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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2011.08
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13:00
Category : ミリタリー
 封鎖用沈船について、実例を見つけたので少々。
 去年の今頃「日本本土に上陸できる国なんてありませんよ」で出した「利用可能な港湾なんか沈船でも沈めれば使用不能になるでしょ」で使う沈船です。
『ゆとり上陸作戦』(http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-92.html)で「予め封鎖船を用意しておけばそれでOKでしょう。孔を空けて木栓でも突っ込んでおけばよい。相手の上陸必至となったら沈めるだけの話です。」としたアレの話。


 誰でも実際に考えることは同じということだ。日中戦争でも日本は同じ方法で沈船を取り扱っている。日中戦争で、日本は閩江口を沈船で封鎖した。閩江口は台湾海峡、その大陸側にある福州入り口部である。日中戦争で日本は大陸封鎖を実施した。軍艦による臨検や機雷敷設を行ったが、福州封鎖では閩江口に沈船を使用した。

 沈船は、捕獲ジャンクに孔を空け、木栓突っ込んだものである。沈船は泊地設定した馬祖島から20マイル程度を曳かれて閩江口に到達、木栓を抜かれ沈められている。ジャンクには石も詰まれており、浮揚を困難にする工夫とされている。

 現代日本でも沈船候補は事欠かない。日本に廃船や廃船候補は幾らでもある。金属価格が高騰したとはいえ、廃船は取れる非鉄や鉄にあわせた値段しかない。沈船作業費用としても、必要なのはビルジ処理と沈めるまでの維持費用に過ぎない。
 孔あけて木栓を突っ込んでおけばいい。浮揚阻止を考えるのならば、屑鉄でも砕石でも生コン充填でもしておけばいい。孔から浸水してくる分は、ポンプを廻しておけば充分である。
 あとは、必要に応じ現地に曳航し、木栓を抜けば終わる。

 沈船が持つ有効性も、日中戦争で見つけることができる。
 日中戦争、上海事変では、日本軍は沈船除去に3ヶ月を要した。民国は、上海市街から揚子江に流れる黄浦江を沈船他で封鎖した。この沈船は8月12日に沈められたが、日本側が除去したのは11月12日である。日本側は早期除去を目論んだものの果たせなかった。除去は戦場が上海から南京に変わった後、しかも、沈船がなぜか浮き上がったものを利用してどうにか果たせたに過ぎないのである。
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