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- » 2023 . 04
Category : 未分類
産経がサンマリノ大使の発言を拾って喜んでいる。
「駐日サンマリノ大使、マンリオ・カデロ(1)駐日大使は靖国神社に行ってほしい」http://www.sankei.com/life/news/170116/lif1701160028-n1.html
■ 名誉領事の延長のようなもの
だが、経歴を見れば分かる通り、日本に居住しているサンマリノ人を大使にしているだけにすぎない。
【プロフィル】マンリオ・カデロ
イタリア・シエナ生まれ。イタリアで高校卒業後、パリのソルボンヌ大学に留学。1975(昭和50)年に来日し、東京に移住。ジャーナリストを経て、89(平成元)年、駐日サンマリノ共和国領事、2002年、同特命全権大使。11年5月、駐日大使全体の代表である「駐日外交団長」に就任。著書に「世界で一番他人にやさしい国・日本」(共著、祥伝社新書)、「だから日本は世界から尊敬される」(小学館新書)など。
これは人口が少なすぎることによる。国内人口3万3000、国外人口1万2000人しかいない。だから外交関係を持つ全ての国に外交使節を送る余裕はない。
つまりは、プロを配置的できない。領事にはよくある話だ。遠い国なら領事はその国に長く住んでいる商売人を領事にする。それもいなければ、その国の国民を名誉領事に据える。
さらにサンマリノでは大使もそうしているということだ。つまりは、日本に居留しているサンマリノ人(何人いるか知らない)の親分格に外交官パスポートを与え、日本もそれを認めている。そんなところだ。
普通は「まあそういうこともあるよね」で終わる。サンマリノは腹が痛まず、本人は外交官特権を享受でき、日本からすればどうでもいい話である。イタリアとバチカンからすれば、身内のようなものなので仕方がないので面倒を見るし、コントロールできる大使が増えるメリットもある。
■ 誰も言うことは聞かない
その大使が外交官団長として影響力を及ぼせるか?
それはない。外交官団長は名誉職である。日本の国家的行為で代表として触りもない発言をするのが仕事だ。
さらに、他国の職業外交官に太刀打ちできるものではない。人口1000万を超える国には官僚機構としての外交組織が存在する。大使はプロパーではないにせよ、官学民からそれなりの見識と経験ある人物が派遣され、訓令に従って行動する。
そこで「駐日大使は靖国神社に行ってほしい」と言い出しても効果はない。神宮や明治神宮とは違う。自国の不利益を勘案するとおいそれとは行く国は少ないし、行くにしても自国の利益不利益を判断してから行く。
当然だが、サンマリノそのものにも影響力はない。本国はご存知もないし興味もない。サンマリノは日本そのものに興味もない。出先で大使が何を言っているかはまったく承知していない。
ただ、あまりにもオイタがすぎれば交代させられるだろう。産経やネットを含めた読者層にヨイショされ、靖国問題で今以上に中国批判をすれば、本家、イタリアあたりからの御注進といったこともあるだろうよ。
サンマリノにしても中国やイタリアの以降は重視する。、大使が日本をヨイショするのは構わないが、中国の投資や観光が損なわれるのは困る。外交も本家筋から言われればそんなものかで適当に交代となる。
■ 靖国神社を駄目にした連中
そしてそのあたりを斟酌できず、この記事を読んで喜ぶ連中はタイガイだということだ。

見ているとアレな子がキレイに引っかかっている。
「靖国への誤解を解かなければなりません」やら「こんな人が大使団団長しててなんで他の人に靖国が正しく伝わらないんだ?」やらと、まずはタイガイ。
状況は読めていない。今の段階でも戦死自衛官は公的に靖国神社に合祀できないし、今後の戦争でも慰霊機能は靖国以外となる。
裏切ったのは神社とその支持者にある。昭和の御代には「死んだ倅に会いたい」「見たことのないお父さんに会いたい」といった素朴な思慕を集めていた神社であって、その意味では左右問わずに国民横断的な支持があった。
それを壊したのは、神社本体とその支持者だ。ここ20年で靖国神社がアレ化した結果だし、アレ化させる言動に乗っかっている連中が「靖国への誤解を解かなければなりません」と言い出すのは、まずはゲラゲラでしかない。
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Comment
No title
08:05
岩見浩造
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右翼以外の価値観から言えば、戦争犯罪への補償を推進し、分祀の自由、それに一般国民の犠牲者で希望があった人の郷士の自由を認めるべきでしたね。一般的にはA級の分祀だけが議論されていますが。
どれもやってない以上、取潰しが妥当でしょう。
No title
09:40
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編集
そういう人物が「『靖国へ行け』と言ってくれた。ありがたい」などとはしゃぐのはなんとも権威主義の俗物が喜びそうなことです。
もしも「駐日大使は靖国詣でしろ」と影響力ある外交官が言えば「内政干渉」や「信教の自由」を理由に反発する国も出てきそうなものですが、そんなの聞いたことがない。つまりはそういうことです。
ところで、在サンマリノ大使は在イタリア大使が兼任してるけどサンマリノって単独で大使を置くほど我が国とそんなに関係深いのか?と思ったら法務省の統計(16年6月末現在)を見ると在日サンマリノ人はたったの2名。滞在資格「外交」が1名、「永住者」が1名。
http://www.moj.go.jp/housei/toukei/toukei_ichiran_touroku.html
前者は大使閣下だろうし、後者は大使の家族かカトリックの聖職者かもしれない。
(外交官と同一世帯の家族は本来滞在資格「外交」になるがこの資格では就労できない。永住者なら日本人同様に就労できる)
なんであれ貿易額も僅少で在留する国民もほとんどいないのに存在する大使というのはまあ「友情の証」みたいなものでしょう。
余計なことを言わず大好きな日本で観光フェアでもやっていただければますます友好関係は深まると思いますがね。