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- » 2023 . 05
Category : 未分類
航空宇宙クラスター(自称)の連中は日本の航空宇宙産業をヨイショする。そして将来性があると言い張る。だが、その見積もりは経済性や市場の変化を反映したものではない。していたところで甘々である。
そういった御仁による反論も甘い。日本のロケットなんか将来性ないよといった拙記事に対して「「世界」を宇宙に拡げることを仕事にしたいと考える自営業者。主な仕事はSorae.jpライター&編集者を中心に科学ライター。」の大貫剛さんが反論しているのだが、まあ甘いものだ。
■ 赤ペン入れても経済性がないことは否定できない
もっとも興味深い点が、細部の否定しかないことだ。まず大貫さんは次のように述べている。
だが、以下に続く「赤ペン」(大貫)とやらを拝見しても、日本のロケット打ち上げに未来がないことを否定するような中身ではない。どうでもいい細部の話に満ちているからだ。
■ ファルコン9に負けりゃ終わり
大貫さんはその最初の指摘からして「日本のロケット開発に先がない」ことを否定できていない。
ファルコン9とプロトンに負けていれば市場で勝ち目はない。
そもそも指摘からしてオカシイ。拙記事では「価格で米露に負ける、その他の国とはペイロードで負ける」といっている。
対して、H-2はアリアン5と同価格だといい出している。「この表の他のロケットは全部H-IIAと問う[「同じ」カ]程度かより高い。」(大貫)がそれだ。だが「能力は低い」(筆者)に対して「価格は同じだろ」とは、言葉のキャッチボールができていない感覚しか持ち得ないものだ。
■ アメリカがダンピングしているから日本もダンピングしていい
次の指摘も不思議だ。
大貫さんは日米ともにダンピングしているという。
では、同じようにダンピングしているアメリカが商業打上げシェアを接見し、同じようにダンピングしている日本がシェアを取れないのはなぜなのだろうか?
簡単な話だ。ダンピング価格にしても日本ロケットは見向きもしない価格だということだ。
さらに言えば、大貫さんの主張はスペースXがULAのシェアを食っていることの説明にもなっていない。それは今までの官需衛星価格を破壊した結果である。このあたり、仮に各社とも官需割増をしたとしても「日本のロケット屋はスペースX以上にボッている」ことをうかがわせるものでしかない。
■ 日本の再利用実験の内実をしりつつ過大評価
さらに、日本は再利用で先行しているといった過大評価もある。
確かに日本は再利用の実験をやった。だがそれは後追いである。実用品である商業ロケットに発展するものではない。
対してフランスはその実用に大金をブッ込もうとしている。商業化に結びつかないお遊び程度の再利用実験を「JAXAはずっとやってるのだが何言ってんだ。」(大貫)といきがってどうするのだろうかね。
■ じゃあ「こうのとり」に費用対効果があるか言ってみなよ
そして費用対効果についてのユニークな主張だ。
興味深い点は「日本の宇宙開発は費用対効果が優れる」と断言できていないことだ。
大貫さんは費用対効果を持ち出されるとどうしようもないことを知っている。だから「費用対効果が優れる」とは決して口にできないのである。
「『事実関係の客観的な根拠がない。』」とはそういうことだ。
更問すれば簡単なんだけどね。「ISSに宇宙飛行士を一人居候させるのに年間350億円は妥当な費用であるか?」と「ISS参加の理由としていた宇宙創薬は成功したのか?」あるいは「宇宙創薬は成功する見込みはあるのか? 成果は年間350億と釣り合うものか?」と聞いてみるだけだ。イエス・ノーをいわずに口を濁すだろうね。
総括すると、囲い込んだ信者向けの商売って楽だよねとしかね。航空宇宙ファンに「航空宇宙セクターには将来がある」と力説するのって、日本人に向けて「日本スゲー、日本始まった」ってTV作るのと変わらないもんだ。実際に科学ライターさんの新聞・雑誌記事読んても、デリカットじゃない方が日本を褒めている記事と中身は同じだよねくらいの感想しかないものだよ。
そういった御仁による反論も甘い。日本のロケットなんか将来性ないよといった拙記事に対して「「世界」を宇宙に拡げることを仕事にしたいと考える自営業者。主な仕事はSorae.jpライター&編集者を中心に科学ライター。」の大貫剛さんが反論しているのだが、まあ甘いものだ。
■ 赤ペン入れても経済性がないことは否定できない
もっとも興味深い点が、細部の否定しかないことだ。まず大貫さんは次のように述べている。
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
継続すべきか日本のロケット打ち上げ http://japan-indepth.jp/?p=38663 また文谷氏か。片っ端から赤ペンで直しを入れたくなるな。
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968737831081390081
だが、以下に続く「赤ペン」(大貫)とやらを拝見しても、日本のロケット打ち上げに未来がないことを否定するような中身ではない。どうでもいい細部の話に満ちているからだ。
■ ファルコン9に負けりゃ終わり
大貫さんはその最初の指摘からして「日本のロケット開発に先がない」ことを否定できていない。
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
まず日本のロケットと諸外国の比較がおかしい。ペイロード単価が米露より日本の方が高いと言っているが、よく見ると米露でもH-IIAより安いのはFalcon9とプロトンだけ。逆に言えば、この表の他のロケットは全部H-IIAと問う程度かより高い。少なくともこの表では。
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968740437333872640
ファルコン9とプロトンに負けていれば市場で勝ち目はない。
そもそも指摘からしてオカシイ。拙記事では「価格で米露に負ける、その他の国とはペイロードで負ける」といっている。
対して、H-2はアリアン5と同価格だといい出している。「この表の他のロケットは全部H-IIAと問う[「同じ」カ]程度かより高い。」(大貫)がそれだ。だが「能力は低い」(筆者)に対して「価格は同じだろ」とは、言葉のキャッチボールができていない感覚しか持ち得ないものだ。
■ アメリカがダンピングしているから日本もダンピングしていい
次の指摘も不思議だ。
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
次いで、日本のロケットについて「「日本の官需衛星を高めにし、海外受注を国際価格かそれ以下で受注しているのではないか」といった想像は払拭できない。」と書いてるけど、それアメリカもだから。Falcon9が安いのは民需価格で、官需はもっと高いから。
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968740437333872640
大貫さんは日米ともにダンピングしているという。
では、同じようにダンピングしているアメリカが商業打上げシェアを接見し、同じようにダンピングしている日本がシェアを取れないのはなぜなのだろうか?
簡単な話だ。ダンピング価格にしても日本ロケットは見向きもしない価格だということだ。
さらに言えば、大貫さんの主張はスペースXがULAのシェアを食っていることの説明にもなっていない。それは今までの官需衛星価格を破壊した結果である。このあたり、仮に各社とも官需割増をしたとしても「日本のロケット屋はスペースX以上にボッている」ことをうかがわせるものでしかない。
■ 日本の再利用実験の内実をしりつつ過大評価
さらに、日本は再利用で先行しているといった過大評価もある。
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
続いて「ヨーロッパは再使用しようとしていてえらい!日本は再使用やる気ないし、H3で半額になるなら今までが無駄遣い」といったことを書いてるけど、ヨーロッパは再使用実験したことなくて、JAXAはずっとやってるのだが何言ってんだ。そして「安くしたら今までが無駄遣い」はただのイチャモン。
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968743367202033665
確かに日本は再利用の実験をやった。だがそれは後追いである。実用品である商業ロケットに発展するものではない。
対してフランスはその実用に大金をブッ込もうとしている。商業化に結びつかないお遊び程度の再利用実験を「JAXAはずっとやってるのだが何言ってんだ。」(大貫)といきがってどうするのだろうかね。
■ じゃあ「こうのとり」に費用対効果があるか言ってみなよ
そして費用対効果についてのユニークな主張だ。
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
最後に「日本宇宙開発には費用対効果の検討がないからだ。あってもお手盛りである。」と書いてあるけど、この記事こそ「事実関係の客観的な根拠がない。あっても手前味噌である」としか言いようがない。
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968743771973279744
興味深い点は「日本の宇宙開発は費用対効果が優れる」と断言できていないことだ。
大貫さんは費用対効果を持ち出されるとどうしようもないことを知っている。だから「費用対効果が優れる」とは決して口にできないのである。
「『事実関係の客観的な根拠がない。』」とはそういうことだ。
更問すれば簡単なんだけどね。「ISSに宇宙飛行士を一人居候させるのに年間350億円は妥当な費用であるか?」と「ISS参加の理由としていた宇宙創薬は成功したのか?」あるいは「宇宙創薬は成功する見込みはあるのか? 成果は年間350億と釣り合うものか?」と聞いてみるだけだ。イエス・ノーをいわずに口を濁すだろうね。
総括すると、囲い込んだ信者向けの商売って楽だよねとしかね。航空宇宙ファンに「航空宇宙セクターには将来がある」と力説するのって、日本人に向けて「日本スゲー、日本始まった」ってTV作るのと変わらないもんだ。実際に科学ライターさんの新聞・雑誌記事読んても、デリカットじゃない方が日本を褒めている記事と中身は同じだよねくらいの感想しかないものだよ。
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Comment
20:37
対戦空軍
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ASM-3にもはやJSM等の誘導兵器導入で予算的にも少数調達で終了でプロジェクトとして失敗だったと認められない方々と同じだと。その上発車プラットフォームで有るF2も寿命が短めで、ますます先が無いのかなと。
No title
21:48
被本塁打大王
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http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1943.html
取り敢えず反論したいという・・・。
21:53
はて?
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当の本人が擁護できていると思いこんでいるところが、また気の毒なところですね。
軍ヲタ=サンは昔から、日本は戦車砲の開発をして優秀だから、ラインメタルから安くライセンス生産契約を勝ち取っていると言うのですが、「なぜ、その優秀な国産戦車砲を使わずに、ラインメタルに技術料払うのか? 」という問にまともに答えてくれたことはないのですね。 10式はそこんところどうなのか?
母国では全く無名の金髪碧眼の幇間にワッショイされていい気になるのもいいですが、褒め言葉を金で買っていることに気が付かないほうが幸せか・・・・・。
22:30
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No title
22:58
ぱぴ
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経済が右肩上がりの時代ならともかく、これから少子高齢化と人口減少で衰退確実な国が優先して維持するようなものでもない
ずるずる決断を先送りにしてお金を無駄にする前にさっさと切ってもらいたいところです
Re: タイトルなし
23:38
文谷数重
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結局コストの問題に収斂するのにコスト面での利益を上げられない日本の再利用なんか評価のうちにも入らないですね
> これからやるぜとまだ言ってるだけのEUとすでに小規模でも結果を出している日本を比較したら、日本の方を評価するのは当然では?
00:00
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Re: タイトルなし
00:07
文谷数重
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日本ロケットには勝ち目はないのは変わんないです。
> Falcon9でもコスト面で利益が出ているかどうかは微妙な所でしょう。
No title
02:34
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http://sorae.info/02/2017_01_25_xband.html
私の目が節穴だからか「ポジティブな事実」が文中から見えてこないんだけど
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968757313862594561
Re: No title
03:07
文谷数重
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「僕が書けば、もっと破壊力のある批判記事を書けますw」とか言ってるけど
JAXAへの忖度からグジグジしたほのめかしで「日本のロケットは駄目」って書けないやつの批判記事とかまあ
あと、ググったような記事と言う割には会話部分とか出典書かないよねえ
まあ読み物だから注はつけなくてもいいという習慣はあるけど、出どころはどこかは言っとくもんだと思うけど
その資料にあたれるようにするのが反証可能性ってやつだから
なけりゃ青山繁晴のボクの友達の友人のなかよしから貰ったアメリカ情報によればと変わんないよ
まあ、航空宇宙関係の科学ライター記事ってだいたいそんなのばっか
あの朝日でも科学記者のロケット記事はクリティックに欠けるクズみたいなヨイショ記事に満ちてる
政治経済社会文芸のいずれもきちんと現状をクリティックに見てるのに科学記者だけは政策ヨイショ
なんで航空宇宙とか科学の書き手って体制にヨイショしかないんだろうねえと不思議なんだが
アレ、正解がどっかにあってそれを教えてもらうのが仕事だと心得違いしているからだろうねえと
写真屋系の防衛ジャーナリスト(自称)のたぐいもそうだけど
> 大貫さんが「ポジティブな事実」を無視せず「ちゃんと書いた(※)」らしい記事
> http://sorae.info/02/2017_01_25_xband.html
>
> 私の目が節穴だからか「ポジティブな事実」が文中から見えてこないんだけど
> https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/968757313862594561
No title
17:45
MPT
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確か2016年頃の段階で、40%程度の粗利益が見込めるのではという観測がありました。
Falcon9は再使用が始まっても極端なディスカウントをしない方針を堅持していますが、それでも商業打ち上げの勢力図がほんの数年で変化してしまったので市場に対するインパクトが大きいのは確かですね。
ロシアのプロトンが事故続発で信頼を失ってしまったのでなおさらです。
SpaceXについてはFalcon9より将来の主力事業となる予定の次期巨大往還機BFRと、インターネット衛星コンステレーションの研究開発コストや事業化の見通しの方が問題となるでしょう。
いずれにしても、ここにブルーオリジンの再回収型大型打ち上げ機ニューグレンも参戦してくるわけですから、H-IIAからH3に変わったところで国内の官需頼みでしか戦えない状況は続く可能性が高いと思われます。
もちろん日本政府としてはこの先もコンスタントな打ち上げが続く情報収集衛星のこともありますから、国産打ち上げ機の維持は行われるでしょうが、再利用に方向転換したとしてその研究開発ペースはアメリカのベンチャーとは比較にならないものでしょう。
第一段が国内に落下してしまう中国の長征シリーズでも第一段の制御着陸を検討し始めたようなので、そちらの方が早く実現してしまう可能性が大でしょうね。
No title
15:55
岩見浩造
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実は同時代のSFマガジンでは「日本がロケット開発を推進する夢をひたすら書き綴った作品」と一言で切り捨てられていました。
またその舞台も60年代にホリエモンよりは上等で継続性のある北崎と言う架空の企業が起点です。
その架空企業北崎すら、作中では日ソ冷戦を成立させることで官需頼みとなっていくので、結局MHI以上に困った企業となりそうですねぇ。
今の科学ライターと軍クラ、それを21世紀になって志向するから馬鹿にされる。
「日本(人)ダメ論」ではない
18:57
ブロガー(志望)
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文谷氏の言説をあたかも「日本(人)ダメ論」のように受け取っているのではないかと思われます。この問題は「日本(人)云々」ではなく、「具体的なメリットデメリットの検証が不十分、有限の人や金や時間他の中での優先順位付けが不十分、どれだけのものを費やして何をどこまで実現するかも不十分。これでは局所的な成果はあったとしても全体としての成功などおぼつかない。なぜならその『成功』の定義が無いから」ではないかと思われます。
日本のHAKUTOも参加した月面レースが、結局どのチームも月面に到達する事すら無く終わったと聞きました。日本だけでなく世界の宇宙開発に於いて、上記の事がどれだけあったのか疑問に思います。現状では宇宙開発は「より容易にできるところがやるか、もしくはより容易にできる範囲内でやれば良い。下手に無理をしても、無理をしたところだけではなく"共倒れ"する事態も起きかねない」のかも知れません。
何が「成功」なのか
18:56
ブロガー(志望)
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文谷氏の言う「成功」とは「外国との競争の中で自立自活し続け、成果を出し続けられる」事ではないかと思われます。で「見込み薄だから止めたら」になっているのでは。一方「ロケットが上がりさえすれば成功」と考えている人達もいるようです。酸素魚雷も「他国が断念する中作れたから成功」なのか、それとも「それを使って戦局を有利にできれば成功」なのか。高付加価値の商品(極端な話「人間を送り込める」とか)を作れないと「買い叩かれる」だけでビジネスとしては厳しいですが、宇宙開発に於いて今の日本にそれが可能なのかと思いますし、さらに言えば人工衛星や探査機とかは兎も角、打ち上げロケットに求められているのはどちらかと言えば「信頼性と安さ」ではないかと。
No title
10:27
被本塁打大王
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http://lite-ra.com/2018/03/post-3856.html
今度の米朝首脳会談で北朝鮮が核兵器を放棄し、国際社会に復帰したら、ノドンその他が格安商用ロケットに化けて、世界の商用ロケット市場を席巻しそう…orz文谷氏の予言的中!?