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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2011.11
23
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13:00
Category : 有職故実
 大正から昭和戦前期の海軍省史料を読んでいたのだけれども

・ 駆逐艦「蕨」汚職事件の疑い
・ 航発後期、軍法会議送り方
・ 亀ヶ首事故多発
・ 飛行機不時着関係資料、でも低速機なのであまり殉職も怪我もでない
・ 水兵がドイツ人と接触した…取り調べ
・ 横須賀で運送業者と軍が癒着

 とか、どーでもいいものが一杯ある。でも面白いから控えるけどね。

 たまに

・ 軍艦「愛鷹」(装甲巡洋艦予定名)
・ 駆逐艦「百合」「躑躅」(若竹型の予定名)

 が出てくるのだが、まあ、これも控える程度

 それよりも面白いのが、昭和10年くらいに出た、民間人からの献策。
「艦載機の主翼を折りたためるようにしろ」「空母に100機積んでいるのが、300機搭載できる」

 空母の戦闘能力向上のための、着眼点としては妥当なんですよね。これを無視したか、それともアイデアは評価したが不可能と見たか、あるいはすでに海軍部内で同じ検討があったか。
 たしかに、否定的に見れば、主翼根元から折りたたみを実現する航空設計技術と、産業基盤がなかった。。昭和10年代の日本では、無理な機動をする艦戦、艦爆で実用するのは容易ではない。できても重くなって性能低下や航続距離や離着艦で困る。生産が滞る…

 でもね。この手のアイデアも試すだけの価値もあったんじゃないですかね。艦載機が多く積めるようになるのは、母艦の数が増えたのと同じ結果になる。でも、日本はそれを試さなかった。
 「できない」で放置するのは良くないんじゃないですかね。また「できればいいなあ」がなければ、なにも進歩しないでしょ。 片端からアイデアを潰すのはよろしくありません。今はできなくても、将来できるようになるかもしれない。艦載機主翼折りたたみは、後に米海軍機が大規模に採用して、搭載機数で優位にたったわけです。

 まあ、開戦以降に日本はF-2AやF-4Fを入手している。それを見ても主翼折りたたみは実地に作らなかった。(あんま無茶な機動はしない水偵や晴嵐は採用しましたけどね)概略検討はやって、やっぱり作れない/実用上でデメリットが多いと判断したのかもしれませんけど。昭和10年あたりから試せばそれなりにできたのではないですかね。

 今はできないけど、とか、現状では問題が解決しない、みたいな話になっても、それで諦めるものでもないですね。
 似たような話であれば、磁気機雷の話がありますね。日本海軍も戦前に磁気機雷について構想を得ていました。しかし、実艦船を用いて直接測定した結果、磁気量が小さすぎるとはんだんされた。このため。反応する感応機構は作れないで御仕舞にしてしまった。その後、英国情報やドイツ情報で色々試行錯誤したのですが、とっかかりが遅すぎたので満足できる程度の磁気機雷は作れず仕舞になってしまったわけです。
 母艦用カタパルトにしても、昭和10年くらいに萱場が、同世代の米空母用カタパルトと同等品を作っているんですよねえ。上海事変で陸海軍が陸上使用したみたいですけど、それもそれきりで御仕舞という。

 まあ、何が使い物になるのかわからないわけです。珍妙なアイデアであっても、期待できる効果が大きければ研究開発はやったほうがいいのでしょう。その伝で言えば、1950年代に大まじめに研究したESP技術も、あんまり笑えないでしょうね。駄目かもしれないけど、成功すればとんでもないアドバンテージになるわけですからねえ。


 オマケ

 あと、艦載機折りたたみの近くにも面白い記事がありましたね。「やまと新聞」の話です。一昨年あたりネトウヨが「真実を伝える新聞」って持ち上げていたことが懐かしい新聞ですね。この「やまと新聞」、昭和10年頃に給料未払いでアッツイ争議が起きているのです。
 まあ、その程度の新聞なんでしょう。ネトウヨ周辺は「進駐軍に潰された」と言っているが、事実は潰れるべくして潰れたのでしょうねえ。
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