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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2011.11
02
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12:59
Category : 未分類
『青空に遠く酒浸り』で「銃撃からはジグザグに逃げるぜっ」※ってセリフがある。ジグザグに逃げると弾が当たらないっていうのは、狙いが定まらないからって理屈なんだろう。ただジグザグに逃げる分、余分に時間がかかる。どっちが有利かはわからんね。

 ジグザグに逃げると当たらない、その真否はともかく。何時ごろから言われているのかね。そう考えて、チョイと調べると18世紀あたりに使われている。1760年頃には、銃から逃げる方法として「ジグザグ」が使われている。

 18世紀には相当有効な手段だったろう。前装銃であるので、1発撃ったら再装填にはそれなりに時間がかかる。※※外したら逃げられるので、狙う方もしっかり狙わないといけないが、ジグザグに方向を変えられると狙うに狙えない。その間に逃げ切れる可能性は高い。マスケットなら100mも離れると当たらない。数少ない猟用ライフルならば当たる可能性もあるだろうが、布に包んだ弾を使っている。射程はそれほど長くもない。200mも逃げれば大丈夫なのだろう。

 しかし、19世紀後半以降は無理だろう。銃は後装銃になり、連発銃になり、半自動銃になり、自動銃になる。装填スピードは急速にあがる。二の矢、三の矢がすぐに打てるようになる。そうなると、ジグザグに逃げても無駄な気がする。後装銃により、ライフリングが確実になると、射程も精度も上がる。逃げなきゃいけない距離も相当伸びる。相手が機関銃なら、まあ無理だろうね。

 ジグザグに逃げると弾が当たらないというのは、前装銃時代の名残だろう。賭けるにしても、ボルト・アクションとか拳銃あたりまでだろうね。映画や文芸で見るときも、大概は拳銃だから、賭けてもいいのかもしれないけど。

※ 安永航一郎『青空に遠く酒浸り』(1)(2010,徳間書店)p.77

※※ 戦争でパカスカ撃つ時には、発射スピードは速かったらしいが、それは狙わないで射撃する前提である。もちろん当たらない。18世紀、マスケット歩兵による射撃は弾幕を作るのが目的である。射撃時にも、射撃方向しか指示されず、目標は指示されない。極端な場合、軍用銃から照星・照門を省略する例もあった。
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