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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
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2015.04
04
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01:59
Category : 未分類
 建前を「建前である」と言わないのは、何事だろうか?

 産経ニュース、杉本康士「T4練習機 戦いのノウハウ蓄積する『空飛ぶイルカ』は北の核から日本を守る」lは、ブルーインパルスについて、あくまでも空戦技術研究であると主張している。
ブルーインパルスのために改修されたT4は「戦技研究仕様機」と呼ばれ、その名の通り飛行技術の研究を行っている。ブルーインパルスが蓄積した“戦いのノウハウ”は戦闘機部隊に伝えられている。

 曲芸飛行自体も抑止力になる。多くの国の空軍がアクロバットチームを持っているが、空自パイロットは「曲芸飛行を見れば、その国のパイロットの技量がだいたい分かる。高度な飛行技術を持っていれば『侮れない』となる」と解説する。航空観閲式に各国の駐在武官を招待するのは友好親善のためだけではなく、空自パイロットの優秀さを見せつける意味もあるというわけだ。
http://www.sankei.com/premium/news/150403/prm1504030003-n2.html


 だが、それは建前である。ブルーインパルスの本質は、空自あるいは自衛隊全体の隊員募集用の客寄せパンダである。国家慶事等に華を添える役割もあるが、基本は募集用だ。

 ただし、募集用に空中サーカスを作るでは、予算要求を認めがたい。だから戦技研究ということにしている。もちろん、曲技飛行が特に空中戦の技量に結びつくものでもないことは承知している。あくまでもフィクションである。

 そのフィクションを、フィクションと言わずに事実であるよう報道しているのはどんなものか。杉本さんが、知っていながらもフィクションを立てるなら(意味のない)提灯持ちであるし、本当にそう信じているなら記者として残念な水準であるということだ。

 ブルーインパルスは、国民は支持している。だから提灯持ちとして存在理由を強調するためでも、空自広報でない記者がそんなフィクションを並べる必要はない。

 それなのに、産経のスタンスからくる自衛隊大事で絵空事にまで口を合わせるのは、迎合にしか見えない。「そういう建前である」と流せばいい部分だが、自衛隊の言い分は全く否定しないのが、防衛記者としての杉本さんのスタンスなのだろう。

 だいたい、ヨイショが決まっているとしても、練習機T4には普通に評価する点はいくらでもある。それを見つけられず、曲技飛行は空中戦の研究に欠かせないとか、日本駐在の武官はその操縦技術に驚くといったのは、まずは相当の手抜きだということだ。



※ 杉本康士「T4練習機 戦いのノウハウ蓄積する『空飛ぶイルカ』は北の核から日本を守る」『産経ニュース』(2015.4.4)http://www.sankei.com/premium/news/150403/prm1504030003-n1.html
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Comment

非公開コメント

こうなると、産経の愛国読者の頭に合わせてるだけだと思いたいものです。

まあ、確かに戦技とは全く関係ないでしょうね。

ブルーインパルスに着任した大体もパイロットが戦闘部隊でやっていたコトと違い過ぎて愕然とすると言いますから。

それにあの手のアクロチームは大体の空軍が保有していますが、ブルーインパルスが技術的に特別優れているとは思いません、強いて言えば技術に大した差はなく演出などに各国は力を入れて差別化を競っている訳で。ヤハリ基本はショーであり戦闘のそれとは違うと認識すべきでしょうね。


ブルーインパルスには練習機ではなく実戦配備されてる戦闘機でやって貰いたいと個人的に思うのですが、やはり難しいのでしょうかね……

また身も蓋もない話ですなあ。
でもあの手の操縦技術が実戦部隊の業務にあんまり関係ないとするならば、
今日の戦闘機パイロットの腕の良し悪しを測る時、大事な要素というのはどんなものがあるのでしょう。

Re: タイトルなし

もちろん、プルーインパルスは要らないとか言うつもりもないのですが

パイロットの腕の善し悪しは、やっぱり空間把握とライン取りあたりではないかなと
その後のマニューバ、サンドイッチだのルーズドゥースだのもお稽古が必要でしょうが
まああの曲技飛行が役立つといったこともないと思いますね

> また身も蓋もない話ですなあ。
> でもあの手の操縦技術が実戦部隊の業務にあんまり関係ないとするならば、
> 今日の戦闘機パイロットの腕の良し悪しを測る時、大事な要素というのはどんなものがあるのでしょう。

>>空間把握とライン取り

「いかなる飛行状況にあっても飛行機を落っことさずにちゃんと飛ぶ能力」って解釈でいいんでしょうか。
そういえば航学のペーパー試験にも「操縦桿をどっちに引いたら周りの風景はどう見える」みたいな問題が出ていたような。

Re: タイトルなし

敵味方の優位態勢というか、スペリオリティについての認識と評価というか
不利を減らして有利を増やすあたりを体感的にやるのが空自の戦闘機パイロットなんだろうなと思います

>>空間把握とライン取り
> 「いかなる飛行状況にあっても飛行機を落っことさずにちゃんと飛ぶ能力」って解釈でいいんでしょうか。



候補生の時に航空要員選抜試験があるのですけど
「鉛筆は使ってはならない」みたいなどうでもいいこと書いてましたね
一般幹候なら私みたいなメガネっ子でも受けさせられたのに、技術幹候採用は裸眼2.0でも受けないというのも、差別っぽいなあと

> そういえば航学のペーパー試験にも「操縦桿をどっちに引いたら周りの風景はどう見える」みたいな問題が出ていたような。

11飛行隊

管理人様、皆さま、こんにちは。

確かT-4に機種が変更となり、第11飛行隊発足と同時に戦技研究の任務は外されたと思います。

アクロ用に改修されたT-4についても、戦技研究仕様という名称ではなかったと思います。

ブルーの訓練実績が実戦部隊にフィードバックされないとするならば、
パイロットたちのブルーに対する評価というのは正直どんなものなのでしょう。
もちろん腕利きが選抜されて送り込まれるのでしょうし、空自広報は持ち上げることしか言わない。
しかし現実問題2年ばかしT4で曲技飛行ばっかりやってきた人間が原隊復帰してすぐにF15やらF2に乗れるんだろうか。
・・・まさか、地本の広報官のパイロットバージョンですチャンチャン、などという身も蓋も無い扱いなのでは。

ちくしょう、我ながらなんて不愉快な発想に辿り着いてしまったんだ。自分だけ不愉快なのは癪なのでぜひ皆さんもご一緒に。

2年ではなく3年。

分からん人には分からんだろうが、あれだけの編隊飛行、プロシージャーターンをかますには普通の腕では無理。

実戦部隊にいる人にしてみればそこから離れるのは嫌だけど、戻ったときに人事上の優遇(実戦部隊に長くいられる、割愛が優先でまわるとか)があるときくが。
部隊に戻る時にはTRに戻り慣熟訓練をする。何年も離れてる人もいるくらいだから、特に問題はないよ。

> ブルーの訓練実績が実戦部隊にフィードバックされないとするならば、パイロットたちのブルーに対する評価というのは正直どんなものなのでしょう。もちろん腕利きが選抜されて送り込まれるのでしょうし、空自広報は持ち上げることしか言わない。しかし現実問題2年ばかしT4で曲技飛行ばっかりやってきた人間が原隊復帰してすぐにF15やらF2に乗れるんだろうか。・・・まさか、地本の広報官のパイロットバージョンですチャンチャン、などという身も蓋も無い扱いなのでは。

>>実戦部隊にいる人にしてみればそこから離れるのは嫌だけど、戻ったときに人事上の優遇(実戦部隊に長くいられる、割愛が優先でまわるとか)があるときくが。
部隊に戻る時にはTRに戻り慣熟訓練をする。何年も離れてる人もいるくらいだから、特に問題はないよ。


そうなんですか。それを聞いて一安心

・・・結局人事上の扱いは地本の広報官とほとんど同じパターンやないですかあ。