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- » 2024 . 01
Category : ミリタリー
昨日まで仕事が忙しいかったので、ココもありあわせで済ましていたけど、あまりにもナンなので今日も投稿。まず、積んどいた『鏡報』で離着艦云々を見かけたという程度ですけど。
年初に届いていた香港誌『鏡報』に、中国空母でSu-33離着艦に成功したとする、梁天仞さんの記事がある。中国空母は、11月から海上試験を3次に分けて行い、その第2回次試験でSu-33(殲15)着艦ならびに発艦に成功したらしい ※ とのことである。甲板上にそれらしい機体が載っている写真も掲載されている。
空母として整備した以上、できて当たり前である。空母を購入して、工事を進めて、設計当初から適合するように作られた、Su-33を運用した。特に不思議はない。
ここで注目すべきは、滑走距離と搭載能力である。最初の試験である。おそらく、Su-33はなるべく軽量な状態で、一番長い滑走距離設定で飛んでいる。実用的な状態ではない。
中国空母が持つだろう航空戦力は、艦載機搭載力をどこまで確保できるかに左右される。搭載力は、航空機に搭載する兵装だけではない。燃料搭載量も含まれる。スキージャンプ運用では、機体性能上限は期待できない。
Su-33は、14度のジャンプ台を使用し、距離120mでの運用が、おそらく実用上の下限らしい。
右舷側発艦線で、滑走距離120m程度で運用する。この際には、機内燃料搭載量も調整しなければならないだろう。右舷側でできる任務は、短時間、近距離の迎撃程度である。
左舷側発艦線、滑走距離(180-220m:後述する)は、右舷よりも搭載量に余裕はある。しかし、着艦線と干渉するため、運用はしづらい。
おそらく左舷側を使ってもSu-33はその性能を出しきれないだろう。実際に、中国空母は滑走距離を延長している。梁さんは、今回の記事で発艦線を延長している旨報告している。中国空母には、発艦線が2本設定されている。これまで長い方は、着艦側甲板、アングルドデッキの中頃まで(180m位か?)設定されていた。しかし、その長いほうの発艦線が、更に延長(220m位か?)されている ※※ とのことである。
運用をイメージすると、艦載機能力をある程度、生かせるのは、最初の一撃だけ。着艦収容を考慮せずに、左舷側発艦線を活用できる時に限定される。しかし、左舷発艦線1条では発艦に時間を要する。攻撃部隊を編成するため、空中待機させると、貴重な燃料が消費される。攻撃機を左舷、援護機を右舷から発艦させると、攻撃範囲が右舷側援護機の行動半径に限定される…といったあたりだろうかな。
具体的な数字は、ロシア空母運用が参考になる。同じ船体、同じ機体である。同じ運用条件となる。しかし、そのロシア空母運用がパッとしない。空母を運用できますよ、と誇示する威信財でしかない。仮に、派手な航空運用がができれば、見せつけるはず ※※※ であるが、それも聞かない。おそらく、中国空母も、派手な航空運用はできないのだろう。
E-2CのパクリっぽいAEW以下については、水曜にアップ分にでも。
※ 梁天仞「瓦良格服役在即」『鏡報』414(香港,鏡報文化企業有限公司,2012.1)pp.6-9.
※※ もちろん、長ければ長いほうがよい。将来的には、アングルドデッキの更に左舷側に張り出す?かねえ。スポンソンを設定してまでも延長するカモね。
※※※ Su-33は、機内タンクだけで航続距離3000km(おそらく兵装なし)とされている。見せつける演習や訓練で「1000km位先に進出して、攻撃、援護機は空戦、そして帰ってくる」とかできそうなものだけど、それもないよね。
年初に届いていた香港誌『鏡報』に、中国空母でSu-33離着艦に成功したとする、梁天仞さんの記事がある。中国空母は、11月から海上試験を3次に分けて行い、その第2回次試験でSu-33(殲15)着艦ならびに発艦に成功したらしい ※ とのことである。甲板上にそれらしい機体が載っている写真も掲載されている。
空母として整備した以上、できて当たり前である。空母を購入して、工事を進めて、設計当初から適合するように作られた、Su-33を運用した。特に不思議はない。
ここで注目すべきは、滑走距離と搭載能力である。最初の試験である。おそらく、Su-33はなるべく軽量な状態で、一番長い滑走距離設定で飛んでいる。実用的な状態ではない。
中国空母が持つだろう航空戦力は、艦載機搭載力をどこまで確保できるかに左右される。搭載力は、航空機に搭載する兵装だけではない。燃料搭載量も含まれる。スキージャンプ運用では、機体性能上限は期待できない。
Su-33は、14度のジャンプ台を使用し、距離120mでの運用が、おそらく実用上の下限らしい。
右舷側発艦線で、滑走距離120m程度で運用する。この際には、機内燃料搭載量も調整しなければならないだろう。右舷側でできる任務は、短時間、近距離の迎撃程度である。
左舷側発艦線、滑走距離(180-220m:後述する)は、右舷よりも搭載量に余裕はある。しかし、着艦線と干渉するため、運用はしづらい。
おそらく左舷側を使ってもSu-33はその性能を出しきれないだろう。実際に、中国空母は滑走距離を延長している。梁さんは、今回の記事で発艦線を延長している旨報告している。中国空母には、発艦線が2本設定されている。これまで長い方は、着艦側甲板、アングルドデッキの中頃まで(180m位か?)設定されていた。しかし、その長いほうの発艦線が、更に延長(220m位か?)されている ※※ とのことである。
運用をイメージすると、艦載機能力をある程度、生かせるのは、最初の一撃だけ。着艦収容を考慮せずに、左舷側発艦線を活用できる時に限定される。しかし、左舷発艦線1条では発艦に時間を要する。攻撃部隊を編成するため、空中待機させると、貴重な燃料が消費される。攻撃機を左舷、援護機を右舷から発艦させると、攻撃範囲が右舷側援護機の行動半径に限定される…といったあたりだろうかな。
具体的な数字は、ロシア空母運用が参考になる。同じ船体、同じ機体である。同じ運用条件となる。しかし、そのロシア空母運用がパッとしない。空母を運用できますよ、と誇示する威信財でしかない。仮に、派手な航空運用がができれば、見せつけるはず ※※※ であるが、それも聞かない。おそらく、中国空母も、派手な航空運用はできないのだろう。
E-2CのパクリっぽいAEW以下については、水曜にアップ分にでも。
※ 梁天仞「瓦良格服役在即」『鏡報』414(香港,鏡報文化企業有限公司,2012.1)pp.6-9.
※※ もちろん、長ければ長いほうがよい。将来的には、アングルドデッキの更に左舷側に張り出す?かねえ。スポンソンを設定してまでも延長するカモね。
※※※ Su-33は、機内タンクだけで航続距離3000km(おそらく兵装なし)とされている。見せつける演習や訓練で「1000km位先に進出して、攻撃、援護機は空戦、そして帰ってくる」とかできそうなものだけど、それもないよね。
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