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- » 2023 . 03
Category : 未分類
岩波ホールで、初日の最終回を見てきました。
面白く無いだろう映画を「面白くないだろう」と思ってみているので、面白く無いのは仕方がない。ですがねえ、ラクダ出す必要があったのか、なんでラクダなのかは全然ワカランチンでした。カンカンノウを躍らせるわけでもないのですがね。
出来がいい部分は、ああいう厄介親爺はリアルにいる、映画を見ていて本当に腹が立つ。町中で役者本人見たら、演技との区別がつかず殴りかかりそうになるくらいです。
ただ、なんで話にドイツ関係を入れ込んだか理解できない。親爺の友人が中途遊びに来て映画中の言語がいきなりドイツ語になったりする部分とか、それを子供も理解する所とか、字幕で全く触れないあたりは不親切です。また、ドイツからの少年矯正プログラム云々もそうでしょう。
結果、この映画の舞台がどこであるかは混乱します。エトルリア人の墓所云々でイタリアの中部あたりかと思ったのですが、ドイツ語が出てくるところとか、ドイツ少年矯正プログラムからすれば、トリノ郊外なのかトリエステなのかと無駄に頭から?がでました。
■ つまらない映画を評するなら工夫は必要
ちなみに、産経評は全然的外れ。「【シネマプレビュー】『夏をゆく人々』」です。
「彼と、村を訪れたテレビ局の取材クルーの存在が一家を少しずつ変えていく…。」(産経)とありますが、一家は殆ど変わらないものです。
また「描かれるのは、自然のままに生きる彼らが現代社会に追い詰められていく姿。」(産経)も全然的外れ。近所の百姓に「新しい除草剤使ったろう」と怒鳴りこむあたりでしょうが、アレも親爺の厄介さの表出以外の何物でもないものです。
だいたい、面白い映画だと思うなよといったメッセージを示せないのは映画評としてダメです。「ロルバケル監督は、口笛で小鳥のように美しく歌うマルティンや屋外のベッドで眠る一家、洞窟の壁で遊ぶジェルソミーナとマルティンの影など、幻想的なイメージを多用し、夢の中のような奇妙なぬくもりに満ちた世界を作り出した。」(産経)も、褒めるところを必至に探したのでしょう。ただ、これだけだと、言外に「この映画ツマンナイよ」は通じないわけです。
その点でも、産経はダメ。いろいろ工夫する他社の映画評に品下るものです。昭和40年の「血と砂」の産経評もひどかったけど、今回は手を抜き過ぎだろうといった按配です。
ちなみに、入りは初日18時に切符買って整理券番号で14番。初日最終回で30人くらいですか。岩波ホールとしても少ない方です。
まあ、次回作のチリ映画の予告編が良かったので満足しました。チリ現代史もの、ピノチェト政権の残したものと先住民族映画の2本立てです。
面白く無いだろう映画を「面白くないだろう」と思ってみているので、面白く無いのは仕方がない。ですがねえ、ラクダ出す必要があったのか、なんでラクダなのかは全然ワカランチンでした。カンカンノウを躍らせるわけでもないのですがね。
出来がいい部分は、ああいう厄介親爺はリアルにいる、映画を見ていて本当に腹が立つ。町中で役者本人見たら、演技との区別がつかず殴りかかりそうになるくらいです。
ただ、なんで話にドイツ関係を入れ込んだか理解できない。親爺の友人が中途遊びに来て映画中の言語がいきなりドイツ語になったりする部分とか、それを子供も理解する所とか、字幕で全く触れないあたりは不親切です。また、ドイツからの少年矯正プログラム云々もそうでしょう。
結果、この映画の舞台がどこであるかは混乱します。エトルリア人の墓所云々でイタリアの中部あたりかと思ったのですが、ドイツ語が出てくるところとか、ドイツ少年矯正プログラムからすれば、トリノ郊外なのかトリエステなのかと無駄に頭から?がでました。
■ つまらない映画を評するなら工夫は必要
ちなみに、産経評は全然的外れ。「【シネマプレビュー】『夏をゆく人々』」です。
「彼と、村を訪れたテレビ局の取材クルーの存在が一家を少しずつ変えていく…。」(産経)とありますが、一家は殆ど変わらないものです。
また「描かれるのは、自然のままに生きる彼らが現代社会に追い詰められていく姿。」(産経)も全然的外れ。近所の百姓に「新しい除草剤使ったろう」と怒鳴りこむあたりでしょうが、アレも親爺の厄介さの表出以外の何物でもないものです。
だいたい、面白い映画だと思うなよといったメッセージを示せないのは映画評としてダメです。「ロルバケル監督は、口笛で小鳥のように美しく歌うマルティンや屋外のベッドで眠る一家、洞窟の壁で遊ぶジェルソミーナとマルティンの影など、幻想的なイメージを多用し、夢の中のような奇妙なぬくもりに満ちた世界を作り出した。」(産経)も、褒めるところを必至に探したのでしょう。ただ、これだけだと、言外に「この映画ツマンナイよ」は通じないわけです。
その点でも、産経はダメ。いろいろ工夫する他社の映画評に品下るものです。昭和40年の「血と砂」の産経評もひどかったけど、今回は手を抜き過ぎだろうといった按配です。
ちなみに、入りは初日18時に切符買って整理券番号で14番。初日最終回で30人くらいですか。岩波ホールとしても少ない方です。
まあ、次回作のチリ映画の予告編が良かったので満足しました。チリ現代史もの、ピノチェト政権の残したものと先住民族映画の2本立てです。
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Trackback
Comment
18:47
シュピーゲル
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編集
事実なら文谷さんが面白いと思う、感覚と違うだけなのでは?
個人がどう思うかは人それぞれですから
ハリウッド系アクション・スペクタクルなどが好みな人ならカンヌに出品されるような作品は食指が動かんだろうし、たけし作品があちらで気に入られてもこちらで好かんという人もいるだろうしね
Re: タイトルなし
23:57
文谷数重
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編集
文体としての心地よさを見せようと工夫する純文学であって
見てくれといった工夫をしない点で、芸術主義だから
その意味で、ショットの技巧として優れているのかもしれないけど
物語としてはダル
> >2014年のカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した。
>
> 事実なら文谷さんが面白いと思う、感覚と違うだけなのでは?
> 個人がどう思うかは人それぞれですから
> ハリウッド系アクション・スペクタクルなどが好みな人ならカンヌに出品されるような作品は食指が動かんだろうし、たけし作品があちらで気に入られてもこちらで好かんという人もいるだろうしね
14:45
シュピーゲル
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http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXKZO90758060Q5A820C1BE0P01/
http://byebyecloud.hatenablog.com/entry/2015/08/24/213609
https://eigakawaraban.wordpress.com/2015/05/28/15052801/
まあ評価も何もかも見た人によって違うわけだから、探したら低評価意見もまだまだ多いかもしれないし
ただ「面白くない」がその人にとっては結論かもしれないが別な人によっては違う答えもあるということ