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- » 2023 . 07
Category : 未分類
野口裕之さんは、自分の主張を一言で言えないようだ。産経ニュース「中国人の来日目的が観光から『敢行』に変わる日」は、ようは「中国人観光客が気に食わない」というものであるらしい。
だが、つける難癖もないので、国防動員法とやらを持ちだしている。その結果、中身は中国の法律の紹介だけとなっており、字面はともかく、なぜそれが問題であるのかを説明できていない。
その展開も奇妙である。野口さんは、信念かあるいは商売かは不分明だが、中国の危険性を主張したい立場である。そのため「法の上位に君臨する中国共産党の凶暴性」を述べている。だが、野口さんの言うとおり、共産党が法よりも強い立場で国家国民に対して自由に振る舞えるなら、法律の条文を云々する意味は無い。共産党はその領導力で無視するだろうためた。
具体的にはこの部分である。
逆に、法の支配の萌芽とも言える。国防動員法とやらの明文化は、逆に共産党が持つ絶対的な領導力に対して、ある程度の制約となることを理解していない。
また、野口さんの危機意識も奇妙である。中国大使館が在日中国人を国防上の理由で把握しているだろう云々の想像部分である。だが、徴兵制や動員制度が厳しい国でも、国外に住む徴兵/動員対象の青年を大使館が把握するだろう。
なぜ、こんな程度のものにハッとするのか理解できない。逆に野口さんは平和ボケとやらで動員制度や徴兵制度への理解が足りないのではないかと伺えるものである。
そもそも、国防動員法の類は他の国にもある。台北やシンガポールにも似たような法律はあるだろう。だが、それには何も言わない。
結局は、過剰な中国敵視の結果、観光客まで敵兵に見えるというだけの話である。野口さん個人がそのような信念をもっているのか、産経新聞がネトウヨ層の顧客に媚びるための商売づくかは分からないが、そのあたりだ。安全保障での対立だけの頭しかないので、経済では互恵的なパートナーであることの表出について理解できないのである。
実際のところ、中国留学生や中国観光客は国防どころではない。留学生は学業の成果とバイトで必死であるし、観光客は化粧品と炊飯器を買うのに大わらわである。
そして、彼らは軍事的な訓練も受けていない。大学での軍事教練とやらは、1日で終わる基本動作教練である。愛国心ある学生でも大学の教練について「20kmも歩くんですよ」とか、「1時間も不動の姿勢をさせられて」と不満を述べる程度である。そして一般人民はまったくその手の教練を受けていない。中ソ対立と人民公社がなくなって以降、そんなものだ。
野口さんの記事は、主張は不明確な上、問題意識そのものがオカシイのである。
※ 野口裕之「中国人の来日目的が観光から『敢行』に変わる日」『産経ニュース』(産経新聞,2015.3.2)http://www.sankei.com/world/news/150302/wor1503020013-n1.html
だが、つける難癖もないので、国防動員法とやらを持ちだしている。その結果、中身は中国の法律の紹介だけとなっており、字面はともかく、なぜそれが問題であるのかを説明できていない。
その展開も奇妙である。野口さんは、信念かあるいは商売かは不分明だが、中国の危険性を主張したい立場である。そのため「法の上位に君臨する中国共産党の凶暴性」を述べている。だが、野口さんの言うとおり、共産党が法よりも強い立場で国家国民に対して自由に振る舞えるなら、法律の条文を云々する意味は無い。共産党はその領導力で無視するだろうためた。
具体的にはこの部分である。
殺到した中国人を目の当たりにして、2010年7月に施行された《中国・国防動員法》の条文を改めて点検した。法の上位に君臨する中国共産党の凶暴性が憑依したつもりで、法文・法理も「共産党好み」にウラ読みしなければ、国防動員法の恐ろしさは実感できない。法律は、情勢次第で、観光客も、留学生も、研修生も、永住者も、日本を含め海外にいる中国人は騒擾・内乱を起こす侵略の先兵となれと、本国が発する司令を事実上担保する。
逆に、法の支配の萌芽とも言える。国防動員法とやらの明文化は、逆に共産党が持つ絶対的な領導力に対して、ある程度の制約となることを理解していない。
また、野口さんの危機意識も奇妙である。中国大使館が在日中国人を国防上の理由で把握しているだろう云々の想像部分である。だが、徴兵制や動員制度が厳しい国でも、国外に住む徴兵/動員対象の青年を大使館が把握するだろう。
条文にハッとした。2013年11月、駐日中国大使館は在日中国人に「重大な緊急事態」に備えて連絡先を登録する旨通達した。法律のいう《指定場所》には大使館も含まれる…。大使館は海外における《潜在》戦力の掌握と、イザというとき、本国の命に基づき動員命令を発布する司令塔だと、小欄は観る。
なぜ、こんな程度のものにハッとするのか理解できない。逆に野口さんは平和ボケとやらで動員制度や徴兵制度への理解が足りないのではないかと伺えるものである。
そもそも、国防動員法の類は他の国にもある。台北やシンガポールにも似たような法律はあるだろう。だが、それには何も言わない。
結局は、過剰な中国敵視の結果、観光客まで敵兵に見えるというだけの話である。野口さん個人がそのような信念をもっているのか、産経新聞がネトウヨ層の顧客に媚びるための商売づくかは分からないが、そのあたりだ。安全保障での対立だけの頭しかないので、経済では互恵的なパートナーであることの表出について理解できないのである。
実際のところ、中国留学生や中国観光客は国防どころではない。留学生は学業の成果とバイトで必死であるし、観光客は化粧品と炊飯器を買うのに大わらわである。
そして、彼らは軍事的な訓練も受けていない。大学での軍事教練とやらは、1日で終わる基本動作教練である。愛国心ある学生でも大学の教練について「20kmも歩くんですよ」とか、「1時間も不動の姿勢をさせられて」と不満を述べる程度である。そして一般人民はまったくその手の教練を受けていない。中ソ対立と人民公社がなくなって以降、そんなものだ。
野口さんの記事は、主張は不明確な上、問題意識そのものがオカシイのである。
※ 野口裕之「中国人の来日目的が観光から『敢行』に変わる日」『産経ニュース』(産経新聞,2015.3.2)http://www.sankei.com/world/news/150302/wor1503020013-n1.html
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12:54
きらきら星
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中国から輸入している各種食品もいつNBC兵器に化けるやも知れませんなw
No title
13:01
だむ
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No title
13:31
大島
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最近の右派はイスラム国とかと同レベルになっちまった。
15:12
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> だが、徴兵制や動員制度が厳しい国でも、国外に住む徴兵/動員対象の青年を大使館が把握するだろう。
16:01
k
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No title
16:16
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No title
19:21
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この人ニューヨークの大学に留学したり、ロンドンの支局長だった経験もあると言ってるんだから、自分でも手続き
した事あるんじゃないの?
21:04
シュピーゲル
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23:02
きらきら星
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