリカでも、戦争中に多数の災害が起こっていたが、戦争前に災害対処に動員されていた州兵が戦争に動員されていたため、災害対処が遅れて無残なことになったという。
これでもし、アメリカがもう一正面戦線を持っていたら、本当に徴兵が行われていたのではないかな。