RSS
Admin
Archives

隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
→ 新刊・既刊等はこちら

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Powered by fc2 blog  |  Designed by sebek
2017.09
21
CM:4
TB:0
19:19
Category : 未分類
 松浦晋也さんの反論があったのだけれども。

松浦晋也‏ @ShinyaMatsuura
私のこの記事 http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/1062892/081700010/ … への批判。 自作飛行機の迷惑を理解できない松浦晋也さん:隅田金属日誌 http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1878.html … 典型的な「萎縮の論理」で「保守化した老人の論理」でもある。「新規なものは危険で邪魔。あっち行け」と。
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/909949116301565952


松浦晋也‏ @ShinyaMatsuura
危険は最小限にしつつ、新しいものを積極的に受け入れて、社会に生かすようにしていこうよ。そうでないと社会全体が萎縮し、遅れていくよ、ということなのだが、そうは読んでくれなかったようだ。
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/909950460030705664


 興味深い点がある。その一番が危険を最小化すべきと主張している点だ。また、航空宇宙セクターは社会の役に立つといった主張、日本の航空宇宙セクターには新規性があり世界に追いつけると考えている点もそれだ。

 だが、それはあまりにも突然で、また夢見心持な発言だ。なぜならこれまで周辺住民の騒音や危険について言及せず、日本航空宇宙セクターが膨大なコストを食うだけで見合った利益を提供できず、しかも諸外国のモノマネばかりであった事実に目をつぶる者だからだ。
 
 まずは航空宇宙セクター限りでしか通用しない主張である。さらにいえば、お理工さんな本人たちも信じない理屈でしか無い。それを聞いてうっとりできるのはセクターが囲い込んだマニアだけだ。鉄道マニアにむけた不採算路線擁護や汽車ポッポ擁護と同じ伝の主張でしかないものだ。


■ 周辺対策に言及していない松浦さん

 松浦さんはこれまで周辺住民の騒音や危険に言及してきただろうか?

 まず、今回の法的規制緩和では配慮は一言もなかった。日経記事で自作ヒコーキを含む実験用航空機をドンドン飛ばせるようにしろと主張していたが、そこには安全性配慮も周辺住民感情への配慮はない。

 あるのは航空セクターへの配慮だけだ。規定文からして今の航空産業は、自作ヒコーキや実験用航空機への規制が厳しいのでうまく言っていないである。そして、製造側や運用側が好き勝手できる方策しか述べていない。

 「航空機への規制緩和が社会にどのような影響を及ぼすか?」の視点がないのだ。理系カルト的な技術発達の促進しかない。自作ヒコーキや実験用航空機のような安全性で一品下る機体をポイポイ飛ばしてよいのか?といった疑問はない。

 これは他発言、他記事等を遡ってもそうだ。ザッと探したは範囲には騒音や安全に配慮した記事はない。

 それでいて「危険は最小限にしつつ」(松浦)と、はなかなか言えたものではない。そんなことを言えば「今までそんなこと言ってないだろ」と指摘されるのが目に見えている。今までその配慮をしないのに、キレイ事言って逃げるのは、「みんな仲良く」のような学級会の遁辞でしかない。


■ コストに見合った利益なし

 さらに、航空宇宙セクターの代弁にしても従来の経緯を踏まえないものだ。「新しいものを積極的に受け入れて、社会に生かすようにしていこうよ。そうでないと社会全体が萎縮し、遅れていくよ」(松浦)と述べている。

 だが、日本の航空宇宙セクターは何も新しいものを生み出していない。これはこれまでの活動について、実際に新しいものを作っただろうか? 社会に活かしてきただろうか? と批判的に見れば明瞭だろう。

 バカみたいな予算を費消しながら、ロクな利益も産んでいないからだ。官需頼みの航空宇宙産業にそれを期待するほうが間違っている。

 官需だのみの航空機産業は全くそれだ。コストあたりの利益はマイナスでしかない。F-16同等品のF-2をわざわざ作った。能力的には不足したにもかかわらずC-2を作った。開発費用はコントロールできず、機体あたりの開発費用は膨大となり、出来上がった機体は凡庸だ。F-16に対艦ミサイルを積み、C-17を買えば済んだ話だが、航空産業を活かすために、自分でF-15の配線切って自分で繋いで修理費を請求するような産業に無駄金を払った。

 宇宙産業はそれよりも酷い。金食い虫のロケット開発で現実的な利益はまったく得られていないからだ。確かに、民生で役に立つ気象衛星や通信衛星を打ち上げたかもしれない。だが、それはアメリカや欧州、あるいはロシアのロケットでも打ち上げ可能である。

 H-3以下も利潤は生まない。航空宇宙産業の言うことは3掛け4掛けでしかない。開発段階はH-3は1発50億と吹いているが、本人たちも嘘だと知っている。いつも倍以上にはなっているからだ。

 金をドブに捨てているのは「こうのとり」だろう。宇宙基地建設のロマンにすがり、どうでもいい宇宙飛行士を維持するのに金を掛けている。社会への実益はなにもないが、航空宇宙セクターが儲かるので続けている事業である。

 だが、松浦さんはこのあたりには言及しない。商売だから仕方がないのかもしれないが、商売ではないツイッターでもそれをしないのは不思議なものだ。



■ モノマネばかりの航空宇宙セクター

 なによりも新規性もないものをあるように吹聴する優良誤認だ。

 松浦さんは航空宇宙セクターには新規性があると主張している。「典型的な『萎縮の論理』で『保守化した老人の論理』でもある。『新規なものは危険で邪魔。あっち行け』」(松浦)と述べている。

 だが、記事で推していた航空産業そのものノマネに満ちている。戦後宇宙産業で日本が新規性のある技術開発や、新分野を開拓する商品開発ができたことがあるだろうか?

 やったことは全部が後追いである。

 そして、それを知りながらヨイショしてきたのがセクターの広報・報道人士である。例えばかつてヨイショしていたCCVはどうだったか? それ以前に米国とドイツが研究していた。80年代にT-2CCVができる前に、60年代ドイツはF-104CCVの実験を進めている。

 ロケットも同じだ。技術的には先行ロケットをお手本にしてきた。それはそれで仕方がないが、経済性で先行ロケットに敵わないのに商業化をヨイショし、後継ロケットの国産開発が必要だと幇間商売に尽くしている。

 今後はさらに厳しい。H-3や小型ロケットに将来性はない。打ち上げサービスがコモディディ化するからだ。

 H-3はスペースXに敗れるだけではない。核戦力再整備で退役したミニットマンが商業分野に流れてくる。ロシアも極東からの商業打ち上げサービスを開始する。その見通しの下で日本ロケットが商業的に生き残るのは難しい。

 小型ロケットもそうだ。カムイもホリエモンロケットもそうだが将来性はない。中国やインド、将来的可能性のある北朝鮮に敵うわけはない。

 どうやっても詰んでいる。そもそも市場は打ち上げといったサービスであ、国産ロケット本体はどうでもいい。海外製ロケットを勝ってきてもよい。その点で日本企業がスゲー技術で1発1億で成功しても、インドに7000万のロケットを作られれば負ける。さらに打ち上げも日本である必要もない。周辺対策費が安価なアフリカあたりでぶっ放したほうが安いし、近場でもフィリピンあたりに発射場を作られればオシマイだからだ。

 だが、松浦さんをはじめとする航空宇宙セクターは非商業媒体でもそれは言わない。お理工さんなのでそれは知らないわけはない。おそらくは仲間内の立場でそれは言えないのだろう。

 総括すれば「危険は最小限にしつつ、新しいものを積極的に受け入れて、社会に生かす」(松浦)といった発言は、おそらくはご本人も含めて信じてもいないキレイ事だということだ。実際にRTしているのはアニメアイコンやヒコーキアイコンばかりである。鉄道マニアや模型マニア同様にロケットや飛行機のフォルムが好きな連中だけが信じる言論である。そういうことだ。



■ おまけ
 まー、「保守化した老人の論理」(松浦)と仰るけど、当のご本人が社会への関心がないどころか、社会がどういう仕組になっているかに全く無邪気なままで技術とやらを語ってるんだよね。他人事ながら「いい歳こいて」と言われてしまうのではないかと心配になるものだよ。

 例えばトリチウムは海洋投棄しろとかさ、取り出す方法は言えないが金を支払えと電力会社に盗人に追銭とかね。社会的不正義の片棒担いでる自覚があるのかなと疑問なのよ。
「トリチウムは海洋投棄が合理的」(お理工さん)の合理性ってなんだろうね
「無自覚に 「できるできる」詐欺を幇助する理系カルト」

 航空宇宙セクターのうちの脳天気な奴らや宇宙作家クラブ連もそれ。ロケットやら巨大科学ってほとんど批判されないから甘やかされている。連中の親和性に高い巨大加速器なんかにも「ビンボーになった日本でそれやるの?」とか「中国に投げろ」とか「社会への利益にしても経済効果にしもて高等教育の無償化の方が先じゃね」と普通は考えるものだけどね。

 一番不誠実なのは将来性のないセクターに「商業化できるから金突っ込め」だよね。60年代の石炭セクターが「国内炭田に投資して炭田を守れ」と言ってるのと同じようにしか見えないもんだよ。今後の国産ロケットは人が死なない程度に全部失敗すればいいのに。
スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

No title

まあそもそもつながらないと思うんですよね
ジェネアビと航空産業って。
シュミの車イジリが日本の自動車産業の隆盛を支えたとか言ってるようなもんだと思うんですけど。

「これはこのくらいまで」と決める事が

お邪魔します。

 「やるべき」と「他にやる事があるだろう」という意見を聞いて、「これはこのくらいまで」と決める事が重要なのではないかと思います。それを「やるべきという人間と他にやる事があるだろうという人間との"綱引き"」に委ねてしまっているから、中途半端にリソースをつぎ込んだ結果さしたる成果が上がらないだけではなく、その分のリソースをつぎ込めばできたかもしれない他の事ができないといった結果をもたらしているのではないかと。

日本の場合は「つぎ込んだリソース及びその蓄積(中にはその当時でなければできなかった事もあるかも)の割には華々しい目先の成果を求める」傾向があるのではないかと思ったりもします

 余談ですが松浦氏の見解の中でも「宇宙往還機モドキのスペースシャトル」や「顧客視点の乏しい新交通システム」への批判は比較的当たっているのではと自分には思えます。

No title

新幹線が整備されている現状で
国内で航空事業っていっても民間はムリでしょ
皇居の上空にも飛行許可出してから言えって感じw

軍事に税金をつぎ込むのはある程度は仕方ないけど
無駄金使わないように細心の注意が必要ですよね。

No title

臨時ニュースです。

https://twitter.com/hirougaya/status/912306686043365379

今初めて「馬鹿は黙ってろ」を知った烏賀陽弘道氏に連ツイ処刑されるへぼ担当氏の姿をご覧ください。