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- » 2023 . 07
Category : 未分類
佐藤正久さんは、実際には起きてもいない「中国による領空侵犯は激増」を紹介している。
これは佐藤さんのブログ「退役将官に聞く、日本の国防」* でのものだ。

■ 領空侵犯とスクランブルの混同
だが、「中国による領空侵犯は激増し」た例はない。
そもそも、中国による領空侵犯そのものの実例がないといってよい。日本政府の立場としては12年の一件だけであるが、これは係争地帯の尖閣上空通過である。機体も政府機関には属するが、軍隊に属さない非武装の輸送機によるものである。
あっても1件切りであった領空侵犯が、この3年間で激増したとする主張はどのようなものか?**
強いて言えば、スクランブルは増えただろう。
だが、これは日中中間線の向こうにまで広がる日本防空識別圏に入っただけの話だ。そこで南東に移動する機体を確認したものにすぎない。
もちろんそれなりの数は琉球列島線を通過し太平洋に進出しただろう。
しかし、その機体は全て公海部上空を通過しており、日本領空に侵入していない。これは領空侵犯事件が起きていないことからも明らかである。
ある意味、平穏に日本近傍を通過した証拠でもあり非難するには及ばないものだ。
■ 無知あるいは承知の上か
それであるのに、佐藤さんが「中国による領空侵犯は激増し」た内容記事をを上げたのは何故か?
考えられるのは、無知あるいは承知の上といったものだ。
まずは、佐藤さん本人(スタッフを含め)が無知であるため、領空侵犯とおそらくスクランブルの区別がついていないといった可能性だ。
だが、それは考え難い。安全保障を表芸にしている以上、その辺りの混同には注意を払うはずであるためだ。流石に「熊本大震災にも領空侵犯でスクランブル多数」といい出すネトウヨほどに無知であるはずはない。
おそらくは、承知尽くなのだろう。宮下寿広の発言だから、佐藤さんは自分は責任は負わないで済むといったものだ。
「西部方面総監を経験した宮下寿広」さんは当然陸である。領空侵犯とスクランブルの差は聞いたことがあっても、注意は払っていない。そしてライト・イズ・ライトの発想から自分で考えず「中国の脅威を煽ればいい」と思い込みから「中国による領空侵犯は激増し」たと述べた。
佐藤さんはそれを奇貨として利用したものに見える。「将官がそう言っている」と掲示した上で
と述べ、権威に弱く頭も弱い支持者、「熊本大震災にも領空侵犯でスクランブル多数」といいだすネトウヨ層に媚びようとしている。そう見えるものだ。
まあ、そこに集まって「中国による領空侵犯は激増し」たことを聞かされて苦笑いもしない自民党国防議員連盟もどんなものかとも思うし、そのような内容のために「インターネット 佐藤学校」に本入校して金払う連中もおめでたいと思うけどね。
* 佐藤正久「退役将官に聞く、日本の国防」『佐藤正久オフィシャルブログ』(2016.4.28)http://ameblo.jp/satomasahisa/entry-12154772220.html
** 同様に中国艦船の領海内への進入も、尖閣でのゲームを除けば2004年の潜水艦1件切りだけであり、しかも海自に防遏されている。
これは佐藤さんのブログ「退役将官に聞く、日本の国防」* でのものだ。

佐藤が事務局長を務める自民党国防議員連盟主催の勉強会が開催された。[中略]講師は、熊本を拠点とする西部方面総監を経験した宮下寿広氏。中国の拡張主義には長年、人一倍の注意を払ってきた。わずか3年前に退官したにも関わらず、現役時代と比べても現在の中国による領空侵犯は激増している[赤字部は文谷]という。
「退役将官に聞く、日本の国防」
http://ameblo.jp/satomasahisa/entry-12154772220.html
■ 領空侵犯とスクランブルの混同
だが、「中国による領空侵犯は激増し」た例はない。
そもそも、中国による領空侵犯そのものの実例がないといってよい。日本政府の立場としては12年の一件だけであるが、これは係争地帯の尖閣上空通過である。機体も政府機関には属するが、軍隊に属さない非武装の輸送機によるものである。
あっても1件切りであった領空侵犯が、この3年間で激増したとする主張はどのようなものか?**
強いて言えば、スクランブルは増えただろう。
だが、これは日中中間線の向こうにまで広がる日本防空識別圏に入っただけの話だ。そこで南東に移動する機体を確認したものにすぎない。
もちろんそれなりの数は琉球列島線を通過し太平洋に進出しただろう。
しかし、その機体は全て公海部上空を通過しており、日本領空に侵入していない。これは領空侵犯事件が起きていないことからも明らかである。
ある意味、平穏に日本近傍を通過した証拠でもあり非難するには及ばないものだ。
■ 無知あるいは承知の上か
それであるのに、佐藤さんが「中国による領空侵犯は激増し」た内容記事をを上げたのは何故か?
考えられるのは、無知あるいは承知の上といったものだ。
まずは、佐藤さん本人(スタッフを含め)が無知であるため、領空侵犯とおそらくスクランブルの区別がついていないといった可能性だ。
だが、それは考え難い。安全保障を表芸にしている以上、その辺りの混同には注意を払うはずであるためだ。流石に「熊本大震災にも領空侵犯でスクランブル多数」といい出すネトウヨほどに無知であるはずはない。
おそらくは、承知尽くなのだろう。宮下寿広の発言だから、佐藤さんは自分は責任は負わないで済むといったものだ。
「西部方面総監を経験した宮下寿広」さんは当然陸である。領空侵犯とスクランブルの差は聞いたことがあっても、注意は払っていない。そしてライト・イズ・ライトの発想から自分で考えず「中国の脅威を煽ればいい」と思い込みから「中国による領空侵犯は激増し」たと述べた。
佐藤さんはそれを奇貨として利用したものに見える。「将官がそう言っている」と掲示した上で
佐藤としては、我が国の領域が日常的に侵されている現実は非常に深刻であるとの問題意識を、世論のみならず国会議員の同僚たちにも共有してもらいたいと考えている。(赤字部は文谷)
同上
と述べ、権威に弱く頭も弱い支持者、「熊本大震災にも領空侵犯でスクランブル多数」といいだすネトウヨ層に媚びようとしている。そう見えるものだ。
まあ、そこに集まって「中国による領空侵犯は激増し」たことを聞かされて苦笑いもしない自民党国防議員連盟もどんなものかとも思うし、そのような内容のために「インターネット 佐藤学校」に本入校して金払う連中もおめでたいと思うけどね。
* 佐藤正久「退役将官に聞く、日本の国防」『佐藤正久オフィシャルブログ』(2016.4.28)http://ameblo.jp/satomasahisa/entry-12154772220.html
** 同様に中国艦船の領海内への進入も、尖閣でのゲームを除けば2004年の潜水艦1件切りだけであり、しかも海自に防遏されている。
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Comment
18:22
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編集
>だが、これは日中中間線の向こうにまで広がる日本防空識別圏に入っただけの話だ。そこで南東に移動する機体を確認したものにすぎない。
> もちろんそれなりの数は琉球列島線を通過し太平洋に進出しただろう。
> しかし、その機体は全て公海部上空を通過しており、日本領空に侵入していない。これは領空侵犯事件が起きていないことからも明らかである。
No title
08:53
URL
編集
那覇から距離があるから、一応見に行ってる案件のことでしょ。
>日本領空に侵入していない。これは領空侵犯事件が起きていない
これぐらい質問者でも調べられるんじゃねぇの?
クダ質いらない。