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- » 2023 . 03
Category : 未分類
確たる図画も描けないものに「できる」といって金をかっぱぐ詐欺がある。核燃料サイクル、中でも高速増殖炉はそれであった。今でも核融合はそれだ。現段階ではエネルギーを回収する方法はない。原子力以外でも経済的にペイしない計画に金をつぎ込む詐欺もある。リニアモーターカーも似たようなものだし、国産ロケット開発や航空機開発もそれだ。
フクシマをいつか廃炉できるといった見込みもその伝だろう。崩壊核燃料の位置はわかった。だが、それを回収する具体的な絵はない。金をぶっこめばできるかもしれないが、できないかもしれない。膠着状態からこそぎ起こして持ち上げられても、原子炉外に持ち出し、安全に収納するまでもっていけるかわからない。当然ながら、そのコストは全くわからない。コスト的に現実味がない可能性もある。
■ 「取り出す方法は言えないが金を支払え」
それが「できる」前提で話を進めるのは不思議なものだ。例えば松浦晋也さんの発言だ。朝日新聞の記事にが苦言を呈してたものだ。だが、それはできるかどうかもわからないものを「できる」として、人の金を突っ込む態勢を無条件に、楽天的に肯定するものである。
具体的には次の発言だ。
要は「これから取出方法を考える」(松浦)といった噴飯に金を突っ込むことを肯定しているのである。
不健全な支出に対してなかなか言えることではない。回収法はやり方がわからないもの、あるいはできるかどうか見当もつかないもの、さらにはいくら掛かるかわからないものに金をブッ込むことを応援するものだからだ。
■ 盗人に追い銭
しかも、その金は電力会社の金ではない。
本来は原子力に乗っかった経営上の失敗である。本来であれば、その被害は破産するまで会社が負うべき性格のものだ。
だが、実際に支払っている金は電力会社や投資家の金ではない。独占事業で巻き上げる電気代であり、あるいは国の予算である。
そして、この状況でも電力会社は儲けている。本来なら100%減資されるはずだった株式への配当に回し、事故を引き起こした当の従業員たちに平均以上の給与を支払っている。
■ 原子力への甘やかし
このような背景があるにも関わらず「取り出し方法は見えず」を批判する点は不思議なものだ。
途方もない甘やかしといってもよい。原子力を適当に扱い事故を起こした。それで国民や国が面倒みなければならない状況に追い込まれた。その状況にありながら「回収の絵はないです、でもやらないと迷惑でしょ、金ください」といっているものだからだ。
だが理系カルトはそれを肯定する。メカミリ、あるいは航空宇宙クラスタ、SFマニアといった科学技術大好きっ子はたいていそうだ。連中は理系的価値観以外に関しては全く考慮できない。あるいは選択的に盲目となる。ミクロの技術には詳しいが、マクロとして実用になるか、経済的にペイするかは意図して見ようとしない。
そして、その理系カルト視点でしか政策施策を語れない。科学技術しか見ないし、科学技術での効用しか考えない。事故を起こしたあとの原子力への未練もそうであるし、事業化の見込みもない日本のロケット打ち上げやどう見てもモノにならない航空機開発をヨイショするのもそれだ。科学技術への盲目的信仰であり、それ以外の価値観が欠如している点で全くカルトだ。
それの表出の一つが松浦さんの発言だということだ。「現時点で取出方法が見えないのは当たり前。得られた画像を使って、これから取出方法を考えるのだ。」(松浦)である。
本人には無邪気であり罪はないかもしれない。
だが、結果としては無自覚にも「できるできる」詐欺を幇助している。高速増殖炉の無駄遣いを援護したのも、核燃料リサイクルを継続させたのも、経済や社会を見ない、理系カルト的な科学だけの合理性の宣伝であった。これは同じ国家的詐欺のロケット開発や航空機開発も同じだ。
フクシマをいつか廃炉できるといった見込みもその伝だろう。崩壊核燃料の位置はわかった。だが、それを回収する具体的な絵はない。金をぶっこめばできるかもしれないが、できないかもしれない。膠着状態からこそぎ起こして持ち上げられても、原子炉外に持ち出し、安全に収納するまでもっていけるかわからない。当然ながら、そのコストは全くわからない。コスト的に現実味がない可能性もある。
■ 「取り出す方法は言えないが金を支払え」
それが「できる」前提で話を進めるのは不思議なものだ。例えば松浦晋也さんの発言だ。朝日新聞の記事にが苦言を呈してたものだ。だが、それはできるかどうかもわからないものを「できる」として、人の金を突っ込む態勢を無条件に、楽天的に肯定するものである。
具体的には次の発言だ。
松浦晋也@ShinyaMatsuura
現時点で取出方法が見えないのは当たり前。得られた画像を使って、これから取出方法を考えるのだ。「溶融核燃料らしきものが見えた!」ってのは大成果だと思うよ。 溶けた核燃料か、取り出し方法は見えず 福島第一3号機:朝日新聞デジタル
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/888561104653361152
要は「これから取出方法を考える」(松浦)といった噴飯に金を突っ込むことを肯定しているのである。
不健全な支出に対してなかなか言えることではない。回収法はやり方がわからないもの、あるいはできるかどうか見当もつかないもの、さらにはいくら掛かるかわからないものに金をブッ込むことを応援するものだからだ。
■ 盗人に追い銭
しかも、その金は電力会社の金ではない。
本来は原子力に乗っかった経営上の失敗である。本来であれば、その被害は破産するまで会社が負うべき性格のものだ。
だが、実際に支払っている金は電力会社や投資家の金ではない。独占事業で巻き上げる電気代であり、あるいは国の予算である。
そして、この状況でも電力会社は儲けている。本来なら100%減資されるはずだった株式への配当に回し、事故を引き起こした当の従業員たちに平均以上の給与を支払っている。
■ 原子力への甘やかし
このような背景があるにも関わらず「取り出し方法は見えず」を批判する点は不思議なものだ。
途方もない甘やかしといってもよい。原子力を適当に扱い事故を起こした。それで国民や国が面倒みなければならない状況に追い込まれた。その状況にありながら「回収の絵はないです、でもやらないと迷惑でしょ、金ください」といっているものだからだ。
だが理系カルトはそれを肯定する。メカミリ、あるいは航空宇宙クラスタ、SFマニアといった科学技術大好きっ子はたいていそうだ。連中は理系的価値観以外に関しては全く考慮できない。あるいは選択的に盲目となる。ミクロの技術には詳しいが、マクロとして実用になるか、経済的にペイするかは意図して見ようとしない。
そして、その理系カルト視点でしか政策施策を語れない。科学技術しか見ないし、科学技術での効用しか考えない。事故を起こしたあとの原子力への未練もそうであるし、事業化の見込みもない日本のロケット打ち上げやどう見てもモノにならない航空機開発をヨイショするのもそれだ。科学技術への盲目的信仰であり、それ以外の価値観が欠如している点で全くカルトだ。
それの表出の一つが松浦さんの発言だということだ。「現時点で取出方法が見えないのは当たり前。得られた画像を使って、これから取出方法を考えるのだ。」(松浦)である。
本人には無邪気であり罪はないかもしれない。
だが、結果としては無自覚にも「できるできる」詐欺を幇助している。高速増殖炉の無駄遣いを援護したのも、核燃料リサイクルを継続させたのも、経済や社会を見ない、理系カルト的な科学だけの合理性の宣伝であった。これは同じ国家的詐欺のロケット開発や航空機開発も同じだ。
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Comment
No title
11:33
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日本に必要かと言えばそれは別だと言うことと同じ話ですよね。
結局、これが出来ないんですよ、彼ら。
ITERはその手の研究者にも今役に立たないから再生可能エネルギーに研究費回せって言われてますからね。
まあ、低放射化材の進捗もトリチウムの確保もどうするか分からんのですし、皮算用ですよ。
核融合炉の実現は22世紀になりそうですが、太陽光は既に安く、蓄電池の価格が更に低下すればいいだけですし。
Re: No title
12:04
文谷数重
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対して日本独自の巨大科学は経済的実利を生まない上に、日本一国で金を出すという
しかも、はやぶさシリーズなんかいい例で、エピソード的なお涙頂戴に金ぶっこんでるという
素粒子関係なんか、アレ巨大な利権じゃないのと思いますよ
> 文谷さんは大砲や戦車にロマンを感じないわけでは無いでしょうけど、
> 日本に必要かと言えばそれは別だと言うことと同じ話ですよね。
> 結局、これが出来ないんですよ、彼ら。
>
> ITERはその手の研究者にも今役に立たないから再生可能エネルギーに研究費回せって言われてますからね。
> まあ、低放射化材の進捗もトリチウムの確保もどうするか分からんのですし、皮算用ですよ。
> 核融合炉の実現は22世紀になりそうですが、太陽光は既に安く、蓄電池の価格が更に低下すればいいだけですし。
No title
06:47
岩見浩造
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これは、酒の肴に適当なことを言ってるだけなのでしょう。
理系ブランドなんてそうそうどこまでも通用するとは思えません。
片手間で総花主義でやってるなら、彼等が馬鹿にしている一般人やら
文系と使ってるリソースは大して変わらない。
あの手のお理工系は総じて雑ですから商業ライターで無自覚な総花主義の採用はデメリットしかありませんね。
原子力と基礎科学では
14:56
ブロガー(志望)
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原子力と基礎科学等ではつぎ込まれた金ももたらした被害・損害も全然違うので、一緒にはできないと思います。日本の基礎科学等は巨大加速器や有人ロケット等には手を出さず、「身の丈」で成果を出していると思います。はやぶさも「素人向けのお話」とは別に「太陽系形成過程研究のための小惑星調査」という成果があるのでは。尤も「かけた費用に見合う学術的成果の有無」の検証は必要でしょうが。
原子力は本来「商業ベースのプルトニウム転換及び核廃棄物の最終処分方法の確立」の後に原発を作るべきであったのです。科学技術の発達でできるようになった事も多いですが、永久機関や錬金術のように「発達の結果としてできない事が判明」もありますから、上記のような道筋であれば「商業ベースのプルトニウム転換など不可能・割に合わない」で(大枚つぎ込んでいますが)もんじゅとかを廃炉にしてそれで済んだのでは。原子力は「現代の永久機関・錬金術」だったのかも知れません。かつてロングビーチのような原子力水上艦もありましたが、今は専ら空母と潜水艦です。よほど原子力に有利な条件でないと使えないのでしょう。「我が国に於ける発電」で「原子力に有利な条件」があったのか。「人が住まない広大な土地と量と質に恵まれたウラン鉱脈」があれば別かも知れませんが。
この問題は東電「ごとき」のレベルの問題では無く、「原子力政策を容認し続けそれを止めなかった国民がそのツケを払う」結果になったのではないかと思われます。(一応)民主国家である以上。