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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2016.05
24
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18:52
Category : 未分類
 中国は沖縄を攻めない。それにより中国はそれ以前よりも不利な状態に追い込まれるためだ。

 そういうと、判を押したように同じ理屈で反論される。「中国は沖縄に攻めてくる、なぜなら列島線の通過を確保したいから」といったもの。

 だが、これは誤りである。実際にも桜井よしこさんや佐藤正久さんがコネクリ出した怪しげな中国脅威論をオウム返しするものでしかない。あまり頭のよろしい発言ではない。


■ 通過すべき艦隊戦力がすり潰される

 現実的には、列島線通過確保のための沖縄占領はありえない。

 それにより通過すべき中国艦隊戦力がすり潰されてしまうためだ。

 そもそも、中国は日米同盟に勝てず沖縄は占領できない。中国海空戦力は日米同盟を超えることはできない。実際に米国が戦闘機の2割を日本にスイングするだけで日米同盟の戦闘機数は中国航空戦力を超える。質的優位を加えれば中国は勝てない。

 仮に沖縄を占領できても、その時には通過させるべき中国艦隊戦力は存在しない状態となっているだろう。むしろ日米側に沖縄を無効化され、東シナ海に侵入されるのがオチだ。

 果たして、そのような無駄な戦争を中国がするだろうか?


■ 米国が参戦しないなら、通過させればよい

 「日米同盟が機能しなかったらどうするか?」とする更問も意味は無い。

 これは昭和50年代、貿易戦争の時代に言われていたことだ。「米国は日本を助けない。その状況でソ連に通過確保のために海峡両岸を保障占領されたらどうするか?」 といったものだ。

 それなら、中国と戦争せず、好きに艦隊を通してやればよい。もともと中国には太平洋に出る権利がある。公海部分を通る限り日本は文句をいう筋合いにはない。

 準戦時状態なら「日本向け海上輸送を妨害しない限り、日本は海峡通過を妨害しない」とでも約束すればよい。中国が約束を違えるなら海峡を通さないだけの話だ。


■ 勝てなければ、対中融和か同盟組替

 実際に、米国がアテにならない状態なら無理に中国と対立すべきではない。

 今の日本の対中態度は日米同盟を前提としている。日米安保が機能すること、さらには日米同盟が軍事力で対中優位をもつことである。

 その前提が崩れたならば、対中政策を変えればよい。対中融和策をとるなり、同盟関係を組み替えるというものだ。

 世界がパックス・シニカに変わるというのなら中国と仲良くするしかない。領土問題等ではそれなりに柔軟な対応をするしかない。例えば、マレーシアによるルコニア礁での領土主張とその態度は参考となるだろう。

 さらに米国がアテにならなくなれば、同盟に拘泥する必要はない。大陸に引っ込み、世界との交わりを絶ち、それでいて日本に負担を求めるのならば同盟は考えなおしてもよい。その際に中国と結ぶことが利になるなら、同盟を組み替えてもよい。

 中国も南シナ海や中央アジアに力を注ぐなら、日中協商程度はありえるだろう。中国にとって太平洋方面には交易路が確保できれば問題はない。そこには資源も市場もない。それよりも南シナ海や中央アジア、ヨーロッパ方面に進むだろう。


■ 逆さ地図を信じる奴はタイガイ

 以上が、列島線通過確保論のヘンテコな点だ。「中国は沖縄に攻めてくる、なぜなら列島線の通過を確保したいから」は、日米同盟が機能すればありえないし、日米同盟が機能しないなら通してやれば好いだけの話である。

 この点、佐藤正久さんの一つ話の「逆さ地図」は誤りでしかない。それを信じる奴はまずは、ということだ。桜井よしこさん以下の有象無象も含め、中国脅威論でメシを食っているヤツの話はマユにツバつけて聞いておけということだ。
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Comment

非公開コメント

攻めてくるつーかさ、自ら進んで沖縄を差し出す、国内向けの議論だと思うのよね。

No title

第二次世界大戦でのベネルクス三国とパラレルに考えているのではないでしょうか。
ここを通らないと、ドイツ軍はアルザス・ロレーヌから迂回してフランスに侵攻せねばならず、攻撃手段が著しく限定されてしまうし、またベネルクス三国は金持ちですからその部分でも利益がある。

ただ、これをそのまま沖縄に当てはめようしている辺りが胡散臭い。
だいたい、中国が米国と戦争をする理由がない。具体性が何一つないから、必死に危険がアブナイを繰り返している。
もう一つは、沖縄は基地しかない貧乏県であるわけで、ここを取ったところでほとんど利益がない。

結局のところ、主張する方の世界観なんでしょう。第二次大戦に冷戦思考の二分論をくっつけたカビの生えたものではあるのですが。

No title

なんかものすごく粗い発想で恐縮なんですが。
たとえ最後は完膚なきまでの大敗北だったにせよ、アメリカ海軍の空母機動部隊を相手に太平洋でガチの殴り合いを4年間続けた国なんて、旧帝国海軍しか存在しないわけで。

それだけの政治的・軍事的経験の蓄積(しかも戦後は一貫して当のアメリカと同盟関係にあるという)がある日本相手に、いくら近代化著しいとはいっても外洋作戦の経験が乏しい中国海軍(さらにそういう海軍と協同作戦を展開する中国陸・空軍)の存在が、即「日本の根幹を揺るがす脅威」に結びつくというのは、正直ピンとこない話です。

人民解放軍がアメリカ並の「本格的外征軍」としての体裁を整え、西側先進国レベルの作戦能力を拮抗・凌駕するには、相応の出血を代価にしないかぎり無理だ思いますが…いかがでしょう?

No title

「ガチの殴り合い」がボコボコにヤられてるところも含めるのかわかんないすけどw
中国軍の実力がアメリカ並みかそれ以上になる様なことがあれば中国に摩り寄るそれだけのことですよ