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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
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2011.10
15
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12:59
Category : 未分類
 同じ内容を2種類に分けて売る手法が増えた。同じマンガの単行本でモノクロ版とフルカラー版(限定版)で、2種類を同時に発売している。2冊買わせようという目論見だろう。最初に気づいたのは4月頃に出た『榊美麗のためなら僕は…ッ!!』なんだけどね。他にも、限定版として上製函に収め、DVDをつけたようなとかも最近併売されるようになった。

 通常版と限定版、2種を同時に売りつける商売はうまくいくとも思えない。5年くらい前の、DVDとかCDとかゲームを、複数買わせようとする。あるいは上製の差額をかすめ取ろうとする商売のやり方を参考にしたというわけだ。しかし、大元のDVD・CD・ゲームでは、後に高い限定版だけが売れ残る喜劇に見舞われている。

 同じコンテンツを複数買わせる手法は、衰退への萌芽である。既にマンガも売れなくなっている。だから、1人に同じ作品を複数購入させようと、小手先で考えついた。しかし、客から見れば好感持てるやり方ではない。嫌悪感がたってしまうと、滅びの道につながる。

 高く売れるのであれば、ストレートに値上げをすればよい。通常版と特別版を買う客は、真のファンである。商業的に辛いのなら、普通に値上げすればよい。判型を一回り大きくして、単行本1冊1000円でも買うだろう。目眩ましに980円にしてもいい。それで売れない本ならば、フルカラーやらDVD付き特別版も売れない。例えば、安永の『青空にとおく』とか唐沢の『まんが極道』、他にも志村の『青い花』、柳原の『高杉さんちのお弁当』あたりであれば、一回客が付けば1000円でも躊躇なく売れる。





 まあ、付加価値をつけるなら、もっと素朴な物をつけたほうがいいでしょうね。例えば、本屋によって添付したりしている、コピーの著者メッセージペーパーですね。一種手紙のようなモノですから、B6で1枚でも有難いわけです。犬神すくねがコミケでうているようなブックレットを、更に簡略化してつけたほうがいいでしょうね。銭ゲバ臭はあまりしない。売りつけ感もない。あれはうまい商売だと思うのです。しかし、あれが別料金でDVDつけたり、函入りにしたりした途端に、銭ゲバ臭がするわけです。

 そもそも「フルカラーを喜ぶ人ってどれくらいいるのか」問題もあります。日本のマンガはなぜかスミ1色で、おそらくフルカラーは膾炙しないでしょう。極端に言えば、マンガの絵はオマケで、肝は作劇術でしょう。マンガをフルカラーとする事は、書籍のフォントに色をつける、大きさを変える手法と同じで、意味は少ない行為ですねえ。
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