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- » 2023 . 03
Category : 未分類
武器の性能ばっか並べ立てる記事はロクなものではない。このあたり「10式戦車でなければ国が守れない」と言っている間抜連の発言を見れば理解は容易いものだ。
これは「北朝鮮の金正恩氏が影武者を抱えても米軍の斬首作戦に脅えるワケ‐『死の白鳥』が舞う時、死が訪れる」も例外ではない。野口裕之さんの産経新聞掲載記事だが武器の性能だけに終止するものであり、現実的な価値はなにもない。
その主張の骨子は「米軍最新兵器を使えば金正恩を抹殺できる」といったものだ。
だが、そこに現実的の検討がない。それが実際にできるのか、オプションとして許容されるのか、成功して効果があるかといったものだ。
■ 抹殺できるかわからない(成功・失敗の検討がない)
そもそも抹殺できるかどうかもわからない。
記事には、どうやって金正恩の居場所を探すかは書いていない。いきなり爆撃を実施し、特殊部隊で死体を確認する段取りだけだ。
野口さんは、次のように「極秘居所」(野口)を爆撃するといっている。
だが、その後に何処が「極秘居所」(野口)であるかを突き止める、あるいは推測するかについて言及していない。ただその「極秘居所」(野口)を同時爆撃するとしか述べていない。
ちなみに、米国は以前からこれら装備を保有していたが首狩りに成功していない。B-2も衛星もJDAMもイラク戦争・アフガニスタン戦争に投入された。だが、フセイン大統領もウサマビンラディンも空爆で抹殺できていない。後者はどこにいるかだけを突き止めるのに10年近くを要している。
さらにいえば爆弾で殺した場合、本人かどうかの照合ができない。ピンポイントで攻撃して目標を消し飛ばずと、後に特殊部隊を投入できても本人だったかわからない。そもそも、大戦中の日本のようなもので人口稠密な地帯で警戒態勢である。特殊部隊は通用する敵ではない。
これらの点で野口式首刈作戦は杜撰である。まず実現はないものだ。
■ 周辺国は賛同しない(実現性の検討がない)
さらに、周辺国が同意しない問題がある。
韓国は北朝鮮への本格攻撃を許すだろうか? 戦争になれば韓国は大混乱する。そのような作戦に同意しない。これは日本も同じだ。
ちなみに、北朝鮮は韓国の領土でもある。米国は韓国の諒解を得なければならない。
中国・ロシアも同意しない。国民世論は米軍が自国領域付近で大規模な作戦行動をすることを許さない、米軍が駐留する韓国との緩衝地帯が失われることもたれられない。アレでも一応は友好国といったていになっている。その喪失は自国政権にとっての失敗となる。
さらにいえば、中ロも迷惑が掛かる。国家がメチャクチャになって難民が出て来る。その世話をしなければならない。さらに両国はテロ対策に敏感である。中には胡乱なやつも混じっていることを恐れている。
野口式作戦検討はこれら検討も全く欠いている。この点でも実現性はない。
■ 結果として何も改善しない(成果の検討がない)
そして、期待できる成果についての検討もない。
抹殺に成功したとして、何が改善するのだろうか?
金正恩を抹殺したとして、次が今より良くなる可能性はない。米国や韓国に対して従順になる確証もない。そもそも逆に報復として核を使う可能性もある。
仮に、北朝鮮を崩壊させたとしても万々歳かといえばそうではない。その場合、中国がどのように変化するか。韓国が中立化するのではないかといったリスクもはらむものだ。
この点でも野口式首刈りは意味はない。現状の問題解決に適しているかといった適合性の検討がないのである。
■ 妄想を紙面に載せるってどうよ?
つまり、野口記事は現実世界との整合性が全く取られていない。単に、金正恩を抹殺する空想を楽しむものでしかない。しかも自国軍事力ではなく米軍軍事力をアテにする他力本願妄想である。
まずは「どうしたものか」といったものでしかない。具体的には、それを得として書く政治部編集委員が「どうしたものか」であり、何よりも自社WEBに掲載する新聞社も「どうかしている」といったものだ
これは「北朝鮮の金正恩氏が影武者を抱えても米軍の斬首作戦に脅えるワケ‐『死の白鳥』が舞う時、死が訪れる」も例外ではない。野口裕之さんの産経新聞掲載記事だが武器の性能だけに終止するものであり、現実的な価値はなにもない。
その主張の骨子は「米軍最新兵器を使えば金正恩を抹殺できる」といったものだ。
だが、そこに現実的の検討がない。それが実際にできるのか、オプションとして許容されるのか、成功して効果があるかといったものだ。
■ 抹殺できるかわからない(成功・失敗の検討がない)
そもそも抹殺できるかどうかもわからない。
記事には、どうやって金正恩の居場所を探すかは書いていない。いきなり爆撃を実施し、特殊部隊で死体を確認する段取りだけだ。
野口さんは、次のように「極秘居所」(野口)を爆撃するといっている。
[金正恩は]米軍が現在、練りに練っている《斬首作戦》を防げず、独裁者としての生涯を30年とちょっとで終えることになる、かもしれない。
金委員長の極秘居所などに対するピンポイント(精密誘導)爆撃を核にすえる斬首作戦を立案した米空軍は、わずか1機が第1波目の出撃で16~24もの目標を葬り去る、恐るべき性能を誇る戦略爆撃機を保有しているからだ。複数の影武者もほぼ同時に急襲できる。
http://www.sankei.com/premium/news/170327/prm1703270005-n1.html
だが、その後に何処が「極秘居所」(野口)であるかを突き止める、あるいは推測するかについて言及していない。ただその「極秘居所」(野口)を同時爆撃するとしか述べていない。
いずれにしても、米軍は衛星を最大活用した、24時間いかなる天候でも攻撃に転じられるJDAMなどで、金委員長を仕留める作戦を立案し終えた。同時多発で金委員長の潜伏可能性のある場所は全て猛撃される。影武者だとて容赦はされない。あとは、ドナルド・トランプ大統領が「非常に悪い振る舞いをしている」と目を付ける金委員長をどう「処理」するか、大統領の決断にかかっている。北朝鮮のどこにも、金委員長の逃げ場所はないのだ。
http://www.sankei.com/premium/news/170327/prm1703270005-n5.html
ちなみに、米国は以前からこれら装備を保有していたが首狩りに成功していない。B-2も衛星もJDAMもイラク戦争・アフガニスタン戦争に投入された。だが、フセイン大統領もウサマビンラディンも空爆で抹殺できていない。後者はどこにいるかだけを突き止めるのに10年近くを要している。
さらにいえば爆弾で殺した場合、本人かどうかの照合ができない。ピンポイントで攻撃して目標を消し飛ばずと、後に特殊部隊を投入できても本人だったかわからない。そもそも、大戦中の日本のようなもので人口稠密な地帯で警戒態勢である。特殊部隊は通用する敵ではない。
これらの点で野口式首刈作戦は杜撰である。まず実現はないものだ。
■ 周辺国は賛同しない(実現性の検討がない)
さらに、周辺国が同意しない問題がある。
韓国は北朝鮮への本格攻撃を許すだろうか? 戦争になれば韓国は大混乱する。そのような作戦に同意しない。これは日本も同じだ。
ちなみに、北朝鮮は韓国の領土でもある。米国は韓国の諒解を得なければならない。
中国・ロシアも同意しない。国民世論は米軍が自国領域付近で大規模な作戦行動をすることを許さない、米軍が駐留する韓国との緩衝地帯が失われることもたれられない。アレでも一応は友好国といったていになっている。その喪失は自国政権にとっての失敗となる。
さらにいえば、中ロも迷惑が掛かる。国家がメチャクチャになって難民が出て来る。その世話をしなければならない。さらに両国はテロ対策に敏感である。中には胡乱なやつも混じっていることを恐れている。
野口式作戦検討はこれら検討も全く欠いている。この点でも実現性はない。
■ 結果として何も改善しない(成果の検討がない)
そして、期待できる成果についての検討もない。
抹殺に成功したとして、何が改善するのだろうか?
金正恩を抹殺したとして、次が今より良くなる可能性はない。米国や韓国に対して従順になる確証もない。そもそも逆に報復として核を使う可能性もある。
仮に、北朝鮮を崩壊させたとしても万々歳かといえばそうではない。その場合、中国がどのように変化するか。韓国が中立化するのではないかといったリスクもはらむものだ。
この点でも野口式首刈りは意味はない。現状の問題解決に適しているかといった適合性の検討がないのである。
■ 妄想を紙面に載せるってどうよ?
つまり、野口記事は現実世界との整合性が全く取られていない。単に、金正恩を抹殺する空想を楽しむものでしかない。しかも自国軍事力ではなく米軍軍事力をアテにする他力本願妄想である。
まずは「どうしたものか」といったものでしかない。具体的には、それを得として書く政治部編集委員が「どうしたものか」であり、何よりも自社WEBに掲載する新聞社も「どうかしている」といったものだ
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