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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2015.03
12
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Category : 未分類
 米国がベトナムに、カムラン湾をロシアに使わせるなと言ったらしい。「ロシア軍機の旧基地使用に反対、米国がベトナムに中止要請」細かいことはどうでもいいのだが、ロシアの哨戒機がグァムまで来る云々といったことでそのように言い出したらしい。

 だがね、ベトナムからすれば「恩人との関係を切れ」と言われたようなものだ。

 ベトナムの民族独立運動については承知だろう。フランスから独立し、米国との戦いで南北統一を成し遂げた。

 その過程で、ベトナムは中国とソ連から援助を受けた。中ソは当時仲が悪く、その目的も別であったが、結果としてベトナムを助けた。その結果、北ベトナムは傀儡国家南ベトナムを倒して南北を統一した。

 そのため、ベトナムはソ連に恩義がある。中国とは、カンボジア措置その他で、その後の争いがあるので関係は良くはないが、ソ連―ロシアとは距離も離れているので、単純にありがとうという気持ちがある。

 確かに、ベトナムにとって、今重要なのは米国だろう。投資をしてくれる、市場を与えてくれる、中国との対峙で半ば味方である。今の利益では、ロシアよりも米国である。

 だが「今大事なのはオレの国だろ、だからロシアとの縁を切れ」と言われても、ベトナム人はいい気持ちにはならない。中南米のバナナ共和国ではない。米国の言いなりになって、そんな没義理をするのであれば、打倒した傀儡国家南ベトナムと変わるものではない。※

 そういうことを言い出すから、米国はアジアで巧くやれない。中南米と同じ自分ン家のショバと勘違いしたのが、戦後米外交の失敗である。

 戦後、東アジア、東南アジアの失敗は押し付けの失敗である。キリスト教価値観とか言い出して、地元の反発を考慮せず、キリシタンの李承晩やゴ・ディン・ジエムを現地に押し付けて失敗した。

 中東でも民主主義とかどうでもいいことを押し付けて失敗している。革命イランを敵に追いやり、新生イラクを骨抜きにし、シリアの不安定化も、余計なことをしたためだ。

 今回のベトナムの件も、統一ベトナムが自陣営に与したと判断したので、例によって宗主国ヅラして余計な口出しを始めたといったものだ。

 まあ、いずれベトナムの政治的民主化とか、本来米国にとってはどうでもいいことをいいだしてまた躓くのではないかね。実際、ベトナムの体制は中国の体制よりも非民主的である。民主化を叩かれる余地はある。

 そうなったら、せっかくの対中カードを失うことは目に見えている。

 だが米国は大国である。大国は他所の国の事情を知らずに国内事情だけで外交をする。だからで、その手のことを言って反発を買うのだろう。※※※



※     「ロシア軍機の旧基地使用に反対、米国がベトナムに中止要請」『Reuter ロイター』(トムソン・ロイター・ジャパン,2015.3.12)http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0M80KW20150312?pageNumber=1&virtualBrandChannel=14311

※※   エジプトは、中東戦争で北朝鮮に防空部隊を送ってもらった義理があるので、1995年まで韓国と国交を結ばなかった。北との義理はともかく、義理堅いことは悪いこともでもないわけで、まあ約束したことは信用してもいい国なのだろう。

※※※ 今回のロシアへの基地提供云々も、米大使以下の、国務省方面は「ベトナムは無視すればいいから」として伝えているのではないかね。
   かつて米国は日本にも「キューバの砂糖買うのやめてくれ」といった。だが、米大使レベルで、「とりあえず、伝えなければならないから伝えたけど、優先順位低いから、それよりも日米安保だから」と、有耶無耶にしている
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あーあ

米国外交

米国は外交を官僚では無く政治任用でやりますから、学問や学者が重宝されゲーム理論が流行り、有利不利や利権関係整理で片が付くと単純化しているきらいがあります。そして人間が強く介在すると情やら義に不意打ち食らわされるわけです。感情を忘れた外交をよくやりますよね。

アメリカ外交は体制ひそかにCIAが工作してるイメージがありますね