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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2019.01
20
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Category : 未分類
 『宇治拾遺物語』「こぶ取り爺さん」の話はご存知だろうか?

 概略は以下のとおりだ。コブ男Aがオニにコブを取られる。コブ男Bはその体験を模倣しようとする。だがそれは失敗しオニにAのコブもつけられてダブルのコブとなる。

 その話はミャンマーのカレン族にもある。

 同様に概略を示すと次のとおり。コブのある旅人が墓地で寝ていると精霊がコブをとってくれた。それを聞いたコブ男が同様に墓地で寝ていると精霊が首尾よくコブをとってくれる。でも翌日にそのコブを返され、旅人のコブもつけられてダブルのコブとなる。

 これは『アジア・アフリカ言語研究』の2018年3月号で見つけた。倉部慶太「ミャンマーの『こぶ取り爺さん』 -シンポー語における民話テキスト」pp.181-199による。ちなみに東京外語大学のWEBにPDFで全文が掲載されている。アクセスに何の制限もないことから公開されているものと考え、URLを示す。
http://repository.tufs.ac.jp/bitstream/10108/92462/1

 日本の話と相違する点もある。まず爺さんではない。踊りを踊るわけでもなく、何か秀でた芸をしたわけではない。オリジナルのコブは甲状腺腫であり首の前にある。模倣をしようとした男も何か失敗したわけではなくコブをつけられる。新しくコブがつくのは首の後ろである。そういった内容だ。

 ちなみに、墓場で寝る理由は「空き家で寝ると祟りがあるから」といったもの。196ページにはその理由が示されている。

 もちろん、昔話や民話が広く分布していることは珍しくもない。海幸彦山幸彦神話は中国、東南アジアからポリネシアやアメリカインディアンまで分布している。

 ただ、どちらも「精霊がコブを自由に切り貼りできる力を持つ」ことに不自然さを抱かない感覚があり共通している。その共通項の存在になかなか不思議な感覚がした。

 なお、宇治拾遺物語「こぶ取り爺さん」の町田康さんの朗読はつぎのとおり。https://radiocloud.jp/archive/a6j/?content_id=43431 オニのリーダーの頭に陰茎が6本ついいたとか知らなかったよ。ちなみにアフターシックスジャンクションでチェアリングをやった2018年9月24日の回です。
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